お決まりの田中家の寝室。
いつもならエロ夫婦が生まれたままの姿でくんずほぐれつしてるのが定番…なのだが今日は違う様子。

「優樹、これはハハには絶っっっ対に、ナイショよ…?」
「うん!ゼッタイのナイショ…」

ベッドの上にいたのは夫婦ではなく父娘で、当然服も着ているのだが何故か声のボリュームは抑えめ。
立ち上がったれいながクローゼットの奥からパンパンに膨らんでいる紙袋を持ってきてベッドの上で逆さまにした。
ドサドサドサ!と様々な形、そして鮮やかな色彩の大量の小箱が姿を現す。

「じゃーん…!」
「うわぁ!チチこれぜんぶバレンタインチョコ?!」
「シーッ。そうったい、全部チチが常連さんに貰ったものよ。」
「チチすごぉ〜い!」
「やろぉ?w チチだけじゃ食べきれんから優樹にも分けてあげるばい。」
「わぁ〜い!…でもハハにはナイショなの?ハハもチョコだいすきなのにぃ」
「ハハはヤキモチ屋さんやけんね。うーん例えると、優樹はハル坊が他の幼稚園の女の子と遊んでると面白くないやろ?」
「うん…つまんなーいってなるぅ…」
「その気持ちは優樹もハハも同じなんよ。チチを誰かに取られたくないぐらいハハはチチが好きってことやね。」
「うわーラブラブだぁw」
「ニシシシっw」
「へー学生時代は毎年1個しか貰えなかったのに29歳でモテ期が来たのかな〜?」
「そうそう!昔は1個しか貰えなくてそれがさゆ…」

背筋が凍り言葉が詰まるれいな。恐る恐る後ろを振り向くと威圧感たっぷりに仁王立ちしているピンクのエプロン姿の嫁。

「ひっ!さゆぅ!いつの間にどうやって入ってきたと!?」
「音を立てずにドアノブ回すぐらいのスキルはさゆみにもあるから。」
「もうバレちゃった〜w」
「優樹が大きい声出すからったい…。…なぁさゆぅ、そうヤキモチ焼かんで?とーぜん全て義理チョコやから。」
「ベツにーさゆみはーヤキモチなんてー焼いてませんけどー。」

白いほっぺたをお餅のようにプクーッと膨らませる分かりやすく不機嫌なさゆみ。

「ハハぷっぷくぷぅ〜w」
「それがヤキモチじゃないんなら何なん?w」
「あーあ、せっかく今年も世界に一つだけの本命チョコを作ってあげたのになー!そんなにあるからいらないかー!」
「だめだめだめ!100個の義理より1個の本命が欲しいですさゆみ様ぁ〜!」

エプロンにしがみついて本命チョコねだるれいなを「(生地が)伸びる!」の一言で一蹴したさゆみ……なのだが、

「…なんてね。」
「へ?」
「今さら義理チョコぐらいでヤキモチ焼かないよw ちょっとからかってみただけ。」
「えーそうなん?意地悪っちゃねー。」
「隠れてコソコソやるれーなが悪いんだよ?あーこのチョコさゆみ好きー!ほらコレは優樹が好きなやつ。」
「ほんとだ〜!」

ベッドにバラまかれた義理チョコを物色するさゆみと優樹を見て一人安堵するれいな。

「で、その本命チョコは?」
「あっ忘れてた。今あげるからリビング来て?今年は優樹からもあるんだよねー?」
「ね〜!」
「マジ?いくいく!」

義理チョコが詰まった紙袋と共に一同リビングへ移動。

「はい、今年もミルクトリュフね。」
「ありがとうさゆ!」

冷蔵庫から運ばれてきたのは、二人の思い出がいっぱい詰まっているさゆみからの本命ミルクトリュフ。
その思い出については原作『田中クンの恋愛事情』を参照のこと。

「食べていい?」
「もちろん。でも一気に食べないで大事に食べてよ?」
「了解っちゃ、1個1個噛みしめていただくと。 あむっ!」
「…どう?」
「…ウヘァ〜…あ゙ん゙ま゙ぁ〜い゙w このくどいぐらいの甘さがさゆお手製のトリュフって感じするとw」
「褒め言葉として受け取っておくのw」
「いいな〜まさもたべたぁ〜い」
「優樹にも1個あげていい?」
「いいとよ。まだこんだけあるけん。」

れいなから了承を得たさゆみは小箱から一粒つまんで「ア〜ン」と言うと優樹も「ア〜ン」と大きな口を開けてチョコを迎え入れる。

「あむあむあむ……ウヘァ〜w ずん゙ごぐあ゙ま゙ぁい゙w」
「「あはははははw」」
「じんせいで1ばんあまいチョコだったょ…」
「人生ってまだ5年しか生きてないのにw」
「なぁさゆーれーなにもアーンして?」
「はいはい我が家には甘えん坊な子供が二人いたんだったね。うふふっw はい、ア〜ン…」
「あんむっ!」
「え?」

