391 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。[sage] 投稿日:2013/03/01(金) 18:59:08.43 ID:QjNh7avt0 [1/16]
えー、昨日の次スレで早速になりますが、10日の予約通りジェッタシーじゃない方、もとい「いわお」の投稿を一部しようと思います。

制作:すたじお緑茶
発売日:2012年10月26日

恋色空模様に続く、緑茶さんの最新作。
今回は過去作品と違い、各エピソードの副題が廃止されています。

大まかなルートを説明すると……
まず前半の選択肢でフラグを立てる共通ルート、そして後半の個別ルートに分類されます。
ただし個別ルートの後半に行くには適切な選択肢を選ぶ必要があり、場合によっては共通ルートの時点で失敗して個別に入れても結局BADENDになることもあります。

<共通ルート>
(4/5)深夜の邸宅前。
主人公・堀田秀治は父・祐平とともに、その家に仕える執事・岡山草次郎に案内されていた。
これから住むことになる現実離れした屋敷に圧巻させられる秀治に、過去の事情で気が進まない祐平。
そして豪邸のエントランスに入ると、上の階の吹き抜けからその家の令嬢・鳳まりあ(ヒロイン1)が出迎えた。
彼女は入ってきた秀治を見下ろすや否や告げる。
「私はあなたと結婚する気なんか微塵もないから」
(回想)事の発端は数時間前に遡る。
堀田家の祐平はシングルファザー。
秀治の母である妻・秋絵に先立たれ、男手一つでボロアパートで生活していた。
しかし、貧困さと優柔不断な性格が仇となり、気がつけば悪徳金融に騙され、居留守で借金取りをやり過ごす日々を送っていた。
秀治はそんな借金取りから逃れて父との生活を守ろうと逃避行を決意して父を説得する。
ところが夜逃げの準備が整った途端、突然玄関を壊して草次郎が上がりこんできた。
どうやら祐平と顔見知りのようだが、続けて威厳を持った老人が現れる。
彼こそが秀治の祖父に当たる男・鳳源三、そして国内で知らない者はいないという大富豪・鳳家の主だった。
実は母・秋絵は鳳家の長女で、祐平と駆け落ちするために鳳と縁を切っていたのだ。
突然現れた源三は、借金を自分が代わりに返済する見返りに、現在唯一一家の血筋を引いた男児である秀治に鳳の後を継ぐようにと迫ってきた。
不条理な要求に祐平は反対するが、秀治はその父の身を案じて交渉を承諾する。
しかし、それと同時に従兄弟・まりあとの婚約の話もセットで付いてきて……
(回想終了)

392 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。[sage] 投稿日:2013/03/01(金) 19:09:38.37 ID:QjNh7avt0 [2/16]
まりあの冷たい視線を浴びた後、2人は草次郎に案内されて各々に用意された自室へ。
名も無き音楽家である祐平は、嘗てこの家に住み込みで秋絵の専属ピアノ教師として雇われた経験があり、哀愁漂っている様子。
そして草次郎は秀治も私室に案内して鳳家の事情(もしも秀治が後を継がなければ、まりあの婚約者を婿養子として迎えていたなど)を少し語ると、
「間もなく専属の使用人が来る」と言って部屋を去る。
暫くして現れたのは巨乳メイド・青野七歌。七歌は目の前で転んだり、砂糖と塩を素で間違えるドジッ子だった。
七歌が去ると入れ替わりで草次郎が再び現れ、彼女もメイドの端くれだとフォローする。
そして源三が帰宅したので、食卓にて会議を始める。
当然ながらまりあは立腹。鳳の為に嫁ぐ覚悟はしていたが、満足に英才教育も受けていないこんな凡人の伴侶になるなど言語道断。
そして秀治の方も、まりあには悪いが嫁を持つことに抵抗があり、相手は自分で選びたいと主張した。
すると、源三がある提案をしてくる。
新学期から自分が理事する南桜丘学園に通わせるから、そこで自分に相応しい相手を見つけろ。
もしもそれで一年以内に見つからなければ、今度こそまりあに嫁がせる、と……

(4/8)初登校日。七歌に起こされて、朝食へ。
源三は始業式の関係で祐平とともに一足先へ学園へ(なお祐平はその教育者としての素質を飼われて臨時教師に)。
まりあと2人で送迎車に乗ると、婚約の噂が広まるのは面倒だから校内では気安く声をかけるなと冷たく釘を刺されてしまう。
学園で手続きを済ませると、まりあの教室に転入(おそらく源三の差し金)。
HRで皆に自己紹介すると、話しかけてきた四谷銀行の御曹司・四谷隼人と知り合う。
始業式も終わり隼人と会話していると、まりあが帰りの車はどうするかと確認してきたので、すぐには帰らないから今はいいと拒否。
すると驚愕する隼人。理事長の孫であるまりあは、誰も手が伸ばせない高貴な存在、転入早々で親しくなるものなのか?
疑問に思われた秀治は、隼人にまりあとの婚約は伏せ、鳳の血を引いた跡継ぎ候補であることだけ告げる。
難儀だと同情する隼人だったが、秀治の学園生活のために案内を提案してきて……
(選択)食堂からか、多目的ホール(俗に言う体育館)からか……(紹介の順番なので選択に意味はない)

393 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。[sage] 投稿日:2013/03/01(金) 19:19:46.04 ID:QjNh7avt0 [3/16]
一旦案内が終わると、音楽室の方から優雅なメロディが聞こえてきた。
様子を見ると、下級生の少女・西九条奏音(ヒロイン2)がピアノを演奏し、その音色が他の女子たちを陶酔させていた。
隼人曰く、西九条は音楽に長けた名家で、その子息の彼女もホープらしい。
ところが、秀治は何となく「演奏は上手いけど気持ちがない」と感じてそれを口走り、言われた奏音は脱兎の如く走り去ってしまう。
一旦隼人と別れて彼女を追跡する秀治。漸く追いつき先ほどの失言を謝罪する。
しかし奏音はヒステリーを起こしたのではなく、逆に自分も薄々自覚していた事を指摘されて図星しただけと返す。
折角の縁だからと2人は自己紹介し、仲良くなった。
再度隼人と合流して、今度は外の……
(選択)グラウンドからか、中庭からか……(上記と同様に選択肢に意味は無い)
案内を終え校舎に戻ろうとすると、不意に校内放送が鳴り響いた。
その内容は迷子のアナウンス、3年生の北園紗夜(ヒロイン3)がどこかで彷徨しているらしい。
隼人曰く件の先輩は超ド級の方向音痴で、時々このように放送して生徒に保護を促しているのだとか。
他の誰かが保護してくれるはずと見切りをつけ、案内を再会する隼人。
そして学園の裏山に来た2人だが、山奥からその紗夜本人が出現した。
その体型から幼女と誤解した秀治が優しく接するが、誤解されてることに気付いた紗夜のどす黒い笑顔で、男子2名は戦慄し……
夜に帰宅し、今日一日の出来事を振り返る。
気が合いそうな隼人、温和な奏音、不思議系の紗夜先輩……学園は案外楽しいところかもしれない。
夕食時、食事に源三は不在でまりあの両親もいない、というより一度も彼女の親の顔を見たことがない。
まりあによると両親は海外を飛び回って家に滅多に戻らないらしい。
親がいなくて寂しくないのかと秀治は尋ねるが、親に甘えるようなあなたと違うとあざ笑うまりあ。
しかし、その言葉に場の空気が悪くなる。まりあの両親はご健在だが、秀治の母は他界している。
自分の失言に気付いたまりあは素直に謝り、秀治もそんなまりあの意外と純粋な一面を見て、彼女の人間性を見直す。
ところがその晩、七歌のミスによって入浴がダブルブッキングし、浴室で生まれたままの姿で向かい合う2人。
どちらも事故で見られたのに、憤慨したまりあが一方的に説教してきて……

