640 :メルクリア:2015/12/07(月) 21:49:58.18 ID:FaOetMna0
Heartsから発売された「メルクリア 〜水の都に恋の花束を〜」のあらすじ。
大まかなストーリー展開はこんな感じになっています。

・主人公たちは異世界にワープ
・魔法アカデミーに通いながら、帰還方法が見つかるまで待機
・その間にヒロインとあれこれ。謝花祭、学園祭など
・クラリィ先生が帰還方法を発見
・一行は元の世界の日常へと回帰 or 主人公だけが異世界に残留


■共通パート
主人公・渡は学園生。幼馴染の日未子(ひみこ)、亜泉(あい)たちと仲良く過ごしていた。
ある朝、彼らは不思議な水たまりに足を取られ、そして沈んでしまう。
気が付くと渡は独り、異世界「インブルーリア」の浜辺に転がっていた。
そしてフィオレリーア(実は王女様)という親切な少女に導かれ、魔法学校「アカデミー」に案内された。
(大昔にも、彼のような別世界の人間がインブルーリアに迷い込んで来たという。
当時のアカデミーは迷い人を帰還させる方法を研究して、どこかに記録しているはずだった。)

インブルーリアは魔法が生活の隅々にまで行き渡っている世界で、
ここで生活するためには、とりあえず魔法が必要だ。
渡はすぐに幼馴染とも合流し、共に仮学生としてアカデミーに通いながら魔法を習得して、
晴れてアカデミーの正規学生となった。

641 :メルクリア:2015/12/07(月) 21:50:36.86 ID:FaOetMna0
■日未子編
日未子は臆病な少女で、密かに渡に想いを寄せていたのだが、告げられずにいた。そもそも恋心も淡いものだったようだ。
さて謝花祭(カーニバル)の季節になった。祭では飛行レースが催され、優勝者にはペアリングが贈呈される。
ペアリングと聞いた彼女は、レースに勝って彼にリングをプレゼントしたいと考えるようになった。
猛特訓の甲斐あって彼女の飛行技術は急成長していたから、優勝も決して夢ではなかった。
そして彼女は、優勝の暁には一緒に花火大会を観ようと、彼と約束した。

ある夜、日未子のもとに学友のパメラが訪れた。両名はライバルである。
賞品のリングに執着する日未子に、パメラは呆れた顔をした――
本当に渡のことが好きなのであれば、リングなどに託けなくても、自分自身の口で堂々と愛を打ち明ければよいではないか、
恋に恋しているだけではないのか、と。日未子は内心で思い悩んだ。

レース当日。試合は日未子とパメラの一騎打ちの形になった。
日未子はリードしていたものの、ゴール直前に失速したあげくパメラに抜かれ、優勝を逃した。
パメラの言葉を思い出して心を乱したのである(魔力は術者の精神状態に依存する)。
レース終了後、パメラに詰問されてしまう。順当にいけば日未子の優勝は間違いなかったからだ。
パメラは経緯を悟って問いただすのを止め、代わりにリングの入っていた空箱を手渡し、来年の再戦を誓った。

渡は日未子を励まし続け、花火を一緒に観ようと誘った。
「レースに勝ったら」という条件を理由に日未子は躊躇ったのだが、渡に押し切られて観覧することにした。
しかし肝心の花火の最中に、日未子は渡の隣で居眠りしてしまう。目覚めると花火は既に終わっているようだった。
日未子は何一つ達成できなかったことに酷く落ち込んで、とうとう泣き出してしまった。
その時、ゼラニウムの花びらが一枚、パメラから貰った空箱に降り注いだ(カーニバルの期間中、この地には花が降り注ぐ)。
日未子はそれをリングの代わりとして、渡に手渡した。
その時沢山の花火が打ち上げられた。実は花火はまだ終わっていなかったのだ。
大輪の花火を背に、ふたりは口づけを交わしあった。

642 :メルクリア:2015/12/07(月) 21:51:09.69 ID:FaOetMna0
翌日から日未子は予知夢を見るようになった。予知の魔法が使えるようになったのだ。
学園内で有名になりながらも、彼女は予知の是非について考えあぐねていた――
なるほど臆病な彼女にとって予知は心強い能力で、実際彼女は予知により渡の性的欲望(!)に応えていたのだが、
しかし魔法で恋の行く末を予知してよいものだろうか、と。

