トルッカ−夢見る井戸

<前回までのあらすじ>
 ムドーを倒した勇者の一行は、復活したダーマ神殿を訪れる。
 調子に乗って遊び人に転職したバーバラだったが、のちに魔物に不意を突かれて処女を喪失する羽目になってしまった。
 さすがのバーバラもこれには懲りて、ダーマ神殿へとUターン。
 魔法使いへと転職し直し、毎日真面目に鍛錬をするようになったのであった。



 海での全滅事件の後、エニクスたちはさらに戦闘経験を積んでレベルアップしていた。
 特に(色々な意味で)責任を感じたエニクスと、(他の仲間たちは知らないが)特に痛い目にあったバーバラの成長にはめざましいものがあった。
 元々才能があった事もあり、次々と新しい呪文を身につけ、今はたった一人でスカルライダーの群れを全滅させられるほどの魔法力を身につけていた。
 そんなエニクスたちは青く澄んだ空の下、トルッカの町を訪れていた。
 それほど大きな町でも無かったが、エニクスとハッサンにとっては少しだけ思い出深い町。
 ふたりがレイドック城の兵士として旅立った時に、初めて訪れた幻の大地の町だ。
 またそれとは別に、度重なる戦闘で皆が疲れていたこともあって、トルッカに一泊の宿を取ることになった。
 夜までそれぞれ、町中の好きなところを見て回る。
 エニクスとハッサンは一緒になって、以前こっそり銅の剣をくすねた武器屋へ向かったり、子供が壁に書いた落書きを見つけたり。
 ミレーユは道具屋へ薬草を買い足しに出かけ、チャモロは調べることがある、と早々と宿屋へ引き上げてしまった。
 そしてひとり残されたバーバラも、仕方無しに町を散策してみる。
 しかしこの町は、年頃の娘が練り歩くにはあまりにも退屈すぎる町だった。
 服もセンスの無い皮のドレスしかなく、身を飾るアクセサリーなどは扱ってさえいない店ばかり。
「はぁ・・・ つまんないなぁ」
 本当に退屈そうにぶらぶらと歩いていたが、しばらくしてすぐ町並に飽きてしまい、教会の前の広場に座り込んでため息をひとつ。
「あーあ、ひま〜・・・ なにか面白いことないかなあ」
 頬杖をついて、ぼーっと正面の教会を眺めるバーバラ。
 しばらく眺めていると、ふいに教会のドアが勢いよく開かれた。
 中から飛び出してきたのは、まるまる太った、しかし賢そうな、人の良さそうな中年男性。
 その顔は真っ青で、落ちつかなそうにきょろきょろとあたりを見回している。
(あの人、あんなに慌ててどうしたんだろ・・・ 悪い人には見えないんだけど)
 困った人を放っておけない優しさと、何にでもすぐに首を突っ込みたがる野次馬性分。
 このふたつのクセが手を取り合って、またもバーバラを突き動かしてしまった。
「あーのー・・・どうかされたんですか? さっきから凄く慌ててるような気がして」
 バーバラに問いかけられると、その男はワラにもすがるような気持ちで事情を説明し始めた。
「おお、旅のお方ですか!? 私はこの町の長を努めている者です・・・ じ、実は、私の娘が・・・」
 町長の話によると、自分が買い物から帰ると夕飯を作っている筈の娘の姿が見えない。
 そして机の上に紙切れを見つけ、娘の書き置きだろうと軽い気持ちでそれを読んだところ・・・
『お前の娘は預かった。今挽0時に、夢貝る井戸まで50,00Gを一人で持ってこい。ちもなくば娘の命はないぞ』
「なによこれ、誤字脱字だらけじゃない。子供のいたずらじゃないんだから」
 脅迫状を読んでバーバラは呆れ返った。文字どころかカンマを入れる位置まで間違っているのだから無理もないが。
 しかし、机の上に一緒に残されていた娘の髪留めが、なんとか脅迫状が本物であることを証明してくれていた。
「なんとか4,000Gは集めることができたのですが、あとわずか1,000Gだけ足りないんです。なんとか日が暮れるまでに集めなければ・・・!」
 そう一息に言って町中へ駆け出そうとする町長をバーバラが引き留める。
「待って! あたしが1,000G出してあげる」
 バーバラはポケットの中のゴールドを握りしめて数える。
 エニクスから貰った個人の戦用資金(寧ろ、おこづかい)は1,200Gあり、町長に渡すには十分な量だった。
「あ、ありがとう! ありがとう旅のお方!」
 その言葉を聞いて、目元を潤ませて感謝する町長。
 そして、また悪いクセが始まって、バーバラは言葉を続けた。
「あたしが交渉しに行ってもイイかな? うまくいったらお金も取られないで、犯人も捕まえてこられるから」
 その言葉に一瞬とまどいを見せ、町長は目の前のまだまだ可愛らしさの強い女の子を見つめる。
 しばらく考えこんだ町長だったが、間もなく口を開いて答えた。
