「いい天気ばい…」

一人つぶやいたれいなは、ギラギラと照らす太陽を手のひらで遮りながら空を見上げた。
コバルトブルーの空に綿飴のような雲がモクモク浮かんでいて、視線を下ろすと空との境目が分からないほど澄んだ海が視界いっぱいに広がっている。
ボードショーツ姿のれいなの素肌を心地よい浜風が撫でていき、ビーチサンダルを履いた足におだやかな波がかかった。
聞こえてくるのは寄せては返す波の音と樹木が擦る音、そして海鳥の鳴き声だけ。
見るもの聞くもの感じるもの、何もかもが気持ちいいここは南国、異国の島。

「さゆ見てー。綺麗よ。」

れいなは後ろを振り向いて世界一愛しいその名を呼んだ。
呼ばれたさゆみは浜辺の木の下でカバンやリュックが砂まみれにならないようにレジャーシートを広げていた。
それが一通り終わると、白く細い脚からデニム地のショーパンのボタンを外して下ろし、お腹の前で腕をクロスして白いTシャツを脱いでいく。
後ろでまとめられた長い黒髪が襟首を通って首筋や肩を撫でながら揺れる様は実に色っぽく、それだけで画になった。
そして衣服の下から出てきたネイビー&ホワイトのホルターネックビキニ。
シンプルかつ落ち着いたデザインながら白いラインやフリルが可愛らしさも演出している。

「お待たせっ。うーーん!日差しが強めだけど気持ちいいね♪」



「うん…」
「なに?」
「いや、急いで空港で買ったわりには似合っとうなって。」
「そう?」
「うんっバリ可愛か♪」
「んふっw なら良かった。」
「それに結構布地が少なめでバリえろかよw」
「もぉ、これでもまだ売られてる中では際どくない方だったの…水着が必要なら用意したのに…」

たしかにそのビキニは股上の浅いローライズで、さゆみにとっては恥ずかしい、れいなにとってはさゆみのチャームポイントである緩やかに膨らんだお腹や下腹部を露にしていた。
しかも布地を繋ぎ止めているのは上は紐、下は親指の太さほどのゴムと、日本人が着る水着としては露出度はかなり高いと言って良いだろう。
ぶつぶつ文句を言いながら恥ずかしそうに水着を整えるさゆみの姿にれいなの頬も緩みっぱなし。

「なぁさゆ、どうよこの空と海。すごくない?」
「うん…すごいんだけど、ここどこなの?」
「え?知らん。」
「いや知らんじゃ困るの。」
「本当に知らんし。れーなが知っとうのは南国の無人島で、一年中こんな天候で、夕方にならんと帰りの船も来ないってことだけ。」
「それでよく来ようと思ったね。恐くないの?」
「まぁよしざーさんの知り合いの紹介やし大丈夫やろ。」
「本当に大丈夫かなぁ…」
「れーながいるんやからさゆは何も心配する必要なか。」
「れーなだから心配なんじゃん。」
「えーひどー。れーなそんな信用なかと?」
「お給料を半年分も前借りしていきなり旅行に連れていく人を信用しろって?」
「それは飛行機の中でずっと正座して謝り倒したやん。よしざーさんも出世払いでいいって言ってくれようしさぁ〜」

その場を取り繕うと明るく振る舞うれいなだが、さゆみの表情にはうっすら雲がかかっていて。

「もう、二人だけの問題じゃないんだよ…」

そう。
今さゆみのお腹の中にはもう一つの命があって。
あの日「3ヶ月だって」と電話口で伝えてから2日後にはこの南国の名もなき無人島にいる。
れいなの大胆で向こう見ずな性格を幼馴染みのさゆみは理解しているつもりだが、恋人になりやがては母になる今のさゆみにとっては…

「心配するなって方が、無理だよ…」
「…」

しばしの沈黙。聞こえるのは波の音だけ。
れいなは無言のままさゆみの手に触れ指を絡ませると、さゆみにギュッと力強く握り返された。

「ごめん…」
「…」
「またさゆを振り回してしまったと…」
「うぅん…」
「…でも、どうしても作りたくなって我慢できんかったと。」
「何を…?」

れいなはさゆみを見つめ「…二人だけの思い出。」と答えた。

「えっ…」
「さゆと付き合ってもう一年経ったやん?楽しいこともあればケンカも何回かしたけど、仲直りする度にさゆんことが好きになって。今はもっともっとさゆと愛し合いたいって思っとうと。」
「うん…」
「そしたらこの前いきなり聞かされて…勿論さゆとれーなの子が出来たのは嬉しい気持ちが99%よ?でも、残りの1%は驚きというか不安というか…」
「…」
「さゆは体調とかで薄々勘づいとったろうけど、れーなにとっては急な話やったけん、どうにも心の準備も整理も付かんくて…それで『さゆと二人っきりでいられるのは今しかない』って思いよったら、次の瞬間にはよしざーさんに土下座しとったと。」
「れーな…」
「心の準備が出来てないなら毎回ゴムしとけって話なんやけど…欲望に勝てんかったれーなが悪か。」

