群馬県高崎市。
地元の大学に通い、
気ままな生活を送る19歳の“ヒデ”こと大須秀成(成宮寛貴)は、
近所のおでん屋“よしたけ”で、
店の女将(古手川祐子)の娘、
27歳の吉竹額子(内田有紀)と出会う。
数日後、
偶然同じバイト先で働いていた2人は再会。
その日、
額子はヒデを部屋に連れ込み、
半ば強引に童貞を奪ってしまう。
年上女性の奔放さに戸惑いながらも、
額子にのめりこんでいくヒデ。
だが、
2人の別れは突然だった。
ある夜、
額子は公園の木に後ろ手にヒデを縛り付け、
の下着を降ろす。
そして長いキスをすると、
額子は唐突に結婚を決めたことを告げ、
ヒデをその場に放置して去っていく。
茫然自失のヒデ。
大学卒業、
そして就職と生活は変わっていく。
ヒデは友人の加藤(池内博之)の紹介で知り合った翔子(白石美帆)と暮らし始める。
額子とは違い、
清楚で真面目な翔子。
だが、
ヒデの虚しさは募るばかりだった。
それを紛らわすかのように、
酒に溺れていく。
やがて会社で疎まれ、
恋人や友人も周囲から去っていく。
仕事を休んで部屋で酒を飲み続ける息子の姿を見て、
涙する母(浅田美代子)。
それでもヒデの酒量は増える一方で、
姉の結婚式では泥酔して暴れ、
会社も辞める羽目に。
そしてとうとう、
飲酒運転で交通事故を起こしてしまう。
これを機にようやく、
ヒデはアルコール依存症の治療を受けるようになり、
苦しみながらも快復していく。
中華料理屋でバイトを始め、
踏み出す新しい一歩。
そんなある晩、
ヒデは額子の母親と再会。
額子の様子を耳にする。
幼かった頃、
そしてヒデと別れてからの惨い運命。
額子と出会ってから10年もの歳月が流れていた。
額子に会いたい。
気持ちを抑えられないヒデは、
彼女の住む街へ向かう。
待ち合わせのバス停に佇む額子。
その姿は変わり果てていた。
それでも、
忘れられなかった2人の10年に渡る想いが溢れ出す……。