過去問収集所 - 刑事訴訟法 田口先生
1.出題年度 2006年度 春学期
2.科目名 刑事訴訟法B
3.担当教員名 田口守一先生
4.問題文
第一問
巡査Aが巡査部長Bと共に、早朝交番で勤務していたところ、「昨夜、友人を殺した」と言って若い男Cが出頭してきた。AがCを見たところ、その着衣に血痕が付着していた。巡査Aは、どのような対応をすべきか。Cを殺人の準現行犯として逮捕することはできるか。

第二問
刑訴法第319条第1項にいう「その他任意にされたものでない疑のある自白」とは、どのような自白か。



刑事訴訟法 田口守一先生

1.出題年度 2005年度 春学期集中
2.科目名 刑事訴訟法B
3.担当教員名 田口守一
4.問題文
以下の2問に解答せよ(二問必答)。

第1問
 警察官が、取調室で被疑者を取り調べていたところ、被疑者
が突然「俺は帰る」と言って取調室から退出しようとして、出
口のドアーに向かって歩き出した。そこで、警察官は、被疑者
の左手首をつかんで退出をとどめようとした。警察官のこのよ
うな退出をとどめる行為は適法か。

第2問
 裁判官は、証拠調べの結果、Aという事実かBという事実の
いずれかが存在するとの確信は得たが、そのいずれの事実が存
在するかの確信までは得ることはできなかった。この場合、裁
判官は、どのような事実を認定することができるか。具体例を
挙げつつ論述せよ。



1.2004年度
2.刑事訴訟法
3.田口守一先生
4.

以下の二問に解答せよ(二問必答、答案用紙裏面の上下に注意)

第一問
 恐喝被疑事件につき発布された捜索差押許可状の差し押さえるべき物の欄には、「本件に関係ある、一 暴力団を標章する状、バッチ、メモ等、二 拳銃、ハトロン紙包みの現金、三 銃砲刀剣類等」と記載してあったが、暴力団事務所を捜索した捜査官は、暴力団の腕章、ハッピ及び組合員名簿等とともに、メモ一九六枚(連日のように賭博場を開設したメモ、開帳日や参加者、寺銭の計算関係記録など)も差し押さえた。被告人は、右メモのうち賭博場開帳及び賭博を記録したメモに基づき賭博開帳図利及び賭博の罪で起訴された。以上の事実関係の下で、以下の各小問に、この番号順に、解答せよ。
(一)令状主義とは何か、また、この原則の目的は何か。
(二)捜索差押許可状における「差し押さえるべき物」の明示について、述べよ。
(三)右の「賭博場開帳及び賭博を記録したメモ」の差し押さえは適法か。

第二問
 いわゆる自白法則に関する次の各小問に、解答せよ。
(一)自白の証拠能力を制限する理由は、何か。
(二)自白をすれば起訴猶予にする旨の検察官のことばを信じた被疑者が、起訴猶予になることを期待してした自白(いわゆる約束による自白)に、証拠能力は認められるか。

【参照条文】刑訴法第三一九条第一項「強制、拷問又は脅迫による自白、不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。」




2003
二問必答
第一問
いわゆる別件逮捕・勾留につき、まず
(1)別件逮捕・勾留の意義を明らかにし、ついで、
(2)別件逮捕・勾留が違法評価を受ける理由を説明せよ。
第二問
証拠裁判主義の意義を説明せよ。
【参照条文】
刑事訴訟法第317条事実の認定は、証拠による。



2002
二問必答
第一問
捜索差押許可状の執行における「必要な処分」の意義と限界について述べよ。
【参照条文】刑事訴訟法第111条1項
差押状又は捜索状の執行については、錠をはずし、封を開き、その他必要な処分をすることができる(以下省略)
第二問
自白の証拠能力について述べよ。