Wiki for Amateur Satellite Newcomers

衛星通信の世界へようこそ


「アマチュア衛星通信(サテライト)をやってみたいけど、どうするのかわからない・・・」「興味はあるんだけど、どうも敷居が高くって・・・・」と思っている方も数多いと思います。
 
 巷間に発行されている衛星通信の「本」では、交信にはあまり必要のない難しいことが長々記述されていたり、すでにその衛星が「御臨終」となっていたりと、一度出版されると改訂が難しい「本」の宿命とはいえ、最新の情報が反映されていないのが現状です。また衛星通信自体も、アマチュア無線の中でも更にマイナーな分野ゆえ、CQ ham radio(CQ出版社発行のアマチュア無線情報月刊誌)の特集にもなかなか取り上げられることもありません。あなたの周りにも衛星をやっているという人も少ない(いない)でしょう?

 何も衛星通信は立派な無線機や、立派な設備、たとえば大きなアンテナ、仰角ローテータも必要ありません。簡便な「145/435MHzが送受信できるFMハンディ(モービル)機とGP(グランドプレーン)アンテナでも交信できる」のです。あなたに課せられた「敷居」は、実はそんなに高くはないのです。現在宇宙空間に建設中の国際宇宙ステーション(International Space Staion; ISS)の内部にも、アマチュア無線局が設置され、そこに搭乗する宇宙飛行士とも、そのような設備で交信することもできるのです。

 アマチュア無線は、楽しく奥が深い一生楽しめる趣味。でもいつ遠くが聞こえるかもわからないバンドを聞き続けて、無線機の前にずっとかじりついているのも不健康。仕事や家庭とのマッチングもなんとかしたい。遠くとも交信してみたい。しかも長く続ける意味では適度な苦労もあったほうが良い(笑) ちょっとアカデミックな雰囲気も味わってみたい・・・・・・そのすべてを満たしてくれる分野こそ「衛星通信」なのです。

衛星通信の魅力は、

・予め「遠くが聞こえる時間」が計算でわかり、かなり前から計画がたてやすい。その時間だけ全身全霊集中!
・衛星の飛来時間に間に合わなければ交信できないので潔く諦められる(健康的?笑)
・高軌道衛星ならば遠くの地とも交信できる
・システムを工夫、研究すれば、もっと安定に交信ができる
・ちょっとアカデミックな雰囲気も味わえる?
・子供の頃憧れた「宇宙」を垣間見れ、宇宙の広さを実感できる
・「誰から呼ばれるかわからない」出逢いもある
・「AJA」アワードは、サテライトは別バンドとして計上できる   などなど
というところでしょうか?

 日本で1980年代に国産アマチュア衛星「ふじ」が打ち上げられ日本で空前のサテライトブームが起きました。前後してAO-10,AO-13という高軌道衛星の打ち上げもあり、衛星を使ったDXing(=地球の遠隔地と交信すること)が盛んになりました。その頃は「衛星通信には高価な無線機+プリアンプ+クロス八木+仰角ローテータが必要」というものでしたが、1990年代後半に、SO-35,UO-14などのFM衛星という「宇宙を飛ぶレピータ」の出現で、そんな呪縛を解き放ち、衛星通信は非常に身近なものになりました。衛星からの電波は強く、145/435FMハンディ(orモービル機)+GP(orモービルホイップ)あるいは小さな八木アンテナでもその宇宙からの電波を簡単に受信でき、そして十分に衛星を介して交信することもできるのです。


衛星通信を始めよう


 このウィキでは、入門編として、アマチュア衛星通信初心者の現在の登竜門、初心者でも使いやすいFM衛星「AO-51」(残念ながら2011年にすでに運用停止となっていますが、将来のFM衛星でもこのWikiで紹介されているテクニックは使えます)、挑戦編として、衛星からの電波が強く聞きやすい低軌道SSB/CW衛星「VO-52」、そして搭乗している宇宙飛行士ともFMで交信可能な「国際宇宙ステーション(ISS)」の3つに絞り、まとめていこうと思います。記述対象の衛星がトラブルで使用不能(多くはバッテリの問題)になったり、より簡単に利用できる衛星が誕生したら、臨機応変に記述を変更していく方針です。
 「常に最新のアマチュア衛星通信の情報を、これからアマチュア衛星通信に挑戦してみようという方々に提供する」 のが、このウィキの目標です。わからないことがあったら、ぜひコメント欄で質問してください。


「宇宙で」お逢いしましょう!


 地球の周りにはたくさんのアマチュア衛星がありますが、このウィキでは、初心者向けのアマチュア衛星にのみ着目して「理論などむずかしいことはさておいて、とにかく実際に衛星通信をやってみよう!」ということを主眼に、「アマチュア衛星初心者のための教科書的サイト」を目指し、衛星通信への「新規参入」を考えている方々に、常に最新の情報・ノウハウを提供することを目標に、衛星通信にアクティブな、まさに「現場主義」の有志たちにより運営されています。

 これを読まれている現役サテライターの方もぜひご協力下さい。あなたは衛星通信を始めた頃に何が一番の「敷居」でしたか?ぜひ教えてください。これからこの衛星の世界を覗く人達が、あなたが苦しんだ、あの「敷居」を楽に越えられるように、いっしょにこのページを作っていきませんか?(ただし衛星でコールサインも聞いたことのないような、セッキョー・講釈だけの「老害」OMの参加はお断り!)

