「ネ実むかしばなし 笠地蔵」より
http://www.nicovideo.jp/watch/sm5899573
※ニコニコ動画
昔々、ある雪深い山奥の村に年老いた夫婦が住んでおった。
しかしこの老夫婦、年の暮れだと言うのにモチすら買えない貧弱一般人であった。
爺「わしが傘を町に売りに行けば何とかなるじゃろう」
そう言うと、じい様は徹夜をして普通ならつくれない時間で急きょ傘を作り上げると早速町に売りに出たが時既に時間切れ、傘は一つも売れなかった。
じい様は帰り道「このままでは年が越せない」「婆さんが居なくなる・・(リアル話)」「モチのない家に未来はにい」と、ほとほと困り果てておった。
ふと、道端に目をやると、お地蔵様達が頭に雪を積もらせ寒そうにしておった。
可哀想に思ったじい様は、お地蔵様達に売れ残った傘を被せてあげたのでした。
傘が一つ足りませんでしたが、じい様はかわりに自分の傘を被せるのでした。
―そして大晦日の夜、ドスン…ドスン…と言う音に二人は目を覚ましました。
??「地蔵に傘をくれたじい様の家はここですか?」
爺「は、はい…確かにお地蔵様に傘を差し上げましたが…」
??「おいィ?お前ら今のが聞こえたか?」
??「聞こえない」
??「何か言ったの?」
??「俺のログには何もないな」
??「地蔵に傘をあげた結果がこれ。良かったな?お前、親切にした結果だよ?」
驚いた二人が戸を開けると、そこには見た事もないご馳走の山が。
遠くに目をやると、傘を被った小さな影がゆっくりゆっくり去って行くのでした。
これが会話ログ
Jisama>こんにちは、お地蔵様
Jizou>何か用かな?
Jisama>ご馳走くれましたか?
Jizou>あげてない
Jisama>そうですか、傘スゴいですね
Jizou>それほどでもない
やはりお地蔵様だった、しかもご馳走くれたのに謙虚にもそれほどでもないと言った