バツが悪そうに明るい茶髪頭を掻いて苦笑いするれいな。
でもさゆみはそんなれいなの表情を見て一つ気付いた。
これからの二人の関係、生活、気持ち。多くの劇的な変化に戸惑っているのは自分だけじゃなくて、れいなも一緒なんだと。

「ふふっ…何じゃあれーなはさゆみを独占したくてここに連れてきたの?」
「…そうかもしれんと。」
「赤ちゃんにも取られたくない?」
「うん、取られたくなか。いくら自分の赤ん坊でもさゆを一番愛していいのはれーなだけ。これだけは譲れん。」

凛々しい顔つきで自信満々に言い放つれいなに、さゆみはおかしくなると同時にポーッと頬が熱くなる。

「ふふっ…それなら舞台は整ったね。」
「?」
「ここは無人島でしょ?さゆみを独占するなら…今がチャンスじゃない?」

繋いでいた手を離してかられいなの腕に自らの腕を組んで密着すると、肩に頭を乗せるさゆみ。
"ポヨンッ" と、ささやかながらとても柔らかな感触を腕に感じ、無意識のうちにれいなの全神経が腕に集中する。

「…いいと?」
「うん…そのつもりで高いお金出して誰もいない無人島に来たんでしょ?」
「さすがさゆ、お見通しやね…w」
「れーなって単純なんだもん。…でも、そこが好いちょるよ?」



「!…くっ、かわいかぁ〜〜…急に訛って可愛いこと言うの反則やってそれ。」
「うふふふっw 」
「あーもー我慢できん!抱く!さゆんこと抱く!空っぽになるまで抱く!」
「待った。」
「へ?」
「そーゆーことは、せめて木の下で…ね?」

さゆみが先ほど着替えていた木を指差した。

「あっそれ『ダメっ太陽が見てる…///』ってやつ?」
「ねぇそれ誰が言い始めたの?w」
「知らんけど気持ちは分かるっちゃん、さゆはれーなのモンやけん太陽にも見してやらんと!ニシシw」
「はいはいw」

いつも通りの軽口を言い合いながら手を繋いで木の下にやってきて、れいなはさゆみを木に寄りかからせる。



葉と葉の間から木漏れ日が差し込み、互いの腰に腕を回してくっつく二人をキラキラと輝かせた。

「背中、痛くなかと?」
「大丈夫。」
「体調の方は大丈夫なん?」
「うん、今日は全然平気。でも優しくしてよ?」
「いつもれーな優しいやん?」
「激しすぎるときもあるそ。」
「ニヒッw 了解。」

風で乱れた黒髪を耳にかけてあげて、静かに顔を寄せて鼻先を触れ合わせると、二人でくすぐったそうに笑う。
そして二人だけに伝わるアイコンタクトをして目を閉じ、静かに唇を合わせた。
あくまで触れるだけ、相手の感触や温度を確かめるようにじっくりと。
お互いのツルツルに潤ったピンク色の唇と唇が密着して離れない。
まるで吸い付いたまま一つになりそうなほどに。
耳に届く波の音がとても大きく聞こえて、この世には自分達しかいないんじゃないかとさえ思えた。

チュッ………

名残惜しそうに唇を離すと自然と視線があって、お互い照れ臭そうな笑顔がこぼれる。
それでも二人の『もっと欲しい』という気持ちは一致していて、相手の腰の辺りで組んでいた腕が背中に上がり、身体を隙間なく密着する。
そしてもう一度唇を合わせ、今度は何度も角度を変えながらキスを深いものにしていく。
れいなはさゆみの唇の形に沿ってベロリと舐め回したり、ついばむように吸い付いたり、下唇を甘噛みして引っ張ったり。
さゆみの甘い声が鼻から漏れ聞こえてくると、れいなは舌先で唇をノックする。さゆみは抵抗することなく口を開いた。
中では温かくて柔らかい舌と水飴みたいに甘い唾液がれいなを迎えてくれて、舌を取り合うようにレロレロと絡ませて、歯列をなぞってから唾液を啜った。
こうなるともう波の音すら聞こえなくなる。
耳に響くのは粘りけのある水音とさゆみの甘ったるい呼吸だけ。

