伊福部昭の年表と作品のデータベース。暫時更新中。編集は不可能としているので、データの誤りなどありましたらコメントでご一報ください。

編成:ピッコロ、フルート2、オーボエ2、コール・アングレ、変ロ管クラリネット2、変ロ管バス・クラリネット、ファゴット2、コントラファゴット、ホルン4、トランペット2、トロンボーン2、バス・トロンボーン、テューバ、ティンパニ、打楽器2人(小太鼓、コンガ、トムトム)、小太鼓、ハープ、独奏ヴァイオリン、弦楽5部((片山、CD「伊福部昭の芸術5」ブックレット、p11)

作曲年:1948年《ヴァイオリンと管絃楽のための協奏曲》のタイトルで作曲。この版は3楽章構成。
1951年《ヴァイオリンと管絃楽のための狂詩曲》と改題・改作。1948年版の第2楽章をカットする。
1959年《ヴァイオリンと管絃楽のための協奏風狂詩曲》と改題・改作
1971年現行の最終版に改作(この際タイトルを《ヴァイオリン協奏曲》としたという説もある(小宮、相良、p57。相良、p282。楢崎、p270))

初演:1948年版:上田仁指揮、東宝交響楽団(現東京交響楽団)、江藤俊哉(Vn)によることは文献で全て一致するが、年月日については1948年1月22日説、1948年6月18日説、1948年6月22日説、がある。当時のプログラムで確認したところ、1948年6月22日、日比谷公会堂にて上田仁指揮、江藤俊哉Vn、東宝交響楽団により初演。一方1948年6月18日、於日比谷公会堂の江藤俊哉獨奏會のプログラムにはこの曲目は載っていない。1月22日については資料未発見。

1951年版:1952年?(楢崎、p270)、不明?(相良、p282。片山、CD「伊福部昭の芸術5」ブックレット、p11)
1959年版:1959年11月5日(NHK・AM放送)小林武史(vn)森正指揮ABC交響楽団
1971年版(現行版):(放送初演)1973年9月8日(NHK・FM放送)徳永二男(vn)石橋義也指揮東京フィルハーモニー交響楽団。他の文献では1971年放送初演とあるが、月日まで記述されている豊田、p18のこのデータを採った。調査が必要。

(舞台初演)1975年9月17日、東京文化会館における、黒沼ユリ子(Vn)、山岡重信指揮日本フィルハーモニー交響楽団第274回定期演奏会において(プログラム確認済み)。

出版:2001年全音楽譜出版(ヴァイオリン・ソロとピアノのためのリダクション版)

受賞:1952年ジェノヴァ国際作曲コンクール入選

伊福部、2003、p172では1973改訂・初演、相良、p282および小宮、相良、p57および『日本の作曲20世紀』、p140では1975年改訂とあるが、これは誤りと考えられる。

伊福部、2003、p137と139、およびCD「伊福部昭の芸術5」ブックレット、p11、およびCD「伊福部昭協奏三題」ブックレット、p4、CD「伊福部昭ピアノ作品集第1集」ブックレット、p1、CD「伊福部昭ピアノ作品集第2集」ブックレット、p2、では1951年ジェノヴァ国際作曲コンクール入選とあるが、楢崎、p270では1951年改作、1952年初演、コンクール入賞とあり、また木部、2004年、pp79−80によると、このコンクールは1951年十月末日に締め切られ、その後約十ヶ月かけて審査を続けていたとあるため、この作品は1951年改訂、1952年コンクール入賞と考えられる。

1951年改訂で削られた1948年稿緩第2楽章の譜面を日本近代音楽館で閲覧し、その旋律が映画「ひろしま」「ゴジラ」「ビルマの竪琴」、《合唱頌詩「オホーツクの海」》で用いられたことを確認した。

備考:小宮豊隆に献呈(1952年8月14日読売新聞朝刊)(twitterで情報提供していただいた方に感謝申し上げます)

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伊福部昭の年表と作品のデータベース。暫時更新中。
当初「二次文献による伊福部昭wiki」と題して二次文献の調査を進めておりましたが、二次文献がほぼ網羅できましたので、現在一次文献を基にデータを更新しています。