394 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。[sage] 投稿日:2013/03/01(金) 19:32:23.88 ID:QjNh7avt0 [4/16]
(4/9)昨夜の事件を根に持ち、まりあは機嫌が悪い。
登校後、そんなまりあと一緒にいると癪なので、秀治は食堂でドリンクを一服するが、予鈴に気付いて急いで教室に向かう。
その時、遅刻と大声で叫びながら走ってくる気配に気付くが、避けられず正面衝突してしまう。
秀治は尻餅をついた少女・東雲うらら(ヒロイン4)に詫びを入れて手を伸ばすが、様子がおかしい。
なんと秀治のその優しさに一目惚れしたというのだ。
しかも彼女も自分と同じクラスらしく、(うららが腕に抱きついて)一緒に教室へ。
当然、女子をくっつけて入ると皆の注目を浴びることになるが、その中でも恐ろしい従姉妹の殺気が……
そして昼食時……
(選択)まりあに昼食は自由にしてよいか確認しにいく、うらら(と隼人)と食堂に向かう……
放課後、下校するまりあの様子を隼人が秀治に話しかけ、それを聞いたうららも疑いを持ったので彼女にも事情を話す。
そして今日は用事があるといううららを見送り、どこかで暇を潰そうと……
(選択)
音楽室→間近に迫るコンクールに向けて練習している奏音の様子を見に行き、自分の親も西九条には遠く及ばないが音楽家の端くれであることを話す。
食堂→隼人とカフェにしゃれ込むが、調子に乗った隼人が女子にパフェを奢ってナンパするも玉砕されて返品。しかたなく、迷い込んできた紗夜にプレゼント。
そして夕食時、源三にそろそろ相手に目処が立ったかと訊かれ……
(選択)
まりあ→何ジロジロ見てるのよと返される。またまだ決めかねてる秀治に源三が自分の恋愛武勇伝を嘯くが、草次郎に実は泣き落としであることを暴露される。
奏音→祐平に西九条一族のことを話題にふり、その娘の奏音と知り合ったことを告げるが、皆がもう女に手を出したと誤解してしまう。
紗夜→話題を切り出すと、まりあの制止も虚しく、紗夜の名を聞いた源三は憤慨して食卓を去る。草次郎たちによると、鳳家と北園家は犬猿の仲でその人間を話題にするのはタブーらしい。
うらら→花嫁候補がないことに悩んでいると、まりあがうららの存在を話題に茶化す。
食後、自室で勉強中に、七歌がお茶の挿し入れに来た。
しかし、手が滑って熱湯を秀治の股間に零してしまう。
急かされてズボンを脱いだ瞬間、騒ぎを聞きつけたまりあが部屋に入ってきて……

396 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。[sage] 投稿日:2013/03/01(金) 19:46:21.89 ID:QjNh7avt0 [5/16]
(4/10)昨日の件でまりあとの関係はより悪化。重い空気の余波を受けた祐平に同情される。
同時に本日から彼の授業が始まるので、親子でも厳しく行くと釘を刺される秀治。
学校に着くと、興味を抱いたうららに以前の生活を聞かれ、庶民的な家庭環境や、母が他界したこと、そして借金のことを話す。
亡き母のことを聞いて後悔したうららだが、借金取りの話に疑問をぶつける。
実は彼女の家も(善良な)金融業、このケースの貸し金システムが合法ではないと説明する。
続けて、もしもまだ困ってるなら自分が力を貸すと言い出すが、秀治はそこまで気を遣うことは無いと厚意に感謝しながら拒否。
そして一限目は今朝も言っていた祐平の音楽。秀治の父親の授業と知るやうららははりきり、自己紹介で先生をお義父さん呼ばわりして教室を困惑させる。
昼食時、不良少女のうららは呼び出しを喰らって離脱。
隼人と食事中、また迷子放送が流れて……
(選択)隼人を煽てて探しに行かせるか、自分が探しに行くか……(後者の場合、中庭の陰でうたた寝する紗夜のパンチラに遭遇)
午後の授業中、先生に指名されて前の黒板の問題を何とか解いた秀治。
しかし、席に戻る途中緊張のしすぎで転倒し、慌てて伸ばした手をまりあの胸を押し付けてしまう。
恥をかいたまりあは赤面し、教師も黙らせるほどの気迫で制裁を加える。
放課後、まりあが教室を去るのを見て……
(選択)
まりあを追いかける→改めて謝るが、あれは不慮の事故だと理解しつつも、許せないまりあ。しかし許して欲しいなら何かの功績を残して挽回しろと激励し、一緒に帰路につく。
火に油を注ぐのも怖いので放置→隼人は女子2人とブッキングして食堂へ(ちなみに本人は奢り役として利用されているもよう)。
そして秀治はどこかで暇を潰そうと……
(選択)
音楽室→奏音に逢いに行き、祐平の授業の話題に。優しい彼の演奏に、秀治の言う「気持ち」が籠っていた気がすると語る奏音。
食堂→女子のいるテーブル間を飛び交う滑稽な隼人を観察していると、うららが来た。デレデレな彼女に困惑するが、隼人弄りには馬が合い、彼から「いっそ結婚でもしろ」と突っ込まれる。

397 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/01(金) 19:58:08.33 ID:QjNh7avt0 [6/16]
夕食時。いつもながらに厳しいまりあ。祐平が場を和ませようと今日の授業の感想を聞くが彼女の冷めた態度は変わらない。
自室でまりあとの関係に悩んでいると、草次郎が出没、そして七歌が上空から降ってきた。
実は鳳家には、使用人が活用する秘密ルートが張り巡らされていたのだ。
それはさて置き、悩みの相談をする秀治。婚約の話はおいといて、せめて同じ屋根の下で暮らすまりあとは仲良くしたい。
すると草次郎は、まずはマナーなど彼女の目につく生活態度を改善すべきと助言する。方針が決まって鼓舞する七歌を前に、秀治は奮起するが……

(4/11)早速朝食のテーブルマナーで実践するが、半人前で結局まりあに注意される。
登校時、廊下で隼人が女子たちと揉めていたのを見て、割って入る。
女子たちによると、遊び人の隼人に親友が本気で好意を寄せてしまい、軽い彼に弄ばされて傷心しているという。
お人好しの秀治はフォローに入り、隼人を貶しながらも、その女子の方にも問題があると反論する。
隼人がチャラいのは周知の事実。そんな彼に敢えて依存したことでふられて悔しいなら、見返すぐらいに磨きをかけたらどうだ?
アドバイスに感謝して去る女子たち。隼人は話が余計に拗れたと逆切れするが、その性格に反省の色は無いようだ。
本日から始まるダンス実習。必須科目としてクラスの皆は十分な技術を修学していたが、秀治だけは初心者。
ペアの女子Aと踊るも失敗が続き、先生に基礎を習得するようにと宿題を出される。
昼食時、いつも通り食堂に向かおうとしたら、なんと七歌が出現。
坊ちゃまのテーブルマナー改善のためにと、わざわざフルコースセットを持参し試練を与える。
教室で皆に見られる羞恥プレイの中、隼人や男子たちの応援でかろうじて通過した。
放課後、まりあにダンスの教授を頼もうとするが、私よりも親しいうららを相手にしろと冷たく拒否されて帰られてしまう。

398 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/01(金) 20:05:14.62 ID:QjNh7avt0 [7/16]
一方でうららも先生に呼び出されてしまい、秀治はどこかで練習しようと……
(選択)
音楽室→奏音にBGMと指導を頼んで練習するが、成果無し。
裏山→誰にも見られない場所で自主練していたら、迷い込んできた紗夜が登場。結局彼女を食堂に送り届けるために、練習はお蔵入りに。
中庭→独りで練習していると、抜け出したうららが来た。練習相手を立候補してきた彼女だがわざと胸を押し付けたりと、練習どころではない。
夕食時も秀治の意を汲んだ草次郎の計らいで、彼の料理だけフルコース。
細かいミスに草次郎の目が光る中、見て置けないまりあは無言でこっそりとヒントを与える。
素直じゃないそんな彼女の仕草に、クスリと笑う祐平。
そして秀治は食後も、夜の庭で単身、ダンスの特訓をしていた。
その様子を廊下で静観していたまりあに祐平が声をかける。うちの息子は不器用だけど頑張り屋だ。彼の努力をそろそろ認めたらどうだ?
ところがその言葉を聞いたまりあは余計に突っかかる。そこまでして自分の子と私を結ばせたいのか?
祐平はそれを否定し、許婚ではなく単に従姉妹として仲良くして欲しいと頼み、まりあも考えておくと一言残して去り……

(4/12)翌日、昨夜のダンスのしすぎで筋肉痛(ちなみにここしばらく源三は出張で不在)。
登校中に廊下で奏音と出くわす、加えて紗夜も現れるが、毎度の如く彼女が迷子中と悟り、2人で送り届けた。
少し遅い時間に教室へ。遅れた理由を、隼人やうららに話す。
そこで疑問に思う隼人。紗夜の家は政治家の北園家で、鳳家と不仲なのは周知の事実。その家の子同士が一緒に過ごすのは少々厄介ではないのか?
(なお、過去の選択で源三の反応を見た場合は秀治も理解していたが、それ以外のルートではここで初めて両家の関係を知ることになる)

