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最終更新：ID:ua4BptOMXw 2012年03月26日(月) 18:25:35履歴
Ｉｆ：�掘。贈戰▲�
「ランカ！！」
「わっぷ。お兄ちゃん？！」
娘々に入って早々、お兄ちゃんの暑苦しい抱擁。
もとい、暖かい抱擁でお帰りパーティが始まった。
ミシェルくんもルカくんもクランちゃんも居る。
皆、少しずつ大人になって。
それでも、変わらず温かくて。
帰って来たんだって、ちょっと感激した。
感激したと言えば、一つのビッグニュース。
遂に、お兄ちゃんが身を固める決心をしたらしい。
相手は勿論、キャシーさん。
「ランカさん。私が新しく家族になっても・・良いかしら。」
「勿論です、キャシーさん。違った、・・・お義姉さん。」
キャシーさんの手をとって、二人で笑った。
「こんな兄ですけど、よろしくお願いしますね。」
「こんなとは何だ！こんなとは！」
「そのままの意味よ、お兄ちゃん。」
皆で笑った。
娘々のお店が震えるほど。
嬉しそうなお兄ちゃんとお義姉さんを見て、とても嬉しくなった。
「この酔っ払いは、私が引き受けるわね。」
パーティもお開きになった頃。
キャシーさんはそうウインクして、酔い潰れたお兄ちゃんを引き摺って行った。
あの無精者のお兄ちゃんが、私の為に部屋の掃除とシーツの架け替えにドタバタしてた事。
キャシーさんが教えてくれた。
酔い潰れた事は、許してあげようかな。
「ランカ。送ってく。」
「うん。・・・ありがとう、アルトくん。」
「アルト！」
ミシェルくんに呼び止められて、振り返った。
「骨は拾ってやるよ。」
「うるせえ。ミシェル！」
「？？」
娘々で皆と別れて、アルトくんと歩いた。
まだ一応護衛任務の途中、だもんね。
夜の街を一緒に歩くのは、まだアイドル駆け出しの頃以来？
何か懐かしくなった。
「ちょっと遠回りして行かないか？」
そう言われて、手を握られて。
友達同士でも、あるある。
そう思いながら、少しどきどきしてしまった。
シェリルさんと別れたなんて、聞いたから？
行き着いた先は、デュランダルの丘。
「ここに来ると、あそこ思い出すんだよな。」
「グリフィスパーク？」
「ああ。お前が歌ってたアイモ、よく覚えてる。」
二人でよく行ったグリフィスパークによく似ている。
アルトくんがいない間。
デュランダルの傍で毎日のように歌っていたっけ。
「そう言や、お前ここで歌ってたんだって。」
「ん。」
「やっぱり、お前の歌だったんだな。バジュラと居る時、聞こえた気がしてた。だから帰ってこられたのかもな。」
今更だけど、ありがとな。
そう笑う彼を見て、嬉しくなる。
毎日歌ってた事、ムダじゃなかった。
「今日お前に話したいことがあってさ。まだ時間良いか？」
「うん。大丈夫だけど。」
話したい事って何だろう。
予想も出来なくて、何となく不安になる。
「さっきも話した通り、シェリルとは別れたんだ。」
「・・・。」
「あいつに言われた事あるんだ。「あんたはいつかあの子を、ランカちゃんを特別に思う時が来る」って。」
俺にとってもシェリルにとっても、ランカの存在は特別なもので。
俺たちの間にある絆は、簡単に切れるもんじゃない。
「シェリルにとっても同じだと思ってたから、何言ってるんだって。」
だけどシェリルと別れて、ようやく分かってきた気がした。
恋人って存在を失って、俺の中に大きな穴が空くんだと思ってた。
「だけど、知らない内に一人の存在が俺の中で大きくなっていて。成長していくお前の背中見て、眩しくて。」
俺も成長してかないとって必死になって。
「俺、いつの間にか・・・。」
「・・・・。」
嘘？！
「お前の存在が、俺の中で大きくなっていて。・・・ランカが、好きだ。」
嘘だよ！
一瞬頭の中が真っ白になった。
だけど、頭の中でアルトくんの言葉を反芻している内に、理解できて。
嘘だと思ってるのに頬と言わず、体中が熱くなった。
｢私・・・わた・・し。｣
声が震える。
身体も震える。
「今更って思ってるかもしれないし、信じて貰えないかもしれない。」
「お前に好きなヤツが居るって言うなら・・・諦めるしかないけど。」
これは、歓喜の振るえなの？
「好きなヤツ、いないなら・・・。ここから、初めてみないか？」
「ここから？」
新しく始まる、二人の関係。
過去にすごく望んでいた事。
それが今になって、叶ってしまった。
私は。
私の気持ちは・・・。
「好きになるか、分からなくても？」
「うっ。・・・なんとか頑張るさ。」
頬が緩んで仕方ない。
くすくすと、笑いが込み上げる。
「キライになったなんて、言った憶え無いんだけどな。」
「じゃあ！」
アルトくんに握られた手が、熱い。
今ここから、新しく始めよう。
「えっと・・・・。私ランカ。ランカ・リー。あなたは？」
一瞬驚いた顔を見せたけれど。
「・・・アルト。早乙女アルトだ。」
くすくすと、二人で笑った。
胸の奥で、何かの音がした気がした。
私の中で星のように流れた恋心は消えて無くなったわけじゃなかった。
振り積もって、固まって。
凍り付いていただけだったみたい。
瞬く間に解けて、溢れそうになる。
見詰め合って、始まった二人。
その証は。
それは友達としての握手なんかじゃなくて。
優しくて、甘いキス。
閉じた瞼の裏には、星が瞬いていた。
ＥＮＤ
このページへのコメント
コメントありがとうございます(^O^)どこかのサイトさんでアルシェリ別れたら〜みたいのがあって、私なりに妄想して眠ってたものを掘り起こしてみました(^_^;)ランカちゃんがツアー中でいない時のアルトの気持ちは書けたらアップしますね〜アップ出来なかったらごめんなさ〜いm(_ _)m
引き続き、コメントしてます紫陽花です♪
オズマはやっと身を固める決心がついたんですね(笑)ランカちゃんはホッとしてますね。
まさか自分にもサプライズがあるとは、思っていませんよね、ランカちゃんは(笑)ミハエルにはバレバレでしたが(笑)
アルトの優しく見つめられて、手を繋いだだけで、ドキドキするランカちゃんが可愛いです♪動揺しまくりですね(笑)
まさかアルトに愛の告白されて、びっくりだらけですね、ランカちゃんは(笑)気持ちがつながって、よかったですね(^-^)
やっぱりアルラン小説はいいですね(*^_^*)
ホント、ランカちゃんがツアーに行ってる間のアルトの心境、読んでみたいです!!
いつも素敵なアルラン小説、ありがとうございますm(_ _)m
わー！！
ひさびさに来たら素敵な小説が(*^^*)素敵なお話ありがとうございます！
ア〜モ〜ランカが可愛すぎ〜LOVE
アルランカプは本当に可愛いです。いつもみてます
書いてくれて有難うございますm(__)m
こんな劇場版その後が見たかったよ〜
できれば ランカがツアーで居なかった時のアルトの心境が読みたいですね