大方の予想通りチョコだけでなくピカピカの生爪が輝くさゆみの指ごと咥えるれいな。

「ちょっ!こらっ!指はだめ!」
「やらぁ〜はにゃしゃん〜w」

口内でチョコを溶かしながらさゆみの指をレロレロ舐めたりペロペロ転がしたりズズッと啜ったり。
日頃の愛撫で鍛えられたテクニックを駆使してチョコとさゆみの指を味わうれいな。
そして全身を開発されてしまったさゆみのカラダは指先だけでも感じてしまうようで「やめてっ」と言いながらも語尾が甘くなってしまっている。

「ちょっとぉ…いいかげんにぃ…」
「ちゅぽんっ!…ふぃーうまかったーw ごっつぉさん♪」
「ばかっ!指がふやけちゃうじゃないのよ…」
「あっまだ指にチョコが残っとう。舐めてよかよ?w」
「やなの…。」
「いいやんw」
「…」

フニャっと笑ったれいなの笑顔に胸の奥の方がキュンキュンしているさゆみ。
あくまで『仕方なく』という雰囲気で、チョコとれいなのよだれに塗れた自分の指を咥えた。

「ウヘァ…あ゙ま゙ぁい゙。」
「「ひひひひひっw」」
「もぉ〜ふふっw これでいいでしょ?はい次は優樹のチョコの番ね。」
「ありぇ?ハハもう1つつくったのはぁ?」
「あれはまた今度のお楽しみにとっておくの。」
「えーなんなん?さゆ教えてー?」
「内緒。」
「じゃあ優樹おしえて?」
「ないしょ〜w」

バッサリ切り捨てられた旦那を置いてキッチンに向かう嫁と娘。
さゆみは手を洗って、優樹は冷蔵庫から透明なビニールでラッピングされた3つの袋を取り出した。

「はいまさからハッピーバレンタイ〜ン!」
「ありがとー!」

水色のリボンで止められた袋の中にはれいなの両手のひらよりも大きい猫の形をした板チョコ。
そこに様々な模様やイラストが描いてあり、中央には水色のデコペンで『チチ』とハートマークつきで書かれていた。

「これ優樹が作ったと?」
「うんっ!チョコとかしてぇ〜ネコさんのカタにいれてぇ〜ひやしてぇ〜たべれるペンでおえかきしたぁ!」
「すごいやん!」
「火加減だけは危ないからさゆみがやってあげたけど後は全部優樹がやったんだよ。」
「へぇ〜。あっ、そっちはウサギやね!」
「そうなのぉ!ハイ、これはハハにあげるぅ〜!」
「ありがとう優樹ぃ。ピンクのウサギさんハハ大好きだよ?」
「イヒヒヒヒッw」

両親から頭をナデナデしてもらって幸せそうに笑う娘。

「ん?まだあると?そっちのでっかいハートのは…」
「これはどぅーのあげるやつぅ!」

れいなの猫さんやさゆみのウサギさんと同じぐらいの大きさのハート型のチョコの中央には、でかでかと『どぅー!』と書かれている。

「えー!チチも優樹のハート欲しいちゃん。そもそもハル坊にはもったいなか!」
「そんなことでいじけないでよw」
「チチもヤキモチやきやさんだぁ〜w」

さゆみと優樹、そして娘に一本取られたれいなも一緒に大きな声で笑い合う。

「はーおもしろw」
「涙が出るぐらい笑ったのw」
「ねぇねぇまさおでかけしていい?チョコをどぅーにあげてくる!」
「じゃあふくちゃんにLINEしておくの。一人で行ける?」
「だいじょーぶ!いってきまーす!」
「夕飯までには帰ってくるっちゃよー?」
「はぁ〜い!」

遥クンにあげるチョコと合鍵を握りしめた優樹は父母に手を振りながら家を飛び出していった。
かしましい娘のお出掛けに一抹の寂しさを覚える夫婦はリビングに戻ってソファーに腰掛けた。

「…さて、さゆみもチョコもらっちゃおうかな。どれでもいい?」
「うん、今のれーなはさゆのトリュフと優樹の猫チョコがあれば十分ったい。」
「じゃあ〜…あっこれ見たことない。高級そう…ピンクのウサギマークつきだし♪」
「さゆにピッタリやんw あむっ…くどいぐらい甘いけどうまか♪」




―30分後―

いつの間にか寝室に舞い戻っていたれいなとさゆみは、案の定というか当然というか生まれたままの姿でくんずほぐれつ中。
足を伸ばして座るれいなの下腹部に跨るさゆみ…いわゆる対面騎乗位の体勢で、すでに二人は一つになっている。
さゆみの引き締まったお腹や腰、そして小さな白桃はれいなの上でS字を描くように前後左右に緩やかに揺れていて、結合部からはネチャ…クチャ…と粘液特有の音が響く。

