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ミディシチア皇国(ミディシチアこうこく、英語:Tsardom of Midychitia)、通称ミディシチア
北半球大陸西方に位置する国家。現在首都はブリスク。人口427万人(世界3位)、国土面積は115万㎢。

[目次]


概要

三皇が統べる魔法国家。
3つの皇国が合併して誕生した国であり、西側の旧ゴヴィア領を「炎帝」、北東の旧ヴェリア領を「氷帝」、中央のミディシチア領土を「雷帝」によって分割統治されている。
現在の国家元首は雷帝で、国号もミディシチア皇国となっている。いずれかの皇帝が代替わりの際には魔法による代理戦争、「ブリスク・プロキシ」によって三皇の長が決定する。


歴史

三皇国建国以前は、寒村が点在する状態で領主は存在しなかった(約1200年前)。初代皇帝「スヴャトスラフ」は現在の首都ブリスクにあった「ソロ」という村で生まれた。
スヴャトスラフは当時村々で発生した災いを魔導の奇跡によって救済して回ったという。雷雨や火山、氷雪等の厳しい土地柄ではあるが、魔導の力によって瞬く間に皇国へと発展した。
スヴャトスラフは各地に赴いた際に子女を作ったが、現在までに記録に残るのは5血統である。
雷の「ミディシチア」、炎の「ゴヴィア」、氷の「ヴェリア」の3血統はそれぞれが皇帝として君臨した。
1血統は西へ旅立ち、現在のチュナム共和国の領地を開拓するに至った。もう1血統は闇の力に手を出したことで冬の北海へ島流しとなった。
「流刑となった闇の一族は今でも北の大地に身を潜めている」という言い伝えがあるが、事実は定かではない。

ゴヴィア、ヴェリア、ミディシチアの三皇国は数代のうちに国交が途絶え、やがて対立するようになった(約1000年前)。
600年のうちに17回魔導大戦が行われ、その度に戦勝国が三国を支配した。
首脳会議にて、敗戦国の炎のゴヴィアより戦勝国の氷のヴェリアへ18回目の魔導大戦の宣戦布告が行われる目前で、雷のミディシチアより停戦協定の提案が成された。
これはミディシチアの首都ブリスクにある初代皇帝の墓所にて三皇が魔導決戦し、勝利した皇帝が三国を統べるという大将戦の提案であった。
3国は協定に応じ、魔導決戦にはミディシチア皇帝が勝利した。しかしヴェリア皇帝はこの戦いで重症を負い、不当な戦いだったと主張するも、協定に従い敗戦となった。
以降、魔導決戦は厳密に規定され、各国の優秀な魔導士による代理戦争へと形を変えた。(現在のブリスク・プロキシ)

ここ400年の代理戦争での勝率はミディシチアが圧倒的に高く、稀に神童クラスの天才魔導士が他国から出場した際はゴヴィアもしくはヴェリアが勝利を収めることもある。

政治

三皇による主権国家体制である。現在雷帝が国家元首となっているが、国の取り決めは三皇と各国家参謀、各魔導秘書官の三国会談によって決する。
パワーバランスはブリスク・プロシキによって決まっているため、大枠の決定は雷帝が行ってしまうようだ。
国家参謀が「皇国魔導軍」各軍を主導し、魔導秘書官は「国立魔導大学校」および各官庁へと通達を行う。

国際関係

国同士での関係というのは、隣国のソーソルミア大公国やチュルン公国、モリア、サンホーシア王国に貿易の交渉を行う程度で、遠方の大国とはほとんど関係を持とうとしない。
これは代々三皇たちが諸外国に関心がなかったことが大きい。
ただし魔導士を通じての交流は盛んで、「国立魔導大学校」に国外から多くの魔導見習いが集まることで情報を集めているという。
他国への優秀な魔導士の派遣を様々な交渉材料にしている節がある。

軍事

国の軍備として「皇国魔導軍」を指揮している。どの皇国出身かで得意魔法が異なり、互いにいがみ合う者も多い。
大学校出身の者が多く、魔法が使えない兵士は補給や雑用等の低級事務に駆り出される。
魔導士の人数で戦局は大きく変化し、陣頭指揮も位の高い魔導士が行う。