一度唇を離して舌先だけで戯れてから、今度はさゆみの方から唇を合わせて口内に舌を滑り込ませた。
れいながしたことと同じことをして、唾液をズルズルと啜ると「んっ…」と大きく喉を鳴らして飲み込むさゆみ。
そんな、いつもより積極的なさゆみに興奮したれいなは唇に"チュッ チュッ"と二回キスをしてから、汗が流れる首筋に吸い付いて、ベロンっと大きく舐めた。

のだが、

「うえっ!」

嗚咽を漏らすれいな。

「えっどうしたの?」
「さゆの肌が甘くなか…ニガッ…」
「えっ?あっ!」

瞬時にあることを思い出したさゆみ。

「主発前ホテルで日焼け止め塗ったやん。」
「あぁ…そうやった塗り合いっこしたと…忘れとった…」
「日焼け止めって舐めていいものじゃないと思う…」
「うぇ〜水っ水っ…!」

リュックからミネラルウォーターを引っ張り出して何度もうがいをするれいな。
せっかくのムードを壊されたさゆみは苦笑い…というか呆れ顔。

「はぁ…」
「大丈夫?」
「うん、もう苦くなかと…」
「ばかなんだから…」
「しょうがないやん。さゆの首筋に汗のしずくが流れて美味そうやったと。」
「それ変態の発想だから。」
「変態で構わんしー。んじゃ塗ってないとこ舐めよ♪」
「えっ、ちょっと!」

さゆみに抱きつき背中で結ばれている紐を簡単に素早くほどく。
ハラッ…と落ちそうになるビキニのブラを押さえるさゆみは「まって…!」と抗議するが、れいなは「まぁまぁw」といなしながらブラを剥いで木の枝に引っかけてしまう。

「むっ…」

しかし眉をひそめるれいな。
ブラの下から小ぶりながら形の良い白い乳房がプルンッ♪とこぼれたのはいいのだが、その中央の大事な部分にはニップレスが貼られていて。

「邪魔ったい…」
「んっ…!」

ペリペリッ…くすぐったさと少々の痛みを感じながらさゆみは目を閉じて我慢する。
そして二つとも剥がし終わり待望の慎ましい乳輪と縮こまった小さな豆粒がれいなの目の前に姿を表す。
木漏れ日に照らされ桃味のゼリーのように透き通ったピンク色のそれを見てつぶやくように「うまそ…」と言ったれいなは、本能に逆らうことなくしゃぶりついた。

「んんっ…んふぅ…」
「うまかっ…じゅるるっ…」

いつもれいなは想う。味なんてないはずなのに何故さゆみのおっぱいはこんなにも甘く感じさせるのだろうと。
また白いおっぱいと桜色の乳輪はどちらも滑らかでツルツルとした舌触りでれいなを無我夢中にさせる。
れいなはさらに中でかくれんぼしてる豆粒を舌先でほじくると、簡単にムクムクと顔を出してきて。
さっきまで柔らかかったそれがあっという間に芯が通ったようにピンピンに固く尖った。

「敏感やね…今度からは赤ん坊にも吸われるっちゃけど大丈夫と?w」
「さゆみの赤ちゃんは…んあぁ…そんなやらしい子じゃないの……」
「でもれーなの子でもあるけん、スケベに生まれてしまうかも知れんとw あむっ♪」
「あっ、はぁ…はぁ…んっあぁ…」

固くなった乳首を上下左右に弄ばれるように倒され、舌でコロコロと転がされ、たっぷりの唾液をまとわせ激しく吸引される。
また触り心地もれいなの女の子のように小さな手のひらにピッタリ収まるサイズながら抜群の柔らかさで、指の間から溢れるようにムニュムニュと形を変える。
そんなれいなの愛撫と言葉責めに返す余裕のなくなってきたさゆみは乱れた声を出すばかり。

「でーきた♪」

さゆみの左胸を完全体に育て上げたれいなは満足そうにそう言って、次は右胸に照準を合わせる。

「はぁ、はぁ、はぁ……」

れいな曰く全身性感帯の敏感な身体の中でも特に弱い部分をねちっこく責められ、すでに肩で息しているさゆみ。
今すぐにでももう片方に吸い付きたいのだがさゆみの身体のことを考えて少し間を取る。