「・・わかりました、旅のお方。あなたにお任せします」
 苦渋に富んだ町長の返事を受けて、バーバラの顔に一気に笑顔の花が咲いた。
「任せて! か弱い女の子を誘拐するような悪者なんて、こてんぱんにやっつけてあげるから!」
 そんなのんきバーバラを見て、やっぱりやめておけばよかったかと後悔する町長だった・・・。



 夜も更け、町中が寝静まったころに、宿屋の扉をそっと開く人影がひとつ。
 その人影はもちろんバーバラ。宿の戸を再びそうっと閉めると、町長の屋敷へと向かった。
 あいにく今夜は雲が濃く、道を照らしてくれるはずの月は隠れてしまっていた。
 そんな闇の深い夜道を通り抜けて、屋敷の扉をノックする。
 そして扉が開くと、心配そうな顔をした町長が姿を見せた。
 手に持ったふたつの袋をバーバラに渡し、町長はそれぞれの袋の説明を始める。
「こっちが5,000Gの詰まった袋です。そしてこっちには、いざと言う時のために薬草が入っています」
「うん、わかった。すぐに戻ってくるからね」
 悪者退治に気分はウキウキな目の前の少女を見て、町長は何度も無茶はしないように、危ないことはしないように注意するが、バーバラは大丈夫の一点張り。
 そして間もなく、町長はバーバラを町の入り口まで見送りに行った。
「それじゃあ、どうか気をつけて行って来てください。えーっと・・・」
「あっ、ごめんなさい。まだ名乗ってなかったよね。あたしはバーバラ。今仲間と一緒に宿屋に泊まってるの」
 袋を受け取ったバーバラは振り向きざまにそう言い残して、深い深い闇の海へと駆け出して行ったのだった。



 トルッカから遙か北の森の中にその小屋はあった。
 禿げてぼろぼろな壁や生い茂り巻き付くツルは、その小屋がいかに長い間使われていなかったかを表していた。
 この小屋の中の井戸を覗くと神隠しに遭うと言う噂(実際そうなのだが)も手伝って、現在ここへ訪れる人間は居ないに等しかった。
 まさに悪党の根城としては最適な所だ。
 町からこの小屋までの道には当然モンスターが出現するのだが、レベルアップしたバーバラにとっては雑魚ばかり。
 唯一の敵であった心細さと戦いながら、なんとか古小屋まで辿り着いたバーバラはその扉に手を掛けた。
 しかし、いくらグイグイと押しても扉はびくともしない。
 不思議に思ったバーバラはひょいと小屋の脇を覗いてみた。
 するとそこには、きょろきょろと辺りの様子を伺っているいかにも怪しい男がひとり。
 男はすぐにバーバラの姿に気づき、遠間から動かずに声を掛けた。
「おい! お前、町長の使いのもんか?」
 バーバラがこくんと頷くと、その男はバーバラに手招きをした。
 とりあえずは相手の言うことを聞き、相手の隙を伺おうと歩きだしたバーバラ。
 暗闇の中で人影しか見えていなかった男は、町長の使いの姿に目を見張った。
 さすがの誘拐犯も、こんな時間に可愛い女の子が来るとは思っても居なかっただろう。
 一瞬戸惑った男だったが、すぐに気を取り直してバーバラへ話しかけた。
「で・・・約束の5,000ゴールドは持って来たんだろうな?」
 男の問いに、無言で袋を掲げて見せるバーバラ。
 そして今度はバーバラが男に問いかけた。
「それよりも、町長の娘さんは無事なの?」
「ああ、無事だとも。こっちへ来て貰おうか」
 男は不敵な笑みを浮かべてそう言うと、小屋の裏口の戸を開いた。
 バーバラが小屋の中へと入り、続いて男も中へ。
 小屋の中には男がもうひとり、そしてさるぐつわをされていたが、衣服には乱れのない町長の娘が座り込んでいた。
 たばこをふかしていたもうひとりの男は、たばこを踏みつけて消し、後から入ってきた男に声を掛けた。
「おいスモッグ、その可愛らしい女の子が町長の使いか?」
 スモッグと呼ばれた男がすぐに答える。
「へい、ビッグのアニキ。ちゃんと金も持ってきたみたいです」
 そうか、と返事をして、ゆっくりと立ち上がるビッグ。
 バーバラはビッグとスモッグのふたりをよく観察し、これなら勝てると確信した。
 バーバラの思惑など知るよしも無く、ビッグはつかつかと近づいてくる。
「ようしお嬢ちゃん、手を出しな。そこの娘の手錠の鍵と、5,000Gの袋と、同時に交換だ」
 そう言って先に手を出したビッグ。
 スモッグは部屋の隅へ行き、なにやら金庫をがちゃがちゃといじっている。
 絶好のチャンス。
 これをバーバラは見逃さなかった。
 こっそりと左手に小さなメラを練りながら、右手で腰に下げた袋を取り出す。
 その隙にビッグの開いた右手を強く握りしめた。
「あっちぃぃぃっっっ!!!!」
 思わず手を押さえるビッグ。手錠の鍵が乾いた音を響かせて床の上に落ちた。
