マクロスFのキャラクター、早乙女アルトとランカ・リーのカップルに萌えた人たちのための二次創作投稿所です。

×
「歌姫放送局2」  byアヤ

アヤです。歌姫放送局2です。
TV版終了後でミシェル生存でお送りしております。
今回はミハクラ風味ですがアルランなので良かったら読んでみてください。






「「シェリルとランカの歌姫放送局〜!」」
「この放送はフロンティア政府、SMS、娘々の提供でお送りします。」
「今日も始まったわね。歌姫放送局!こんばんは、シェリル・ノームよ。」
「こんばんはランカ・リーです。そして今日のゲストはSMSの若きスナイパー!」
「狙った獲物は百発百中、SMS所属のミハエル・ブランです。」
「ミシェルは愛想が良くって良いわね。前回のアルトとは大違いね。」
「女性には優しく親切に、がモットーですから。俺は女性の味方ですよ。」
ラジオ番組で顔が見えるわけでもないのにムダにウインクをかましていた。


「良いのか?あいつ全銀河ネットワークでムダに愛想振りまいているぞ。」
「今更だろ・・・少しイラッとはするが、な。」
SMSのクルーたちがそれぞれに時間を潰しているSMSの食堂でアルトは悪友の彼女であるクラン・クランとコーヒーを啜りながら銀河ネットに流れるランカ達のラジオに耳を傾けていた。
ミシェルに「余計な話は絶対にするなよ。」と一応の釘はさしておいたが、前回の自分の姿を思い出し何してもムダかと早々に諦めた。
俺からの抵抗が無かった為かミシェルのヤツが嬉々として出かけて行ったのが少々恐ろしい。
「あいつのモットーは父親と姉のジェシカに叩き込まれたものだからな。」
「それが何で敵も女も狙った獲物は必ず落とすのがモットーになったんだか。」
「両親が死に姉が死んで独りになって、寂しさだとかどうし様も無い感情をなんとか埋めようともがいていたからな。私にはぶつけてもこなかったがな。」
「ミシェルは・・・アイツはさ、クランが大切だったから心の隙間を埋めるだけの関係には陥りたく無かったんだと思う。」
「そうか。」
いつもの軍人であるクランの顔が赤く染まって恋する女の顔をしていた。