さて元の世界に戻れる魔法を、クラリィ先生がようやく見つけ出してくれた。
帰還する方針で全員の意見は一致したが、日未子は独り悩んでいた。
もし元の世界に帰って魔法を失ったら、恋路の行く末を占えなくなってしまうのだから。

魔力を失うべきか、保持するべきか、日未子は答えを出せずにいた。
一方パメラは日未子たちが帰還する旨を聞きつけ、学園祭のタイマン試合で決闘を申し出た。
学園祭当日、狼狽した日未子はパメラに惨敗してしまった。
しかし日未子は渡に勇気づけられ、少なくとも彼を信じようと思った。
そして翌日の敗者復活戦でパメラと再戦した。今や悩みなど無い。日未子は勝利した。

パメラは表彰式にも夜の舞踏会にも、姿を見せなかった。敗北とハプニング(詳細は伏せるw)を恥じていたらしい。
寂しく思った日未子は渡と共にパメラの家まで飛び、一緒に踊りたいと訴えかけた。
しばらくして、パメラが会場にやってきた。ふたりは変わらぬ友情を確かめ合った。

帰還の日。日未子は別れ際のプレゼントにと、パメラの未来を占った。
嘗て無いほどの鮮明なイメージで、パメラの輝かしい未来が見えたという。
答礼としてパメラは日未子に、レースの優勝賞品であるリングを贈り、別れを惜しんだ。そして一行は元の世界に帰った。
エピローグでは普通に学園生活を送る日未子が描かれる。
指にはリングが光っていた。何の魔力もないリングだったが、今の彼女には充分だった。

643 :メルクリア:2015/12/07(月) 21:51:44.72 ID:FaOetMna0
■エルネスティナ編
アカデミーの有名人・エルネスティナは時折別人のような言動を見せることがあった。
「別人」になっている間は普段の彼女の記憶がなく、逆に普段の彼女は「別人」の時の記憶がない。
彼女は夢遊病を患っているのではないかと噂されていた。彼女自身もそう思っていた。

さて渡はある夜、学園樹(霊樹とされている)のそばで少女の姿をした幽霊に出会う。
彼女の名はニーナ。エルネスティナの妹だったが、3年前に夭折していた。
エルネスティナはニーナの死に直接関与こそしていなかったのだが、責任を強く感じていたらしい。
以前は歌姫として確固たる地位を築いていたものの、ニーナを亡くしてからは歌うのを止めてしまった。
そして自責にとらわれるエルネスティナを、ニーナは心配していて、また歌ってほしいと願っていた。
しかしニーナは幽霊ゆえ儘ならぬ身。
そこでエルネスティナに度々憑依しては、彼女の身体を借りて、言づてのメモ書きを残していたのだが、
当のエルネスティナは亡妹の意に反して、メモ書きを「夢遊病」の症状だと片付けてしまっていた。
困り果てた様子のニーナに対し、渡は協力を約束した。
(渡は特殊な体質であったようで、彼にだけニーナが見える。この辺は作中で明示されていない)

カーニバル一日目、渡はエルネスティナをカーニバルに誘い、一緒に祭を見て回った。
彼は弾みでつい、エルネスティナの両親が既に亡いことを話題に上らせてしまった。
エルネスティナは不審に思った。今までに一度も両親との死別を彼に教えたことがないからだ。
詰問された彼は言葉に窮し、ニーナの幽霊から聞いたと白状した。
今日はニーナが大好きだった祭りの日――エルネスティナは愚弄されたと勘違いして、激昂して立ち去ってしまった。
夜になって、ニーナは彼に一つの提案をした。姉妹しか知らない事実を語ればよいのではないか、と。
カーニバル三日目、ようやくエルネスティナは渡の言い分を信用した。
そして彼は同時に愛を告白した。

幽霊の存在を信じたエルネスティナだったが、未だ歌う気分にはなれなかった。
学園側からダンスパーティで歌を披露してほしいと依頼されながらも、頑なに拒んでしまった。
ニーナの声はエルネスティナには届かないのだ。

