リリカルスクリーム10話

そのコンボイは確かに「コンボイ」だったがサイバトロンの象徴としての「総司令官コンボイ」では
無かったのだ。そのコンボイのボディカラーは黒と銀に塗り分けられていた。
彼の名はブラックコンボイ。かつてデストロン精鋭部隊「デストロンガー」の一員
だったのだが彼が所属していたデストロンガーはサイバトロンの若き戦士ファイヤーコンボイ率いる
サイバトロンパトロール艦隊によって壊滅され、彼はサイバトロンに感化されて
腑抜けた仲間を見捨て、子飼いの部下であるネオコンバットロンを連れて軍団を離脱し
スーパースタースクリームの誘いに乗ってこの軍団に参加したのだ。
「スーパースタースクリーム様。この世界の文明レベルは六です。私がネオコンバットロンと
出撃すればすぐにでもこの日本とかいうエリアを制圧出来るでしょう。」
「いえその役目は私にお任せください!こんなサイバトロンの出来損ない
などよりも確実な戦果を挙げてみせます!」
「これはご挨拶。スタースクリーム殿。私は少なくともあなたのように
反乱を企てたりした事はありませんが?」
ブラックコンボイの進言を挫いて自分を売り込もうとしたスタースクリームに
ブラックコンボイが冷静に反論した。しかし彼のこの発言は半分は嘘である。
確かに記録の上では彼は反乱を起こしていなかった。だが行動を起こす前にデストロンガーの
指導者であるデビルギガトロンが討たれてしまったと言うだけで反乱自体は
起こす気まんまんだったのだ。
「この世界の事は愚か、我々の邪魔をしたあの人間どもの事もまだ全く解らんのだぞ。
今行動を起こして何になるというのだ。別名あるまで待機だ。」
「いえしかし…」
「イエッサースーパースタースクリーム様!!」
モゴモゴと言い返そうとしたスタースクリームの発言を遮るようにブラックコンボイが
叫ぶと踵を返してブリッジから出て行きスタースクリームも渋々とそれにならった。
「コンピューター。この地下空洞を要塞化するための資材の調達には誰を出したのだ?」
「ビルドロンとオートローラーズを出撃させたっちゃ〜♪。
あの人達ななら地球のメカに紛れ込めるっちゃよ♪。」
ナビ子ちゃんことネメシスマーク兇離灰鵐團紂璽拭爾鮖覆
人工知能がプログラミングされた当時から変わらない陽気な口調で答えた。
「いや〜いつもにまして艶かしくも美しい声!」
「それはそれとして、だ…。なあスーパースタースクリームの旦那よ。
あの腑抜けた旦那のご先祖様はともかくとしてあのイボンコ野郎はどうも気に食わないんだがな。
声や物腰はあのギャラクシーコンボイそっくりだしさァ…。」
ナビ子の声にエロオヤジそのものの反応を見せたフライを無視してノイズメイズが
スーパースタースクリームに向き直ると怪訝そうに言った。
「まあそういうな。有能な事には違いないのだ。とはいえ…奴はサイバトロンの
データーから作られたというのも事実…何よりも奴からは俺と同じ臭いがする。
“トリーズナー(反逆者)”の匂いがな…。当分は適当な仕事をあてがっておくとするか。」
ブラックコンボイから自分と同じ何か(彼は匂いと表現しているが)を感じ取った
スーパースタースクリームはそう呟いた。しかしブリッジと通路を隔てる
ドアのすぐ外側では…
「…ふん。俗物共め…。」
中の様子に聞き耳をたてていたブラックコンボイは吐き捨てるように言うと
立ち去っていった。その頃アースラでは…。
「これがその機械兵器の映像です。いや…単に機械兵器って言っていいのかどうか…。」
ブリッジのモニターには彼らが先ほど戦ったトランスフォーマー達が映し出されていた。
「確かに単なる機械ではなかったな。あのスタースクリームという奴からもはっきりとした感情を感じた。」
シグナムが言った。
「管理局本部からの破壊許可は既に出ている。僕達の任務は見つけ次第彼らを
捕獲するかあるいは破壊してしまうことだ。」
「でももう私達の次元世界に入り込まれちゃってるんですよね…。」
なのはがいくぶん心配そうに言った。

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2007年06月15日(金) 17:00:51 Modified by beast0916




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