カジノ構想

カジノ構想とは、日本国内にランドカジノを建設する事によって税収を増やそうという試み。
財政破綻寸前の自治体が多い昨今、予算を立て直す切り札と考えられている。

石原都知事によるお台場カジノ構想は特に知名度が高く、多くの自治体がカジノ誘致を検討している。

目次


日本型カジノのイメージ

各団体・研究会が出している案は、家族が気軽に入れるラスベガス型複合レジャー施設をイメージしたものが大半。
ヨーロッパのカジノでよくある正装(ネクタイ)着用などは特に考えられていない。またイギリスにある小規模なカジノも考えられていない。
自民党の「カジノ・エンターテイメント検討小委員会」の論点整理によると、「観光や地域の振興に役立つ複合型施設でなければならない」との事。

また「カジノはパチンコ・パチスロに似たもの」という発想が根底にある。そのため、各団体・研究会が出している報告書は
  • カジノは健全な大人の娯楽
  • カジノを合法化する事で、非合法カジノやオンラインギャンブルに流れている客を取り込める
  • パチンコはギャンブルとは言えないが、カジノ導入にあたっては慎重に再検討する必要がある
  • オンラインでの参加は禁止
  • 客は年齢のみで制限
といったような、真実を正しく解説出来ない・理解出来ていないものが目立つ。
また、ほとんどが「カジノ導入推進」を大前提として書かれており、内容的に偏りが目立つものも多い。

オンラインゲーミングへの対応

海外ですでに運営されているオンラインゲーミングへの参加が規制されるかどうかは、現時点では不明。

報告書の多くで、オンラインゲーミングと非合法カジノを同一視する論調(≒健全なカジノの敵)が支配的。
ただ、イギリスアメリカやカリブ海諸国の動向もあり、国政レベルでは何らかの妥協案が示される可能性もある。

国によるプロジェクトチーム

■2006年1月25日
自民党が、党政務調査会にカジノ 解禁を議論するプロジェクトチーム(PT)を来週設置する方針を決定。

■2006年4月15日
カジノ・エンターテイメント検討小委員会が論点整理をまとめる。
  1. カジノの許諾や監視、規制などは国の専権事項
  2. 主催は地方自治体
  3. 施設の設置、運営については、自治体が公募で選定した民間事業者に委託
法案の目的を「国際観光振興」と位置付けており、
  • 賭博行為は国民の勤労観を損ねるという考えは是正されるべき
  • 施設はカジノだけではなく、観光や地域の振興に役立つ複合型施設でなければならない
としている。

■2006年4月27日
中間報告を発表。施設内ATM設置を禁止する。

■2006年6月1日
アンティグア・バーブーダの首相が小泉首相と面会。

■2006年6月14日
自由民主党政務調査会観光特別委員会カジノ・エンターテイメント検討小委員会が、日本でのカジノ導入の基本方針を取りまとめた。
  • 外国人観光客の増加
  • 国内観光の振興による国際競争力の向上
  • 雇用創出、地域振興・再生などにより、地方、および国の財政への貢献を目指している。カジノを「新たな観光資源」と位置づけ、「家族で楽しめるカジノ・エンターテイメント施設」を目標としている。
  • 国の機関として独立行政法人「カジノ管理機構」を設立
  • 当初の資本金は国が拠出するが、運営にあたって国からの交付金は行わない
  • カジノを施行できる主体は、地方公共団体、またはその一部事務組合
  • 当初は効果の高いと想定される2、3ヶ所に限定して実施、最終的には10ヶ所程度(道州制に移行した場合、1つの州につき1箇所程度という想定)での段階的な導入
  • 賭博行為や青少年への悪影響などについても対策

■2006年12月7日
野田聖子が復党早々、党政務調査会「カジノ・エンターテインメント検討小委員会」の小委員長に内定。

自治体


誘致を検討している(していると思われる)主な自治体

  • 北海道釧路市
  • 北海道札幌市
  • 秋田県秋田市雄和(秋田県雄和町)
  • 東京都
  • 静岡県(熱海市)
  • 岐阜県岐阜市
  • 愛知県常滑市
  • 三重県鳥羽市
  • 和歌山県(白浜)
  • 大阪府
  • 香川県
  • 島根県益田市
  • 宮崎県
  • 沖縄県
なお、自治体とは原則無関係な独自の研究会は、全国に多々ある。

誘致しない事を明言している自治体

  • 神戸市……1995年の阪神・淡路震災の復興時に、クルーズ船カジノの導入が提案された。しかし現在では「カジノ誘致はしない」と明言しており、空港、アパレル、高度医療、観光などに注力するとしている。

疑問・問題点

  • 「こうあってほしいと願っている経済効果」だけがクローズアップされ、リスクを過小評価しすぎている。
  • 具体的な治安対策が示されていない。
  • 年齢制限の方法についてまともに報告が出ていない。「家族で楽しめる云々」というが、ラスベガスでは未成年者はカジノ入店はもちろん立ち止まってカジノを見る事すら禁じられている。また、未成年者を放置し親がカジノに興じる、といった事も出来ない。
  • 試験導入しやすいはずのクルーズ船カジノについては慎重。いろいろ理由をつけているが、建設業者に金が落ちない事、もともと収益性が低い事、候補地が限定される事、などのためと思われる。
  • パチンコの存在を、ほとんど無視している。これは、住み分けが可能と判断した事、カジノ運営を委託されるのが現時点ではパチンコホール経営会社になる可能性が高い事、などがある。
  • 儲かると思って作ったはずの無数のテーマパークが経営不振に陥っている事を、失念している。
  • オンライン利用についての議論が欠落している。
  • 依存症治療プログラムの重要性を全く認識していない。
  • ほぼ100%、天下りが起こる。


関連用語

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