「…」
「…なに?」
「うん?あぁ。いや、このおっぱいがあと少ししたられーなだけのモノじゃなくなるかと思うと…」
「ばか…」
「でもさぁ…」
「…嫉妬しちゃう?」
「うん…」
「ふふっ…じゃあ、れーなのモノなのは今だけだね…w」

頬をピンク色に染めながら挑発的な笑みを浮かべるさゆみに性欲が掻き立てられたれいなは、

「さゆぅっ!」
「はぅんっ…!」

さゆみの身体に抱きついて乳児に戻ったように一心不乱に吸い付くれいな。
さらに両の手のひらで胸を下から上に優しく揉みしだきながら思い付く限りの舌技でさゆみを鳴かしていく。
あっという間に固く育った乳首からの快感と敏感すぎるが故の恥ずかしさで両腕で顔を隠すさゆみ。
そんな乱れる恋人の姿を白い胸にいくつもキスを落としながらウットリ見つめていたれいなは、蒸れた腋から流れ落ちてくる汗のしずくにも目を奪われた。
前々から腋に興味があって性感帯になる可能性もあると聞いていたれいなだが、今ここで急にやったところでさゆみの怒りを買ってしまいそうなので『また今度チャレンジすると!』と心に誓った。

「あんっ…」
「おっ?」
「やっ、触らなっ……あぁっ…!」

さゆみの乳首を咥えたまま片手でビキニのパンツに包まれた秘部に触れたれいな。
そこはすでに紺色の生地が色濃く染まり水着の上からでも分かるほどに濡れていた。

「あれ?なんでここだけ濡れとうと?さゆだけ先に海に入ったっけ?w」
「入ってないっ…!」
「じゃあお漏らし?赤ちゃんに笑われるとよ?w」
「!……いじわる…」
「ウソw ごめんって。」
「こういうときのれーなってほんとS…」
「ニシシッw さゆがMやけん自然とそうなるっちゃん。」
「またさゆみのせいに……あんんっ…」

話をしながら腹と腹を密着させ腰を抱いていたれいなはそのまま手を下げていき、さゆみの尻を揉みしだいていた。

「さゆのお尻…ちっちゃくて、おっぱいみたいにに柔らかくて…可愛か…」
「…んっ、ふぅ……」
「なぁさゆ……脱がしてよか…?」

耳のすぐそばで囁かれブルッと身体を震わせたさゆみは、れいなにだけ聞こえる声で返事をした。
それにれいなもさゆみにだけ聞こえる声で感謝の言葉を返して、何もつけていない耳たぶや耳輪をカプッと甘噛みして痺れさせてからその場にしゃがむ。
よほど外で脱がされるのが恥ずかしいのか両手で口元を隠し目を瞑っているさゆみを確認しながら、ビキニの白いラインのゴムに手をかけてゆっくり下ろしていく。
すぐに現れた薄い若草はいつも以上の範囲に手入れがされていて、白い下腹部からピンクの恥丘にかけてまで肌質の良さがよく分かる。

「きれー……大福みたい……」
「うぅ…」
「なぁここまでしたら全部剃っ…」
「やだ。」
「チッ!」

たった二文字で簡単に拒否されたれいなは、さゆみの細い足からパンツを抜いて木に引っ掛けながら『いつの日か絶対お揃いにしてやるっちゃん!』と野望の炎をメラメラと燃やすのであった。

「あんまり見ないでよ…」
「こんなん目の前にあって見るなって方が無理ばい。あぁ可愛か……」

砂浜に正座するれいなの鼻先に股間を突き出すような態勢にさゆみは耳まで顔を紅く染める。

「さっ、触った…!」
「触るなって方がもっと無理よ。」
「ひぃっ!」

プニプニの恥丘を指で押して楽しんでから閉じられた大陰唇の筋を後ろから前になぞると、暖かい愛液で人差し指が濡れる。

(薄ピンクでジューシーで…イチゴ大福やね♪)

指に付いた果汁をペロッと舐めて味を確認しニッコリしてから、大陰唇を左右に割り開いていくと、中にはグロテスクとは無縁のサーモンピンクの粘膜がキラキラと輝いていた。
薄い小陰唇は小さな花びらのように開き、中心の狭い洞窟が収縮するたびに湧水が溢れてくる。
そして冬なら湯気でも上がりそうな熱気、生々しくも甘ったるい芳しい香りがれいなの本能を刺激し誘惑する。

"ハプッ"