地理

自然

熱帯:「サバナ」12%
温帯:「広葉樹林」33%「草原」17%「雨林」7%
亜寒帯:「タイガ」14%
寒帯:「氷雪」5% 他

国の北側に主要都市が集中しており、2本の大河が3皇国のかつての境界線となっていた。
首都「ブリスク」は川によって栄えた国内最大都市である。

国外貿易は三大国家では最も遅れており、港も地中海側の「ミスティストリヤ」の一つしかない。
大国との貿易には必ず小国を経由する必要がある。

国内には魔導士にとっての聖地がいくつかあり、旧ゴヴィア領の南のマキアン帝国との境界にはゴゴスヴィア山脈の「サディグトン火山」、旧ヴェリア領の北には大樹氷、雷の地溝といったものがある。



都市

都市名特徴領主人口
ブリスク
Brysk
首都雷帝7.04万人
ボズボスク
Bozbosk
旧ゴヴィア首都炎帝3.16万人
カティホフ
Katyhov
旧ヴェリア首都氷帝1.90万人
ミスティストリヤ
Mstistolye
港町2600人



経済

産業

自然が厳しく農産業や水産業では自国の消費を賄えず、古くは火山山脈で産出される石炭が主な貿易財であった。これをタナぺリアやチュナムへ運ぶことで必要な物資を交換していた。
現在は自然にあふれるエネルギーを魔導石に蓄積・保存が可能になったため、比較的等級の低い魔導石を大量輸出している。
自国の魔導利用に依存した貿易になっているため、エネルギーの枯渇やシステムの崩壊を危ぶんでいる学者も多い。

国民

教育

ブリスクには「国立魔導大学校」があり、国内外から実力者が集まる。
大まかなクラス階層は高度な順に「黒ローブ(究極魔導士)」「白コート(研究者)」「茶ジャケット(学生魔導士)」「赤べスト(魔導見習い)」の上着と色で分類され、修了資格が与えられるのは茶ジャケット以上である。
白コートは魔導研究に勤しむあまり変わり者が多く、日夜悪趣味な実験を繰り返す者もいる。
黒ローブは魔導のプロフェッショナルであり、「皇国魔導軍」で特別待遇でもてはやされる。
しかしあまりに高度すぎる魔導知識により発狂し、行方不明となる魔導士もいる。

魔導士とそれ以外の者の格差が激しく、差別や貧困が問題となっている。
大学校に入れるために素質がある者は努力を強いられるが、赤べストのまま進級できず落第となる生徒も多い。
落第すれば「出来損ない」としての人生が待っている。

宗教

チュナム共和国、チュルン公国、ソーソルミア大公国、モリアに伝わる「フォルマ教」の本拠地はミディシチアにあり、「初代皇帝」を神として位置づけた一神教である。初代皇帝は元始の魔導士で様々な伝説が残されている。
旧ゴヴィア領の南には「サディグトン火山」地帯で崇拝されるボメル教がある。火山は各国にまたがるが信仰されているのはこの地域だけである。

文化

〇旧ゴヴィア領
炎のゴヴィアといえど、旧ゴヴィアの首都ボズボスクの気温は高くない。3都市の緯度はほぼ同じである。炎を彷彿させる環境要素が少ない分、町には火炎をモチーフとしたものが多い。
自然も穏やかでミディシチアの中でも比較的落ち着いた土地である。赤レンガの角ばった建築物が特徴的で、街の明かりは炎の魔導石で常に赤々と照らされている。
ミディシチアを代表するウォッカの醸造所があり、酒場にはよく活気のある炎魔導士達がたむろしている。

〇ミディシチア領
まばらな針葉樹の森林には一年を通して雷雨が絶えず、魔導士の三角帽子のような避雷針付きの住居で暮らしている。
雷が直撃すると魔導石に蓄積される仕組みになっていて、エネルギーとして利用できる。
初代皇帝の墓所はかつて国内最大の霊所としてあがめられていたが、現在は魔導コロシアムに改築されている。

〇旧ヴェリア領
氷雪に閉ざされた国内で最も厳しい環境である。ヴェリアの民は長年の過酷な生活に耐えて生きる定めにあり、魔導士でなければ火を起こすのも一苦労である。
こうした境遇から貧しく優秀な魔導士の排出も少ないため三皇国でも最弱と罵られることが多い。
なぜ限定的にヴェリアが厳冬となっているのかは現在においても不明となっている。

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