神話_トール

トール(Thor)


ソール、トールは北欧神話における主要な神の一柱。アース神族。
農民階級に信仰された神であり、元来はオーディンと同格以上の地位があったようだが、
戦士階級の台頭によってオーディンの息子の地位に甘んじた。
北欧だけではなくゲルマン全域で信仰され、地名や人名に多く痕跡を残す。

雷、天候、農耕などを司り、フルングニル、スリュム、ゲイルレズといった
霜の巨人たちを打ち殺してきた。一方で姦策や計略に弱く、巨人ウートガルザ・ロキの
宮廷に招かれた時は魔術にはまってしまい、エリ(老い)と組み合って敗北したりもしている。

ちなみに、トール(Thor)はドイツ語読みで、古ノルド語ではソール(Þórr)。
ドイツの民話やワーグナーの歌劇ではドンナー(Donner)という名で登場。

家族
父:オーディン
母:ヨルズ
妻:シヴ、ヤルンサクサ
子:モージとマグニ。娘にスルーズ、シヴの連れ子のウル。

財産
ソールの戦車を牽く二頭のヤギ(タングリスニとタングニョースト)、
ソールが空腹な時には彼らが食べられるが、骨から再び戦車を牽かせるために再生される。
二人の従者、シアールフィ(Thjálfi)とロスクヴァ(Röskva)。
ミョルニルと呼ばれるウォーハンマーとメギンギョルズと呼ばれる帯、鉄の籠手。

ラグナロクにおいて大蛇・ヨルムンガンドをミョルニルで仕留めるが、
毒の吐息を吹きかけられ、相討ちに終わる。

関連
雷神であることからギリシア神話のゼウスやローマ神話のユピテルと同一視された。
木曜日を意味する英語Thursdayやドイツ語Donnerstagなどは彼の名前に基く。
2005年07月17日(日) 01:30:11 Modified by chantagirl




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