「んうっ…!」

目の前のご馳走に我慢なんて出来るわけがないれいなに吸い付かれ一際大きな声をあげるさゆみ。
平均的なサイズより小さめな作りの女性器はれいなの口でも一口で全てを味わえた。
すでに溢れて滴り落ちそうになってる甘い蜜をジュルジュルと啜り舌に乗せて味わってから喉を鳴らす。
さらに秘穴の内部に舌を入れ襞一枚一枚に這わせたり、包皮を舌先で器用に捲ってクリトリスを弄んだり、尿道口すらもつついて刺激する。
そして味がしなくなるまでしつこく舐め尽くして一旦口を離すが、ものの数秒で源泉からプクッとした滴が作られる。

「さゆぅ濡れすぎやろw 飲みきれんちゃw」
「飲まなくていいし、ソコに話しかけないでっ…!」
「いや、赤ちゃんにもママがHやっておしえてあげよっかなってw」
「ばかっ……んっ!…入っ…て…!」

冗談を言いながらも責めを止めないれいなはさゆみの隙をつくように唾液で濡らした中指一歩を挿入した。

「指一本でこんな?少し緩めれん?」
「緩め方なんて、分かんないっ…!」
「深呼吸やと。」

元々のキツキツに緊張が合わさってしまっているさゆみに深呼吸を促すれいな。
さゆみは自分の胸に手を当てて乱れた呼吸を整えていると、徐々に緊張が解れ何とか中指と薬指の二本が入るまでになった。
ヌルヌルと何度も出し入れして中をかき混ぜると指にまとわりつく愛液が少し粘り気のあるモノに変わりさゆみの内腿を伝っていく。

「…頃合いかな♪」

れいなは一旦さゆみの中から引き上げ、カバンの中から見慣れたようで見慣れてはいない小箱を取り出した。

「ゴム…?」
「うん。」
「この前までしてなかったのに…」
「赤ちゃんがおるって知らんかったんやもん。」
「そうだね…」
「ママと赤ちゃんを守るのがパパの役目やろ?」
「ママ… パパ…」

ふいに自分の耳に届くほど鼓動がドクンッと高鳴り、胸が締め付けられてしまうさゆみ。
気付いたときにはゴムの袋を開けようとしていたれいなの身体に飛び付いていた。

「ど、どうしたと?」
「すき…」
「…さゆ…?」
「すき…ばかみたいにすきっ……」
「………」
「ばかれーなぁ……」

れいなの爽やかな匂いがする首筋に顔を埋めてうわ言のように繰り返す。
さゆみの愛情表現に同じように最高の喜びと幸せを感じているれいなはさゆみの裸の身体を優しく包んで背中をさする。

「…パパとママになるんよ、れーな達。」
「うんっ…」

改めて言葉にすると感動から互いに背筋が震えた。

「…れーな本当はさゆに赤ちゃんのこと言われる前に覚悟はしてたけん。」
「そうなん…?」
「うん。毎日昼も夜も関係なく愛し合っとったら、そうなることぐらいバカなれーなでも。」
「…」
「ぶっちゃけ付き合い始めは不安もあったっちゃけど…半年ぐらいしたら何とかなるやろって思えて、楽になったと。」
「なんで…?」
「だっていつできようが…れーなの隣にいるのはさゆしかおらんなって、心から想えたからったい。」

さゆみの頬を涙が伝いれいなの肩を濡らす。

「なぁさゆ。」

顔をあげたさゆみは真っ赤になっていて涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっていた。

「ひぐっ…」
「泣き顔も可愛か…w」
「な゙い゙でな゙い゙の゙…」
「にひひw 強がりなママやねー?w」

お腹の中の子に話しかけるれいなと、化粧なんかどうにでもなれと涙を拭うさゆみ。

「…さゆ?」
「うん…?」
「れーなのパンツ脱がしてくれん?」
「…?」
「れーなも裸になって伝えたいことがあるっちゃん。」

それが何なのか分かった気がしたさゆみはれいなのパンツの紐をほどいて地面に落とす。
れいなはそれを足から抜いて蹴飛ばして、二人揃って生まれたままの姿になった。
そして見つめ合う。さっき拭ったばかりなのにさゆみの瞳からは涙がボロボロと止まらなくて、ついれいなも貰い泣き。

「泣きすぎよ…w」
「スンッ、スンッ………言って…早く…」
「欲しがり屋さんやね…」
「いじわる…」
「嫌いになった?」
「なるわけない………すき、すきっ……」
「ふふっ………じゃあ言うけん。」

