彗聖天使プリマヴェールZwei

作品情報

メーカー:エスクード
ジャンル:調教+世界征服SLG
区分:18禁
発売日: 2007/09/28
価格:\9,240(税込)
メディア:DVD-ROM
対応OS:Windows 2000/XP/Vista
必須CPU/推奨:PentiumII 500 MHz/PentiumIII 800 MHz
必要メモリ容量/推奨:128MB/256MB
解像度/色数:800*600・トゥルーカラー
音源:PCM
CG鑑賞モード:あり
BGM鑑賞モード:あり
イベント回想モード:あり
メッセージスキップ:あり

作品概要

悪の幹部となって世界征服を進めながら正義のヒロイン、プリマヴェールを調教するゲーム。
前作「流聖天使プリマヴェール」の流れをくんではいるが、ほぼ関わり無し。全く気にせず遊べます。

詳細(以下重大なネタバレ無し)

基本的にはメインヒロインであるプリマヴェール・フレアと戦闘をし、勝利すると捕獲して調教パートになる。
しかし、調教は1週間経つとフレアが逃げてしまう為、また戦闘→捕獲→調教→脱走を繰り返す。
調教内容はオーソドックスなものからマニアックなもの、また戦闘ヒロイン物という利点を生かしたトンデモ展開的なもの
(スライム、触手、フタナリ化、幼児化、SM、ヒロインの学校で調教etc)まで幅広くカヴァーしてある。
調教シチュエーションを一般公募したらしく、バリエーションの豊富さは十分満足できる作りである。
また、第二の主人公としてケンイチというキャラがいて、彼はフレアの彼氏的ポジションになっている。
彼との愛情たっぷりのHシーンもかなりの数があり、調教シーンばかりにならないよう配慮されている感じだ。
(しかしフレアの調教が進むにつれフレアが淫乱になり、彼とのエッチもアブノーマル化していく過程は興奮すると思う)

さて、肝心の悪堕ち部分なのだが、プロローグ終了時点でフレアの相方であるプリマヴェール・ルナを捕獲している。
ルナは清楚なお嬢様系キャラで、フレアにも「お姉さま」と慕われている。
こちらは1週間で逃げるという事はなく、(ルートによっては途中で逃げるが)ずっと調教が可能だ。
そしてある一定以上の調教を行うと悪のヒロイン、ブラックルナへと堕ちる。
(コスが変わり、フタナリ化する。主人公には従順になり、フレアにはドSになる)

もちろんそれで終わりではなく、フレアをブラックルナに調教させたり、フレアの彼氏をブラックルナが寝取ったり。
完全に悪堕ちしたルナを学校に戻し、フレアを犯させたりも出来る。
ちなみにフレアもブラックフレア化するのだが、Hシーンは無く真エンディングルートのみに出る。(立ちグラフィックのみ)

しかし先述したように、あくまで「メインで沢山調教出来る(Hシーンが豊富)のはフレア」なのでルナをメインに捉えると少しガッカリするかも。
ブラックルナへ落とすまでが7シーン、フレア調教に絡むのが6シーン、その他6シーンくらいだったと記憶している。
そこそこシーンはあるので「完全サブのオマケキャラ」と位置づけるには微妙なところだ。
完全サブのオマケキャラ扱いなのは、フレアとルナ以外の女性キャラだ。(一応Hシーンはあるが)彼女らには過度に期待してはいけない。

ゲーム性

悪の組織の幹部として様々な作戦を行い、資金を貯め、調教アイテムなどを開発し、また自身や部下の強化をしなければならない。
いわゆるSLGだ。ただのノベルゲームではないのでその点を楽しめるかどうか。
システムはかなりよく作られているので、ショボイ感じはしなかった。
特にフレアとの戦闘は初めのうちはいいものの、後半になるほどフレアはどんどん強くなっていくので、こちらもしっかりと強化してないとセーブ&ロードしても勝てないドツボにハマる可能性もあるらしい。
ただ、このゲームは一度バッドエンドでもいいのでクリアすると、自分の強さ、部下の強さ、部下の数、軍資金をそのまま引き継げる、いわゆる「強くてニューゲーム」が出来る。
他サイトの紹介では初回は捨てプレイ推奨になってたりする。
SLGのゲーム性もしっかり楽しみたい、フレアとギリギリの勝負をして倒して捕獲してこそ喜びがあると思える人以外は、素直にネットからセーブデータを落として始めた方がサクサク進められるだろう。(自分はそうした)