 しかしすぐには拾わず、バーバラは落ち着きながらも、すかさずビッグに追い打ちを浴びせかけた。
「メラミッ!」
 巨大な火の玉がうねりながらビッグに躍りかかる。
 ビッグの服はたちまち燃えあがり、大きな雄叫びをあげた。
 ビッグに促されて慌ててスモッグが水をかけ、なんとか炎を消火する。
 その間にもバーバラは次の呪文を唱えていた。
 火を消し止めて、バーバラにいきり立って襲いかかるスモッグ。
「メダパニ!」
 スモッグはメダパニを仕掛けられ、意識がふーっと遠くなる。
 ありもしない花畑が見えたかと思えば、居もしない亡霊が視界に入る。
 そんな頭の中の光景に混乱したスモッグは震えながらしゃがみこんでしまった。
 一通り呪文を唱え終わると、鍵を拾って娘の元に駆け寄るバーバラ。
 年はバーバラよりも2つ3つ上であろうか。整った顔立ちの綺麗な娘だ。
 こんな綺麗な人に手を出さなかったなんて、悪党にしてはいい奴らじゃない・・・と変な感心をしてしまうバーバラ。
 鍵を差し込むとすぐに錠が外れ、娘は自由の身となった。
「さ、早く逃げて。あとはあたしがなんとかするから」
 バーバラの言葉に二度頷き、町長の娘は急いで飛び出していった。
 しかし、予想以上に早く立ち直ったビッグの影がバーバラの背後に迫る。
 それに気づいて振り返ったバーバラだったが、その身体をふいに淡い霧が包み込んだ。
「けほっ、けほっ・・・ な、なによこの煙・・・」
 バーバラは軽くせき込んだが、すぐに霧は晴れて視界が開けた。
 そこに立っていたビッグの片手には、今の霧と同じ色をした宝玉の杖が握られていた。
 そしてビッグの顔には、勝ち誇ったかのような不敵な笑みが浮かんでいた。
 その顔にぞっとするものを感じたバーバラは、慌てて攻撃呪文を唱える。
「イオラッ!」
 ・・・しかし、爆発はおろか、物音一つさえ立たない。
 焦るバーバラはもう一度、さらにもう一度と、何度も呪文を唱え続ける。
「イオラ! ヒャダルコ! メラミッ! ・・・ど、どうして・・・!?」
 呪文が唱えられない。
 その事は、バーバラの攻撃手段が無くなったと言う事にも等しかった。
 護身用のチェーンクロスは持っていたものの、非力なバーバラでは屈強な男達にダメージを与えることなどできはしない。
 笑みを浮かべながらビッグは口を開いた。
「へっへっへっ、前に旅の僧侶からコイツをパクっておいてよかったぜえ。こんなところで役に立ってくれるとはな」
 そう言って手に持つ杖を眺める。
「・・あっ! 魔封じの杖・・・!?」
 バーバラの言葉にビッグは口元をにたりと歪める。
 さっきの霧はマホトーンの霧だったのだ。
 バーバラの魔法は完全に封じられてしまい、それを回復する手段もなかった。
 慌てて逃げ道を探すが、入口にはすでに我に返ったスモッグが立ちはだかっていた。
 最悪の事態に顔を凍り付かせるバーバラ。
 ああ、こんなことなら引き受けるんじゃなかった・・・と、今さら後悔してももう遅いのである。



「な、なによ! 来ないで! 来ないでよおっ!」
 獲物を追い詰めるようににじりよってくるビッグ。
 バーバラは後ずさりしながら懸命にチェーンクロスを振り回す。
 ビッグはそれを避けながら一歩近づき、そしてバーバラもまた一歩下がる。
 そんな駆け引きを繰り返すうちに、バーバラは痛恨のミスを犯した。
 ビッグにばかり意識が集中していたため、スモッグに後ろに回り込まれてしまっていたのだ。
 その事に気付かずにバーバラが後へ下がると、大柄なスモッグの体にどんっとぶつかった。
 すかさずスモッグは手をにゅっと伸ばし、背後からバーバラに勢いよく抱きついた。
「きゃああああっっっっ!!!!」
 反射的に脇をしめて身体を丸めるバーバラだが、それも無意味な抵抗でしかない。
 脇の間から入り込んだ手は、バーバラのふたつの小さな膨らみを強く揉みまわす。
「やだあっ! ちょっと、やめてよおっ!!」
 バーバラは顔を真っ赤にして大きく身体をよじらせ、スモッグの腕を掴んでなんとか引き剥がそうとする。
 しかしその動きは止まることは無く、より速く、強く胸の形を歪めていく。
「それにしても小せえオッパイだぜ・・・ なんかこう、物足りねえなあ」
 指先でくねくねと胸をこねくり返しながらスモッグが呟く。
「・・・う、うるさいっ! 大きなお世話よっ!!」
 振り返ってキッとスモッグを睨みつけるバーバラ。
 その殺気のこもった視線にスモッグは一瞬だけたじろぐ。
 そんなスモッグを助けるように、今まで黙って見ていたビッグが一歩前へ出た。
「さーてお嬢ちゃん、下のお口もオッパイみたいに小さいのかな?」
