最終更新:ID:O8mAFJxWmA 2023年11月30日(木) 23:36:52履歴
雪と花火 | ユキトハナビ | 指示 | 速度 | 調性 | 拍子 | |
1 | 片恋 | カタコイ | Moderato | 4分音符=80 | ニ短調 | 4/4 |
2 | 彼岸花 | ヒガンバナ | Andantino | 4分音符=84 | ト長調 | 2/4 |
3 | 芥子の葉 | ケシノハ | Allegro vivace | 4分音符=176 | ニ短調 | 2/4 |
4 | 花火 | ハナビ | Moderato | 4分音符=84 | ニ長調 | 4/4 |
初演団体:同志社グリークラブ
初演指揮者:河原林昭良
初演年月日:1957年3月16日
同志社グリークラブ広島演奏会(於広島公会堂)
(同志社グリークラブ、同OB会編『One Purpose(同志社グリークラブ愛唱曲集)』(1997年)にもとづく)
第1〜3曲は同志社グリークラブ中国・九州演奏旅行の当初から演奏されていたが、終曲の完成が遅れたため、上記の広島公演が全曲初演の場となった。第2曲は1957年1月19日の同志社グリークラブ創立52年度卒業生の為の送別演奏会や、2月23日の同志社グリークラブ 奈良高校招待演奏会などで演奏されていたようである。
その後改訂版が作成され、同年6月16日、カリフォルニア大学グリークラブ演奏会(於同志社栄光館)にて同団・同指揮者によって再演(『同志社グリークラブ80年の歩み』では初演と記載・別ソースでは決定版初演とも)。さらに1週間後(23日)に行われた第6回東西四大学合唱演奏会(於日本青年館)でも再演された。
初演指揮者:河原林昭良
初演年月日:1957年3月16日
同志社グリークラブ広島演奏会(於広島公会堂)
(同志社グリークラブ、同OB会編『One Purpose(同志社グリークラブ愛唱曲集)』(1997年)にもとづく)
第1〜3曲は同志社グリークラブ中国・九州演奏旅行の当初から演奏されていたが、終曲の完成が遅れたため、上記の広島公演が全曲初演の場となった。第2曲は1957年1月19日の同志社グリークラブ創立52年度卒業生の為の送別演奏会や、2月23日の同志社グリークラブ 奈良高校招待演奏会などで演奏されていたようである。
その後改訂版が作成され、同年6月16日、カリフォルニア大学グリークラブ演奏会(於同志社栄光館)にて同団・同指揮者によって再演(『同志社グリークラブ80年の歩み』では初演と記載・別ソースでは決定版初演とも)。さらに1週間後(23日)に行われた第6回東西四大学合唱演奏会(於日本青年館)でも再演された。
同志社グリークラブに多田家の次兄がいる縁で委嘱。
1955年の全日本合唱コンクール課題曲公募で佳作を受賞した『彼岸花』を含む合唱組曲として着想された。多田氏本人が東京へ移り住んで間もない頃だったため、東京の風物への印象を合唱組曲にして残そうとし、北原白秋の詩集「雪と花火(初版時は東京景物詩及其他)」の中から男女の心の綾を描いた詩に題材を求めた。
多田が好むドビュッシーの前奏曲集第2巻終曲「花火」にあやかって、終曲に『花火』を配置。
同志社グリーは1957年の第6回東西四大学合唱演奏会でこの組曲を演奏後、その年の全日本合唱コンクールで優勝を果たしている。
当初『冬の夜の物語』を組み込むことも検討されたが、組曲構成上の都合で断念(のちに「東京景物詩」の第5曲として作曲された)。
『片恋』の「曳舟」の読みは当初「ひきぶね」だったが、「多田武彦男声合唱曲集 1」第26刷(1998年10月31日付)で「ひきふね」に改訂された。
『芥子の葉』の「芥子(けし)」の読みは当初「からし」であった(「けし」版の初演は前出のカリフォルニア大学グリークラブ演奏会にて)。
また、昭和53年4月発行の第7刷から2005年11月発行の第33刷の間にテンポの変更がある。(情報提供感謝)
第9回東西四大学OB合唱連盟演奏会(1993年7月18日、於東京厚生年金会館ホール)にて、クローバークラブが「1957年初演版」を演奏した。
