最終更新: chorus_mania 2023年04月01日(土) 10:46:53履歴
中原中也の詩から | ナカハラチュウヤノシカラ | 指示 | 速度 | 調性 | 拍子 | 備考 | |
1 | 北の海 | キタノウミ | やや遅く、瞑想的に | 4分音符=約76 | 変ロ長調 | 5/4 | Ten. Solo |
2 | 汚れっちまった悲しみに | ヨゴレッチマッタカナシミニ | 中庸の速度で、悲しく | 2分音符=約88 | ト短調 | 2/2 | |
3 | 間奏曲 | カンソウキョク | やや、おそく、しみじみと | 4分音符=76 | ト長調 | 4/4 | |
4 | 雲雀 | ヒバリ | 可成り早く、明るく | 4分音符=約144 | ヘ長調 | 4/4 | |
5 | 六月の雨 | ロクガツノアメ | 遅く、美しく、 | 4分音符=約72 | イ短調 | 4/4 | Ten. Solo |
6 | 月の光 | ツキノヒカリ | 遅く、静かに、悲しみを超えて | 4分音符=約58 | ト長調 | 3/4 |
終曲「月の光」は、底本とした詩集『在りし日の歌』では「その一」「その二」の2つが存在し、作曲者がつけたのは「その一」の方。余談ながら後年、清水脩が両方の詩に作曲し、2曲構成の「月の光」として発表している(『清水脩・合唱曲全集21 智恵子抄巻末のうた六首』音楽之友社に収録)。
『多田武彦男声合唱曲集7』(音楽之友社)第1刷(以下、前者)と、『中原中也全詩歌集』(講談社文芸文庫、平成3年)、岩波文庫版『中原中也詩集』(昭和56年)など(これらを後者とする)との相違点を記す。
2曲目のタイトルは後者では「汚れつちまつた悲しみに……」であるが、前者では三点リーダーが欠けている(また、促音が前者では現代仮名遣いになっているが、これは前者の歌詞の表記法=「促音以外を旧仮名遣い」に拠る)。また、同曲の歌詞にある「倦怠」を前者では「けたい」と読ませているが、後者では「けだい」。
『多田武彦男声合唱曲集7』(音楽之友社)第1刷(以下、前者)と、『中原中也全詩歌集』(講談社文芸文庫、平成3年)、岩波文庫版『中原中也詩集』(昭和56年)など(これらを後者とする)との相違点を記す。
2曲目のタイトルは後者では「汚れつちまつた悲しみに……」であるが、前者では三点リーダーが欠けている(また、促音が前者では現代仮名遣いになっているが、これは前者の歌詞の表記法=「促音以外を旧仮名遣い」に拠る)。また、同曲の歌詞にある「倦怠」を前者では「けたい」と読ませているが、後者では「けだい」。
「汚れつちまつた悲しみに……」…『山羊の歌』(文圃堂、1934年)
「間奏曲」……未刊詩篇
上記以外……『在りし日の歌』(創元社、1938年)
初出誌
「北の海」……『歴程』第一次創刊号(1935年5月)
「汚れつちまつた悲しみに……」……『白痴群』第六号(1930年4月)
「間奏曲」……初出不明
「雲雀」……『文学界』1935年4月号
「六月の雨」……『文学界』1936年6月号
「月の光 その一」……『文学界』1937年2月号
「間奏曲」……未刊詩篇
上記以外……『在りし日の歌』(創元社、1938年)
初出誌
「北の海」……『歴程』第一次創刊号(1935年5月)