400 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/01(金) 20:10:56.91 ID:QjNh7avt0 [8/16]
男女合同の体育の授業中。
開始早々、見栄をはって調子に乗った隼人が自爆、保健室送りに。
ペアを組んでの準備運動を課せられるが、隼人が欠けたので男子で秀治だけが漏れてしまった。
ところが、女子の方にも問題があった。聡明なまりあと浮いてるうらら、正反対ながらも近づきがたいという共通点を持つ両者がペアからはぶれていた。
それなら2人がペアになればいいと誰もが思うはずだが、うららはまりあの傲慢そうな態度が気に入らないと意地になって拒否を続ける。
遂に業を煮やした先生が指示、彼が考慮した組み合わせで、一方を自分に、他方を秀治と組ませる。
(このペアは自動的にそれまでのフラグが高い方に定まる)
昼食時も再び七歌のゲリラレッスンが発生するが、今回も男子たちのフォローで合格できた。
放課後、秀治はダンスの練習の為に先生に許可を貰い、隼人とうららと共にホールへ向かう。
途中で合流した奏音も誘って成果を見せるが、その技術は皆がコメントに困るレベル。
何故かホール奥を彷徨っていた紗夜も加わるが、烏合の衆を前に結局充分な特訓にはならなかった。
帰宅後も、懸命にダンスの練習をする秀治。
夜分遅くなると、そろそろ待機している使用人たちにも迷惑がかかるとまりあが中断を求めてきた。
徐々にではあるが、秀治を認めるようになってきたまりあ。
そんな彼女を見て……
(選択)ダンスのご教授を願う、やっぱり独りで頑張りたいから却下……
(ただしどちらにせよ「鳳の顔に泥を塗るわけには行かない」と結局まりあが自ら進んで指導を受け持つことになる)
丁度、明日から休日になるからビシバシ特訓させようと、完璧超人のまりあに変なスイッチが入り……

401 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/01(金) 20:15:05.65 ID:QjNh7avt0 [9/16]
(4/13)早朝5時から叩き起こされて練習。
火がついた鬼教官のまりあの指摘に翻弄され、食欲も沸かぬまま朝食へ。
食後も間髪いれずにレッスン再開。
その様子を見ていた祐平は、声をかけて来た草次郎に自身の苦悩を話す。
2人が仲良くなることは微笑ましいし、秀治が次代の当主になることにもう反論はない。
しかし、自分の借金が要因でこうなったことを考えると、後ろめたさがある。
草次郎はそんな祐平に、借金はあくまで1つの手段で、あの源三様なら他の方法でも必ず秀治を引き込んでいたと諭す。
それでも祐平は秀治を鳳に縛り付けてしまったことに罪悪感を抱いていたが、これも「縛られた分本人の見える世界が広がってもいる」という草次郎の言葉に少し蟠りが解ける。
昼食後もみたび練習。
ところが口は達者なまりあでも、身体は正直で疲労が溜まり、練習中に倒れてしまう。
意地になって練習を続けようとするまりあを説得し、秀治はお姫様抱っこした彼女を部屋まで運んで休ませる。
素直に従ったまりあだが、彼女は自分の愚かさに気付いた。
秀治本人も練習で疲れているのに自分を運んでくれた。対して、自分は無理をして結局恥をかいてしまった。
みっともないのはどっちだ?
ところが少し休んだ夕食後、回復したてのまりあが、また練習に誘ってきた。
それはまりあの作戦。敢えて本調子じゃない自分と踊ることで、秀治のダンスパートナーを気遣った「型」を学習させたのだ。
一本取られた秀治だったが、楽しく踊る彼女と打ち解けたようで……

402 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/01(金) 20:20:55.77 ID:QjNh7avt0 [10/16]
(4/14)思いのほか昨日の練習でダンスが上達したので、今日はやることがない。
すると草次郎が、折角だから繁華街でショッピングしてはどうかと提案してきた。
車で送られると、そこで女性をナンパしていた隼人と遭遇。彼に一帯の案内を任せる。
ある程度観光すると、隼人のナンパを手伝うことに。
当然ながら結果は玉砕。
ところがその女子がひったくりに逢い、秀治は犯人を罠にかけて盗られた物を奪い返す。
逃げ足の速い犯人には逃げられたが、感謝する女子にジュースを奢ってもらう。
夕食時。帰宅した大食感の源三のリクエストで、今晩は肉料理。
そして通い始めて1週間になり、そろそろ相手が決まったかと聞かれ……
(選択)
まりあ→打ち解けてきた彼女のことを意識する。
奏音→彼女のことが気になるが、恋愛というより単に放って置けない母性本能ではないのかと考える。
紗夜→彼女のことが気になるが、やはり源三に話すべきかと迷う。
うらら→好意的な本人の態度を考えたらそれもいいと考えるが、ただ流されているような気持ちに戸惑う。
部屋に籠り、婚約者のことに悩んできた秀治。
現れた草次郎に婚約の必要性を問うが、その真意は源三本人にしか分からず、彼の意見も憶測に過ぎない。
ただ個人的にも良心的に秀治を応援してくれる草次郎に、秀治も頼りにしていると返し……

404 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/01(金) 20:31:37.89 ID:QjNh7avt0 [11/16]
(4/15)暴食家の源三の我侭で、平日の朝から大量の料理。
秀治はもちろん、残すのは作ったシェフに失礼と変なところで意地になるまりあは胃もたれしたまま学園へ。
教室に着くと撃沈するまりあを横目に隼人たちに事情を話し、お気の毒にと同情される。
2人の体調も回復し、午前の授業は再びダンスのレッスン。
先生によって組み合わされたパートナー(まりあかうらら、先日の準備運動で選ばれた方)と踊り、習得した技術を見せて名誉挽回。
昼食時、七歌のレッスンも無くなったことで久々に食堂へ。
隼人、うらら、さらにその場に居合わせたまりあ、厨房で迷子になっていた紗夜、席を探していた奏音も加わり、みんなで昼食を摂る。
食後の休み時間、廊下で祐平を見かけた秀治。
どうやら吹奏楽の女子に、演奏の相談を受けていたようだ。
女子が去った後に秀治は声をかけ、人望や教える才能もある父を褒める。
しかし当の本人は、指導に留まらず自身も音楽家として活動していたいのに、複雑な気分だと吐露する。
帰宅後、今日は源三と草次郎は学園のとある「イベント」の会合で留守。
そして廊下でそわそわしている七歌を見かけて声をかける。
曰く、明日は休暇で、彼女が熱狂的に応援してるバンドのライブがあるらしい。
そして秀治は、その七歌にファンレターの推敲を頼まれて……

405 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/01(金) 20:35:34.08 ID:QjNh7avt0 [12/16]
(4/16)朝のHRに向かう2人。
以前とは打って変わり、まりあは学園内でも秀治と親しくなっていた。
兎に角、婚約相手を見つけなければと秀治に促すまりあ。
そんな時、秀治はふと廊下の窓から見知った人物が目に留まり……
(選択)スルーするか、中庭の奏音(パーティーの演奏に使うBGMを試聴中)に会いに行くか……
HR中、創立記念パーティーの連絡が入る。
まりあに聞くと、食事会やダンスがあるらしい。
そんなダンスに対し、まりあは鳳の人間だから相手をホイホイ選ぶつもりはないと語り、うららはうららで堅苦しい催し物は苦手らしい。
昼食時、合流した奏音、迷子になっていた紗夜も混じり、昨日と同じ面子で食堂へ。
食事中もパーティーの話。
奏音は演奏があるのでダンスは不可能で、紗夜は家の関係から公の場で一緒に過ごすことができない。
結論から見て、秀治は4人のヒロインと踊るのは不可能のようだが……
帰りのHR。
先生は再度パーティーの連絡をするとともに、明日抜き打ちで身体測定があることを伝える。
ボディラインにデリケートな女子たちはブーイングの嵐、そしてうららは毎度の如く先生に呼び出される。
そして下校時に……
(選択)そのまままりあと帰るか、学園をうろついて罰掃除をしていたうららを手伝うか……
夕食でもやはりパーティーの話。当日は次期当主として秀治は重役たちへの挨拶回りをしなければならないらしい。
そしてこの機に花嫁候補を探せと源三に忠告され……