ヤシの木の葉を揺らすほど吹いていた風が一瞬止み、辺りが静寂に包まれた。


「さゆ、結婚しよ。」


予感的中。
そりゃそうよね。こんな状況他にないもの。
…なのに、なのにどうしてこんなにも胸が破裂しそうになるんだろう。


「れーなの人生をかけて、さゆの人生を超ハッピーにするって、誓うったい。」

「………ウンッ…」

「だから…れーなの奥さんになってほしか。」

「……奥さん…」

「…よか?」

「ぐすっ……うん…うんっ…なってあげる、の…」

さゆみの人生で一番の出来事なのに結局こんな言い方しか出来ない。

「ありがとうさゆ……愛しとうと。これからもずっと。」

でも、れいなはそんなさゆみを愛してくれる。
これからもずっと、ずっと、ずっと。


やがて、どちらからともなく唇と唇が触れ隙間なく抱き合った二人。
今まで何度交わしたか分からないキス。
強引ではあったけど初めて経験したキス。
初めて身も心も繋がってしたキス。
ケンカして仲直りしたキス。
おはよう、いってきます、ただいま、おやすみ、のキス。
全部が全部が幸せな思い出だけど、今回のキスは特別幸せで、今までで一番甘ったるい。

穏やかな海から優しい潮風が吹いてきて、抱き合う二人を祝福するように通り抜けていく。
お互いの涙がお互いの頬を濡らしながら、唇を重ねるだけのキスを二人の気の済むまで楽しんだ。

「…良かった…プロポーズ成功ったい。」
「そういうのは言わない方がかっこいいの…」
「ニシシシッw」
「断るわけないやん、さゆみが…」
「うん。さゆなられーなを100%受け入れてくれようって信じてたと。」

人生の中でも5本の指に入る一大イベントを終えて達成感、充実感でいっぱいの二人。
心だけじゃなく白い素肌と素肌のふれあいも気持ちよくて抱き締めあったまま離れられない。

「シアワセ…」
「ふふっw」
「愛しとう………」
「…………ねぇ?」
「うん…?」

照れ臭いような困った表情のさゆみの視線の先にはれいなのシンボルが。

「さっきからお腹に当たってる…」
「ごめん。でも小さくできんばい…」
「…触っていい?」
「いいと?もちろん喜んでw」

恐る恐るれいなの男根に触れるさゆみ。
白い竿にピンク色の先っぽは可愛らしいのだが、その形と長さと太さはもやしっこのれいなの身体には余りに不釣り合いで。

「すごくあっつい…」
「興奮しとうけんね…」
「それに重たい…」

両手で持ってもズッシリと重いソレは血管が浮き出てドクドクと脈を打っていた。
さゆみは両手で竿を下から上へと優しくしごきながら時折パンパンに膨らんだ先っぽを握ったり鈴口をさすったりする。
そんな慣れた手つきのさゆみの愛撫によってれいなの身体はビクビクと反応し、切ない声まで漏れてしまう。

「くっ…………なぁさゆ、そろそろ…」

さゆみの手の中でムクムクと硬く大きくなり完全体となったれいなの我慢もここまで。

「うん………でも、」
「でも?」
「…ゴム無しで、しない?」

ゴムの封を開けようとしていたれいなには想定外の言葉がさゆみの口から発せられた。

「えっ?いいと?」
「最後外に出せば大丈夫かなって…」
「そうなん?」
「うん、多分だけど。」
「…そっか。さゆがそう言ってくれるならこんなもんいらんちゃ。」

開封前のゴムをカバンの上に投げるれいな。

「でも、次からはゴムしようね?」
「オッケ♪生えっち納めったい。にひひっw」
「ほんと嬉しそうね。」
「そりゃあゴム無い方がきもちーもんw でもさゆだってそうやろ?」
「…うん、さゆみもきもちーのがいい…」

普段は見せない素直なさゆみに顔が緩みまくりのれいなはさゆみの顎をクイッと上げて再度唇を奪った。
潤っている唇や柔らかな舌を舐めしゃぶって唾液を啜りさゆみをキスに夢中にさせて、手は秘部のスリットに差し込む。
ツルツルの大陰唇を揉みながら小陰唇を割り開き粘液を纏わせ、狭い穴の中に中指を入れて次々湧いてくる愛液をクチクチと掻き出していく。
腰をくねらせ上半身もビクつかせながらも秘部をいじられる快楽と羞恥心、最愛の人に唇や口内を吸われる悦びに身を任せるさゆみ。
やがてれいなの手からポタポタと滴り落ちた愛液で白い砂浜に跡が出来始めたところでれいなは指を引き抜いて、指の何倍も太く逞しいソレをさゆみの性器に触れさせた。