「汚れつちまつた悲しみに……」……『白痴群』第六号(1930年4月)
「間奏曲」……初出不明
「雲雀」……『文学界』1935年4月号
「六月の雨」……『文学界』1936年6月号
「月の光 その一」……『文学界』1937年2月号
海にゐるのは、
あれは人魚ではないのです。
海にゐるのは、
あれは、浪ばかり。
曇った北海の空の下、
浪はところどころ齒をむいて、
空を呪つてゐるのです。
いつはてるとも知れない呪。
海にゐるのは、
あれは人魚ではないのです。
海にゐるのは、
あれは、浪ばかり。
あれは人魚ではないのです。
海にゐるのは、
あれは、浪ばかり。
曇った北海の空の下、
浪はところどころ齒をむいて、
空を呪つてゐるのです。
いつはてるとも知れない呪。
海にゐるのは、
あれは人魚ではないのです。
海にゐるのは、
あれは、浪ばかり。
汚れつちまつた悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れつちまつた悲しみに
今日も風さへ吹きすぎる
汚れつちまつた悲しみは
たとへば狐の革裘
汚れつちまつた悲しみは
小雪のかかつてちぢこまる
汚れつちまつた悲しみは
なにのぞむなくねがふなく
汚れつちまつた悲しみは
倦怠のうちに死を夢む
汚れつちまつた悲しみに
いたいたしくも怖氣づき
汚れつちまつた悲しみに
なすところもなく日は暮れる……
今日も小雪の降りかかる
汚れつちまつた悲しみに
今日も風さへ吹きすぎる
汚れつちまつた悲しみは
たとへば狐の革裘
汚れつちまつた悲しみは
小雪のかかつてちぢこまる
汚れつちまつた悲しみは
なにのぞむなくねがふなく
汚れつちまつた悲しみは
倦怠のうちに死を夢む
汚れつちまつた悲しみに
いたいたしくも怖氣づき
汚れつちまつた悲しみに
なすところもなく日は暮れる……
いとけない顏のうへに、
降りはじめの雨が、ぽたつと落ちた……
百合の少女の眼瞼の縁に、
露の玉が一つ、あらはれた……
春の祭の街の上に空から石が降つて來た
人がみんなとび退いた!
いとけない顏の上に、
雨が一つ、落ちた……
降りはじめの雨が、ぽたつと落ちた……
百合の少女の眼瞼の縁に、
露の玉が一つ、あらはれた……
春の祭の街の上に空から石が降つて來た
人がみんなとび退いた!
いとけない顏の上に、
雨が一つ、落ちた……
ひねもす空で鳴りますは
あゝ 電線だ、電線だ
ひねもす空で啼きますは
あゝ 雲の子だ、雲雀奴だ
碧い 碧い空の中
ぐるぐるぐると 潜りこみ
ピーチクチクと啼きますは
あゝ 雲の子だ、雲雀奴だ
歩いてゆくのは菜の花畑
地平の方へ、地平の方へ
歩いてゆくのはあの山この山
あーをい あーをい空の下
眠つてゐるのは、菜の花畑に
菜の花畑に、眠つてゐるのは
菜の花畑で風に吹かれて
眠つてゐるのは赤ん坊だ?
あゝ 電線だ、電線だ
ひねもす空で啼きますは
あゝ 雲の子だ、雲雀奴だ
碧い 碧い空の中
ぐるぐるぐると 潜りこみ
ピーチクチクと啼きますは
あゝ 雲の子だ、雲雀奴だ
歩いてゆくのは菜の花畑
地平の方へ、地平の方へ
歩いてゆくのはあの山この山
あーをい あーをい空の下
眠つてゐるのは、菜の花畑に
菜の花畑に、眠つてゐるのは
菜の花畑で風に吹かれて
眠つてゐるのは赤ん坊だ?
