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最終更新：ID:ua4BptOMXw 2012年03月26日(月) 18:22:21履歴
こんにちは、アヤです。
ちょっと「小話」お休みして気分転換に書いて見ました。
ベタな内容ですが・・・。
劇場版設定で、一年後にアルト帰還で�杵談椶魯▲襯轡Д衢彖罵�りです。
キライな方は、スルーして下さい。
勿論、最後はアルランです。
シェリルごめんね。カップルはやっぱりアルランなんです。
私の妄想なので、変でも許してください。
ってことで良かったら読んでみて下さい。全３話です。
Ｉｆ：�機。贈戰▲�
ああ、これが運命の相手って事なんだ。
私は納得してしまった。
二人がいて嬉しいんだよ。
本当だよ。
本当なのに・・・。
アルトくんがバジュラと共に、フォールドの光に消えた。
シェリルさんは、私の血を馴染ませる事で命を繋いでいる。
ある者は、また宇宙の彼方へ旅立ち。
ある者は、降り立ったバジュラの惑星で新しい生活を始めている。
私も復興の為に、「希望の歌姫」としての役割をこなしていく。
がむしゃらに仕事に励んだ。
シェリルさんと再び歌う為に、輸血も欠かさなかった。
そして、アルトくんに届けと毎日歌った。
アルトくんを想って。
失恋したって、大切な人である事に変わりは無い。
きっと戻ってくる。
そうしたら、シェリルさんだって目覚めるよね。
私は、そう信じている。
奇跡だと言うのなら、私が起こしてみせる。
もう、大事な人を失いたくはなかった。
ブレラお兄ちゃんは、戦火の中に消えたままだから。
そうして、あの大戦から一年。
それまでアルトくんの行方の手がかり一つ見付けられなかったのに。
奇蹟の様に、アルトくんは帰ってきた。
あの時と何等変わらない姿で。
アルトくんにしてみれば、ほんの数日の様な出来事だったらしい。
嬉しくて、抱きついて泣いてしまいたかった。
でも、それをして良いのは私じゃない。
「お帰り。アルトくん。」
「ただいま。ランカ。」
いつもの優しい顔で、笑ってくれた。
それだけで良い。
彼の無事を確認して、私は彼の手を引いて走った。
病院で看護師さんに怒られても、足は急いて動き続けた。
ある病室に飛び込んで、アルトくんの背中を押した。
そこには、ベッドに横たわる眠り姫。
私の輸血によって、シェリルさんを蝕んでいたＶ型ウィルスは馴染んで安定していた。
私と同じように腸に定着しつつある。
なのに、シェリルさんは目覚めない。
きっと、アルトくんの帰りを待ってるんだ。
アルトくんが帰ってくれば、きっと元通り。
だから、じっと二人を見詰めてた。
「シェリル。」
そっと囁いたアルトくんの声。
その声に反応する様に、シェリルさんの瞼が震えて。
「・・アル・・・ト。」
掠れた声と共に、その双眸を開いた。
そっと抱き締めて、抱き締め返す二人。
奇蹟は起きたね。
運命の二人。
そう、すんなり納得してしまった。
二人の邪魔になるだろうから、私はそっと病室を後にした。
胸の奥から湧き上がる何かが弾けてしまいそうで、屋上に駆け上がった。
空には満天の星達が煌めいているのに、すぐに滲んで見えなくなった。
ああ、泣いているんだ。
そう思ったら、幾つもの雫が足元を濡らしていた
嬉しいはずなのに、何故こんなにも苦しいの？
二人が幸せでありますように。
そう祈った心は、本物のはずなのに。
暗くてドロドロとした嫉妬心が私を苦しめる。
正直二人を見ているのは辛かった。
まだこんなにも、アルトくんの事好きなんだと実感してしまったから。
「ランカちゃん。」
「ランカ！」
ミシェルくんとクランちゃんの声が聞こえたかと思ったら、クランちゃんに抱き締められた。
「よく頑張った。好きなだけ泣いておけ。」
クランちゃんにそう言われて、本格的に涙腺が決壊してしまった。
二人は私の気持ち、知っていたから。