「いくよ?」
「うん…」
「…あ、待って。今日はこのままで…な?」
「?……あっ、うん、そうだね。」

左脚を抱えられ自分の首に腕を回そうとしたさゆみを止めたれいな。
いつもならさゆみの全身を抱える駅弁の体位になるのがお決まりなのだが、さゆみの身体とお腹の子のことを考えると最奥の子宮に当たり体重もかかってしまう体位をれいなは避けた。
その真意に気付いて胸がキュンとなり目頭が熱くなったさゆみの片脚を腕に抱えたれいなは小さな性器の狭い中へ分身をゆっくり挿入していく。
"クチュ…ニチャ…" と粘ばり気のある音をさせながら少しずつ、だがしっかりと飲み込まれていく男根。
念入りな愛撫で十分に中をほぐされリラックスもしているさゆみに少しの痛みもなく、奥へ掘り進むれいなを感じながら優しく包み込む。

「くぅ………」
「はぁ………」

入れただけでイキそうになるれいなと、迎え入れただけでイキそうになるさゆみ。
互いに与え合う快楽を我慢したまま見つめ合って波が過ぎるのを待った。

「…さゆん中どうなっとうと?今にも搾り取られそうっちゃ…」
「れーなのも熱くて硬くて…おっきい…」
「えっ大丈夫?苦しくなか?」
「大丈夫じゃない……ぐらい気持ちいい、かもw」
「にひっw でも苦しくなったら言ってな?」
「ふふっ…優しいね。」
「トーゼンったい。」
「………」
「………」
「…ねぇ、動いて…?」
「いいと?」
「うんっ…早く、れーなが欲しいっ……あぁっ!」

珍しいさゆみからのおねだりに火をつけられたれいなは静かに腰を振り始める。
まずは男根を馴染ませ形を覚えさせるようにゆっくりと大きく抜いては差し込んで、差し込んでは抜いてを繰り返す。
そのたびに名器と評される肉襞が亀頭の出っ張りや裏筋を擦り、たっぷりの愛液がねっとり絡みつくと気持ち良さからお互いの腰が浮きそうになる。
やがてれいなの白い竿に生クリームのように白濁したさゆみの愛液がまとわりつき "ぶちゅっ…ぶちゅっ…" と卑猥な音を鳴らし始める。

「あぁっ…はあぁぁ…れーなぁ…」
「ん…?」
「もっと、早く…」
「うんっ…」

さゆみの言う通りにピストン運動のスピードを徐々に速めていく。
奥を強く突かないようにいつもより浅めに入口やGスポットを引っ掻くとさゆみの喘ぎ声はより大きく甘いものになり、同時にれいなの男根をキュッキュッと締め付け、まるで吸盤でも付いてるように吸い付いてくる。

「んぐっ…バリきもちよか…はぁっ、くふぅ…」
「あぁ…はぁっ…きもちぃ…はぁぁ…」

"パンッ…パンッ…パンッ…"
波の音しかしない小島に股間と股間を打ち付け合う音が響く。

「さゆっ、さゆぅっ…」
「れーなっ…れぇなぁっ…」

抱き合って支えあって、下腹部から全身に巡る快楽に身を任せている二人はうわごとのように愛する名を呼ぶばかり。
互いに汗だくなりながら胸や腹を触れあわせていると、ふいに視線が合って、その光景にれいなは目を奪われた。
涙が溢れるさゆみの黒い瞳にれいなが映っていり。きっとれいなの瞳にはさゆみが映っているのだろう。
そんなことは当たり前なのだが、この時この瞬間だけは愛する人の姿しか見えていない事実に
また胸が締め付けられる。
独占欲に火がつきさゆみの全てが欲しいと思ったれいなは強引に唇を合わせ、不意打ちのようなキスに戸惑いながらもさゆみはすぐに荒々しいキスに夢中になる。
熱も感触も唾液も、その漏れる吐息さえも自分のモノにしたいとれいなもさゆみも思った。

そして唇を奪われながらさゆみの中が小さく痙攣し始める。
最後の時は近いと感じたれいなは追い込みをかけるように中の角度を変えてGスポットを引っ掻いた。

「ぷはっ!んんあっ!」
「さゆっ、さゆっ…!」
「いっくっ!…イっ、ちゃうっ!」
「思いっきりイってよかよ…さゆっ…」
「こわいぃ…すごいのが、すごいのがきちゃうの…!」
「れーなはここにおるけんっ…怖がる必要なか…!」

慰めるように頭を撫で背中を擦りながら腰をさらに動かしていく。

「ひぃああっ!んっふ、んっふ…うっ、うあぁっ!」
「さゆっ…愛しとうと…!」
「れーなっ…れーな…れーな、れーなっ…!」
「うんっ、うんっ!」
「さ、さゆみのこと…幸せにっ!…してぇ…!」

顔も身体も真っ赤にしてそれだけを願ったさゆみ。
襲ってくる射精感を我慢しながられいなは微笑んで「うんっ!」と頷いた。
そして最後の最後、一度だけさゆみの最奥を強く叩いたその瞬間。

ドクンッ!

