がん化学療法における口内炎予防にアロプリノールが使用される意図について考察せよ
抗悪性腫瘍剤使用中に起こる口内炎の発生機序には、
抗悪性腫瘍剤によりフリーラジカルが発生し、口内粘膜に酸化ストレスを与えることによって発生する(primaryの口内炎)とする説と
白血球が減少し局所感染を引き起こし発症する(secondaryの口内炎)
とする2つの説がある。
アロプリノールは主にprimaryの口内炎発生を抑える効果がある。
EBMの実践と構築ということから製剤の有用性がデータに基づいて客観的に明らかにする化学的妥当性の有無の判断が必要である。 参考文献を用いて要約しなさい。
EBMとは根拠に基づいた医療の略で、医学雑誌の統計を調査し、必要なら臨床研究を行う。
P96〜P97より
直腸ガンや胃ガン、大腸ガンの治療で5-フルオラシルを使用していて、口内炎になっている患者に対し、2重盲検法にて、アロプリノールの口内炎への治療効果を調査した。
その結果、偽薬と比べて明らかに口内炎への治療効果が認められた。 アロプリノールは目立った副作用やアレルギーがなく、患者に受け入れられた。
アロプリノールはヒポキサンチンの異性体で、尿素化合物を効果的に減弱させる。5-FUの毒性に関し、単純かつ費用対効果において有効である。