 にたりと笑みを浮かべて、正面からスカートをまくり上げる。
 バーバラのパンティーは飾り気のない、真っ白で清楚な下着だった。
「やめてっ! ちょっと、見ないでよおっ!!」
 足をばたつかせて暴れようとするバーバラだが、ビッグにしっかりと抑えつけられて自由に身動きが取れない。
「おいスモッグ、コイツまだ毛も生えてねえぞ! こりゃあごちそうなんじゃねえか!?」
 下着ごしにバーバラの陰部を眺めていたビッグが歓声を上げる。
「マジっすかアニキ! やりましたねっ!!」
 スモッグも歓声を返しながら一気に胸を揉む速度を速める。
 服の上から乳首も撫で回され、バーバラの呼吸の中に甘い吐息が混じり始めていた。
「いくぜスモッグ! それっ!」
「きゃっ!?」
 ビッグはバーバラの太股に手を掛けると、一気にその身体を持ち上げた。
 そしてゆっくりと床に降ろし、バーバラを仰向けに寝そべらせた。
「よーし・・・俺が下ごしらえしてやるから、お前に一発目をくれてやる」
「おおっ! ありがてぇアニキ!」
 しっかり抑えつけてろ、と弟分に声を掛けると、ビッグはパンティーの上からバーバラのアソコを撫で回した。
「ひあっ! やだ、や、やめて・・」
 触れたその瞬間、バーバラの全身がびくっと震える。
 それを確認すると、ビッグは指先を使って細かくバーバラに刺激を与えてゆく。
「いけないお嬢ちゃんだぜ、まだこんなに小さいのにもう感じてるのか?」
 ビッグはアソコの上に人差し指を突き立て、ぐりぐりと押し込みながら囁く。
「はあっ・・・ だ、誰が・・・ 感じてなんかないもん・・・」
 覗き込むビッグの顔から目を背けて、呟くように反論するバーバラ。
 しかしビッグは笑みを浮かべながら、アソコを擦りながら言葉を続けた。
「おかしいねぇ、それじゃあなんでこんなにアソコがベトベトしてるんだろうねぇ・・・?」
 必要以上に愛撫を繰り返されて、バーバラのアソコはすでに男を受け入れるための液を分泌し始めていた。
 その証拠と言わんばかりに、ビッグは人差し指をバーバラの顔に押しつけ、ねばつく愛液を頬に塗りたくる。
「・・・っ!」
 自分の意志とは関係なく沸き上がる全身のほてりに、悔しさを感じてぎゅっと目をつむるバーバラ。
 ビッグはスカートをさらにまくり上げて、バーバラのパンティーを両手で鷲掴みにする。
「さて、そろそろパンツも脱いでもらおうかな?」
 一気にパンティーを脱がせると、バーバラのうっすらと開きかけたアソコが露わになる。
 陰部からは愛液が溢れ出し、艶めかしいピンク色をより一層いやらしく引き立てていた。
 アソコをじっと凝視すると、ビッグは何も言わずに一気に中指をアソコに突っ込んだ。
「ひゃあっ! あっ、あっ、ああっ!」
 指と膣壁が擦れるたびに、バーバラの口から悲泣と恍惚の混じった声が漏れる。
 何度も何度も擦れるたびに、透明な蜜は溢れ、ぐちゅっ、ぐちゅっと音が大きくなっていった。
「アニキ、まだですかい? もう待ちきれないっすよ」
 バーバラの喘ぎ声に興奮したスモッグのそれは、ズボンを突き破らんばかりに怒張していた。
「あと少しだ。最後にきちんと仕上げをしねえとな・・・」
 ビッグはほくそ笑みながら指を抜くと、今度はバーバラのアソコに顔を近づけた。
 そしておもむろにかぶりつき、じゅるじゅると音を立てて愛液を吸い始める。
「やあああっ!! いやあっ!! ああーーっ!!」
 身体の内側から来るゾクゾクとする刺激に思わず悲鳴をあげるバーバラ。
 その声を聞いたビッグはさらに強く吸い付き、バーバラの甘い蜜を吸いながら器用にクリトリスに舌を這わせた。
 舌の上に乗せて転がすように舐めまわし、舌先で弾くように弄ぶ。
「んああっ!! だっ、だめえっ!! あ、あっ、あああっ・・・・くふうぅぅっっ!!!」
 理性が本能に逆らえるはずも無く、バーバラはアソコをギュッと閉じて絶頂を迎えた。
 背筋をのけぞらせて、声にならない悲泣の声で呻く。
「・・・はあっ、はぁっ、はぁっ・・・」
 全身から力が抜けて、固く閉じていた目が薄ぼんやりと開く。
 アソコはヒクヒクと痙攣し、絶頂の余韻に浸っているかのように収縮していた。
 ビッグが立ち上がるとバーバラを抑えつける力が弱められたが、それはバーバラにもう逃げるための力が残されていないのを知ってのこと。
 バーバラは逃げ出すこともできずに、ただぼうっと小屋の片隅を見つめていた・・・。


「よーしスモッグ、交代だ。思う存分味わいな」
「おおしっ! やるぜ、アニキ!」
 ビッグは後ろへ下がり、代わりに今度はスモッグがバーバラの股間に腰を押しつける。
 おもむろにズボンを降ろすと、巨大なまでに勃起したスモッグの一物が姿を現した。