644 :メルクリア:2015/12/07(月) 21:52:17.49 ID:FaOetMna0
ダンスパーティー当日、渡はニーナと共に屋上に向かったところ、休憩中のエルネスティナと鉢合わせした。
エルネスティナは、渡の傍にニーナの姿を見つけ、驚いた。見えたのだ!
(この日は魔力の源であるマナが都にたくさん集まっており、おかげでニーナは一時的に実体化できた。)
姉妹は抱き合って喜んだ。それから数日後、ニーナはふたりに見送られながら、海に還っていった。

しばらくして、元の世界に戻れる魔法をクラリィ先生が発見した。
しかし渡はインブルーリアに残る決意をし、エルネスティナにプロポーズした。
エピローグでは歌姫として活躍する彼女が描かれる。


■亜泉編
亜泉は病気の後遺症で声を失っていた。
インブルーリアに来た亜泉は、内心を音声化できる魔法があると聞き、妖精のティアラと共に必死に勉学を重ねていた。
そしてついに魔法を習得した。もちろん渡に愛を伝えるためだ。カーニバルの夜に亜泉は告白し、彼と交際を始めた。

その後クラリィ先生が(以下略)。
元の世界に戻れば、亜泉は再び唖者となってしまう。最後に何を渡に伝えるべきかと、ティアラと一緒に考えていた。

学園祭の第三日目にダンスパーティーが催された。渡は一足先に会場に向かい、亜泉は下宿先でドレスアップの準備をしていた。
しかしインブルーリア全体でマナが台風のように荒れ狂ってしまい、亜泉は足止めを喰らってしまう。
マナの荒れが収まった後、亜泉は学園に向かった。
すると渡はまだホールの前で待ち続けていた。ホールではティアラの計らいにより、ダンスの用意が出来ていた。
渡、亜泉、そしてティアラは三人だけでダンスパーティーを楽しんだ。
亜泉は一通り踊り終えてから、一番の想いを肉声で彼に伝えた。ありがとう、そしてこれからも寄り添いたい、と。

翌々日、一行は元の世界に戻った。
エピローグによると、亜泉は筆談を頼りに上手くやっているようだ。

645 :メルクリア:2015/12/07(月) 21:52:56.59 ID:FaOetMna0
■フィオレリーア編
魔法王国にマナの循環は欠かせない。かつては花が循環を保っていたのだが、絶滅して久しかった。
王家は循環を維持するために、花の代わりに守護神・メルクリアを立てていた。
すなわち生身の少女を海に沈め、生ける神としたのである。
100年ほど経つと神通力が弱まってしまうので、新たに後継者を選んでいた。
前任者は人間に戻れるとはいえ、浦島太郎では孤独を強いられる。
非人道的ではあるが、如何なる学者も代替手段を見つけ出せずにいた。

そして今年、フィオレリーアが先代と入替わる予定になっていた。
せめて今の間だけは学園生活を楽しもうと、日々を送っていた。
しかし彼女はいつしか渡に恋焦がれていた。彼もまた同様だった。

カーニバル二日目。ふたりは祭を見て回った。渡は何気なしに屋台で花を買って、フィオレリーアに贈った。
(インブルーリアでは、祭の期間中に女性が男性に愛を告白する習慣があり、逆に男性から告白してはならないとされていた。
一方男性は意中の女性に花を手渡し、「俺に告白しろ!」と暗に催促することが許されていた。
もちろん渡は花のメタファーをつゆも知らなかった。)
彼女は大変喜んだのだが、さて問題はどう返答するべきかだ。
カーニバル三日目。彼女はついに愛を打ち明ける。
そして自身の運命を包み隠さず話し、悲恋を嘆きながら去って行った。
彼は勿論黙ってはいなかった。彼女を探し出し、わずかな間でも恋人同士で居たいと説得を重ねた。
当初は固辞していた彼女だったが、熱心な言葉についに折れ、求愛を受け入れた。

しばらくの間、フィオレリーアは渡たちと残された日々を楽しく過ごした。
渡たちは彼女を救う方法を懸命に探したものの、徒労に終わる。
そして彼女は海に沈んでいった。

エピローグ。ある日渡は、さる女性からマナの循環を回復する方法を聞き出した。
世界を再び花で満たそうというのである(詳細は割愛)。
代償として元の世界に還れなくなるが、フィオレリーアを救うために残留することにした。
その後クラリィ先生が(以下略)。一方彼は作業に励み、17年後、循環を取り戻した。
もはやメルクリアは不要である。彼女は救出され、彼と再会できた。「水の都に恋の花束を」ってオチ。

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