406 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/01(金) 20:46:04.65 ID:QjNh7avt0 [13/16]
(4/17)復帰した七歌の元気な挨拶で目覚める秀治。
登校時、いつものように車で送迎されるが、ふと敷地内の物陰に気付き……
(選択)スルーするか、車から降りて鳳家に迷い込んだ紗夜を保護して一緒に学園に向かうか……
昨日の連絡通り、本日は身体測定。
待ちに待った一大イベント……とはしゃぐ隼人に乗せられて、秀治は2人で保健室のロッカーに潜伏し、女子の成長を見守ろうと試みる。
ところが狭い空間で揉めてたら見つかってしまい、逃亡するはめに。
女子を撒くために隠れる部屋を探すが……
(選択)1年生(奏音)の更衣室、2年生(まりあ&うらら)の更衣室、3年生(紗夜)の更衣室……
逃げ延びた先でヒロインの肌を目撃し、気まずい秀治。
結局隼人とともに覗きが発覚し、まりあにこってり絞られるのだった。
昼食時、覗き事件の話から、挑発的なうららの発言で胸の話に発展。
男子2名を外して女子4人で論争するが、様子がおかしい。
意図せずチャンピオンになり申し訳なさそうな奏音の横で、現実を思い知らされて撃沈する紗夜。
フォローしようにも、機嫌は中々直らない。
そんな時、秀治はちょっとした欲が生まれた。偶には弁当を持参してみんなで食べたい。
すると機嫌が直った紗夜も話に乗り、明日に決行することに。
折角だからと中庭の下見に向かう。
その中庭に行くと、ボールが木に引っかけた女子たちが困っていて、秀治は木登りして取ってあげる。
以前の隼人と女子の揉め事といい、秀治は無駄に首をつっこむお人好しとまりあたちに呆れられる。
そして帰宅後、秀治は出迎えた草次郎と七歌に、翌朝の厨房の使用許可と材料の買出しを頼んで……

407 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/01(金) 20:50:00.14 ID:QjNh7avt0 [14/16]
(4/18)早起きして厨房へ。
包丁をほとんど握ったことがないまりあに一から調理法を教えるが、怒っても喜んでも包丁を振り回す彼女に手を焼いてしまう。
そして昼食時、みんなの弁当を見せ合う。
奏音のサンドイッチ。
(企画の意図を理解していなかった)紗夜の豪華な重箱。
うららの家庭的で定番な弁当。
初めてで形が崩れたまりあの弁当。
そして面倒くさがった隼人のコンビニ弁当。
各自の作品を発表し合うと、おかずの交換が醍醐味だという話になって……
(選択)5人のうち誰の弁当と交換するか……
夕食時、今夜は源三が買い占めた豚一頭のトンカツ。
金持ちの金銭感覚に動揺している中、源三は遂に明日に迫ったダンスで恥をかかないようにと警告してきて……

(4/19)パーティー当日。
ボケた七歌に付き合わされて変なコスプレをさせられるも、まりあの助けでなんとか礼服を纏う。
学園に着いたら挨拶回り。
食堂に赴くと、鳳のお零れに貪欲な人間たちが集まっていた。
源三は皆の前に秀治を立たせ、彼が次代の鳳当主になること、それに伴ってまりあの婿養子となる人間にその資格がなくなったことを告げる。
すると、男たちは秀治に矛先を向け、自分の家族の女を嫁にしないかと次々に迫ってきた。
様子を見て肩をすくめるまりあによると、彼女も赤子から初老まで広い年齢層に求められたらしい。
大人の世界の恐ろしさを実感する秀治。
挨拶回りを終わって中庭に行くと、誰も誘えないと嘆く隼人の姿が。
本番は夕方からだが、それまでに相手を見つけなければ。
一方で、秀治の元に名も知らない女子たちが話しかけてきた。
しかし秀治は先ほどの人間の子息だと悟り、親に言われたから近づくだけではお互いのためにならないと丁重に断る。

408 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/01(金) 20:55:44.40 ID:QjNh7avt0 [15/16]
そして時が過ぎ、夕方になると……
(選択)4人のヒロインのうち誰を誘うか……
※この時点で個人ルートは確定。しかしフラグが不安定だと、下記のBADENDに入ります。

(共通ルートBADEND)
ダンスに誘うも、各々の理由(まりあ→誰とも踊らない主義、奏音→ピアノの演奏がある、紗夜→北園の自分が秀治と踊るわけにはいかない)で断られ、結局誰も誘えなかった。
(ちなみにうららのみ踊ることができるが、フラグが無いので後々に彼女のルートでBADになってしまう。言い換えればうららでは共通ルートのBADがない)
その日の未練が募ったまま、時は過ぎていき期限の1年が迫った。
遂にまりあとの婚約が確定するが、自分の未熟さを痛感した秀治はそれを拒否。反対された源三は勘当し、秀治たちを鳳から追放してしまう。
あれからさらに月日が経ち、秀治はアルバイトと夜間学生の2足の草鞋で、祐平との元のボロアパート生活に戻っていた。
夜道の帰る道中、南桜丘の制服を着た女子を見かけ、卒業した紗夜を初めとした皆のことを思い出す。
思えば、今の生活が前の借金地獄よりも安定しているのは奏音の親が父の仕事を、隼人の家が秀治の働き先を斡旋し、うららの会社が生活費を貸し与えて救済してくれたからだ。
凡人に戻っても、たとえ一方的に助けられる形でも、学園にいた皆と絆が残っている。
家に帰り、哀愁漂わせていた秀治。すると突然、七歌がやって来た。
自分は鳳の人間でなくなっても坊ちゃま唯一人に仕える者だと胸を張る。
そんな彼女に、秀治は自分は使用人を持つような資格はないと拒むが、七歌はそんな秀治の努力を理解していると巨乳で抱擁し、温かい声をかけられた秀治は涙を流す。
すこし落ち着くと、手紙を差し出す七歌。手紙にはこう書かれていた。
「2人だけで何かあったら癪なので、しばらく七歌を貸します。 PS、秀治のバカ」
どうやらまりあも秀治に未練があるようだ。
そんな彼女の繊細な一面と目の前で意気揚々とする七歌を前に、秀治もセレブな彼らを見返すくらいの人間になろうと奮起するのだった……

(共通BAD完)※七歌ルートに入るわけではない。

411 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 15:57:58.21 ID:uksB3mAu0 [1/29]
(うららルート)
うららを求めて校舎内を探し回り、教室に潜伏していた彼女を漸く発見する。
人前に出る事に苦手意識を抱くうららだったが、秀治が誘うと羞恥心よりも喜びが勝り即行で了承してくれた。
そしてホールに戻ってダンススタート。
毎度の如く胸を押し付けてアプローチするうららだったが、ちょっとふざけた秀治が仕返しにうららを引き寄せると彼女の動悸が激しくなる。
さらに悪戯心が働いた(それと人と衝突しやすい狭い空間で踊るのが嫌だった)秀治に引っ張られ、ホールの一番目立つ中央でダンスを続ける。
その様子に、節度を守らずにあんなところで踊る学生がいると憤る大人たち。
しかし、そこに理事長である源三が現れてそんな大人たちを一喝する。
誰があそこで踊っていけないと言った?暗黙のルールというなら、守る義理も無い。
そう言って彼らを退けた源三は、草次郎とともに踊る2人を遠くから見つめて……

(4/20)食事中。
秀治の恋愛模様は筒抜けのようで、源三は突然まりあに東雲うらら個人の評判を聞いてきた。
しかし、まりあ自身は自分の意見は私情を挟んでしまうから参考にならないと断り、代わりに祐平が「彼女は外見などで問題児扱いされるが、信念を抱いたしっかりとした子だ」と説明する。
だが源三は、その好意に嘘偽りはないのかと聞き返した。
東雲は最近この世界に仲間入りした新米。生き抜く力を得るために鳳の名を利用している可能性もある。
力を求めるのは必然だから別に自分は構わないが、そこに真の愛情があるのか?
食後に部屋に戻り、先ほどの源三の発言に憤りを感じた秀治。
そこにまりあがやってきて、うららを花嫁にするのか尋ねてきた。
はっきりと返答できなかった秀治だが、それでも一番気になる女子はうららだと語り……

