現代日本を舞台に、ヴァンパイアと特務部隊VAT(Vampire Assault Team)の戦いを描いたアクションホラーマンガ。ちなみに、ヴァンパイア・サバイバーとは、吸血鬼に噛まれた人間で、自分自身の手で感染源の吸血鬼を殺害した者のことである。本作では、このような人間の体内には、吸血鬼のウィルスが人間のDNAに取り込まれ驚異的な身体能力を獲得するという設定である。
麻倉路子は第4話から6話に登場する吸血鬼。個体の特殊能力としては、長い黒髪を自在に操り刃物のようにして攻撃したり、縛ったりする能力を持っている。
なお、作中で詳細は明らかにされていないが、幕末のころから貿易で栄えた麻倉家の当主として、代替わりしたように見せかけて生きてきた模様。そのためか、重松という人間の部下(執事)もいる。また、自宅の窓ガラスは液晶シャッターにより、太陽光線を遮っている。
作中のエピソードは麻倉路子が、獲物を襲う際に油断して薬を盛られてしまうところから始まる。彼女は自分に薬を盛ったヤクザの二代目を殺害し、同席していた若頭を吸血鬼化させ、自分の部下にすると、元の事務所を襲撃させ皆殺しにする
*1。また、自分の家を探っていたヤクザ子飼いの警察官も拉致する(ちなみにその後殺害している)。
ところが、一連の活動により、麻倉路子の存在はVATに気が付かれてしまう。結果、主人公の矢島とその仲間・工藤が彼女の屋敷に乗り込み、彼女がヴァンパイアであると指摘する。さらに、その直後に彼女の部下も倒されてしまう
*2。
しかし、麻倉路子は動じることもなく、部下である重松に矢島と工藤を攻撃させ、結果として工藤に重傷を負わせる
*3。
その後、彼女は残った矢島と戦いになり、自由自在に動く髪の毛で彼を縛り上げ追い詰める。すると、ここで銃を持った重松が加勢してくるが、矢島はその隙をつくと重松を攻撃して、誤射をするように仕向ける。結果、彼女は重松の銃に撃たれ、負傷する。
怒った彼女は、矢島の足を髪の毛で絡めとり、とどめを刺そうとするが、ここで矢島が近くにあったコンセントにナイフを突き立て、停電を誘発する。その結果、液晶シャッターが機能しなくなり、太陽光にさらされた麻倉路子は、上司であるキングの名を叫びながら灰となって死亡した。