変化の杖 2

とある宿の夜・・・。

「ええ!?じゃあ、あれアンタだったの!?」
「・・・うん。つい、出来心で・・・。ごめんなさい・・。」

アリーナはあの事件以来のライアンの不憫な様子と周囲の彼の扱いに
強い罪悪感を感じ、マーニャに事の全てを告白していた。

「それはまずいわよぉ。にしてもアンタも男に化けてオナニーなんてねえ。」
「だって、だってぇ・・。」
「まあ、いいわ。私の勘違いってことで上手いこと謝ってあげるから。」

マーニャは内心「そんな使用方法があったか」と感銘を受けていた。
その頃、同じ宿の別の部屋ではクリフトがアリーナと同じように変化の杖を
こっそりと持ち出していた。外の窓からアリーナの行為を見ていた彼には
ある考えが閃いていた。

「この杖で姫様になれれば・・・姫様になって・・・」

同部屋の男連中は今頃酒場で一杯やっている。このチャンスを逃すまいと、
クリフトは妄想を膨らませながら、杖を振りかざした。スライム、猫、馬、
若い男、王様・・次々と変化をするも、なかなか目当てのアリーナには
なれなかった。次第に焦り始めたクリフトが気合を入れて、杖を振りかざ
すと、アリーナではなくなんとマーニャの姿に変化してしまった。

「こ・・これは、マーニャさん・・・。ゴクッ・・・・。」

マーニャの美しい顔に大きな乳房と体から立ち込める女の匂い。クリフト
は鏡を見て顔を赤らめ、唾を飲んだ。クリフトが乳房を揉みしだくと、そ
の柔らかさと、鏡に写る色っぽいマーニャの姿に興奮が止まらなかった。
下半身を触ると、もう膣からは愛液が分泌されていた。

「ぬ・・濡れてしまっている・・・あっ・・・なんと・・気持ちいい・・」

クリフトは全裸になり、鏡の前に椅子を運び、マーニャの体で自慰行為を
始めた。洗練され尽くしたマーニャの体で興奮したクリフトが、絶頂を迎
えようとした瞬間、後方からドアが開く音がした。

「!!!まずい!!!」

驚いたクリフトは椅子から立ち上がり、ベッドの中に頭を隠すように
潜り込んだ。変化は時間が経たないと元には戻れないため、クリフトは
布団の中で寝たふりをして、変化が解けるのを待っていた。が、クリフト
を覆っていた布団がいきなりめくり上げられた。

「な・・マーニャ殿・・こ・・これは・・」

クリフトは焦ったせいだろうか、自分のベッドを間違えていた。ライアンの
目に飛び込んだのは、自分のベッドで全裸でうずくまっているマーニャの姿
そのものだった。クリフトはパニックに陥り、ただ固まっていた。

(これはマーニャ殿の誤解が解けたのだろうか。マーニャ殿のお詫びの
 つもりなのだろうか。しかし・・いや、だがこの状況は・・・。)

ほろ酔い気味のライアンはクリフトの両の肩をつかんだ。クリフトは
言葉も出ず、ただただ顔を引きつらせてた。ライアンはクリフトのその
表情を「許しを懇願している。お詫びをしたい。」と受け取り、自らの
分厚い唇をマーニャの姿をしたクリフトに押し付けた。

「ちょ・・・ライアンさんっ・・んっ・・違う・・・やめて・んん〜・・」
「はあはあ・・マーニャ殿・・んん・・・」

口内に侵入するライアンの舌と唾液と酒臭い息が、クリフトの全身に鳥肌
を立てた。ライアンはクリフトの口を塞ぎつつ、クリフトの胸を揉みだした。

「あっ・・ライアンさん・・・はうっ・・・ち・・違っ・・ああっ・・」
「マーニャ殿・・・マーニャ殿・・」

クリフトは乳首を吸われ、味わったことのない快感に身をよじらせた。
ライアンは興奮し、クリフトの膣に指を侵入させた。クリフトの体に
電気が走った。

「ラ・・ライアンさんっ・・そっそこは・・いけませんっ・・はうっ・・」
「マーニャ殿・・・もう拙者・・・入れてもいいですかな・・?」
「ちょ・・・ちょっと・・違うんですっ・・ライアンさん僕は・・ああ!」

ライアンの巨大なペニスが、マーニャの姿をしたクリフトを貫いた。
感じやすく、開発されつくしたマーニャの体に襲う快感に、クリフトは
大きな喘ぎ声を上げた。

「ひぐっ!!はっ・・!だっだめですっ!あんっ!ライアンさんっ!!」
「マーニャ殿っ・・もう・・・っ・・ああっ!ぬああっ〜!!」

ライアンはペニスを一気に引き抜き、クリフトの体に射精した。その勢い
と量は凄まじく、クリフトの髪にまでかかっていた。クリフトも絶頂を
迎え、頭の中が真っ白になるような快感を体の心まで味わった。
ライアンはクリフトを強く抱きしめ、余韻に浸っていた。

「女性の方は男性に抱かれるとこういう気分になるのか・・・。私も
 いつか姫様をこうして差し上げたいものだ・・・。」

ライアンの厚い胸でクリフトがこう思ってると、後方から人の気配がした。
そこには開きっぱなしだったドアから入ったマーニャとアリーナが、見ては
いけないモノを見てしまったと言った顔でこちらを見ていた。
二人が目撃した時点で、クリフトの変化はすでに解けていた。

「ちょっと・・謝りに来てみたら・・何やってんのよ・・?アンタ達・・?」
「え?マーニャ殿!?・・・な!?なぜクリフト殿がここに!?これは!?」
「やだクリフト・・あなた、そういう趣味があったの・・?」
「ち・・違う姫様!!これは・・・これは・・・!」

4人が4人ともメダパニが問題にならないくらい混乱していた。
追い詰められたクリフトは、酔っ払ったライアンに無理やり襲われたと
弁明した。それを聞いたマーニャは激昂した。

「やっぱり、このおっさん変態じゃない!気持ち悪いわね!最低よ!」
「ち・・違う!拙者はマーニャ殿だと思って・・・何がなんだか・・」
「何よ!アンタ、クリフトの尻の穴をアタシのアソコだと思ってやった
 わけ?やだ、もう!こんな人と旅なんかできないわよ!!」

その後、マーニャによるライアン抜きのパーティーで会議が開かれ、白熱
した議論の末、マーニャは「ライアンの馬車の出入り禁止」「パーティー
共通の持ち物に触れない」「宿は自腹で個室をとって宿泊」の3つの案で
妥協した。

そしてその後・・・

「ライアンさん・・大丈夫ですか回復しますよ?」
「ちょっとミネア!近寄っちゃ駄目よ!何されるか分からないわよ!
 いいのよ、薬草でも投げ付けとけば!」
「でも、姉さん・・・。」
「・・・・・・・・・・」

ライアンは無言で姉妹のやり取りを寂しい目で見つめていた。クリフトは
そんなライアンを直視できなかった。
2008年12月27日(土) 20:50:18 Modified by test66test




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