412 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 16:04:27.17 ID:uksB3mAu0 [2/29]
(4/22)パーティーの後日の登校。
教室でうららが挨拶してきたが、それを押しのけてクラスメイトたちが雪崩れ込んできた。
父兄を通して秀治の素性を知ったようで、学園内ではその話題で持ちきりである。
質問責めから生還すると、復帰したうららと改めて挨拶。そんな仲良しの2人組をまりあは遠くから見つめて……
いつもの6人のメンバーで昼食へ。しかし本日の食堂は料理長が腕を奮うという特別な日。混雑する席を前に、出遅れた秀治たちが座れる場所がない。
しかたなく持ち帰りを注文しようとした矢先、話しかけられたウェイターが血相を変え、他の従業員とともに奥の部屋まで案内してきた。
どうやら生徒だけでなく、食堂の人たちも秀治が鳳の人間であることを知ったようで、状況を飲み込めない本人たちをVIP席に招待する。
(以降は普通の客として接してくれと秀治が頼んだのは、言うまでも無い)
放課後、うららが茶に誘うが、先生に呼び出されてしまう。悲しそうな目をするうららに……
(選択)帰る、先生の用事が済むまで食堂で待っとく……

(4/24)いつもの日常。
うららは周囲の状況によってテンションが変動する。
秀治に馴れ馴れしく話しかけるクラスの女子たちがいる間は消極的だが、食堂で駄弁るメンバーとは親しく話す。
そんなうららに、今度は秀治の方からお茶に誘うが、用事があると言って断られてしまう。
教室を去るうららを見送った秀治は……
(選択)帰る、追いかける……
(追いかけた場合)うららを尾行すると、学校を出てグラウンド、さらに鳳の私有地に近い林道まで入るではないか。
そこで秀治は、学園の幼等部たちと戯れるうららを発見。
突然ダーリンが現れたことに驚くうららの横で、幼児たちから誰だと聞かれて……
(選択)うららの彼氏だ、うららの夫だ……
折角だから秀治もその輪に入り、子どもたちと遊ぶ。
日が暮れて子どもたちを帰すと、うららと2人きり。彼女は定期的に彼らとこうして遊ぶ約束をしているらしい。
同世代のクラスの皆よりも、無邪気で純粋な子どもの方が仲良くなりやすいらしく……

413 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 16:11:48.01 ID:uksB3mAu0 [3/29]
(4/25)また平凡な日常。
もうすぐ迫るGWはどう過ごすかと隼人やうららと対話する秀治。旅行の話から、うららはいつか新婚旅行をしたいと甘えてくる。
そんな昼食時、いつも通り食堂に向かおうとしたら、突然秀治だけがクラスの男子たちに呼ばれ、皆から一旦離れることに。
中庭まで連れられた秀治は、嘗て源三がしたように、男子たちから不謹慎な警告を受ける。
東雲は力を得るために鳳を取り入れようとしてる。手段は選ばず、うららが秀治を慕っているのもただの演技だ。
警戒しておくと誤魔化して男子たちの元を去り、食堂で合流する秀治。
しかし彼を迎えたうららの笑顔が正面から見ることができず……
夜の自室で勉強するも、昼間のことが気になって集中できない。
何より、男子たちにはっきりと否定の言葉を言い出せなかった自分も、心のどこかでうららを疑っているのではないのか。
果たしてうららの真意は……
(最終選択)うららを信じる、うららを信じたい、自分を信じる……(「自分を信じる」が正解だが、それまでのフラグが不完全だと選択肢に出ない)
考えた末に出した結論は、うららの愛情を信じる以前に、それを受け止める自身の心情を信じること。
仮にもし本当にうららが自分を利用しているだけなら、今度はこっちから攻めてうららを本当に惚れさせようと決意するが……

(4/26)翌日。
学校でのうららへの悪意ある視線は、目に見えるようになってきた。
いつものように秀治に甘えてくるうららの周囲で、クラスで陰口が飛び交う。
酷い仕打ちに秀治は怒りを覚え、その秀治をうらら本人が気にしたら負けだと制止するも、彼の怒りは治まらない。
休み時間。秀治と隼人の指摘で寝癖に気付いたうららはセットし直すためにお手洗いへ。
それを狙ったかのように、女子たちが秀治に言い寄ってきた。
やはり内容はうららを罵倒する話。
そんな彼女たちの発言を不快に思った秀治は、そのうららの汚点が真実だとして、それを含めてうららを愛してることを明かそうとする。

414 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 16:16:13.21 ID:uksB3mAu0 [4/29]
ところが、その途中でうらら本人に会話を聞かれてしまった。しかも中途半端なその台詞では、秀治もうららを弄んだようにしか聞こえない。
「あんたも、私をバカにしていたのか!」
大声で涙を流しながら走り去るうらら。
一瞬ショックで呆けていた秀治も、激昂する隼人の声で我に返って追いかける。
秀治を見送り、らしくないことをしたと自虐する隼人。そんな感情的になった彼に、まりあは彼の気持ちに気付くが、本人は何のことかととぼける。
一方で秀治は廊下を駆け回り、途中で自分を捕まえた祐平に行方を聞いたりするも、うららを発見できず、その後も彼女が授業に戻ってくることはなかった。
夜、自室で傷心していると、心配してきたまりあがやって来て、秀治は彼女に自分の本音を話す。
第三者なのに告白の台詞を聞かされて恥ずかしいまりあは、プロポーズは本人にしろと連絡先を調べてうららの家に電話させるが、相手先が秀治だと知られると電話線を切られてしまう。
袋小路に入った秀治は嘆くが……

(4/30)連休明け。
急いでうららに逢うために教室へ向かった秀治。しかし、そこに嘗ての「東雲うらら」はいなかった。
そこにいたのは、以前の天真爛漫だった頃のような光が消えて目が虚ろになり、お前と関わったことなんか一度もないと、それまでの楽しかった思い出を自己否定し続けるうららだった。
うららの甘える声が消え、休み時間の教室は以前よりも静寂に包まれていた。
秀治はそれが異常だと感じた。まるでこの一ヶ月間のうららのバカ騒ぎが無かったかのように振舞う不気味な生徒たち。
しかしそこに隼人が現れ、今が正常に戻っただけで、秀治が転校した後の方が異常だったと意味深な言葉を告げる。
そして、話があるからと放課後に時間を合わせる。
放課後、隼人の指示通り食堂に行くと、彼の計らいでVIP席に案内されて……

415 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 16:18:39.74 ID:uksB3mAu0 [5/29]
(うららBADEND)
隼人はうららの事情を話そうとするが、その前に彼女の全てを、負の部分を含めて受け入れる覚悟があるのかと秀治に確認する。
その言葉に思慮深く考えた秀治。
しかし隼人は、そうして刹那でも動揺した彼にもはや彼女を任せられないと見限り、逆に諦めるように促した。
何もできなくても、せめて彼女の幸せを祈ってくれ。
隼人の言葉が胸に突き刺さった秀治は、以降もうららとの仲を取り戻そうとするも、無駄に終わってしまう。
むしろ状況は悪化し、秀治が関わろうとすると、うららが嘔吐するまでに至った。
結局、本当にうららのことを諦めてしまい、約束の一年が近づいた。
誰も花嫁候補を選べず、秀治はまりあと婚約することになるが、まりあ本人も満更ではないようす。
教室が2人の祝福で盛り上がる中、その片隅で孤立した少女は呟いた。

ダーリン、幸せになってね……

(うららBAD完)

