Thinking about... Backyard Lab. - くれない慕情(巡音ルカVer.)


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 旧作くれない慕情を巡音ルカさんに歌ってもらいました。

 ついでに、ドラムパートを打ち直し、ミキシングもやり直しました。

(09/02/21 追記)
 微調整を行い、Ver.1.1を作成、アップしました。

mp3

 ケロログにてVBR版を公開。一般の方はこちらをお聴きくだされば。ダウンロードも可能です。
  http://www.voiceblog.jp/akyguri/781779.html

 ピアプロにはダウンロード用に320kbps版をアップ。再生だけなら上のケロログでどうぞ(ピアプロプレイヤーは音質悪いので)。
  http://piapro.jp/content/pukh0f2uxcfj0jkn

制作メモ

歌手について

 ルカはなかなかいい歌い手です。バイリンガルなせいか、素のままで歌わせると時々発音がおかしくなりますが(^^;、調教すればそれなりに歌ってくれます。特に、音と音との繋げ方が非常に滑らかなので、柔らかい感じの曲には向いていると思います。
VSQ関連(調教について)
 今回特に多様したのが、母音分割法です。母音の分割の仕方を工夫すると、かなり自由に発音を調整できます。この辺はおって詳しく書ければと思っていますが、とりあえずブログにメモしましたので参考にどうぞ。

 http://d.hatena.ne.jp/akyxtal/20090219/p1

 ちなみに、基本設定として、BRE 0、BRI 64、CLE 10、OPE 100、GEN 50でやっています。


 参考までに、VSQファイルをピアプロに載せておきます。

 http://piapro.jp/content/pukh0f2uxcfj0jkn
エフェクト
 ルカの歌については、WAV出力し、Cubase上でエフェクト等かけています。とりあえずかけたエフェクトを列記すると、以下のとおり。
  • GSnap
  • VSTDynamics(コンプ)
  • SPITFISH(female voice(hard))
  • MonoToStereo(Fat Lead Vocals)
  • PingPongDelay(Simple Voice)
  • FreeverbToo(センドエフェクトとして)

 響きをあまり強くしたくなかったので、ディレイやリバーブは弱めにかけています。
 SPITFISHが効いているのかどうかは微妙です。初音ミクの場合、基本設定でかなり効果がありましたが、ルカの場合、周波数とかを微調整した方がいいような気もします。
 一応、GSnapをかけています。GSnapのモニタを見ると、ルカもミク同様、やや音が下がり気味な雰囲気がありますが、実際のところどうなんでしょう。
EQ
 いろいろ試した結果、4kHz辺りを+6くらいまで上げ、2kHz辺りを-12くらいまで下げ、後は高音部と低音部を適宜カット。4kHz辺りを上げたのは、曲が短調のため。明るい曲なら、もう少し上を上げた方が合うと思います。2kHz辺りを切ったのは、この辺の声が、何となく機械的な響きを含んでいるように感じたため。この辺を切ると、声に丸みが出るような気がします(気がするだけです(^^;)。

