「何見てるの?」
「ん?レスリング。」
「ふーん。」
毎晩かじりつくようにして見ているオリンピック番組。
今日ジョーが見ているのは、女子レスリング。
「四の字固めとか?」
「それはプロレス。」
テレビの中では、フォールをかわされ仕切りなおし。
「ふーっ。」
ジョーが大きな溜息と共にどさっとソファの背にもたれかかる。
「よくわからないけど・・・日本の選手は強いのね。」
「あ、もしかしてレスリングわからない?」
「何か、柔道みたいね。」
「随分違うと思うけど。」
「そう?」
「肩を1秒マットにつけたらフォール勝ちだから。」
「今、肩付かなかった?」
「付かなかったよ。」
「付いたわよ。」
「付かなかった。」
「ついたわ。ほら、今こうやって・・・」
フランソワーズはジョーの手にあったビールの缶を取上げテーブルに置く。
「こうやって。」
手を床につけるジェスチャーをしてジョーを四つん這いにさせたあと、後ろからホールド。
「!」
そのまま返そうとフランソワーズは体を乗せた。
「フラン?!」
「えいっ!」
「わっ!?」
情けない悲鳴と共に床に転がる。
「ほら、こうした時肩がついたのよ。絶対。」
馬乗りになったままフランが説明する。
「そうだった?」
ジョーは腹筋にフランソワーズのヒップを感じながら、勝ち誇ったような顔の彼女を見上げる。
ミニのフレアスカートが僅かに捲れて眩しいぐらいに白い太腿。
目の前にはTシャツの中で揺れる丸いバスト。
そっと手を伸ばし、さり気なく腰を支える。
「ミスジャッジよ。きっと。」
「どうかな・・・。あれだけ審判も見てるんだし。」
気づかれないように指先でスカートの裾をたくし上げる。
≪危ないなぁ。男の上に乗るなんてさ。襲ってくれって言ってるような物だよ≫
「…だからね…」
「えっ?」
「もう!聞いてなかったのね?」
少し口を尖らせ、ちょっと拗ねながら問う。
つややかに濡れた唇。すぐにでも奪いたい気持ちを抑えて勤めて冷静に答える。
「そうじゃなくて…、僕には違う様に見えたんだけど。」
「そう?」
「うん。いい?」
お腹の上からフランソワーズを降ろして、四つん這いにさせる。
「こうやって…。」
重なるように上に乗ってフランソワーズの右の脇の下から腕を入れて太腿を掴む。
左手はふくらはぎを掴んで後ろに引き足を開かせるようにして姿勢を崩す。
「痛い!」
バレエで鍛えているので決して固くはない体だが
流石に技が決まり始めるとあちこちの間接や骨が悲鳴をあげる。
「まだ、技ちゃんとかけてないんだけど。」
まさか本気でかけるわけにもいかないし…とジョーが、余裕を見せて右腕を外し
フランの顔の前で掌をひらひらとさせてみせる。
「でも痛いわ。」
眉をひそめて振り返ったフランソワーズの抗議も受け流す。
「当たり前だよ。…教えてあげてるんだから、もうちょっと我慢して。」
決してジョーは力を入れていないが少しずつ関節を固めて、自由を奪う。
「動けないだろ?これでひっくり返せば肩がマットに着くんだよ。やってみる?」
「もういいわ。痛いもの。」
全く動けないままに、それでも抗ってみる。
「じゃ、気持ちよくひっくり返してあげよう。」
「え?」
ジョーは、押さえ込んでいた右手を離すとそのままスカートを捲り上げ
愛でるように丸くヒップラインを撫でる。
「いや!」
明らかに今までと違う意図をもって動き出した手に困惑してフランが身を捩らせた。
「ほんとにいやなら、もうちょっと早く気が付かないとね。」
楽しそうなジョーの低く甘い声がフランソワーズの耳をくすぐる。
這い上がってくる快感に眩暈のような感覚を覚え目を閉じた。
「あ・・・んっ。」
ジョーが関節を固めたまま右手だけを太腿の外側から内腿に向けて這わせると、
フランの唇からこぼれる吐息と甘い鳴き声。
「もう感じてるの?」
「!ちがうっ、違うからもうやめて・・・。」
「やめないよ。君の体に覚えさせておかないとね。」
「なに…を?」
ジョーが何を言っているのかわからない。でも怒っていることだけはわかる。
「君が魅力的だって事と不用意に男に触れちゃいけないって事。」
「怒って…るのね?」
「当たり前じゃないか。無防備すぎだ。男はいつでも変わるって事を忘れるな。」
「わかったわ。だからもう・・・やめて。」
「わかってない!」
≪わかってないよ。君に僕を刻み付けたい・・・。君の中をこんなに求めているのに。≫
・・・トメラレナイ…
はちきれんばかりに誇張した自身を取り出し、フランの下着を少しずらすと横からねじ込んだ。
「きゃぁっ!」
フランソワーズが悲鳴をあげ、大きく仰け反った。
「入ったよ…。君だってこんなに濡れて、待ってたんじゃないか。」
「ちが・・・。や・・・あっ。」
フランソワーズも気づいた。ジョーが入った瞬間、あふれ出た自分の秘水。
満足な愛撫も無いままに受け入れたというのにすでにもう昇天しそうなほど高められている。
「あっ。あん。あぁっ。」
叩きつけるような性急な動きに押さえる事の出来ないフランソワーズの甘い鳴き声。
ジョーは左手でブラジャーを少しずらすと、乳房を掬い出し揉みしだく。
右手は秘所の上にある最も敏感な芽を摘み転がすように捏ねる。
「やっ!あっ。あぁぁぁっ。」
一気に登りつめるフランソワーズ。
締め付けられ、余裕のなくなってきたジョーは、
愛しさと共に湧き上がる、嗜虐的な自分の中の「男」を押さえる事が出来なかった。
「僕以外に…他の男の上に乗るなんて真似したら、君も、その男も絶対に許さない。」
激しく自分を刻みつける。
「ジョー。ジョー!」
「離さないよ。…フランソワーズ。」
二人とも限界が来ていた。
「あぁぁぁっ!いくっ!一緒に…っ!」
「いいよ、僕も。」
ジョーが深く突き上げ、二人同時に弾けて堕ちていった。


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こっちの方がうちのジョー君らしい。(多分)

あら?今回、何の能力も出してませんね。
ただのいちゃつくカップルになってしまいました。
すみません。

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