 スモッグはわき目もふらずにバーバラの股間に手を掛け、目標を確かめるようにアソコを指で押し広げる。
 バーバラの身体がぴくっと震え、それを確認したスモッグは自分の物の先端をアソコに押しつけた。
「ようし、いくぜぇ・・・おりゃあっ!」
 ぐちゅっと肉の擦れる音を立てて、スモッグのモノがバーバラの身体を貫いた。
「きゃああっっ!! い、いやあああぁぁぁぁっっっ!!!」
 不意を突かれたバーバラは苦悶の表情で悲鳴をあげる。
 強引な異物の進入は、バーバラの意識を引き戻すのには十分過ぎるほど強烈な刺激だった。
 あまりにも大きいスモッグの物は、未熟なバーバラのアソコには収まりきらず、半分ほどしかその姿をうずめられない。
「おおおお、キツい! こいつはキツいぜ! 今までの中でも最高の名器なんじゃねえか!?」
 バーバラの太股をがっちりと押さえ、何度も女陰に腰を打ち付けるスモッグ。
 そのたびに膣壁と陰茎が擦れ、スモッグの物は徐々にバーバラの膣中へとくわえ込まれていった。
「やだあっ! やめてぇ!! 抜いて、抜いてよおっ!!」
 股間の異物感に耐えきれず、バーバラは倒れた身体をよじらせて必死でもがく。
 そんなバーバラを見て、スモッグはますます興奮してバーバラの膣内をかき回す。
 動きが激しくなるにつれ、パン!パン!と柔らかい肉のぶつかり合う音が響き始めた。
「ああ? 抜いてやってるじゃねえかホラ、抜いたり」
 スモッグはゆっくりと腰を引く。同時にバーバラのアソコから愛液にまみれた物が姿を見せる。
 そしてすぐにまたアソコの中へそれを突入させる。
「挿したりなあ! がははははっっっ!!」
「ひゃあああっ!! あっ、あっ、あっ、あ・・・ うぅっ、はあっ、くううっ・・・!」
 止むことのない執拗な挿入に、バーバラは途切れ途切れに悲鳴を漏らす。
 スモッグはアソコを突き続けながら、バーバラの上に覆い被さるように乗りかかり、服の上からオッパイを鷲掴みにした。
 大柄なスモッグに乗り上げられ、身動きも取れず、なすすべも無く犯されていくバーバラ。
 バーバラの意志とは反対に、アソコはスモッグの物をぎゅうぎゅうと締めつけ、この上ない快感をスモッグに与えていた。
「く、くそう、なんてキツさだ・・・ も、もうダメだ! そろそろイクぜ!」
 スモッグの物がバーバラの膣内でひときわ大きく膨れ上がった。
「やめてえぇぇーーーっっっ!!! 中には、中には出さないでぇぇぇぇ!!!」
 中での膨張に気づいたバーバラが、首を左右に振って激しく抵抗する。
 しかしバーバラにのし掛かったスモッグの重さの前には全くの無力であった。
「へっへっへっ・・・何言ってやがる、お前がくわえ込んで離してくれねえんじゃねえかよ・・・ この淫乱小娘が!」
「きゃあっ! ひああっ、あっ、あああっ!! いやいや、離してええっ!!!」
 前回はくらげであったために助かったものの、今回は正真正銘生身の人間。そのうえ生理の周期も最悪だった。
 今度中に出されたら間違いなく妊娠してしまう。
 バーバラは絶望感のあまり、ついに泣き出してしまった。
 その泣き声を聞くと、スモッグは腰の動きを一層強めた。結合部からの肉の擦れる淫らな音のペースも速まる。
「よおおおし、だ、出すぜっっ!! し、しっかり俺の子供を孕めよお!!」
「わああぁぁぁぁぁぁぁん!! いやだ、やだよおおおおお!!! 出さないでええぇぇぇっっっっ!!!!」
 スモッグはバーバラの肩を掴んでのしかかり、パンッッ!と腰を力強く打ち当てた。
 強くバーバラを突き上げた瞬間、バーバラの体内でスモッグが脈打ち、大量の精液が滝のように秘壺に浴びせられた。
 何度も何度も脈打つと、その度にどくっ、どくっ、と黄味のかかった特濃の精液が膣内に流し込まれる。
「きゃああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっっっっっっ!!!!!!!!!!」
 バーバラは涙を流しながら、つんざくような最後の悲鳴をあげた・・・。



 スモッグの物は何度脈打とうとも飽き足りず、終わることなく未成熟な性器の中に自らの子種を放出する。
 スモッグが満足した時には、すでに結合部から白く濁った精液が溢れ出し、スカートに大きなシミと精子の池とを作り上げていた。
「うっ・・ううっ・・・ひっく・・・ひくっ・・・ひっ、ひどいよおお・・・」
 バーバラの子宮に熱い精液が染みわたると共に、バーバラの心の中にも絶望感が広がってゆく。
「ふうううーーーっ・・・よかったぜぇ、お嬢ちゃん・・・赤ちゃんできたら可愛がってやれよな?」