いつも励ましてくれた二人は、温かかった。
二人が、傍で笑っている事を、私が望んだ。
まだ完治とは言えないシェリルさんに輸血を繰り返す。
二人で隣のベッドで話すのは楽しい。
見舞いに来たアルトくんと、三人で話すのも楽しい。
だけど、二人を見ているとまだ、苦しいんだよ。
苦しいって言えないのも辛かった。
シェリルさんの病状がほぼ完治した頃。
「ランカさん。ビッグニュースですヨ！！」
エルモ社長からコンサートツアーの話が舞い込んだ。
銀河の船団や惑星を巡る、２年がかりのツアー。
「やります！」
私はすぐにその話に飛びついた。
どこに居ても、同じように瞬く星の海。
星が流れた。
例えば、この空が私の心で。
星達が、アルトくんへの恋心だったなら。
流れ落ちる星達と共に、この恋心も消えていったら。
何時か、ただの友人になるんだろうか？
胸の奥にそっと仕舞い込んで、時が流れるに任せよう。
それでも、歌に心を乗せる時
その心を呼び覚ますのは、私の中にあるアルトくんの記憶で。
消せないその想いを、歌に乗せた。
それに動揺しなくなった頃、ツアー先から一度フロンティアに戻った。
「あん、もう！全然乗れないじゃない！」
「まだ感覚が戻ってないだけだろ。」
一組の男女が、公園にあるレンタルセグウェイの乗り場で座り込んでいた。
ピンクブロンドの髪をポニーテールにして、ショートパンツにパーカーのスポーティーな服装のシェリル。
タンクトップにＳＭＳ隊服のアーミーパンツで、黒い長髪を一つに結ったアルトだ。
「体力は戻ってるんだから、乗りこなせるハズよ。」
「ブランクあるんだから仕様が無いだろ。」
変わらない二人に、頬が緩む。
「「私はシェリルなのよ！」そんなもの感じてる暇・・・え？」
「へえへえ。・・・・って？」
そっと近づいて、座り込む二人に影を落とす。
「二人共、相変わらず仲が宜しい事で。」
サングラスを押し下げてひらひらと手を振れば、強く抱きつかれた。
「ランカちゃん！！」
「久しぶりです。シェリルさん。」
ぎゅうぎゅうと押し付けられる胸に圧迫されて、ちょっと苦しい。
「ランカ、お前！メールだけでさっさとツアーに出ちまいやがって。」
「ごめんね。バタバタしていて、つい・・・。」
「ついじゃないわよ。本当に。」
二人に挟まれて、アルトくんには頭を撫で回される。
じんわりと残る温もりを散らしながら、そっと髪を整えた。
「今ツアー中じゃなかったのか？」
「今日だけ、どうしても外せない仕事がフロンティアであって。すぐにまた出発。」
「そうなの。寂しいわね。」
「ごめんなさい。」
「仕事なら、仕方ないだろ。」
私は二人の前で、ちゃんと笑えてますか？
「ランカさん！時間ですよ。」
少し離れた所から、ナナちゃんの声。
「ごめんなさい。タイムアップです。」
来ていたコートの中には、新曲の為の衣装。
新しいＰＶの撮影はフロンティアの街中。
所謂交差点ジャックだ。
大丈夫。
二人を前にしても、ちゃんと笑えた。
背筋を伸ばして、前に進もう。
「また、メールするね。」
二人に手を振って、離れた。
街頭スクリーンのサイドにある、ビルの２階くらいの高さの、小さなスペースでスタンバイ。
曲のイントロが流れてコートを脱ぎ捨てれば。
すぐに歩行者の熱狂が渦を巻いて、この交差点がコンサート会場になる。
大丈夫。
もう、平気だよ。
ちゃんと二人の「友達」で居られる。
そんなランカを、アルトは眩しそうに見ていた。
シェリルは、そんなアルトから顔を背けた。
そして、同じ芸に生きる一人として、ライバルを見つめた。
そんな二人に、ランカは気付く事は無かった。
ちょっと「小話」お休みして気分転換に書いて見ました。
ベタな内容ですが・・・。
劇場版設定で、一年後にアルト帰還で�杵談椶魯▲襯轡Д衢彖罵�りです。
キライな方は、スルーして下さい。
勿論、最後はアルランです。
シェリルごめんね。カップルはやっぱりアルランなんです。
