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CO2削減植物、COP(Carbon offset plants)
Longtail Nature
植物を楽しむことが、地球を救う?
地球温暖化が叫ばれ、その低減のためにCO2削減運動が巻き起こっています。ゴミ分別やエコバックやクールビズ、はたまたシャワーの使い方まで・・・しかし、現状ではこれらのほとんどがCO2消費の度合を多かれ少なかれ軽減するものでしかないことをご存じですか?
大気のCO2濃度の増加の原因が、この200年ほどの急激な工業などでの大量消費社会にあるとすれば、この過剰なCO2を真の意味で削減する方策とは何でしょうか?それには、さまざまアプローチがあると思われますが、その1つが、やはり、もともとの地球の潜在能力、すなわち、植物によりCO2が吸収されることをわたしたちひとりひとりが推進することではないかと思われます。
そして、2008年。
地球温暖化の防止対策について国際的な論議も高まる今年、わたしたちは、個人がCO2削減を意識化し、参加することが可能なのは、植物の光合成能力に着目したプロジェクトであると考え、ここに
「CO2削減植物、COP(Carbon offset plants)」をご提案します。
ところで、COPって何?
わたしたちが定義するCO2削減植物、COPとは、ゆっくりですが、炭素を着実に吸収する植物です。植物は光合成をする過程で、二酸化炭素を吸収し酸素を放出します。吸収した二酸化炭素は、糖分に変えられ、植物の体内に蓄積されます。それは、球根やイモ、種子にも該当します。これにより、大気中に漂う温室効果ガスを軽減させることができます。1つ1つの植物の能力は極めて小さいので、ともかく、いまある植物を減らさず、年々に大きくすることです。そして今度はそれらを増殖して、総体として、植物の数量をともかく増やすことが重要でしょう。1年草などでも種子ができれば、次年度、それらを再生産させないといけないでしょう。だからこそ、アマゾンの伐採を止めて、草原や森を増やそう、というわけでしょうが、とはいえ、いっぽう、都会に暮らすわたしたちにいったい何ができるでしょうか?
              
そこで、わたしたちがご提案するCO2削減植物、COPは、わたしたち、ひとりひとりが楽しみながら育てて、年々大きくなる植物です。そして、ランや多肉植物に代表されるCAM植物が含まれ、24時間にわたりCO2を吸収する特別な植物たちが含まれます。これらはCO2削減に有望な、多年的に生長する、すなわち、C(炭素)をゆっくり長く固定する植物です。ここでは、植物のCO2を吸収するパターン(C3およびC3+CAM型光合成タイプ)に着目し、COPとしてCO2削減のレベルを以下のように5段階に分類しました。ここで、C3植物とは、昼間にCO2を吸収する地球上のほとんどのごく一般的な植物で、CAM植物とは夜間にCO2を吸収するサボテンなどです。そして、C3+CAM型光合成タイプのカトレヤなどのランはコンディションによりますが24時間連続でCO2を吸収します。

京都議定書によれば、国としてのCO2削減目標が現状より5%低減なので、もし、あなたの1日の吐く息に含まれるCO2の量の5%を削減しようとするならば、手頃な大きさのレベル5の植物が約10個体必要となります。


さて、COPは世界と地球環境を救う夢を見るか?
植物を育て、楽しみながら知らず知らずにC(炭素)を固定させること。
地球温暖化の防止運動に一人一人が参加する意義を感じること。
そして、それがみんなの日々の生きがいになり、ゆっくりでも地球の温暖化が改善されること。
個人では微量ながらも、もしも60億人の全世界の人類が試みることになれば、地球温暖化の防止にいくばくかは寄与できるものと考えられないでしょうか。もしかしたら、南極の氷の一部を保存し、シロクマを救う。沈みゆく大陸をほんの少し浮べることができる。こんなことはひとりひとりの個人では、他人事のようであり、とにかく、あまりにも大きな問題だと思います。
これに対してCOPは、身近な植物を育てること通じて、これらの問題をあまり深刻にならないで、でも、みんなでいっしょに真剣に考ようというムーブメントのシンボルにはなれると考えます。
といっても、COPには、ランといえども、丈夫で手間いらず、長持ち、場所もとらない、愛らしい植物を選びました。
 花を育てることで、いたわりの気持ちがもてる。
そんな気持ちを日々育みながら、気軽に地球温暖化を防ぐことができたら最高だと思いませんか。
「植物と共生しながら、気軽、楽しくCO2を削減」する生活を、いま、Longtail Natureからお届けします。
          育・植・住 COP(Carbon offset plants)