なのはA's×ギアス7話

彼が”ランスロット”を手に入れる3時間前・・・
”彼女”が所属する時空管理局の人達は、本局より派遣された増援部隊の戦艦を
出迎えていた・・・

クロノ「これが”黒の騎士団”の所有する機動特装艦”アヴァロン”か・・・」
エイミィ「船体の大きさはうちのアースラよりも小さいですけど、数々の新装備を搭載した
画期的な新造艦なんですって、い〜な〜」
リンディ「エイミィさん、まずはお仕事、ね」
エイミィ「あっ、すいません・・・アヴァロンとの通信回線、開きます」

黒の騎士団
時空管理局本局総務、並びに特務戦略作戦部を総括するコーネリア提督直属の
特務師団、通称”ナイトメア”・・・
黒の騎士団はその中に属する4番目の師団で、同総括のコーネリア提督の提唱により
各機関より優秀な若手のみを集めて昨年創設された
師団長ルルーシュ・ランペルージを初めとして全隊員の平均年齢が17歳という弱輩達ながらも
数々の難事件の解決に尽力して実績を重ね、各機関からも高い信頼を得ている
実力派の部隊である

カレン「時空管理局本局第四特務師団副長、カレン・シュタットフェルト一等陸尉です
ギル・グレアム提督の要請により本日付をもって皆様方と共同で任務にあたる事となりました
どうかよろしく御願い致します」
リンディ「アースラ艦長、リンディ・ハラオウンです、お待ちしていました
ごめんなさい、無理を言ってこちらに来て貰って・・・」
カレン「いえ、ハラオウン提督の事はコーネリア提督より伺っております
とても優秀な方であると、こちらの方こそ光栄に思っています・・・
ただ、師団長と直属の第一部隊は現行の任務を継続中のため着任がしばらく遅れますが・・・」
リンディ「ええ、伺っています、カレン副長、着任の手続きを行う為にお手数ですが
こちらに来ていただけないでしょうか」
カレン「はい、わかりました、ではそちらとの転移ゲートの接続コードの転送を
御願い致します、準備が出来次第そちらに伺います」
リンディ「リンディさん、御願い」
エイミィ「了解、接続コード、転送します」

カレン他数名のアヴァロンの主要メンバーがアースラのブリッジに招かれた

リンディ「ではこちらの主要メンバーを紹介致します、左からクロノ・ハラオウン執務官」
クロノ「クロノ・ハラオウン執務官です、よろしく」
リンディ「次に管制官のエイミィさん」
エイミィ「エイミィ・リミエッタです、あのっ!、後でアヴァロンの中を見せてもらえますか!」
カレン「えっ?えっ、ええ・・・」
リンディ「エイミィさん?」
エイミィ「あっ・・・すみません・・・」
リンディ「・・・コホン、そして今私が預かっている嘱託魔導師のフェイトさんに
その使い魔のアルフさん、それと私たちの協力者のなのはさん」
フェイト「フェイト・テスサロッサです」
アルフ「アルフだよ」
なのは「高町なのはです」
カレン「えっ!?、もしかしてこの子達も戦闘メンバーなんですか!?」
リンディ「えっ、ええ・・・何か問題でも?」
カレン「いっ、いえ・・・何でもありません・・・」
リンディ「後は・・・・・・・・・・・・」
リンディは他のアースラ管制メンバーを紹介した後、、アースラの中を案内した

カレン「・・・しかしここの戦闘メンバーってうちのメンバーよりも若いんですね
あたしびっくりしちゃって・・・」
リンディ「元々私たちは探査の方を主な任務としていましたから、それになのはさんと
フェイトさんに関してはちょっと複雑な事情がありまして・・・」
カレン「・・・そうですか、でもあの子達の魔力とセンスは私の目から見ても
素晴らしいと思いますよ、もっと訓練を積めばうちのメンバー以上の魔導師になれると
思いますよ」
リンディ「元教導隊出身のカレン副長のお目に留まるなんて光栄ですね」
カレン「いや、教導隊出身と言われてもほんの数ヶ月居ただけですし・・・
いきなりこっちに引き抜かれちゃって”隊長やれ”ですからね・・・」
リンディ「やっぱり御苦労されている様ですね・・・」
カレン「えっ、ええ・・・そもそもうちの部隊の設立理由自体無茶苦茶ですし・・・」
リンディ「”状況に流されるままただ学び、上の者に従っているだけでは優秀な若手は
育たない、自らの意思で学び考え動く環境を作り内面を鍛える事こそ肝要”ですからね・・・
コーネリア提督らしい、といえば、らしいのですが・・・」
カレン「うちの皆もいきなり引き抜かれて提督にアゴでこき使われて・・・はぁ・・・」
リンディはカレンの肩をポンと優しく叩いた、と、その時だった
エイミィ「カレン副長、アヴァロンから緊急コールです、至急ブリッジへ」
緊急の呼び出しが掛かり、リンディとカレンはブリッジに向かった