 恍惚の表情でバーバラのアソコから自らを引き抜き、立ち上がるスモッグ。
 引き抜かれた途端、蓋を外されたバーバラのアソコからどろどろと精液が流れ出し、じわじわとシミを大きくしてゆく。
 しかし、バーバラはこれで解放されたわけではなかった。
「アニキ、使ったすぐ後で申し訳ないんですが・・・」
「ああ、構わねえさ。俺はこういう方が好きなんでな・・・」
 泣きじゃくるバーバラを見下ろしながら、下卑た笑みを浮かべるビッグ。
 バーバラの受難はまだまだ終焉の兆しを見せてくれてはいなかった・・・。



「それじゃあアニキ、俺はちょっと夜風にあたってきやす」
「おう」
 体内の子種を残らずにぶちまけて満足げなスモッグは、軽快な足取りで小屋の外へと出ていった。
 扉の閉まる音と同時に、今度はビッグがバーバラの身体に掴みかかる。
 大股を広げて目も虚ろなバーバラの肩を掴み、上半身だけを無理矢理に起こさせた。
「ぐへへ・・・まずは舐めて綺麗にしてもらおうか」
 せかせかと身にまとっているものが降ろされると、ビッグのそそり立つ陰茎が姿を現した。
「う・・・い、いやよ、そんな汚いもの!」
 バーバラは強い娘だった。
 普通の女の子だったらすぐにでも発狂しかねないこの状況下に、自分を見失わずに立ち直ることができたのだ。
 しかしその強い精神力が災いして、陵辱の宴に何度も耐えなければならないのであったが・・・。
 あれだけ酷く犯されたにも関わらず我を失っていないバーバラを見て、ビッグは満足そうに笑みを浮かべた。
「ほほーう、まだそれだけの口がきけるんだなあ。よしよし、強いお嬢ちゃんだ」
 小さな子供に話しかけるように優しくそう言い放つと、ビッグはバーバラの束ねられた髪を掴み、もう一方の手で自分の物を軽く握る。
「いい子だからご褒美をあげよう。あーんしてごらん」
 言葉と共に自分の物を握っていた手でバーバラの額を抑えつける。
「あとねえ、もしも歯を立てちゃったら・・・こうなるからね〜」
 あくまで優しい口調でそう言った途端、ビッグはバーバラの頭を渾身の力を込めて締めつけた。
「きゃああああああっっっっっっっ!!!!! 痛い!! 痛いぃぃ!! やめてええええっっっ!!!!」
 ギシギシと骨の軋む音と同時に、バーバラが痛烈な叫びをあげた。
 その反応を見てビッグはバーバラの額に掛けた手を離す。
「わかったかな? さあ、これを舐めて綺麗にするんだ」
「ちょ、こんな大きい・・・んむうう、むうっ」
 ビッグはバーバラの口に無理矢理自分自身を押し込んだ。
 スモッグと太さはほとんど同じだが、ビッグのものはより長かった。
 そのためにビッグがグイグイと自身を押し込むと、それはすぐに喉の奥まで到達した。
「むうう・・・おええ・・・ふむううっっ・・・!!」
 喉を刺激され、生理的に嘔吐感を感じるバーバラ。
 目に涙を浮かべて必死に吐き気を抑えるバーバラの事など構いもせず、ビッグは髪を掴んでバーバラの頭を前後に動かさせる。
「ふうう、いいぜえ・・・ほらほらお嬢ちゃん、舌もちゃんと使わないと綺麗にならないぜ?」
「んん・・・うう・・・むうう・・・」
 ビッグの命令に逆らえず、なんとか舌を使ってビッグの物を舐めようとするバーバラ。
 しかし先端は喉の奥深くに潜り込み、バーバラは側面だけを申し訳程度に舌で触れるだけしかできなかった。
 ビッグはしばらくバーバラの頭を動かして、口内の生暖かくねっとりとした快感を貪りつくした。
「むー、むぅ・・・ぷはあっ! げほっ、げほっ・・・」
 ふいにバーバラの口からビッグの物が引き抜かれる。
 息苦しさから解放され、酸素を求めて咳き込むバーバラ。
 ビッグはそんなバーバラの顔を覗き込んで命令した。
「そうだな・・・騎上位になってもらおうか。俺の上に乗りかかれ。もし変な気でも起こしたら・・・」
 そう言ってビッグは再びバーバラの額へ手を運んでいく・・・
「やめて!! わかった、あなたの言うこと聞くから・・・ だから、痛いことしないで・・・」
 伸びて来る腕から後ずさり、とっさに怯えた眼で懇願するバーバラ。
 その眼を見てビッグは勝ち誇ったように笑うと、床の上に大の字になって寝転んだ。
「ほら、早くこっちへ来な」
 ビッグがいやな猫なで声を出すと、バーバラはそれに従って渋々立ち上がる。
 バーバラに自分を股がせて、ビッグはさらに命令を続けた。
「アソコを指で押し広げるんだ・・・中に残ってるもんを出し切れよ」
「うう・・・」
 バーバラは恥ずかしそうに眼をつむると、自分の大切なところに両の指をかぶせるように置いた。
 指にゆっくりと力を込めて、乱暴に擦られたアソコを徐々に広げていく。
「はあぁ・・・っ」