今までに感じたことのない大きな快感がさゆみの身体を貫いた。

「ああぁっ!いっくぅぅ…!!」
「うゎあぁ!」

ズルンッ!と引き抜かれた男根から壊れた水道管のように欲望が勢いよく放たれる。
さゆみのお腹、ヘソ、下腹部がれいなの愛の種で白く染められていく。
その全てを受け止め内股でガタガタ震えるさゆみの秘部から愛液と潮が勢いよく吹き出し、砂浜に小さな水溜まりを作っていた。


……
………
……



愛と愛をぶつけ合ってからしばらく経ち、改めて水着を身につけた二人はペア浮き輪に乗って穏やかな海をプカプカ漂っていた。
サングラスをかけ日光浴を楽しみながらも二人の手はしっかりと恋人繋ぎで握られたままで。

「はぁ…」
「………」
「………」
「ため息なんてついてどうしたの…?」
「…いや、しばらくゴムなしと激しいのはお預けやなぁって。」
「もうそういうこと考えてるの?」

サングラスを額の辺りに上げ冷めた目付きでれいなを睨むさゆみ。

「あぁごめん、つい。」
「…寂しい?」
「そりゃそうよ。さゆん中はこの世で一番気持ちよくて安心できるところやもん…」

嬉しいような恥ずかしいような表情に変わるさゆみ。

「でも…だからこそ、さゆん中ですくすく育つ赤ちゃんは幸せ者ったい。」
「ふふっw 元気な子が生まれてくるといいね…」
「大丈夫よ、さゆの子やもん。元気なだけやなくて、天使みたいに可愛くて強くて優しい子に決まっとうと。」
「そうだね。れーなの子だもんね…♪」

唇を突き出して"チュッ"とわざと音を鳴らすキスをして笑い合った。

「次は3人で来ようね。今も3人ではあるんだけど。」
「うん、そうやね。」
「双子だったら4人だけど…w」
「いやー双子はお財布的にキツかねぇw」
「うふふっw 共働きで頑張らなきゃ。」
「早く売れっ子彫師になってさゆを楽にさせてやるっちゃん。」
「期待しないで待ってるのw」
「あー本気にしとらんやろ?今だってまぁまぁ売れてきとうとよ?」
「膨れないのw …あっ!ねぇ名前どうする?やっぱり平仮名かな?」
「まだ男か女か分からないんやろ?」
「うん、性別が分かるまではまだかかるって産婦人科の先生が言ってたの。」
「れいなとさゆみやろ?『れいみ』『さゆな』…うーん、しっくり来んなー。」
「じゃあ男の子でも女の子でもいい名前にしたら?」
「あっ、それいーやん♪」

繋いでいた手でハイタッチをしたら、

「「 あ゙っ… 」」

バランスが崩れ浮き輪の上から二人して海に放り出されたとさ。





田中家になる前の日常 突然の旅と誓い編 おわり







ハッピーバースデーちゃゆううううう!!!

ついにさゆが30歳!
なのにどうしてあんなに可愛いの?永遠の美少女なの?
美少女なのになんで色っぽくてエッチなの?エロエロ美女なの?
毎日想い、いつまでも夢中にさせてくれる彼女が大好きで、本当に愛してます。
…3000回じゃ済まないぐらいにw

アロハロ'14のさゆの水着姿が今見ても眩しくていつか書いてみたいと思っていたら、田中夫妻のプロポーズの話がまだ描かれていないと気付いて婚前旅行させてみました。
プロポーズの辺りは自分で書いていて少しウルっと来ました(;∀;)誰よりも私はこの夫婦のファンなのでw
あと、タイトルの『突然』は、FIELD OF VIEWの名曲からいただきやした。歌詞の内容と全く違うけどw
もう懐メロですねー…(遠い目)
【YouTube】

そして今回は二人が夫婦になる前のお話でしたが、今月中にもう一本!現代の二人の姿を描きたいと思っています。
まぁワンパターンのバカラブエロ路線なのは変わりませんけど、ついに"アレ"をやっちゃおうかなーと考えてます♪
今後も田中家と私の話にお付き合い頂けたら幸いです。


道重一筋をガチで貫く 日常でした。
 

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