プレイ時間

かなり長い。1週間以上は安定して遊べる。エンディング数も6か7種類ぐらいある。

イラスト

シーンの数に比例して、差分も含めかなりの数がある。
どれも可愛らしく、塗りも丁寧に描かれてると感じた。
しかし一部、ヒロインの顔が崩れてるものがあったが、個人的にはギリギリ許容範囲だった。

欠点

まず、どうにもこうにも長すぎる点。
プレイ時間が多い、長いというとボリュームがあって長所のように見えるが、長さの原因がストーリーではなくシステム的なところにある為、この場合欠点になる。
まず、セーブデータを引き継いでも「フレアの調教ステータスは引き継げない」点。
いわゆる感度・被虐・羞恥・アナル・そしてダークエナジーというパラメーターを調教によって伸ばしていくのだが、これがなかなか骨の折れる作業だ。
パラメーターによってセリフは多段階的に変化するので、最初は嫌がっていたのが段々従順になり、淫乱になっていく過程はよく作られている。
なので飽きにくい工夫はされているのだが、全パラメーターをMAXにするのにはやはりかなりの時間が必要になる。
この調教部分は自分でプレイ内容を選んでコツコツやらなければいけないので、スキップで丸飛ばしにする事が出来ない。
その上、フレアの調教度はほとんどのエンディングに関わる大事な要素なので放置しまくるわけにもいかない。
とはいえ、「何かをすると何かのパラメーターが下がる」システムではないので、基本好き勝手に調教してればいずれMAXになるだろう。

次に通常のSLGパートだ。
作戦をして作戦ポイントを稼ぎ、そのポイントによって6週間ごとに軍資金が貰える。
ここでも、セーブデータを引き継いでも軍資金と部隊の強さは引き継げるが、作戦ポイントは引き継げない。
また、各6週間ごとに最低必要作戦ポイントが決められている為、ここも完全放置するとゲームオーバーになってしまう。
また稼いだ作戦ポイントによって主人公が昇格し、その階級もエンディングに関わる条件になっている為、一定以上は頑張らないといけない。
作戦はまぁまぁ数があり、初回は楽しめると思うが、2回目以降は作戦ポイントを多く得られるいつもの作戦にいつものメンバーを割り振るだけのルーチンワークと化してしまう。
ここでもフレア調教と同じく、作業感がどんどん強くなってしまうので、飽きるを通り越して苦痛に感じるレベルだ。

そしてケンイチという存在と、ケンイチと絡むフレアのHシーン。
これは私が他のレビューサイトを見て知った事だが、このケンイチとのHシーンが不必要だったという意見もそこそこあるようだ。
主人公は悪の組織の幹部としてフレアを調教、ケンイチはフレアの恋人役としてフレアと純粋なHという構成なのだが、
人によってはケンイチとフレアのHを一種の「寝取り」と感じるところが大きいようだ。
(ケンイチとのHシーンを全部スキップしたという方もいた)
確かに、ケンイチとの純愛Hのシーンはかなりの数がある。約1/3は彼とのHシーンだ。

ケンイチは単なる寝取り野郎ではなく、第二の主人公としてかなり重要なキャラ。第一の主人公(悪の幹部)とは性格は真逆の優男である。
ヒロイン調教物の中にあって、寝取りともとれるキャラとのHシーンが1/3もあるのはどうなのかという点。
あくまでフレアはフレアなので、悪の幹部として調教を楽しみつつ、フレアの恋人役として優しいHを楽しむ、その2つを両方楽しめる方には何の問題もないかもしれない。
しかし、完全に悪の幹部側だけに感情移入して楽しんでいる純なプレイヤーには、ケンイチの存在そのものが邪魔で、しかもHシーンの1/3も持ってくのは我慢出来ない事なのかもしれない。
とはいえ先述したとおり、最初は純粋なHだったのがフレアが淫乱になっていくにつれアブノーマル化し、ケンイチが若干引いてしまうようなシーンは悪の主人公として「してやったり」感が沸くのだが如何だろうか。
それとあまり詳しくは書けないが、ケンイチにも隠された重大な秘密があるので、完全にハブってしまうとストーリー的に勿体ない。
悪の幹部とヒロインの恋人、どちらかに固執しすぎず気分をコロっと変えて見れば、Hシーンも満足出来ると思う。(調教シーンばかりだと飽きるしね)
ちなみに、ケンイチの秘密を解き明かすには真エンディングに行かないと見れない。