 その途端、バーバラの中に大量に放たれたスモッグの精液が一本の糸となって、つーっと床へとこぼれ落ちた。
 糸が流れきっても、再びアソコから精液が糸を引いて滴り落ちる。
「おいおい、随分と出されちまったなあ・・・ 安心しな、俺はこんなに出さねえからよ」
 バーバラのスカート越しにこぼれ落ちる白濁液を見て、ビッグが卑猥な笑みを浮かべる。
 幾度か床へ滴ると、しだいにバーバラのアソコからは糸をひく液が出なくなった。
「も、もういいでしょ・・・? 離すよ・・・」
 バーバラが眼を背けたまま、指に入れた力を抜いた。
 すかさずビッグから次の命令が下る。
「さあ、いよいよ俺の物を入れる番だぜ・・・俺の上に乗るんだ」
 その言葉を聞いた途端にバーバラの表情が曇る。
 しかしビッグに促され、渋々とバーバラはビッグの股間の上に乗り上げた。
「そうだそうだ・・・いいぞ、ゆっくり腰を降ろせよ・・・」
 ぐちゅっと艶めかしい音を立てて、ビッグの物がバーバラの中に沈み込んだ。
 肉壁と擦れるたびに、バーバラの口から押し殺された吐息が漏れる。
「・・・ん、それでお終いか。ずいぶんと小せえ器だな」
 バーバラが腰を沈めていくと、ビッグの物を全て飲み込む前に奥まで達してしまった。
「も、もう無理だよ・・・ これ以上いかない・・・」
 バーバラが顔を真っ赤にしながら、涙混じりにビッグに訴える。
「心配すんな・・・しっかり俺がセックスの楽しさってヤツを教えてやるからよ」
「な、なにを・・・っ、ひああああぁぁぁぁっっっっっっ!!!!!!」
 次の瞬間、ビッグは下からバーバラを思い切り突き上げた。
 深部の膣壁に亀頭が擦り付けられ、その衝撃はバーバラの感覚をビリビリと痺れさせる。
 ビッグは前屈みになったバーバラの腕を掴み、さらに強く下から突き上げる。
「きゃああああ!!!! あああっ!!! いやああーーーっっ!!!!!」
 突き刺すような刺激が来るたびに、ひときわ大きな悲鳴をあげるバーバラ。
 肉壁と陰茎の擦れる音も次第に大きくなり、ぐちゅっ、ぐちゅっと卑猥な音が響き渡る。
 壁と先端がぶつかった瞬間、バーバラの視界は真っ白になった。
「あはあっっ!!! はあああっっっ!!!!!」
 突き上げられた瞬間から、バーバラの瞳が徐々に虚ろになっていく。
 今バーバラの身体を支配していたのは、股間への衝撃からくる恍惚の快楽だけであった。
「ふうっ、ふぅっ・・・いいぜえ、こんなに気持ちのいいのは久しぶりだ!! どうだいお嬢ちゃん、気持ちいいだろう?」
 満足げにビッグが声をかけるが、バーバラにはもう答えるだけの力が残されていなかった。
 膣壁を擦り付けられるたびにあげていた悲鳴も、今はもう小さな嬌声となり果てていた。「あ、あっ、あっ、あっ、あうっっ!」
 小さく開いたバーバラの口から唾液がとろりと流れ落ちる。
 何かが限界まで上り詰めてくるのを感じ、バーバラは自ら腰を小刻みに振り始めた。
「へっへ、わかってくれたみたいだな・・・ おうっ! そ、そろそろ出すぞ・・・・・・っ!!」
 さらに一際強く腰を突き上げた瞬間、脈動と共にバーバラの膣へビッグの子種が放出された。
 ビッグの長いそれは膣の奥で大きく脈打ち、子宮に直接精液を流し込むかのような勢いで射精する。
 すでに結合部からは白濁液が泡立ちながら溢れ出していた。
「ゃ・・・・・ぁ・・・・・・・ぁぁ・・・・・」
 最後の強烈な一突きにバーバラも絶頂を迎え、膣を収縮させてビッグの精液をギュッと絞り上げる。
 体内への熱い迸りを感じたバーバラは大きくのけ反り、視界もふさがり思考も止まる。
 そのままビッグの身体に倒れ込み、恍惚の表情で気を失ってしまったバーバラであった・・・。



 真っ白な光の中で、誰かの呼ぶ声が聞こえる・・・
 バーバラは自分を呼ぶその声に眼をぼんやりと開いた。
「あ・・・」
「よかった、気がついたのね・・・」
 安堵の息を漏らした女性はミレーユだった。
 意識がはっきりしてくるにつれて、自分がミレーユの腕枕の中に居ることに気づいたバーバラ。
 そしてじわじわと戻ってくる股間の湿り気の感覚に、今までに何があったか思い出す。
 慌てて辺りを見回すが、そこにあの男達の姿は見当たらなかった。
「う・・・うわああああぁぁぁぁん!!! こわかったよおおぉぉぉ!!!」
 今までの恐怖と、やっと訪れた安心感とに突き動かされて、思わず泣きじゃくりながらミレーユに飛びつくバーバラ。
 そんなバーバラの頭をミレーユは優しく撫でて語りかけた。
「もう大丈夫よ、私たちがついてるからね・・・」
 ミレーユの暖かい言葉に、バーバラは次第に落ち着きを取り戻していった。