アヴァロン管制「カレン副長、地球の日本地区に正体不明の転移反応を感知しました」
エイミィ「えっ!?うちのシステムには何も・・・」
カレン「アヴァロンには第七世代の自立思考型統合情報探索演算機構、通称”ドルイド・システム”を
搭載していますからね、僅かな転移反応の兆候も見逃しませんよ」
エイミィ「ほえ〜、すっごいな〜」
アヴァロン管制「ですが今回の転移反応は以前の転移反応とは別の物だとドルイド・システムが
判断しています、どうしますか?」
カレン「転移現出の予想時刻は?」
アヴァロン管制「約十分ごです」
カレン「・・・ここであれこれ考えていても仕様が無いわね、いいわ、出ましょう
私の第二部隊を出撃させて!第二部隊は準備が出来次第発進、対象が転移現出する前に
拘束結界を展開して押さえ込んで!私も直ぐに合流するわ!第三部隊は私の別命あるまで待機!いいわね!」
アヴァロン管制「了解!」
カレン「ではハラオウン提督、私達は出撃しま・・・!?すっ、すみません・・・
提督の了承も取らずに勝手に決めてしまって・・・」
リンディ「ふふっ、いいのよ、頼もしいわ・・・、現場での戦闘指揮はあなたに一任します
あっ、それと私の事はリンディと呼び捨てにしてもらっても構いませんから」
カレン「・・・では私の事もカレンとお呼び下さい、それでは、我々は・・・」
リンディ「あっ、待って、うちのなのはさん、フェイトさん、それとアルフさんを現場に向かわせたいのだけれど・・・」
カレン「えっ?よろしいのですか?」
リンディ「彼女達は優秀な魔導師です、きっとカレンさん達の助けになると思います、本当はクロノ執務官も
現場に向かわせたいのだけれど・・・あの子はまだ魔力が回復していないから・・・」
カレン「・・・解りました、では彼女達は私達のサポートに付いてもらいます、いいですね?」
リンディ「ええ、御願いします」
カレンは近くに居たなのは達の前に屈みこんだ
カレン「現場に着いたら私の指示に従って欲しいんだけど・・・いいかな?」
なのは「はい!」
フェイト「わかりました」
カレン「では・・・えっと、リンディ・・・、さん、私たちは出撃します」
リンディ「御願いします、なのはさん、フェイトさん、アルフさん、気を付けて」
3人「はい!」

4人はアースラの転移ゲートから現場へと急行した、現場に着いた頃には既に第二部隊の魔導師達が転移反応地点を中心に
球状の結界を形成し、対象を待ち構えていた
彼女達も第二部隊と合流し、対象の転移現出を見守っていた、そして・・・
カレン「来る・・・!」
転移地点から現れたのは彼女たちが以前戦い敗れた相手・・・闇の書の守護騎士だった
カレン(ビンゴ・・・!)
守護騎士達の周りを彼女達や第二部隊の魔導師達が包囲し攻撃態勢に入っていた
カレン「私は時空管理局特務師団所属、カレン・シュタットフェルトです、第一級特定危険物不法所持の容疑で
貴方達を逮捕、拘束します!」
守護騎士達は今自分達が置かれている状況に驚き、愕然としていた
シグナム「・・・馬鹿な・・・!」
ヴィータ「おいシグナム!!また転移反応を消し忘れたのかよ!?」
シグナム「・・・そんな筈は・・・ジャミングも仕掛けた筈なのに・・・」
ヴィータ「まずいぞ・・・こんだけの数の敵にかなり強力な結界・・・おまけにカートリッジも残り少ない・・・
どーするシグナム・・・?」
シグナムはヴィータに2発のカートリッジを手渡した
シグナム「私が敵を撹乱する、お前はこれを使い結界を破って脱出しろ」
ヴィータ「・・・シグナムはどーすんだよ・・・」
シグナム「私もお前が空けた穴から脱出する、私に構うな、いいな?」
ヴィータ「・・・嫌だね、逃げんならシグナムも一緒に・・・」
シグナム「ヴィータ、我々は主を護らねばならん、何があってもだ・・・それはお前も解っているだろう?」
ヴィータ「・・・」
シグナム「お前はこの場よりの離脱を最優先に考えろ、いいな?」
ヴィータ「・・・わかった・・・」
シグナム「では行くぞ・・・ぬかるなよ・・・!」
シグナムはそういい残して飛び出していった、そして前方にいた魔導師・・・フェイトに斬りかかろうとした時・・・
カレン「・・・貴方の相手は私よ」
カレンが障壁を張り、シグナムの剣を受け止めた
カレン(コイツは囮・・・多分あっちのおチビちゃんに結界を破らせるつもりね・・・なら・・・)
カレン「コイツの相手は私がするわ!皆はもう一人の方を押さえ込んで!なのはさん達は皆のサポートに回って!」
カレンの指示で他の者達が一斉に攻撃を仕掛け、ヴィータはあっという間に劣勢に追い込まれた
ヴィータ「くそっ、カートリッジさえあればこんな奴等なんか・・・」
シグナム「ヴィータ、今助けに・・・!?」
シグナムの前にカレンが立ち塞がった
カレン「貴方の相手は私がするといった筈よ・・・行くわよ、紅蓮」
紅蓮(承知!)

