リリカルスクリーム17話

「ぐうっ!」
思わず呻く恭也。
「仮にお前が死んだところで他の三人を人質にすればすむことだ!」
アルカディスがウイングガントレッドを単発モードに切り替え恭也に狙いを定めた。
「うう…!?。」
アルカディスを見上げた恭也にウイングガントレッドのビーム砲が襲い掛かった。
爆発音が辺りにこだまする。
爆炎はじきに収まったが恭也の姿はその場から忽然とかききえていた。
「当たっても別に構わんとは思ったがまさか本当に吹っ飛んでしまうとはな…。」
アルカディスは地面に降下すると辺りを見回しつつ言った。しかし…
「む!?センサーに反の…があ!」
センサーの反応を探知したアルカディスが反応するより早く彼の顔面に激痛を
告げるシグナルが走った。
「ば…馬鹿な!貴様は今吹っ飛んだハズ…?」
「御神流奥義…神速。」
瞬間的に自らの知覚力を爆発的に高めることにより、あたかも周囲が
止まっているかのように振る舞うことを可能とする恭也が習得した中でも
トップクラスに入る奥義である。彼は爆風で自分の体が隠れた瞬間に
これを使いアルカディスの背後に回ったのだ。再び身構える恭也。しかし…。
「……フッ。」
「何がおかしい!」
「貴様確かに人間にしてはなかなかにやる…。だが敵が一機だと思ったのは甘かったな。」
「何!?うわあ!」
神速は人間では知覚出来ないスピードで高速移動するという離れ業な
だけあって使い手の身体にかかる負担もまた大きい。
恭也が一瞬注意力散漫になった隙をついて戦闘機形態で音もなく接近してきた
スタースクリームが一瞬にして恭也を捕獲してしまったのだ。
「捕まえたぜ!この蟻野郎め覚悟しやがれ!」
「頃合ダナ…行くゾ!」
サウンドブラスターはレーザードライフルを取り出すとスタースクリームの
腕に狙いを定めた。
「恭也さん!」
「恭也!…ノエル!お願い!恭也を助けて!」
「はいお嬢様…!?…これは…新手です!」
「え…?」
殆ど悲鳴に近い声で叫んだ忍にノエルがやや上ずった声で答えた。
「うわあ!だ、誰だ!」
低出力のレーザーが恭也を捕らえていたスタースクリームの腕を撃ち抜いた。
スタースクリームがうめき声を挙げて撃たれた箇所を抑え、蹲った。
「お前人間にしちゃなかなかやるな〜。まあ後は下がってゆっくりしてなよ。」
「うっ…お前は…?まあいい、とりあえずいまは感謝する」
「恭也様。こちらへ!」
神速の副作用とスタースクリームに乱暴に握りしめられたせいで身体が
痛む恭也はフラつきながらノエル達の居る方へと歩いていった。
「イジェェェェェェクト!奴を攻撃シロ!フレンジー・ランブル・フリップサイズ、
お前達はオレを援護シロ!」
サウンドブラスターは忠実な部下であるカセットロンを次々と胸の格納スペースから
出撃させた。
「民間人が襲われている!?そんな…。」
ガイルダート達との攻防を続けていたシグナムは恭也達の横で銃撃戦を始めた
サウンドブラスター達を見て青い顔をして叫んだ。
「あれはなのはのお兄さん!?…。不味い!」
「何余所見してやがる!」
「サンダースマッシャー!」
「があああ!」
その光景をフェイトも確認した。と、同時にビームガンを乱射しながらフェイトめがけて突っ込んできた
スリングがサンダースマッシャーをもろに食らって墜落していく。
「サウンドブラスター!手前…俺と一緒にメガトロンの下で働いていたくせに裏切るのかよ!」
スタースクリームとサウンドブラスター、またの名を「初代」
サウンドウェーブはかつて初代メガトロンの下で働いていた事があった。
「デストロンはもはやサイバトロンとの戦いでセーバートロンを追ワレ、
残党軍として存在するのみダ。そんな時期に分け前に目がくらんで
スーパースタースクリームに付き逃げ出したお前達こそ裏切り者ダ。」
「ほざけ!」
アルカディスがサウンドブラスターに飛び掛った。しかし、サウンドブラスターは
バックステップで軽快に回避するとそのままアルカディスの腹に回し蹴りを食らわせた。
「ぐあっ!」
アルカディスはなすすべなく吹っ飛ばされる。
「畜生!」
今度はスタースクリームが胸のダクトからミサイルを乱射してきた。
「そんな武器じゃ当たらない!」
女性型の人型形態に変形したカセットロンの1体、コンドルが翼から
噴霧したチャフとフレアで素早くミサイルを逸らした。さらにコンドルの
同型カセットロン、バズソーが胸のダクトを正確にライフルで狙い射った。
アニメでは人型に変形出来なかった彼女達カセットロンだったがビーストウォーズメタルスでの
ジャガーのようにリフォーマットされて人型形態と感情を得ていたのだ。ただし
ジャガーの場合獣の頭が頭部にきていたが彼女達は他のトランスフォーマーのように
完全な人型をしていた。
「にゃーっはっはっはっ!」
ちなみにそのジャガーも再々リフォーマットを施され、やはり以前とは違う姿の
ロボットモードを会得して無事戦線に復帰していた。
「撤退だ!アルカディス!」
「…解った!」
スタースクリームとアルカディス国守山の基地へ撤退していった。
「スタースクリームとアルカディスが逃げるぞ!俺達も行こう!」
ガイルダート達もそれに続いた。なまじガイスターズが考えた作戦を信じていない分行動は早かった。
「逃がすかよ!アアアアアッーーーー!?」
スタースクリームに追撃をかけようとしたカセットロンの一人、フレンジーだったが
突然襲ってきた雷撃によって仰向けにひっくり返った。
攻撃の主はフェイトである。素早く接近してバルディッシュで電撃を帯びた一撃を食らわしたのだ。
「一体何ガ…?グ…。」
呻いたサウンドブラスターの後頭部にシグナムがレヴァンティンを突きつける。
「あなたを犯人です。速やかに武装を解除すればあなたにはまだ弁護の機会が…。」
フェイトは少し焦って少し間違えつつも手順どおりにサウンドブラスターに武装解除を要求した。

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2007年07月21日(土) 11:14:11 Modified by beast0916




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