417 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 16:27:42.60 ID:uksB3mAu0 [6/29]
(ルートに成功した場合)
覚悟を問われた秀治が即答したことで、隼人も彼を認めて事情を話す。
エスカレータ式の学園にうららが通うようになったのは中学校から。
その頃はまだ地毛の黒髪と地味な制服で、「儚げ」という言葉が似合う控えめな少女だった。
当時、この世界の住人にとっての余所者にして若輩者の東雲は周囲から蔑まれ、金融企業という家柄から彼女は虐げられてきた。
隼人によると、今のような外見になったは自己防衛。わざと悪態を曝すことで目立ち、あからさまな折檻を避けていたのだ。
しかしその行為で彼女は余計に孤立し、クラスで浮いた存在になっていた。
だが、彼女の世界に「ある一人の男」が現れたことで、一筋の光が見えていた……
隼人の言葉に、秀治は自分を慕っていたうららの言葉一つ一つの本当の重みを悟り始める。
その隼人も、気付けば秀治に対して感情的に怒りをぶつけていた。
うららを救ってくれるかもと信じていたのに、彼女の心を裏切ったあの仕打ちはなんだ!?
秀治は誤解だと弁解するが、隼人はそれを承知しても彼女の心を踏みにじった事実を責める。
秀治も自分の非を認めているが、うららの心を救える術はない。
しかし、隼人はそんな秀治に本気になればいつかは光が見えると諭す。
隼人から激励されると早速うららを発見するが、彼女は先日のように林道の幼児たちの所に向かっていた。
子どもたちと和気藹々としていたうららだったが、秀治の存在に気付くと再び人形のように冷たくなり、彼を拒否する。
秀治が説得しようとするも、うららはヒステリーを起こし、叫び声に子どもが泣き出してしまう。
今は分が悪いと判断し、子供たちに心配されながら、その場は退くしかなかった。
部屋に籠って悩んでいた秀治のもとに、まりあがやって来た。
傷心した秀治を励ますと思いきや、まりあは些細な誤解で秀治に対して不信になった半端者とうららを卑下する。
だが、それは秀治の本意を確かめるための芝居。憤ったことを指摘され、秀治はうららの好意をより明確に自覚する。
そんな彼に、まりあはアドバイスを一言。
「相手に振り向いて貰おうとするんじゃないの。”振り向かせる”のよ!」
その言葉に、ある作戦を閃いた秀治は、まりあが去った後、今度は七歌を呼び出して……

418 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 16:33:04.74 ID:uksB3mAu0 [7/29]
(5/1)翌日。登校してきたうらら。
陰口を受け流しながら、自分には孤独という絶望しかないと悲観的になっていた。
そんな時、突然教室がざわめく。
少し興味を抱いたうららが覗くと驚愕した。
なんと理事長の孫で鳳次期当主とも言われているはずの少年が、髪を真っ赤に染めているではないか。
仰天するうららに秀治は近づき、やっと”振り向いてくれた”と言って真正面から遂に告白する。
教室の中心での告白に、クラスがさらに騒然となり……
昼食時の食堂。秀治の大胆な告白劇は1年(奏音)、3年(紗夜)の間でも噂になっていた。
にしても、「振り向かせる」主旨が違うだろと呆れるまりあ(ちなみに同居してる源三は豪快に秀治の奇抜な行動を褒めたらしい)。
校則違反をしたからには学校からの処分が来るのは必然だが、うららに対するケジメだと秀治は腹を括る。
カップリングをメンバーに祝福される秀治たち。しかし、彼にはもう1つの悩みがあり……
秀治は放課後、今度はうららだけを食堂に呼び出す。
未だに恋人になった現実味がなくそわそわしているうららに、秀治は自分が許婚候補を探していること、その婚約相手にうららを選んだことを告げる。
有頂天になるうららだったが、理事長に直々に面会しにいかなければならないと知ると、顔が青ざめて……

(5/3)休日、ロボットのようにガチガチに訪問してきたうらら。
入り口で出迎えたまりあが軽くうららを挑発して気を紛らわせるが、いざ理事長の前に出ると再び硬直してしまう。
そんな彼女の顔を見ながら源三は草次郎に、うららの家の東雲の利益を確認する。
金利でしか動かない源三に秀治は不快感を露にするが、うららはダーリンと結ばれるならそれでもいいと制止。
すると源三は「愛する者の為なら家すらも利用する」といううららの大胆さに惹かれ、遂に嫁としての判子を押した。
そう言った矢先、源三は善は急げとうららの両親のもとに向かい……
嵐のような一日が過ぎ去った夕方。秀治の部屋で2人きりになり、再び恋人になったことを確認して……
(Hシーン1)

419 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 16:37:25.05 ID:uksB3mAu0 [8/29]
(5/4)翌日もGWで休日だが、うららを呼び出して婚約発表。
学園のホールに学園関係者や鳳との関係を持つ名家の人間を呼び、源三を介して秀治とうららの婚約を公式に発表する。
しかし、それを聞いた途端に来賓の大半が怪訝な眼を向ける。
よりによって何故東雲なのか?東雲は鳳に付け入って何かを企んでいるのではないか?次期当主は騙されているのでは?
飛んでくる言葉は祝福や賞賛ではなく、東雲家を批難する野次ばかり。
源三が今回の件は2人の意思を尊重したもので、躍進のために勢力を求めるのはこの世界では当然だと一喝する。
彼の気迫にホールは静まるが、その光景はうららに、自分たちの幸せが祝福されていないという現実を知らしめることになり……

(5/7)GW明けの教室は、陰湿な空気に包まれていた。
親御さんから聞いたのか、クラスメイトたちも2人の婚約の話を知り、一層陰口が増していた。
昼食時に集まるメンバー。純粋に秀治らを祝福してくれるのは彼女たちだけである。
ちなみに隼人曰く、銀行の四谷と金融企業の東雲は交友があり、うららが来る時期から彼女のことを親の方から託されていたとのこと。
自分はお節介なお兄さんだと嘯くが、当のうらら本人にはうざがれて弄られる。
それでも彼がうららを支えてくれていたことに変わりはないと、暴走した秀治は隼人に感謝の気持ちを込めてキスを迫り……
そんなバカ騒ぎをした夕方。またも自室で悩む秀治。最優先事項は、自分たちに向けるクラスからの偏見をどうにかすること。
一方、源三と草次郎も学園でのうららの評判について問題視していた。
しかし源三は力を持ち過ぎた自分が干渉するまでも無いと静観の姿勢を取り、次期当主としての秀治の素質に賭けて……

420 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 16:43:28.84 ID:uksB3mAu0 [9/29]
(5/9)平日の昼休み。
うらら本人は無反応に振舞っていたが、日に日に増す彼女への陰口に遂に秀治の堪忍袋の緒が切れた。
するとまりあに自分が次期鳳当主だということを確認し、何かに気付いたまりあもにやけながら肯定する。
秀治がいずれ鳳を支配する大物になるなら、その婚約者であるうららも鳳の要。
彼女を蔑むことは、それ即ち鳳そのものに喧嘩を売っているのと同義だ。
鳳という名を用いた脅しに戦慄するクラスメイトたち。秀治はうららを守るためなら、家の力を乱用することも厭わない。
ところが隼人が割って入り、そんな強引な手段では相手に憎悪を残したまま抑えつけるだけで解決にならないと諭す。
隼人はクラスの数人を指名し、誰々は東雲から資金援助を受けたとか、誰々は東雲が返済を猶予してくれたことで事業に成功したとか、
まるで明かされて欲しくないプライベートを暴露するかのように、的確に彼らが東雲の救済を受けていたことを曝す(ちなみに遊び相手の女子から小耳に挟んだらしい)。
それだけ恩恵を与えてくれた東雲を虐げるのは不条理でしかなく、しかもその矛先を何の罪もない少女に向けるのは身勝手に他ならない。
彼らは親から強要された価値観でうららに偏見を持ち、深層心理で自己の非と向き合うのを恐れて、誰もが自分たちのことを疑問視しなかった。
隼人の説得に過ちに気付いた生徒たちは、一人また一人とうららに謝罪していく。秀治も脅したことを謝り、長い間続いた彼女のしがらみも和解という結末で漸く消え去った。
放課後、久々に子どもたちの所に遊びに行くうららに、秀治はついていく。
すっかり忘れていた髪の色で子どもたちに不良だ不良だと怖がられるも、前に遊んだお兄ちゃんだと説得して一緒にままごとへ(昼ドラ並みの家族構成に何故か秀治は赤子役)。
子どもたちを帰らせて夜の静寂に包まれた学園。
そんなとき、2人きりという状況に勃起した秀治の股間に、うららが気付いて……
(Hシーン2)

421 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 16:48:27.08 ID:uksB3mAu0 [10/29]
(5/10)雨降って地固まる。
和解して早々うららは、クラスの女子たちと打ち解けてガールズトークを展開していた。
そんな彼女を見守りながら秀治は、近くにいた他の女子に改めて昨日の侘びを入れるとともにこれからもうららと仲良くしてくれと頼み、女子たちも今更ながらと2人の婚約を祝福してくれた。
昼食時、昨日の騒動の話題で、万事解決したと安心する奏音たち。
和解とともに、クラスからも祝福されるようになった。
でもうらら自身にはまだ不満があった。
約1名、秀治に一番近しい女性のみが祝福の言葉をかけて来ない。
うららに問い詰められてもそっぽを向くまりあ。自分はまだうららを「鳳の嫁」に相応しい人間だとは認めてないと否定する。
どうやら最大の難関は身近にいたようで……