「女の子なんだから、夜にひとりで出歩いちゃダメよ。ちゃんと誰かに相談しないと」
「うん、ゴメンね・・・これからは気をつける・・・」
 まだ少し目に涙の残るバーバラが返事をし、鼻を詰まらせながらミレーユに訊ねた。
「でも、どうしてここがわかったの?」
「それはね・・・」
 ミレーユは少し間を置いて、これまでの経緯を話し始めた。



 真夜中、宿屋で皆が熟睡しているときに、突然部屋のドアが開いて人影が入ってきた。
 人影は、自分が町長の娘であること、さらわれた所をバーバラに助けてもらったことを一息に喋ると、助けに来てくれとミレーユを引っ張って行こうとしたらしい。
 なんとかミレーユが娘をなだめ、慌てて皆を起こそうとしたが、あいにく起きてくれたのはエニクスただ一人。
 仕方なしに3人で、夜道を大急ぎで夢見る井戸まで向かったという。
「・・・それじゃあ、あいつらは・・・?」
 まだ少し疼く陰部を押さえながら、バーバラが質問を続ける。
「エニクスがやっつけてくれたわよ。今頃外で気を失ってるんじゃあないかしら」
 そう言って入口の方をちらっと見るミレーユ。
 つられて入口をバーバラが見ると、そこには町長の娘の姿があった。
 バーバラが小さく声をあげると、町長の娘はすまなそうな顔をして歩み寄ってきた。
 そしてバーバラに頭を下げて一言。
「バーバラさん、ごめんなさい! わたしのせいでこんな事になっちゃって・・・」
 深々と頭を下げられ、バーバラも戸惑って言葉を返す。
「で、でも、さらわれちゃったのは仕方がないし・・・あたしも油断してたから・・・」
 しかし、バーバラの言葉に町長の娘は静かに首を横に振った。
「違うんです」
「え?」
 バーバラの間の抜けた返事に、町長の娘はさらに続ける。
「実は、あたしがあの人たちに誘いをかけてたんです・・・ 中途半端なところで終わっちゃって、それでまだ興奮してたから・・・」
「な、なにそれ・・・」
 バーバラが引きつった笑みを浮かべる。さらに申し訳なさそうに娘は言葉を続けた。
「実はわたしのお母さん、昔はカジノの踊り子だったんです。それで、ぱふぱふで200G、左のお触りで400G、右のお触りで400G。両方いっぺんは1000Gって言うのを小さい頃に教えられて・・・」
 町長の娘は声の調子をだんだん落としながらさらに続ける。
「5000Gも盗られちゃうなんて悔しいから、うまく騙して取り返してやろうって思ったんです。それで・・・」
「は、ははは・・・」
 それでは、自分の受難はとんだとばっちりだったのだろうか・・・
 己のあまりの不運さに、ただただ笑うだけのバーバラだった。
「もしも、その・・・周期とか、その・・・あれでしたら、これ、使って下さい」
 ふいに町長の娘は小瓶に入った青い液を取り出して、バーバラの手に握らせた。
「な、なにこれ・・・?」
「それは母から譲り受けた・・・いわば避妊の秘薬です」
「ひ、避妊のクスリぃ〜?」
 あまりに突拍子もない目の前のクスリに、思わず疑いの視線を向けるバーバラとミレーユ。
 すると町長の娘はちょっと怒った顔をしてすぐさま反論した。
「本当ですよ! たとえ出されちゃっても、その日の内に飲み干せば大丈夫なんです。生理の周期を狂わせたりして、1ヶ月くらい受精を防ぐ効果があるらしいですよ」
 とても信じられないマユツバのような話だが、本当だったなら今のバーバラにとっては喉から手が出るほど欲しい代物だった。
「あ、ありがとう・・・それじゃあ飲んでみるね」
 受け取った瓶のふたを取って床に置き、瓶の中の怪しい液体を凝視する。
 たとえ辛くとも苦くとも、あんな男達の子供を孕むくらいだったら我慢しよう、と心に決め、バーバラは一息に飲み干した。
「うーん、体には何も変わりないみたいだけど・・・」
 やはり不安の残るバーバラだったが、町長の娘は大丈夫の一点張り。
 しかしながら女3人、なんとか立ち直ることの出来たバーバラ。
 無理矢理脱がされた下着を穿きなおし、軽快に立ち上がる。
 外で待機しているエニクスの事など露知らず、3人はルーラで一直線にトルッカへと引き上げていったのだった。



 後日、町長の家に招待されたバーバラたち。
 お礼にと渡された命の木の実にタンカをきったバーバラは、さらに命の木の実を余計に10個もせしめたらしい。
 町長の娘とイヤな友情で結ばれたバーバラは、またトルッカに戻ってくることを約束し、新たな大陸へと旅だって行ったのだった。
2018年08月07日(火) 19:14:54 Modified by yuzaid




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