1-455 無題

4月。新学年。春。眠い。
しかし遅刻王の俺も初日ぐらいは早めに家を出るわけで。
「あ、テツ。今日 は 早いね。初日ぐらいは早く出ようってか?」
こいつは幼なじみの音透凛(おとすみりん)。陸上部3000mの選手だ。ジャージ姿の所を見ると今も走ってきたところのようだ。しかし脳味噌まで筋肉で出来てそうなこいつに俺の思考を読まれるとは…。

さて。クラス表が張ってある。友達のクラスまで確認しなくたっていずれわかるだろうに。とりあえず指定された席に着く。隣のコはなかなかかわいいじゃないか。
「わたし、佐久華燐(さくかりん)。よろしくね、えっと…」
「俺は岸里徹(きしさとてつ)。よrs…」
「じゃあてっちゃんだね!よろしくね、てっちゃん。あ、わたしのことはかりんでいいよ。」
妙に馴れ馴れしいというかなんというか。まあ可愛いのでいいか。
2008年07月20日(日) 12:51:56 Modified by amae_girl




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