カレンは紅い法衣の様なバリアジャケットを身に纏っていた、そして彼女の右手には銀色の巨大な鉤手甲が
展開し、腕の部分にはベルカ式のカートリッジシステムが収められている

シグナム「貴様ぁっ・・・!」
シグナムはカレンに斬りかかるが、カレンの右手から発せられる障壁に前にあっさりと弾かれ後方に吹き飛ばされた
態勢を立て直し再び斬りかかろうとするが・・・
カレン「火竜演舞!並びに閃熱衝波、同時発動!」
紅蓮(承知!)
カレンの鉤手甲から薬莢と蒸気が吹き飛び、その直後に鉤手甲の周囲に膨大な魔力が発生した
その魔力がやがて十数個の火炎弾と閃光を生み出し、一斉にシグナムに襲い掛かっていった
シグナムはそれら全てをすんでの所でかわしていくが・・・途切れない、
いくらかわしても火炎弾と閃光が次々と襲い掛かり、ついにはかわしきれなくなって
障壁を張って身を守らざるを得なくなった
シグナム(この女・・・!魔法複射の技能を持つ特異能力者か・・・!それに奴自身の
固有保持魔力量・・・ちっ、厄介な・・・!だが!!)
シグナムは持っていた剣から波動を発し火炎弾と閃光をかき消した
シグナム「この”レヴァンティン”には並の火炎魔法など役には立たんぞ・・・!」
カレン「・・・そうね、でも裏を返せばあなたの攻撃も私には”効き辛い”って事よ
つまりあなたの”足止め”には私が最適という訳・・・」
シグナム「!!」
その時紅蓮から声が発せられた
アヴァロン管制「カレン、奴等の仲間と思われる人物が一人、そちらに向かっているぞ!
どうする!?」
カレン「・・・第三部隊を緊急発進させて!結界外部で対象を確保、または足止めさせて!」
アヴァロン管制「了解!」
カレン「さーて、お仲間さんもうちの部下が食い止めてくれているし、どうします?
お互い全然本気を出していませんが、まぁ私は足止めに徹しさせてもらいますけど・・・
降参するなら今のうちですよ」
シグナム「まずい・・・このままでは・・・!」

そのころザフィーラはシグナム達を助けに現場に急行していた、しかし結界外部に到達した直後、
彼は突如数名の魔導師に取り囲まれてしまった・・・
隊長「我々は時空管理局の者だ!大人しく投降しろ!!」
ザフィーラ「何っ・・・!?くそっ、邪魔をするなぁっ!!」

シャマル「どうしよう・・・やはり闇の書の力を使って皆を助けるしか・・・」
そしてシャマルは遠く離れた海岸で事態の推移を見守り、狼狽していた・・・
しかし彼女の頭の中に突如聞き覚えのある声が響いてきた
(シャマルさん・・・)
シャマル「えっ・・・!?この声は・・・!」
「シャマルさん!!」
彼女が自分を呼ぶ声に驚き空を見上げると突如一人の青年が彼女の許へと降りてきた
そしてその青年の姿を見て彼女は驚愕した・・・
シャマル「えっ・・・嘘・・・朱雀・・・さん・・・?」

???「我々が放った餌に見事に喰らい付いた様だな・・・管理局も、奴も・・・」
???「・・・ああ、八神朱雀・・・貴様の”力”とくと見せてもらうぞ・・・!」

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2007年06月15日(金) 16:29:00 Modified by beast0916




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