またひとしきり 午前の雨が
菖蒲のいろの みどりいろ
眼うるめる 面長き女
たちあらはれて 消えてゆく
たちあらはれて 消えゆけば
うれひに沈み しとしとと
畠の上に 落ちてゐる
はてしもしれず 落ちてゐる
お太鼓叩いて 笛吹いて
あどけない子が 日曜日
畳の上で 遊びます
お太鼓叩いて 笛吹いて
遊んでゐれば 雨が降る
櫺子の外に 雨が降る
菖蒲のいろの みどりいろ
眼うるめる 面長き女
たちあらはれて 消えてゆく
たちあらはれて 消えゆけば
うれひに沈み しとしとと
畠の上に 落ちてゐる
はてしもしれず 落ちてゐる
お太鼓叩いて 笛吹いて
あどけない子が 日曜日
畳の上で 遊びます
お太鼓叩いて 笛吹いて
遊んでゐれば 雨が降る
櫺子の外に 雨が降る
月の光が照つてゐた
月の光が照つてゐた
お庭の隅の草叢に
隠れてゐるのは死んだ兒だ
月の光が照つてゐた
月の光が照つてゐた
おや、チルシスとアマントが
芝生の上に出て來てる
ギタアを持つては来てゐるが
おつぽり出してあるばかり
月の光が照つてゐた
月の光が照つてゐた
月の光が照つてゐた
お庭の隅の草叢に
隠れてゐるのは死んだ兒だ
月の光が照つてゐた
月の光が照つてゐた
おや、チルシスとアマントが
芝生の上に出て來てる
ギタアを持つては来てゐるが
おつぽり出してあるばかり
月の光が照つてゐた
月の光が照つてゐた
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汚れっちまった悲しみは
なにのぞむなくねがうなく
汚れっちまった悲しみは
倦怠(けだい)のうちに死を夢(ゆめ)む
汚れっちまった悲しみに
いたいたしくも怖気(おじけ)づき
汚れっちまった悲しみに
なすところもなく日は暮れる……
に、数学の基となる自然数(数の言葉ヒフミヨ(1234))を大和言葉の【ひ・ふ・み・よ・い・む・な・や・こ・と】の本歌取りで想う・・・
♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪
「愛のさざなみ」の本歌取り
[ i のさざなみ ]
この世にヒフミヨが本当にいるなら
〇に抱かれて△は点になる
ああ〇に△がただ一つ
ひとしくひとしくくちずけしてね
くり返すくり返すさざ波のように
〇が△をきらいになったら
静かに静かに点になってほしい
ああ〇に△がただ一つ
別れを思うと曲線ができる
くり返すくり返すさざ波のように
どのように点が離れていても
点のふるさとは〇 一つなの
ああ〇に△がただ一つ
いつでもいつでもヒフミヨしてね
くり返すくり返すさざ波のように
さざ波のように
[ヒフミヨ体上の離散関数の束は、[1](連接)である。]
(複素多様体上の正則函数の層は、連接である。)
数学の基となる自然数(数の言葉ヒフミヨ(1234))を大和言葉の【ひ・ふ・み・よ・い・む・な・や・こ・と】の平面・2次元からの送りモノとして眺めると、[岡潔の連接定理]の風景が、多くの歌手がカバーしている「愛のさざなみ」に隠されていてそっと岡潔数学体験館で、謳いタイ・・・
「八木節」の本歌取り
[ ヒフミヨは△廻し□なる ]
アー
ちょうと出ました 三角野郎が
四角四面の櫓の上で
音頭取るとは 恐れながら
しばい御免を こうむりまして
何か一言 読みあげまする
稽古不足で覚束ないが
平にその儀は お許しなされ
許しなされば ヒフミヨかかるで
オーイサネ
大和言葉のヒフミヨは
度胸すぐれた△野郎
〇泣かせの回転体で
取っておさえて三点ふかせ
今宵かぎりと〇から消える
ここにあわれはπと一よ
〇の形見のnを背負い
ひふみよいむなやこと
オーイサネ
聞いておくれよのろけじゃないが
逢うた初めはひと目で惚れて
思い込んでる〇の一
昼はまぼろし夜は夜で夢に
見ると云うても覚めればπ
一生他人にならないように
早いところで都合をつけて
そわせたまえや 〇と△
オーイサネ