(5/12)休日。暇を持て余しているとうららから遊びに来ると電話が入る。
早速出迎えて招き入れると廊下で祐平に出会い、自分たちの駆け落ちとは違って前向きなことだと、2人の婚約を激励される。
その後、秀治の部屋に入ると「初めて」の記憶が脳裏に浮かび発情してきたうらら。
その場の雰囲気に流れてキスをしようとしたら、茶の挿し入れに来た七歌が割り込んできた。
鬱陶しいから茶は自分で淹れると邪魔者を退けようとしたうららだが、その挑発が七歌のプライドに火をつけてしまう。
ダイニングにて審査員に秀治、まりあ、草次郎が参加し、急遽2人の茶淹れ勝負が展開された。
適切なタイミングで茶葉を取り出して絶妙な旨みを再現した七歌と、長時間茶葉を淹れて苦味を引き出してしまったうらら。
勝負は前者の勝利かに思われた。しかし、茶葉は味と香りの2通りの楽しみ方があると草次郎が評価したことで勝敗はドロー。
七歌もうららの実力を認めて屈服した。
しかし、今度はまたうららとまりあが口喧嘩を始めて……

422 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 16:53:14.29 ID:uksB3mAu0 [11/29]
(5/13)体育の授業中。気付いたら、うららの姿がない。
もしやいじめが再発したかと心配したが、まりあによると怠慢な彼女は時々体育をサボってどこかにとんずらしているらしい。
まりあに断りを入れて林道に入ると、うららを発見し戻るよう説得する。
しかし、疲れるのが嫌なのは勿論のこと、今まで単独でいたうららは皆との体育の過ごし方が分からないと拒む。
でも縄跳びなら得意だと、マイペースな彼女は体育倉庫から縄を無断で拝借して跳び回る。
しかし、調子に乗っていたら縄が雁字搦めに絡まって……
(Hシーン3)

(5/15)昼食時。
女友達と過ごす時間が増えてきたうららだが、この時間だけはダーリンと過ごしたいといつもの面子で食事を摂る。
いつもながらいちゃつくうららに、まりあが注意し、毎度の如く口論に発展する。
放課後、また食堂にお茶しようとした2人だが、染めた髪について教師に呼び出されて説教を受ける。
骨抜きにされて解放された2人。でもよくよく考えたら、もうクラスの問題がなくなったうららは髪を染める必要はないのではないか?
悩んでいたうららだったが、秀治はそのままのうららでもいいと答え、喜んだ彼女と一緒に帰路に着き……

(5/17)放課後。
秀治は髪を染めた罰という名目で、担任の雑務をサポートしていた。
担任は髪を戻せば丸く治まると勧めるが、秀治は自分のケジメだからまだ戻さないと拒否。
そんな彼に担任は、自分では果たせなかったうららのいじめを解決した感謝と、染めてる髪を黙認することで他の教師から後ろ指を指されている苦悩の板挟みを吐露する。
それに同情した秀治が担がれ、教師の手伝いを終えた夕方。謎のあえぎ声が教室から聞こえてきた。
聞き慣れた声だと気付いて覗くと、ダーリンに会えなくて寂しいうららが机の角で……
(Hシーン4)

423 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 17:07:01.79 ID:uksB3mAu0 [12/29]
(5/19)休日。
本日は東雲親子が訪問。
今まで多忙で漸く挨拶する時間が出来たと謝罪する東雲父だが、源三は忙しいのはむしろめでたい事だと諭す。
その仕事量の増加も、おそらく婚約した鳳という存在が齎した影響だろう。
秀治はそんな東雲父から娘を託され、源三からは鳳の名を託された。
2人に期待を掛けられ、うららや鳳という大切なものを守ろうとする秀治だが、勝手が分からない。
源三と東雲父はそんなひよっ子の秀治に世界の先駆者として指導や補助を約束してくれた。
そして草次郎の一言を引き金に、2人の子どもの話題に突入。
ベタ惚れなうららは勿論、源三や東雲父すらも大いに賛成。
気が早すぎると、秀治はただ一人困惑するが……

(うららエピローグ)
ある日、うららは秀治と学園を徘徊していた。
ダーリンと一緒にいるのは嬉しいが、彼自身はどこか落ち着きが無く、学園を歩き回るという無意味なことを繰り返す。
まるで何かの時間を稼いでるかのように。
すると秀治の携帯にまりあからの連絡があり、彼に誘導されて教室にうららが入るとクラッカーを鳴らされた。
実は今日はうららの誕生日。
今まで差別していたクラスメイトも謝罪の意味を込め、隼人の企画でサプライズパーティーを準備していたのだ。
孤立して誰からも誕生日を祝ってもらえなかったうららだったが、温かい友情に包まれて嬉し涙を流す。
教室の中心にいた少女は言った。

ありがとう、みんな。今日は今までで、一番幸せな誕生日だよ……

(うららルート完)

424 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 17:11:48.01 ID:uksB3mAu0 [13/29]
(奏音ルート)
いざ誘ってみるが、唯一のピアニストである彼女はBGMの演奏のために持ち場を離れるわけにはいかなかった。
しかも人数に余裕がある正規の吹奏楽と違い、ダンスどころか食事休憩も与えられていないという。
理不尽だと同情する秀治だが、本人はピアノが好きだから気にすることじゃないと否定。
演奏があるからと申し訳なさそうに断る奏音だが、そこに祐平が現れ、誘った秀治に顔を立ててあげるといって演奏の代理を引き受けてくれた。
そして願いが叶ってダンスタイム。
しかし奥手な2人の踊りはガチガチ、とくに奏音の様子がおかしい。
実は、彼女は秀治の熱意あるダンスの誘いを告白と感じていた。自分の発言を振り返り、それに気付いた秀治にも羞恥心が込み上げる。
だが初心な奏音の姿を直視した秀治は、そんな彼女の一途な努力を支えたいと心に誓い……

(4/20)食事中。
秀治は祐平に、ピアノの代理を引き受けてくれたことに礼を言う。
自分ができることはあれぐらいと謙遜する父。
そして会話中、鳳家の人間たちは奏音を秀治の花嫁候補にしようと考えていた。由緒ある西九条家と繋がることに、源三も大いに賛成である。
まりあからも「嫁にするのか」と聞かれるが、ただ頑張る後輩を応援したいだけと否定し、呆れた彼女に2つ返事を返される。
しかし、自室に戻って考え込む秀治。
応援すると言っても、音楽に対して素人な自分が奏音にできることがあるのだろうか……

427 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 17:31:15.84 ID:uksB3mAu0 [14/29]
(4/22)週明け。
教室に入ると、秀治が理事長の孫であることを知ったクラスメイトが詰め寄ってきた。
昼食時、みんなで食堂に向かおうとするが、教室の窓から紗夜があらぬ方向へ歩いているのを発見し、秀治と隼人は急いで捕まえに走り出す。
教室に取り残されたまりあとうらら。
うららは小姑(仮)と2人きりは嫌だと怪訝そうな顔をするが、まりあは「もうあなたのダーリンはあなたのことなんか見てない」と返す。
話をはぐらかすまりあに、うららは困惑し……
息切れしながら紗夜を連れて食堂で皆と合流。
すると、従業員によってVIP席に案内される。
しかも奏音も特別視されていて、上座の秀治の隣に座らされた。
我侭に文句を口にするうららに、奏音は申し訳なさそうに謝り……
放課後、まりあに断りを入れて音楽室へ。
秀治は、奏音の力になりたいという自分の気持ちを告白し、彼女に感謝される。
そんな2人が互いを想うのは、秀治が初めて奏音にかけた「楽しんでいない」という言葉が基盤になっていたが、奇しくも互いの意味合いは異なっていた。
秀治はあの時奏音にひどいことを言ったという罪悪感が原動力になっていたが、奏音は堂々と指摘してくれた頼れる人と捉えていた。
そして家に帰った秀治は何かの助けになるだろうと、とりあえず奏音のコンクールの課題曲のサンプルを参考として聞いてみるが……

