原作はいわずと知れた中国三大奇書の一つ。本作品は、日本でも何度もドラマ化されているが、本記事で紹介するのは中国中央電子台が1986年に製作したドラマ版である
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白骨精は第10話に登場する妖怪である。その正体は(原作だと)いわゆるアンデッドモンスターで、他人の体に憑依するほか、その体が死んでも本体だけは脱出する能力を持っている。
作中では、食らうことで不老長寿が約束されるという三蔵法師を狙い、近くに住む農民の親子を拘束しその体を利用する。最初は娘、次に母親の体を利用して、食べ物を恵む振りをするなどして、三蔵法師を殺そうとたくらむ。しかし、いずれも孫悟空に見破られて失敗してしまう。最後は、父親の体を利用し、三蔵法師を殺そうとする。
このとき三蔵法師は完全にだまされていて、父親=白骨精に襲いかかろうとするのを止めるため、頭の輪が締め付けるお経を唱え孫悟空を(意図せずして)妨害してしまう。しかし、孫悟空も気迫で立ち上がると白骨精が憑依した父親に襲い掛かりこれを殺害する。白骨精の本体は逃げようと体を抜け出すが、孫悟空はこれも捕らえ一撃で撃ち殺す。白骨精は最後は文字通り骨のみを残して消滅した。
ちなみに、この件が元で孫悟空は一時三蔵法師の元を放逐されてしまうことになる。