ククール×ゼシカ 706@Part12

邪神ラプソーンを倒して2ヶ月。
ククールとゼシカは、マルチェロを探す旅に出ていた。
今二人が逗留しているのは、アスカンタ城だ。
このあたりの牧草地帯に最近、マルチェロに年恰好の似た男が一人、
住み着いたと聞き、海を渡ってはるばる訪れたのだった。
アスカンタ城屋上から、美しい牧草地帯が一望できる。
夕焼けに照らされるその景色はまさに絶景だった。
隣には、苦楽どころか共に死線をかいくぐってきた、銀髪の美青年。
ゼシカはその寂しそうな横顔を、心に焼き付けるようにじっと見つめた。
最初の出会いはまるで最悪だったが、長い戦いの中でククールの寂寥や孤独感を
知るほどに、ゼシカの想いは特別なものになっていった。
だからこそ、リーザス村に自分を訪ねてククールがやって来た時は心底嬉しかった。
「マルチェロを探してる。良かったら…。」一目でわかるほどの照れ隠しをしながら、
そう誘ってくれたあの表情が忘れられない。
二つ返事で了承し、早速旅を再開したその晩に、早くもククールとベッドを共にした。
落ちていく夕日にセンチメンタリズムを刺激されて、二人して初めての夜を思い出す。


「大丈夫。優しくするから。」
そう言って、言葉どおりの優しさでククールが何度もキスをした。
ゼシカが緊張を和らげるまで、優しく抱き締めたまま、甘いキスを繰り返す。
(ああ、愛されてるなあ…。私…。)
うっとりした気分で肌のぬくもりとククールの匂いを味わう。
ゼシカのとろんとした表情を確かめながら、決して不快でない強さで、
ククールが愛撫を加えてくる。
「はあ…うぅん…」
優しく全身を撫でながら、舌を這わされて、甘美な溜息が何度も漏れた。
それは決していやらしい行為などではなく、まさに「可愛がられている。」その一言につきた。
ゼシカのたわわな胸をゆっくりククールが両手で揉み上げたが、その動きは
手や足や、腹を撫でるのと大して差のない優しいものだった。
ゼシカが落ち着いた気分で幸せに包まれて、完全に身を任した。
「ゼシカ…。大好きだよ。」
優しい響きに目を開けると、上にはククールの愛情一杯の碧眼。
「うん…。」素直に答える。ククールが嬉しそうに微笑み、そっとゼシカの足を開いた。
さすがにわずかな恐怖心で、ぴくんと体がこわばるのを、ククールが再び優しく抱き締める。
「大丈夫。怖くないよ。力抜いてたらそんなに痛くないと思う。…俺、ゼシカと一つになりたい。」
切なげな目で見下ろされて、ゼシカの鼓動が早くなる。
「いいよ…。」そっと目を閉じて了承し、その時に備え力を抜いた

「は…あんっ」
ククールの熱い怒張がどんどん埋まっていくのを下半身全体で感じ、
さすがの圧迫感と初めての痛さに身悶えた。
ククールがゼシカの腰を上手く調節し、一番痛くないように気を使って挿入していく。
「ククール…!」
それでも涙が滲んできて、ぎゅっとククールの肩を掴んだ。
「ゼシカ、もうちょっと我慢して。もうすぐだから…!力抜いて。」
ククールの勇気付けに、ゼシカが何とか頷き、意識的に脱力した。
やがて、ようやくククールが全部入った。
ククールがすぐに動こうとはせず、ゼシカを優しく抱き締めて中の感触を味わう。
処女の締め付けは久しぶりだったが、それだけではなく他の誰でもない特別な女の子、
ゼシカとの繋がりはやはり格別なものだった。

「ゼシカ。少し動くけど、痛かったら今日はもうこれで終わりにするから…。」
ゼシカが苦痛に顔を歪めるのを見咎めて、優しく声を掛ける。
じっくり時間をかけた愛撫で充分濡れていたはずなのに、痛みと初めての行為への恐怖で、
ゼシカのそこから潮が引くのを敏感に感じ取った。
「無理しなくていいから。」
心配になってそう言うと、ゼシカがそっと潤んだ瞳を上げて、囁いた。
「大丈夫・・。これ位、平気よ。やっと、こうなれたんだもの。我慢するから…」
殊勝なことを言う。
「わかった…。」ククールがそっと動き出す。
静かに静かに、浅い浅いピストンで、もう一度潤いを取り戻させるように
何度もそろそろと往復した。
それでもゼシカが中を引き裂かれるような痛みで身を堅くする。
ククールが角度を調節して、優しい抜き差しを繰り返し、ゼシカの体を敏感にしていった。