 ちなみに、こんな感じです。




曲について

 楽器構成等はくれない慕情から変えていないのですが、以前はその辺を詳細には書いていなかったので、今回はちょっと詳しく書いてみます。
楽器構成
  • ドラムス StereoGM
  • ベース  FingerBass
  • ギター  Steel コード用とソロ用の2本
  • ピアノ  Acoustic Piano
  • 鉄琴  Vibes
  • ストリングス StereoSt1、ソロ用にViolin2
  • その他 ホルン(F_Horns)、笛(Recorder)
  • ドラムス
 BD、SD、HH、CCの4トラックに分けて、それぞれエフェクトやEQをかけています。基本的にドラムスはあまり目立たせたくなかったので、抑えめの調整をしています。EQについては、SDとHHはともに高音域は強調せず、2kHz前後を残すだけにしています。BDは100Hzあたり、CCは響きを良くしたかったので10kHz辺りを強調して、後はカット気味に。エフェクトは、コンプのほか、響きを強調するためにRoomWorks SE のTight Drumsプリセットを適用(BDはそれだと強すぎたので、Smooth Diffuse Drumsを適用)。BDは余韻を削ってすっきりした感じを出したかったので、Gateも入れています。
  • ベース
 丸い感じにしたかったので、PickBassではなくFingerBassを選択、エフェクトはいろいろ調整した結果、ToneBoosterとDatubeを選択。EQは100Hz辺りを強調。響きが思ったより強かったので、音量はかなり絞っています。
  • ギター
 単純にコードを演奏するもの(左G)と、ソロっぽく演奏するもの(右G)の2本を使用。
 左Gについては、コンプをかけた上で、AmpSimulatorのTransistor Cleanプリセットと、ModulationからChorus(Nice Crunch Guitarプリセット)を選択。綺麗な響きを重視しつつ、やや歪みを入れてみました。
 右Gについては、ToneBooster、AmpSimulator(Vintag Rock)、Flanger(Nice for Guitar)をかけて歪ませています。

 ちなみに、以前のくれない慕情の際には、Modulation系のエフェクトは使っていませんでした(当時は使い方がよく分からなかったので(^^;)。もっと早く使っておけばよかったと思います。
  • ピアノ
 アコピです(^^;
 実のところ、和音で「ジャジャジャーン」と打つところとそれ以外のところで、それぞれ別個にトラックを使っています。「ジャジャジャーン」は打楽器的な雰囲気を出したかったので、コンプをかけた上でEQで5kHz近辺を強調しています。基本の伴奏部分は流れるような感じを出したかったので、RoomWorks SEのVintage Plate Reverbプリセットを使っています。
  • その他
 その他については、特段音作りに特徴的な所はなく。響きをよくするためにMonoToStereoやRoomWorks SEをかけ、不必要な音をEQで削っているくらいです。

ドラムパターン
 前作くれない慕情からの大きな違いは、ドラムの打ち直しです。DTMマガジン2009/2を参考に、各音のVELを調整したり、ゴーストノートを入れたりしています。前よりは数段良くなっていると思います。

ミキシング

 今回はミキシングも再調整しています。特に大きく変更したのは、楽器の配置(パン)の変更でしょうか。まあ、聞いていただければ分かると思うので詳細は割愛しますが(^^; 基本的には、楽器をより幅広く並べ直しています。本当は、左ギターをもう少し左に置きたかったのですが、あまり左に寄せると、歪みの音が左耳に強く響くようになってしまったので、やむなく中途半端な位置に留め置いています。右Gとピアノの位置は、この左Gの位置から逆算して決めたものです。
 各楽器の音量もかなり調整し直しています。特に大きく変えたのは、ボーカルとストリングスでしょうか。いずれも弱めに変更しています。逆に強めにしたのがピアノ。ピアノの流れるような旋律が前に出て、いい感じになったと思います。

動画について


 前作くれない慕情の使い回しです(^^;
 なかなかいいイラストがなかったもので。
 さすがにそのままでは気が引けたので、STARBOW(巡音ルカ バージョン)と同様に、公式ルカイラストをクロマキーで重ね合わせています。

 エンコードは、いつもどおりMediaCoderですが、今回は、音声を224Kbpsでエンコードしています。192Kbpsの音質ではあまりにチープだったもので。その分、ビデオは287Kbpsでエンコード。画質は落ちてしまいました。
 本当は、256Kbpsでエンコードしたかったのですが、なぜか音声がうまく再生されず(そのまま再生すると音が出ず、早送りすると音が出るようになるという不思議な症状(^^;)。なお、240Kbpsではエンコード自体ができませんでした。MediaCoderの不具合でしょうかね。

その他

(09/02/24)再生数100超えました。視聴してくださった皆様、ありがとうございます。
(09/03/05)Youtubeに転載されているのを発見。わざわざありがとうございます。
(09/04/25)上記動画は削除されてしまいました(^^;
(09/04/25)ニコニコ動画、再生数200超えました。ありがとうございます。