私の妄想なので、変でも許してください。
ってことで良かったら読んでみて下さい。全３話です。
Ｉｆ：�機。贈戰▲�
ああ、これが運命の相手って事なんだ。
私は納得してしまった。
二人がいて嬉しいんだよ。
本当だよ。
本当なのに・・・。
アルトくんがバジュラと共に、フォールドの光に消えた。
シェリルさんは、私の血を馴染ませる事で命を繋いでいる。
ある者は、また宇宙の彼方へ旅立ち。
ある者は、降り立ったバジュラの惑星で新しい生活を始めている。
私も復興の為に、「希望の歌姫」としての役割をこなしていく。
がむしゃらに仕事に励んだ。
シェリルさんと再び歌う為に、輸血も欠かさなかった。
そして、アルトくんに届けと毎日歌った。
アルトくんを想って。
失恋したって、大切な人である事に変わりは無い。
きっと戻ってくる。
そうしたら、シェリルさんだって目覚めるよね。
私は、そう信じている。
奇跡だと言うのなら、私が起こしてみせる。
もう、大事な人を失いたくはなかった。
ブレラお兄ちゃんは、戦火の中に消えたままだから。
そうして、あの大戦から一年。
それまでアルトくんの行方の手がかり一つ見付けられなかったのに。
奇蹟の様に、アルトくんは帰ってきた。
あの時と何等変わらない姿で。
アルトくんにしてみれば、ほんの数日の様な出来事だったらしい。
嬉しくて、抱きついて泣いてしまいたかった。
でも、それをして良いのは私じゃない。
「お帰り。アルトくん。」
「ただいま。ランカ。」
いつもの優しい顔で、笑ってくれた。
それだけで良い。
彼の無事を確認して、私は彼の手を引いて走った。
病院で看護師さんに怒られても、足は急いて動き続けた。
ある病室に飛び込んで、アルトくんの背中を押した。
そこには、ベッドに横たわる眠り姫。
私の輸血によって、シェリルさんを蝕んでいたＶ型ウィルスは馴染んで安定していた。
私と同じように腸に定着しつつある。
なのに、シェリルさんは目覚めない。
きっと、アルトくんの帰りを待ってるんだ。
アルトくんが帰ってくれば、きっと元通り。
だから、じっと二人を見詰めてた。
「シェリル。」
そっと囁いたアルトくんの声。
その声に反応する様に、シェリルさんの瞼が震えて。
「・・アル・・・ト。」
掠れた声と共に、その双眸を開いた。
そっと抱き締めて、抱き締め返す二人。
奇蹟は起きたね。
運命の二人。
そう、すんなり納得してしまった。
二人の邪魔になるだろうから、私はそっと病室を後にした。
胸の奥から湧き上がる何かが弾けてしまいそうで、屋上に駆け上がった。
空には満天の星達が煌めいているのに、すぐに滲んで見えなくなった。
ああ、泣いているんだ。
そう思ったら、幾つもの雫が足元を濡らしていた
嬉しいはずなのに、何故こんなにも苦しいの？
二人が幸せでありますように。
そう祈った心は、本物のはずなのに。
暗くてドロドロとした嫉妬心が私を苦しめる。
正直二人を見ているのは辛かった。
まだこんなにも、アルトくんの事好きなんだと実感してしまったから。
「ランカちゃん。」
「ランカ！」
ミシェルくんとクランちゃんの声が聞こえたかと思ったら、クランちゃんに抱き締められた。
「よく頑張った。好きなだけ泣いておけ。」
クランちゃんにそう言われて、本格的に涙腺が決壊してしまった。
二人は私の気持ち、知っていたから。
いつも励ましてくれた二人は、温かかった。
二人が、傍で笑っている事を、私が望んだ。
まだ完治とは言えないシェリルさんに輸血を繰り返す。
二人で隣のベッドで話すのは楽しい。
見舞いに来たアルトくんと、三人で話すのも楽しい。
だけど、二人を見ているとまだ、苦しいんだよ。
苦しいって言えないのも辛かった。
シェリルさんの病状がほぼ完治した頃。
「ランカさん。ビッグニュースですヨ！！」
エルモ社長からコンサートツアーの話が舞い込んだ。
銀河の船団や惑星を巡る、２年がかりのツアー。
