過去問収集所 - 雇用差別と法
1.出題年度 2005年秋学期
2.科目名 雇用差別と法
3.担当教員名 浅倉むつ子先生
4.問題文 【60分/六法使用不可】

1 次の各設問に回答しなさい。(各20点)
(1)外国人だけに対して、高い報酬を支払い、そのかわりに期間の定めのある嘱託職員として雇い入れることは、法的に許されるだろうか。結論を述べるだけでなく、そのように考える理由についても説明しなさい。
(2)障害者雇用促進法における雇用率制度のしくみについて説明しなさい。
(3)あなたは、定年制を年齢差別として禁止することに賛成か、反対か。そのように考える理由についても説明しなさい。

2 次の設問に回答しなさい。(40点)
 A社の基本給は、年齢によって増額する賃金制度である。同時に、A社には「世帯主条項」があり、住民票上の世帯主でない者および独身者については、年齢が26歳を超えても、26歳相当の年齢給にすえおかれる。従業員のBさんは、夫が世帯主となっているために、35歳になった現在でも、基本給は26歳扱いのままである。一方、A社では、労働者が「勤務地限定コース」(転勤なし)と」「非限定コース」(転勤あり)を選択することになっており、Bさんは「勤務地限定コース」に所属していた。Bさんが、26歳で昇給ストップという取扱いは不当だとA社に講義したところ、A社はこの制度を改定して、「勤務地限定コース」の人だけに対して、非世帯主および独身者を26歳で昇給ストップとすることにした。会社のこのような扱いは法的にどう評価すべきか。あなたの考えを述べなさい。