1955年の全日本合唱コンクール課題曲公募で佳作を受賞した『彼岸花』を含む合唱組曲として着想された。多田氏本人が東京へ移り住んで間もない頃だったため、東京の風物への印象を合唱組曲にして残そうとし、北原白秋の詩集「雪と花火(初版時は東京景物詩及其他)」の中から男女の心の綾を描いた詩に題材を求めた。
多田が好むドビュッシーの前奏曲集第2巻終曲「花火」にあやかって、終曲に『花火』を配置。
同志社グリーは1957年の第6回東西四大学合唱演奏会でこの組曲を演奏後、その年の全日本合唱コンクールで優勝を果たしている。
当初『冬の夜の物語』を組み込むことも検討されたが、組曲構成上の都合で断念(のちに「東京景物詩」の第5曲として作曲された)。
『片恋』の「曳舟」の読みは当初「ひきぶね」だったが、「多田武彦男声合唱曲集 1」第26刷(1998年10月31日付)で「ひきふね」に改訂された。
『芥子の葉』の「芥子(けし)」の読みは当初「からし」であった(「けし」版の初演は前出のカリフォルニア大学グリークラブ演奏会にて)。
また、昭和53年4月発行の第7刷から2005年11月発行の第33刷の間にテンポの変更がある。(情報提供感謝)
第9回東西四大学OB合唱連盟演奏会(1993年7月18日、於東京厚生年金会館ホール)にて、クローバークラブが「1957年初演版」を演奏した。
憎い男の心臓を
針で突かうとした女、
それは何時かのたはむれ。
昼寝のあとに、
ハツとして、
けふも驚くわが疲れ。
憎い男の心臓を
針で突かうとした女、―─
もしや棄てたら、キツとまた。
どうせ、湿地の
彼岸花、
蛇がからめば
身は細そる。
赤い、湿地の
彼岸花、
午後の三時の鐘が鳴る。
針で突かうとした女、
それは何時かのたはむれ。
昼寝のあとに、
ハツとして、
けふも驚くわが疲れ。
憎い男の心臓を
針で突かうとした女、―─
もしや棄てたら、キツとまた。
どうせ、湿地の
彼岸花、
蛇がからめば
身は細そる。
赤い、湿地の
彼岸花、
午後の三時の鐘が鳴る。
芥子は芥子ゆゑ香もさびし。
ひとが泣かうと、泣くまいと
なんのその葉が知るものぞ。
ひとはひとゆゑ身のほそる、
芥子がちらふとちるまいと、
なんのその身が知るものぞ。
わたしはわたし、
芥子は芥子、
なんのゆかりもないものを。
ひとが泣かうと、泣くまいと
なんのその葉が知るものぞ。
ひとはひとゆゑ身のほそる、
芥子がちらふとちるまいと、
なんのその身が知るものぞ。
わたしはわたし、
芥子は芥子、
なんのゆかりもないものを。
花火があがる、
銀と緑の孔雀玉……パツとしだれてちりかかる。
紺青の夜の薄あかり、
ほんにゆかしい歌麿の舟のけしきにちりかかる。
花火が消ゆる。
薄紫の孔雀玉……紅くとろけてちりかかる。
Toron……tonton……Toron……tonton……
色とにほひがちりかかる。
両国橋の水と空とにちりかかる。
花火があがる。
薄い光と汐風に、
義理と情の孔雀玉……涙しとしとちりかかる。
涙しとしと爪弾の歌のこころにちりかかる。
団扇片手のうしろつきつんと澄ませど、あのやうに
舟のへさきにちりかかる。
花火があがる、
銀と緑の孔雀玉……パツとかなしくちりかかる。
紺青の夜に、大河に、
夏の帽子にちりかかる。
アイスクリームひえびえとふくむ手つきにちりかかる。
わかいこころの孔雀玉、
ええなんとせう、消えかかる。
銀と緑の孔雀玉……パツとしだれてちりかかる。
紺青の夜の薄あかり、
ほんにゆかしい歌麿の舟のけしきにちりかかる。
花火が消ゆる。
薄紫の孔雀玉……紅くとろけてちりかかる。
Toron……tonton……Toron……tonton……
色とにほひがちりかかる。
両国橋の水と空とにちりかかる。
花火があがる。
薄い光と汐風に、
義理と情の孔雀玉……涙しとしとちりかかる。
涙しとしと爪弾の歌のこころにちりかかる。
団扇片手のうしろつきつんと澄ませど、あのやうに
舟のへさきにちりかかる。
花火があがる、
銀と緑の孔雀玉……パツとかなしくちりかかる。
紺青の夜に、大河に、
夏の帽子にちりかかる。
アイスクリームひえびえとふくむ手つきにちりかかる。
わかいこころの孔雀玉、
ええなんとせう、消えかかる。
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