「くぁっ…」
「ふふっw きもちーの?」
「当たり前、やろぉ…アァ、さゆン中、熱っ…やばっ……そ、そういえば優樹は…?」
「お夕飯…ご馳走になってくるって…」
「うぅっ!…そっかぁ……くうぅ…(キモチイイとこが全部擦れる…名器すぎるのも考えものっちゃね…)」

会話をしながらもさゆみの腰の動きが止むことはなく、さらにピアスがいくつもついているれいなの耳を舐めたり、耳の穴に吐息を吹きかけたりして相手の快感を高めていく。

「なぁさゆ急にどうしたと…?珍しくさゆの方からシたいって…」
「シたいってこと以外に理由なんているの?」
「いや、そうやけ…んんぐぐっ!」

れいなが話している途中なのに強引に唇を奪ってくるさゆみ。
口内を好きなようにまさぐられているれいなは(今日のさゆは暴走モードっちゃ…)と思いながらも気持ち良さと多幸感には勝てずされるがまま。
結局れいなの唾液を吸いつくされて、逆に送り込まれたさゆみの唾液で口内を上書きされてから解放されると、さゆみは満足気な笑みを浮かべながら汚れた口元を手の甲でぬぐった。

「ハァ、ハァ…がっつきすぎやし…」
「んふふっw」
「それにさっきからさゆとキスしとると頭がポカポカしてボーッとしてくるったい。酒でも飲んどうと…?」
「うぅん、一滴も飲んでないよ…あ、れーなの場合さゆみに酔っちゃってるんじゃないの…?」
「ふっw そうかもしれんと…♪ さゆが魅力的すぎて何年も酔わされっぱなしっちゃw」
「うふふっ♪……あっそうだ。…ねぇ、そこにある箱取って?」
「んあ?うんっ…。」

キスで乱れていた呼吸を整えながらサイドテーブルの上に置いてあったピンク色の包装紙でラッピングされた小箱をさゆみに渡すれいな。

「…それ、なんなん?」
「んふふ〜っw なーんだ?」
「えっ?…これもしかして…いちご味のトリュフ?」
「せーかーいw」

小箱の中身は毎年さゆみが作ってきたミルクトリュフのいちご味だった。

「さっき言ってたもう一つってヤツ?」
「うん。」
「いちご味のトリュフなんて初めて作ったやろ?うまそーやん!」
「でもちょっと待って。」
「えっ食べさせてくれんの?」
「いや食べさせてあげるけどこれはまだ完成じゃないの。」

頭上に?を作るれいなにそう言ったさゆみはいちごトリュフを一粒摘まんで自分の口に放り込んだ。

「え?」
「ほっほはっへへへ?(ちょっとまっててね?)」
「うん…」

さゆみの口内でコロコロと転がるいちごトリュフ。やがて溶けやすいトリュフは徐々に形が崩れていく。
するとさゆみは溶けかけのトリュフを指で摘まんで取り出した。
てっきりいちごチョコ味のキスでもするのかと期待していたれいなは呆気に取られていた。

「ふふっw 見ててね?」

コクコクとうなづきながらもいちごトリュフに釘付けのれいなの視線は下へと降りていく。
そしてさゆみは自らの白く美しい二つの丘の片方に近づけていき、そこに咲く小さな一輪の花に溶けかけのチョコを塗り込んだ。

「えっ!」

変な声が出るれいな。それを聴いて妖しく微笑むさゆみ。
色彩美と評していい薄ピンク色の乳輪に同じ色のチョコが塗り込まれていき、さゆみの体温で形を失っていく。
やがて、初めは球体だったいちごトリュフは全て溶け、さゆみの白い胸をピンク色に汚しきった。
瞬きするのも忘れ一部始終を見逃すことなんて出来なかったれいなには、プクッと硬く尖った豆粒がチョコの下から『早く食べて」と催促しているとさえ思った。

「さ、さゆ…」
「.........ぃぃょ...」
「…!!!」

大好物のエサを目の前に『待て』をさせられていた飼い犬のように、いちごチョコ味のさゆパイにむしゃぶりつくれいな。
無我夢中で目の前の甘酸っぱい極上のスイーツを平らげることしか頭に無いれいな。
そして、「あぁんっ♪」と感嘆の声をあげるさゆみだが、すでに二つ目のチョコを口内に仕込んでもう片方の胸に塗るスタンバイをしているのであった。。。





後に二人は知る…リビングでさゆみが食べたピンクのウサギマークのチョコレートは、結構強めのお酒が入ったウイスキーボンボンだったことを。

川*// 。.//)<完全に酔っぱらっていたとはいえあんなはしたないことを…///
ノc|*` ヮ´) φ<さゆは酔うと性欲に素直なエロエロ嫁になるんやねー♪要チェックやw ニシシシw



田中家の日常 甘ったるいのと甘酸っぱいの編 おわり



余談ですがちびどぅーにチョコをあげるために生田家に向かったちびまー。
ハート型チョコを食べているちびどぅーの口に指を咥えさせようとしたとか、無理やり突っ込んだとか…w

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