やがて思惑通りに愛液が滲み出て、ゆっくり刺激した膣壁が敏感になり、
ククールのペニスを滑らかに受け入れ始めた。
全身を密着させて、更にゆっくりと腰を遣う。
初めてにも関わらず、熟練の腰遣いに官能を刺激されて、ゼシカに快感が湧き起こってきた。
「あ…ん…あぁ…ん……」
ゼシカの声に甘いものが混じり、ピストンにあわせて小さな喘ぎが漏れ始めた。
「大丈夫…?」
下の締め付けとぐりぐり当たる、大きな胸の感触を楽しみながら、ククールが耳元で囁く。
「ああ…んん…ふあ…クク…なんか…きも…ちいい…」
ゼシカが素直に快感を訴えてきて、ククールにより熱が篭る。
「あぅ…あぁん…なんで、こんな…の……初め…てなの…に…はぁん…」
戸惑いと羞恥を隠しきれずに喘ぐゼシカに愛しさがこみ上げた。
同時に欲が増し、もっと突き込みたくなってしまう。

「関係ないよ、そんなの。俺、ゼシカとこうなれてすげえ嬉しいし、
ゼシカにももっと気持ち良くなってもらいたい。」
荒くなる息で囁くと、ゼシカの中がきゅっと締まった。
「もう、痛くないだろ?もっと、動くよ…?」
「あぅ…うん…」
ゼシカの様子を伺いながら、ククールが腰の動きを速めていった。
充分濡れそぼっているおかげで、何の抵抗もなく突き入れられる。
今まで我慢していたものを吐き出すようにククールが腰を打ちつけ、
その度にゼシカの快感が高まっていった。

「あぁんっああんっ…!やぁ…んんっ!ククール…!なんかおかしい…おかしいの…!」
ククールの怒張が抜き差しされるごとに、内壁を伝って快感が全身を震わす。
初めて知る性行為の快感は、どうしようもないほど甘美で、完全にゼシカの心と体を捉えてしまった。
ぱんぱんと肉がぶつかる音に、規則正しい摩擦音。
シーツの乱れる音にあわせて粘っこい水音が二人をより高めていった。
「大丈夫…!おかしくないよ…!?何も考えないで、俺のことだけ考えろ…!」
ククールがゼシカからわずかに体を離し、ベッドに手をついて体重を支え、挿入速度を
更に速めた。
ぶるんぶるんとゼシカの胸が揺さぶられ、ククールの体にあたった。 
「あぁああんんっ!ああぁぁぁんっ!何で、こんなに…あんっ!」
ゼシカがぎゅっと肩を掴み、堪らず足を上げてククールの腰に巻きつけた。
二人がより密着し、挿入が深くなる。

ククールがぐいぐいと締め付けてくる膣壁を堪能しながら、更に奥まで突きこんだ。
「ゼシカ、気持ちいい?すごいよ、中…。俺、すげえ気持ちいい…!!」
「ああんんっ…!気持ちい…!も…ダメ…ぇ…!や…んっ!なんか来る…!ククール…!
なん…か…、くるよぉっ!!」
ゼシカがピストンに押し込まれながら気持ち良さそうに喘ぐ、その声が切羽詰ってきた。
腰がひくひく動き、太ももがぴくぴく痙攣を始めている。
(ゼシカ、イキそう…)突きこみながら経験で察知する。
中が一層締め付けを強め、ククールを追い詰めていった。

「イキそう?ゼシカ、イっていいよ?」
ゼシカがククールにしがみ付いたまま苦しそうに拒絶するかのように首を振ったが、
絶頂間際なのは既に隠しようもなかった。
「あぁん…!!わかんない…!わかんない…!!もういやぁ…あああんんっ!!」
ゼシカの一番感じる所を素早く掴み、更に突きいれてやる。
敏感な所を擦り上げられて、いよいよゼシカの限界が訪れた。
「あ…!!クク…ああぁぁぁあ!!!」
大きく叫んで体が硬直し、背中を反らして絶頂に耐える。
絶え間ない快感の強烈な波が、突き上げるようにゼシカの全身を駆け抜けた。
まだ達しないククールが、同じ強さで突いてくるのを脱力して受け止めた。
「う…ゼシカ、俺も…イク!」
1,2分突かれた後、ククールがようやくラストスパートに入り、さっと引き抜いて
ゼシカの腹に出した。

ゼシカが脱力して初めての絶頂の余韻に浸っている。
ゲルダの時とは違い、その恍惚の表情に愛しさがこみ上げる。
まだ火照ったゼシカの体を優しく抱き締め、おでこにキスをしてやった。
ゼシカがぼんやりと見上げてくる視線を、微笑で受け止めた。
「すごく良かったよ…?マジで、俺、すごい幸せな気分だ。」
「ほんと?ククール…。」
こくんと頷いて、ほっぺたにキスを落とした。
ゼシカがふわっと微笑み、恥ずかしそうに目を伏せる。
ゼシカの目に感動の涙が滲んでくる。
ククールがそっと涙を拭い、優しく髪を撫でてやる。
確かに、そこには甘い幸せが漂っていた。
「ありがと…」
か細い声で囁くゼシカをもう一度抱き締めて、その可愛い腹に出してしまった
自分の白濁を丁寧に拭き取り、今度はしっかり抱き締めてシーツに包まった。
その後は何時間も寝物語を楽しみ、穏やかな時間の中で、抱きあって眠りに落ちて行った。
                              <終わり>
2008年12月27日(土) 20:16:33 Modified by test66test




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