 アマチュア衛星を介して、宇宙でお逢いできる日を楽しみにしています!

 「Wiki for Amateur Satellite Newcomers」 編集有志一同 
 amateursatellites■livedoor.com (■=@)

※このWikiは「リンクフリー」、リンク大歓迎します!
※このWikiの内容の再配布は固くお断りします

ライブドア 第1回 ウィキ文学賞 特賞受賞

2005年に開催された「ライブドア 第1回 ウィキ文学賞」で、このWikiは特賞を受賞致しました!
なお賞品相当額をWiki執筆者連名で、AMSAT-DLのP3-Eプロジェクトに寄付致しました。

このページへのコメント

小型のANTで海外とQSOが出来るのも魅力だと思います。UP/DOWNで周波数が異なりますら、QSO中あいづちが打てるのも衛星ならではではないでしょうか?
おわり

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Posted by jf1wes 2012年05月28日(月) 14:12:03 返信

フレンド局は、衛星は自動追尾でしたが、自分はPCより現時点の位置を確認し手動で追っていました。たまに衛星を見失うこともありましたが、スリルがあって面白かったと思っています。1.2Gの運用はしたことがありませんが、無線機のパワーの問題、受信設備の問題など、144/430に比べるとちょっと面倒なことが多いと感じたためです。ドップラーの周波数の変化をTX/RXどちらで行うかというのを統一されていなかったので、暗黙の了解的な感じで、TX側を動かしてRXは固定としていましたが、オペレーターによっては逆もあり、最初は戸惑いました。CQを出している方のやり方でどちらを動かすか、判断していたように思います。アナログ衛星を何個も上げる必要はないと思いますが、AO-13みたいな衛星があがれば、また出てみたいと思いますね。続く

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Posted by jf1wes 2012年05月28日(月) 14:10:33 返信

こんにちは。アマチュア無線の衛星通信に関する記事を拝見しました。初心者にはわかりやすい物になっていると思います。衛星通信???。お金がかかって難しいイメージですが、とっかかりが肝心で難しないと思っていただける内容かなと思います。自分も1990年代に実際に衛星通信を行っておりました。フレンド局がやっていましたので、ノウハウは聞きました。主にJAS-1とJAS-1b,AO-13での運用でした。最初は144/430の3段GPにリグ直下にアンテンのプリアンプを入れ、ふじアワードの10局賞は、GPでやるんだとの思いでやりました。GPでは衛星の出と入りの時間帯ででQSOしましたが、衛星が上がるにつれて限界があります。最終的には7x2と12x2のスタック八木に仰角ローテーター、アンテナ直下プリを使用してAO-13高高度までの運用をしていました。続く

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Posted by jf1wes 2012年05月28日(月) 14:07:50 返信

いろいろと詳しい経緯を説明して頂き有難う御座いました。大変参考になりました。 今後は、JARL始め、関係各所に要望書を提出しながら、当たってみようと考えています。

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Posted by JA2OGB 2010年01月22日(金) 12:10:22 返信

以前は確かにバンドプランはあくまで「紳士協定」でしたが、現在(平成12年4月1日より)はお上が決定した「総務省告示」となっており、法的な遵守義務が生じると理解しております。(最新は無線局運用規則第258条の2の規定に基づく「アマチュア業務に使用する電波の型式及び周波数の使用区別」(平成21年3月25日付け総務省告示第179号)
かつてAO-7が奇跡的な復活を遂げた時に有志が432MHzのSSB/CWの送信を電監に問い合わせたところ「No」との回答でした。
 もしこの説明でも御納得いただけないようなら、JARLのホームページをご覧いただくか、総務省に直接お問い合わせいただければと思います。
 OMがそれでもAO-7のBモードを運用される場合は、くれぐれも自己責任でお願いしたいと存じます。

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Posted by JN1BPM 2010年01月22日(金) 00:25:17 返信

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OSCAR Satellite Status Page by KD5QGR (英語)
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Voice uplink: 144.490MHz FM

クロスバンドレピータ時
uplink:437.80±0.01MHz(ISSが近づいてくる場合低く、遠ざかる場合は高く)
Worldwide downlink: 145.800MHz FM

注意!Up/Downが逆の周波数の時あり
uplink:145.99MHz(固定でOK)+67Hzのトーン
downlink: 437.80±0.01MHz (437.81→437.80→437.79)

※ARISSスクールコンタクトの時には宇宙飛行士の肉声が聞こえる!145.80MHz FM を聞いてみよう!
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