「やります！」
私はすぐにその話に飛びついた。
どこに居ても、同じように瞬く星の海。
星が流れた。
例えば、この空が私の心で。
星達が、アルトくんへの恋心だったなら。
流れ落ちる星達と共に、この恋心も消えていったら。
何時か、ただの友人になるんだろうか？
胸の奥にそっと仕舞い込んで、時が流れるに任せよう。
それでも、歌に心を乗せる時
その心を呼び覚ますのは、私の中にあるアルトくんの記憶で。
消せないその想いを、歌に乗せた。
それに動揺しなくなった頃、ツアー先から一度フロンティアに戻った。
「あん、もう！全然乗れないじゃない！」
「まだ感覚が戻ってないだけだろ。」
一組の男女が、公園にあるレンタルセグウェイの乗り場で座り込んでいた。
ピンクブロンドの髪をポニーテールにして、ショートパンツにパーカーのスポーティーな服装のシェリル。
タンクトップにＳＭＳ隊服のアーミーパンツで、黒い長髪を一つに結ったアルトだ。
「体力は戻ってるんだから、乗りこなせるハズよ。」
「ブランクあるんだから仕様が無いだろ。」
変わらない二人に、頬が緩む。
「「私はシェリルなのよ！」そんなもの感じてる暇・・・え？」
「へえへえ。・・・・って？」
そっと近づいて、座り込む二人に影を落とす。
「二人共、相変わらず仲が宜しい事で。」
サングラスを押し下げてひらひらと手を振れば、強く抱きつかれた。
「ランカちゃん！！」
「久しぶりです。シェリルさん。」
ぎゅうぎゅうと押し付けられる胸に圧迫されて、ちょっと苦しい。
「ランカ、お前！メールだけでさっさとツアーに出ちまいやがって。」
「ごめんね。バタバタしていて、つい・・・。」
「ついじゃないわよ。本当に。」
二人に挟まれて、アルトくんには頭を撫で回される。
じんわりと残る温もりを散らしながら、そっと髪を整えた。
「今ツアー中じゃなかったのか？」
「今日だけ、どうしても外せない仕事がフロンティアであって。すぐにまた出発。」
「そうなの。寂しいわね。」
「ごめんなさい。」
「仕事なら、仕方ないだろ。」
私は二人の前で、ちゃんと笑えてますか？
「ランカさん！時間ですよ。」
少し離れた所から、ナナちゃんの声。
「ごめんなさい。タイムアップです。」
来ていたコートの中には、新曲の為の衣装。
新しいＰＶの撮影はフロンティアの街中。
所謂交差点ジャックだ。
大丈夫。
二人を前にしても、ちゃんと笑えた。
背筋を伸ばして、前に進もう。
「また、メールするね。」
二人に手を振って、離れた。
街頭スクリーンのサイドにある、ビルの２階くらいの高さの、小さなスペースでスタンバイ。
曲のイントロが流れてコートを脱ぎ捨てれば。
すぐに歩行者の熱狂が渦を巻いて、この交差点がコンサート会場になる。
大丈夫。
もう、平気だよ。
ちゃんと二人の「友達」で居られる。
そんなランカを、アルトは眩しそうに見ていた。
シェリルは、そんなアルトから顔を背けた。
そして、同じ芸に生きる一人として、ライバルを見つめた。
そんな二人に、ランカは気付く事は無かった。
このページへのコメント
こんばんは。紫陽花です♪深夜にコメントしてます(笑)
ランカちゃんがすごく偉いです!!自分の気持ちを封じ込めて、二人を応援するなんて、なかなか出来ることではないと思います！輸血を行い、毎日アルトに届けとばかり歌を歌うランカちゃんが儚いです(>_<｡)せっかく会えたのに我慢して、二人を再会させるなんて！でも、ランカちゃんが泣ける場所があって、よかったです!!でも、苦し過ぎて、ツアーをいいきっかけに出たのですね。アルトへの想いを歌に込めて歌うランカちゃんが泣けます(T_T)でも、二人に会うときは普通に出来るから、すごいです!
最後にアルトがランカちゃんを眩しそうに見てたのが、気になりますね。シェリルはライバル視してましたし！気になるので、このまま続きが読めて、嬉しいです(^-^)