最後にこれは個人的な意見だが、各Hシーンの長さが若干短いと感じた。
Hシーンの種類はかなりの物だ。調教パートでも選択できる調教はかなりの数がある。
しかしその分、1つ1つのHが他ゲーと比べて短い。特に調教パートでのHシーンは短い物が多い。
調教パートは様々な調教を「数をこなす」感じで淡々と進めなくてはいけないので、長すぎてもウザくなるのかもしれないが、
「これはツボだ!」と思えるシーンがあっても、こっちが盛り上がってくる頃には終わっちゃうのは少し勿体ない感じがする。
まぁ本当にいろんな調教があるので、他を見て少しずつ盛り上げていき、最後にお気に入りの調教でフィニッシュする感じでやればいいのだが。

それからフレア以外のキャラのHシーン数。
ルナのシーンはそこそこあるので、フレアよりルナのがいいなぁと思う方でも結構満足出来ると思う。
(特にルナは完全に悪堕ちするしね。フレアは完全な悪堕ちというより調教されて従順になるという感じ)
しかし、主人公の補佐としてゲームを通して見る事になるメリッサや、同じ組織のライバル幹部のキルヴィール、研究所所長の早苗などは完全脇役。
一応女性キャラなのでHシーンはあるにはあるが、それぞれ1〜4個程度と満足出来るほどではない。
物議のあるケンイチとのHシーンは個人的にはアリだと思うが、他の女性キャラにももっとHシーンを付けて欲しかった。

ストーリー性

よく作られていると感じた。ヒロイン調教物だが、主人公側の悪の組織は陰湿で暗い感じではなく、ちょっとおバカでコミカルな空気なので、嫌悪感は少なく楽しめるんじゃないかと。
ヒロイン側がどんどん追い詰められていく過程も、調教シーン以外でもしっかり書かれている。
エンディング数も6か7個と豊富で、悪の組織側の勝利的なものが半分、ヒロイン側の勝利的なものが半分と、バリエーションに富んでいる。
そして、真のトゥルーエンディング。これは他のあるエンディングを2個見ることが条件らしいが、これぞ真エンドといった作り。
他のエンディングをちゃんと見て、悪堕ちも調教も楽しんで、最後に純な気持ちで見る事をお勧めする。
コソコソと散りばめられた伏線を全部回収し、王道の変身ヒロイン物ストーリーを最後までやりきった感のある、熱くてお腹一杯の素晴らしい作りだった。
悪堕ちが好きな諸兄らの中には変身ヒロイン物が純粋に好きな方も多いと思うが、そういう方には是非とも真エンディングまで見て欲しい。
(ちなみにセーブデータを拾ってきても、真エンディングをつまみ見るのはやってはいけない。そこに至る過程の話が素晴らしいからである。)

攻略のヒント

少ないが攻略サイトがあるのでそちらを参照されたし。
お勧めは、初回は自身含め部隊の強化に専念して適当にクリア or 完クリデータを持って来て、自由気ままにプレイ。
そして、全エンディングを見る為に全部最初からやらない事。とてもじゃないが、疲れすぎて飽きる。
中には最初からやらないといけない部分もあるが、特に中盤〜後半の重要な選択肢(仮面を受け取る/受け取らないなど)でセーブをし、なるべく途中から各エンディングを目指すようにしよう。
それだけでもかなりの時間短縮になるはずだ。
バテて真エンディングを見る前に飽きて投げ出す事態にならぬよう、無理しない程度に遊んで欲しい。

総評

変身ヒロイン調教物として、価格分の価値があるしっかりとしたゲームだ。
  • 変身ヒロインを調教したい
  • 変身ヒロインが悪に堕ちるのが好き
  • フレアが好きになれそう
  • 絵が嫌いじゃない
  • SLGが嫌いじゃない
以上の条件を満たせる人は絶対にプレイする価値がある。

注意すべき点は先述した通り、
  • 「基本はフレアを調教するゲーム」だという事。
  • かなり長く、システム的に面倒な作業になる部分もあるという事。

ちょっと面倒な部分があったり、ルナ絡みのシーンがちょっと少ない、他の女性キャラのシーンはオマケ程度だったり、残念な部分はあるのだが、
ストーリーもしっかりしてるし、シーンの数も豊富。
悪堕ち好き、変身ヒロイン好きの方には是非ともプレイして欲しいゲームだ。真エンディングは必見!
2008年10月09日(木) 02:54:00 Modified by ID:n0O+5JJznQ




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