「いや〜それにしても前回は大変だったね。アルトとの交際発覚で芸能界の話題が一点集中していたからね〜」
「でもファンは減らなかったし、騒ぎも落ち着いて良かったじゃないの。」
「はい。今回はお騒がせしました〜。でも、なんだか皆に応援してもらえて嬉しかったです。」
前回の放送でアルトとランカの交際が発覚し、一時大騒ぎにはなったがそれも沈静化していた。それどころか応援メッセージが送られてきたりしていて拍子抜けしているくらいだった。
「あの恋愛音痴のアルト姫が超時空シンデレラのランカちゃんを射止めるとはね〜。」
「アルトにランカちゃんは勿体無いわ!」
「もうっ!私の事は良いですから!」
ミシェルにはあきらかにからかいの視線を向けられ、シェリルにはぎゅうぎゅうと抱きしめられ熱くなる頬を何とか鎮めようとランカは話題を変える為にミシェルに話を振ることにした。
「それよりえっと・・ミシェル君も映画お疲れでした。ミシェル君の彼女でもある同じSMSのクラン・クランちゃんとの息もぴったりでしたね。」
「そうよね。でもその最愛の彼女がいるのに今までと変わらず女の子に愛想ふりまいてるのはどうなのかしらね〜。」
「う〜ん。最低限のフェミ度は叩き込まれたものだしそう簡単には変わらないさ。」
「最低限のわりには女の子のエスコート具合がさまになりすぎなのよね。」
「ソウだよ!そんなこと言っているとトンビに油揚げだよ。」
「え〜ナイナイ。」
あっけらかんと手を振るミシェルにランカとシェリルの眉が寄る。
「知らないの?フロンティア大学でのクランちゃんの人気!」
「マイクローン化していてもしていなくてもクランは本当に人気なのよ。綺麗な容姿にハイスペックな肢体。ゼントランの戦士としての強さに異星物学者としての知性もあるとくればね。」
「先日フロンティア総合大学でミニコンサートをしたときにこれを貰っちゃいました。」
ドンッとランカはテーブルの上に薄めのファイルを出した。
「フロンティア総合大学「ミスフロンティア大学予想カタログ」?」
フルカラーのカタログの題名を目にしてミシェルの眉間にシワが寄り始める。
「学園祭なんかで特別に発行されるまぁ男の子の読み物かな。」
「あら、クランたら予想上位1位にランクインしているじゃない。」
「なになに〜ゼントラン戦闘民族でありながらあの知性はすばらしい。ボンキュボンのナイスバディが最高〜って男の子の考えている事はどこの船団でも変わらないわね。」
シェリルが書き連ねてある所謂男の子のファンタジーを読み上げていく。その度にランカは隣から冷たくなっていく空気を感じてミシェルを盗み見た。その途端ランカの喉からヒットいう悲鳴が飛び出た。
「どうしたの?ランカちゃん。」
シェリルの呼びかけにランカは声が出ず青くなった顔で頭を左右に振りながら隣を指差す。
その様子にそろりとシェリルも隣を盗み見れば同じくヒット悲鳴が口から出た。
「んっ?どうかした?」
ミシェルのムダにキラキラとした笑顔とは裏腹に絶対零度かと思うような冷気と真っ黒なオーラがにじみでていて、ランカとシェリルは手を握り合ってがたがたと震えていた。
「これって全銀河ネットワークだよね?」
「そっ・・そうだよ。」
「あ〜残念だけどクランは俺のだから諦めてね。ちょっかい出したら・・・銀河の果てに散ってもらうから。」
最後の言葉がいやにドスが効いていて怖い。ミシェルってこんな男の子だっただろうか。
「ミシェル君!ここで牽制しないで〜っていうかもっと言うべき事があると思うよ。」
「んっ?あぁ。クラン、愛しているよ。」
「さらっと言ったわね〜。」
「いつも「愛してる」は欠かさないしね。ところでランカちゃん。」
「はひっ。」
「アルトは言ってくれる?愛しているって。」
「ふぇぇぇぇぇ」
全銀河ネットでの牽制に満足したミシェルがランカに問う。
「アルト姫には無理かな〜姫だしね。」
「そんな事ないもん。ちゃんと言ってくれるよっ!」
「ベッドの中でだけだったりして。ん〜?」
ミシェルは好奇心満載の瞳でランカに返答を促す。
「黙秘権を行使しますぅ。」
「ちょっとミシェル!私のラジオ番組でアイドルのファンを騒がせるような話はしないでちょうだい。」
「あれっ?お休みの挨拶ならベッドの中でも携帯でするでしょ?何考えたのかな〜?」
「でかるちゃ〜〜〜!」
アルトとのアレやコレが色々と頭の中を駆け巡り顔から火が出そうになってランカはテーブルの下に潜り込んで頭を抱えた。
一方ミシェルは爆弾投下できたことで大変満足して帰ってからのアルトのからかい方をどうしようかと満面の笑みで思いを馳せていた。
「はぁ〜前回から色ボケ話ばっかりになっている気がするわ。まあ最後に私の歌を聞け〜って事で私とランカちゃんの「ライオン」でお別れよ。次回のゲストは誰かしらね!」



「あのミシェルがね〜かなりの独占欲を丸出しにするヤツだったとはな。」
「お前こそランカに愛しているなんて言える様になっているとはな。」
お互いに頬を紅く染めながら乾いた笑い声を上げながらあさっての方向を向くアルトとクラン。
「若いねぇ。」
とSMSの食堂にいたクルー達が生ぬるい視線を投げかけながら退出していく。
「早乙女。まあ・・・頑張れよ」
「へっ?」
「落ち着いていて良いのか?鬼が来るぞ。」
「鬼?・・・やべぇ。」
頭にハテナマークが飛ぶアルトだったがハッと気づいて座っていた椅子から勢い良く立ち上がった。が、一歩遅かった様だ。
「サ・オ・ト・メ・ア・ル・トォォォォ!!」
食堂の入り口にはオズマと言う名の鬼がいた。
「ランカに手ぇ出しやがったな〜〜!」
一気に血の気が下がったアルトの叫びがSMS中に轟いたという。


「いいかげん妹離れしやがれ〜〜〜〜〜〜!!」

このページへのコメント

かなり面白かったです。オズマさんだけでも充分鬼ですが、ブレラもいたらアルトは余計大変だったなと想像していました。

1
Posted by 七海 2013年12月18日(水) 18:49:42 返信

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

どなたでも編集できます