428 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 17:38:46.50 ID:uksB3mAu0 [15/29]
(4/23)翌朝、曲を聴き続けて寝不足の秀治。
朝、廊下で出会った奏音と一緒に音楽室に向かうと、少し気になったので彼女がピアノを演奏するようになった切っ掛けを訊いてみる。
音楽の名家だが、曰く自分がピアノを好きになったのは、幼少時代に幼稚園の先生が弾いたオルガンが発端。
先生が奏でる音は、怒ったり泣いたりした子どもたちを即座に和ませる素敵なものだったと語る。
あの人のメロディは心が籠っていた。しかし、自分は秀治が言うようにどこか音楽に心を乗せ切れていないと自虐する奏音。
ネガティブになる彼女の側で、それを聞いた秀治は彼女の心のどこかにその「楽しさ」が残っているはずと確信し、その感性を取り戻そうと奮起する。
放課後もうららのデートを断って音楽室へ。
奏音によると、コンクールは3週間後の5月12日に迫っていた。
秀治は出来る限りのアドバイスが出来たらと、昨夜音楽を聴いて気付いたことを書き留めたメモ(一部寝ぼけて支離滅裂な内容もあるが……)を見せたり、
音楽家である父・祐平と演奏を比べてみようと提案してみたりといろいろ模索してみる。
しかし、具体的な案はその場で生まれず、秀治は家に帰って部屋でまた考え込む。
すると、1つの考えが浮かんだ。
奏音は音楽一家の子ども。その由緒ある一族に恥をかかないようにする彼女へのプレッシャーが、逆に追い詰めているのではないのか?
ならば、緊張している彼女の心をリフレッシュさせれば良いと秀治は考えて……

430 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 17:42:53.91 ID:uksB3mAu0 [16/29]
(4/24)1年の教室にいた奏音に、さっそく今度の日曜に一緒にお出掛けしないかと誘ってみる。
受け入れてくれた奏音だが、秀治の言葉にモジモジしてしまった。
どうやら彼の誘いをデートと誤解してしまったようで、指摘された秀治自身も漸く自分の粗相に気付き、互いにシドロモドロに。
夕食時。久々に大量の肉が喰えると豪快な源三や、それに呆れるまりあ。
そんな騒ぎの中、今更デートを意識してしまった秀治は心ここにあらずで……

(4/27)デート前夜。緊張と興奮で落ち着かない秀治。
部屋に草次郎がやって来て、よき理解者である彼と相談し、奏音の性格を分析して彼女が喜びそうなプランを提案してもらう。
それでも、不安や緊張はいつまでも消えず……

(4/28)デート当日。正門でまりあ、草次郎、七歌に見送られる。
送迎車の使用人からも激励を受けていざ待ち合わせ場所へ向かうが、そこには既に奏音が待っていた。
緊張して予定より早く来ていたが、秀治との連絡方法がなく、鳳家に直接電話を入れるのも遠慮していたのだ。
折角だからと、2人は自分たちの携帯を登録する。異性とのメアド交換にはにかむ2人。
早速デートを始めると、奏音はゲームセンターが気になり……
(選択)
クレーンゲーム→初めてのゲームで興味津々の奏音は夢中になってケースの中の景品をゲットする。しかし、そのぬいぐるみは「ブタにウサ耳がついたような怪奇生物(奏音命名、ぶ〜ぴょん)」だった。
音楽ゲーム→鍵盤型ゲームだが、ピアニストである奏音でもゲームは初心者で最初は失敗。しかし、一回でコツを掴んだ彼女はリトライすると、目にも止まらぬ速さでレベルアップし、野次馬を唖然とさせる。
日も暮れてデートも終わりかけた頃、秀治は楽しんでいた奏音に今日の本当の目的、彼女の心を気分転換させることを語る。
家に帰ると、まりあと七歌が出迎えた。
そして恋バナに貪欲な彼女たちに、秀治は誘拐され……

432 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 17:47:28.78 ID:uksB3mAu0 [17/29]
(4/30)GWの飛び石連休の合間の平日、朝の廊下。
ピアノのメロディが聴こえたので音楽室にいくと、奏音が演奏をしていた。
しかも音楽を通して、以前よりも何だか楽しさが伝わってくる。
秀治のアドバイスのお陰で、音楽に対してリラッスクした姿勢を持てるようになったと喜ぶ奏音。
ところが、そこに祐平が現れ、今の奏音の姿を否定する厳しい声をかける。
楽しい気持ちを音楽に乗せようとしたが為に、技術面が衰えてしまっている。
そんな演奏はコンクールには通用しない。優勝したいなら感情を捨てて無機質に演奏した方がまだましだ。
いつもの温厚な父からは想像できない物言いに、秀治は腹を立てるが……
昼食時も、悩みを引きづった奏音。
心配したまりあが秀治に事情を尋ねるが、秀治もどうすればいいかうまく説明できない。
放課後に音楽室を覗くと、奏音は演奏もせず、秀治や周囲の様子にも気付かず、ただただピアノを見つめていた。
そんな彼女を救いたい一心だった秀治は職員室の祐平に会いに行くが、ニアミスで仕事を終えて鳳家に帰っていた。
自分も急いで帰宅し、直接祐平の部屋に向かい奏音へ言った酷い仕打ちの真意を確かめようとする。
しかし、今度は秀治が祐平に一喝された。
秀治がすべきことは、今ここでそのことを聞くことではない。それは「逃げ」で本来やるべきことが他にあるはずだろう。
そう問い詰められた秀治は……
(選択)学園に戻る、ひるまず真意を追求する……(どちらにせよ、学園に戻ることなる)
自分のすべきことが「奏音の傍にいてあげること」だと自覚した秀治は、大急ぎで学園に戻る。
既に外は暗くなっているのにも関わらず、音楽室では奏音が未だにピアノを前に硬直していた。
秀治が後ろから抱き寄せると、奏音は彼の存在とともに放課後から相当の時間が経っていたことに気付く。

434 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 17:53:35.23 ID:uksB3mAu0 [18/29]
秀治に抱かれて泣き出した奏音。
心を持たない完璧な演奏と温かい心を持った不完全な演奏。
矛盾した2つの音楽を選ぶことができない。
まして一方は、秀治が導いてくれた答え。
それを無下にしてコンクールに臨むのは、彼を裏切ることになってしまう。
自分の存在が奏音の演奏の妨げになっていたことを知り、愕然とする秀治。
そこに祐平が現れ、今朝方言ったことに対して、自分は答えを持ち合わせていないと無責任な回答をする。
しかし彼は続けて、この「矛盾した演奏」を同時に実現できる天才を知っていると語る。
それは奏音の父。
彼の演奏は完全な音楽家としての技能と同時に、聴く人の心を魅了する才能を持っていた。
祐平に問われ、尊敬する父の演奏を思い出す奏音。
すると、何かがふっ切れたかのようにピアノに向かい、今までにはないほどの綺麗なメロディを奏でる。
祐平曰く、今の彼女に必要なのは「平常心」だった。
秀治の言う通り「憧れ」や「責任感」はプレッシャーという枷になり、かと言って単にリラックスしただけでは「堕落」という末路を生んでしまう。
彼女にはこの2つの境界線を見極めるために、常に音楽への想いを意識する「平常心」が不足していたのだ。
無事に答えが見つかり奏音が喜ぶと、夜分遅くなったので送迎車で帰ることに。
そして祐平に促された秀治は、奏音と相席になって……

436 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 18:03:34.14 ID:uksB3mAu0 [19/29]
(5/1)朝の教室に奏音が訪れた。
昨晩のお世話になったことにお礼を言う奏音。
それを聞いたうららや隼人を初めとしたクラスが誤解し、教室が騒然となってしまう。
昼食時。奏音は謝りながら事情を説明。
昨日は演奏に苦悩していたが、秀治たちのお陰で立ち直ることができた。
折角だからと秀治の提案により、その場にいた皆にも後で演奏を聴いてもらうことに。
当然、皆は賛美一色。
これでコンクールに怖いもの無しだと応援のエールを送り、奏音は彼女たちにも感謝する。
夕食時、秀治は祐平に昨日の礼を言い、単に自分に出来ることをしただけだから気にするなと返す父。
会話の最中で、秀治は源三(秋絵)と祐平が出会った切っ掛けが気になって尋ねてみた。
昔のことは忘れたと惚ける源三だったが、代わりに草次郎が説明する。
嘗て秋江がコンクールに出る時、ただ一言口にしただけで裕平は彼女を入賞に導き、その功績を認められて鳳に雇われていた。
その一言とは「楽しんでおいで」。
それは今は亡き母が、幼い秀治を見送る際に必ず口にしていた言葉だった。
深くなった奏音との関係をまりあに茶化された秀治。
今までただ一心にコンクールの応援に夢中になっていただけで気付かなかったが、指摘されて彼女への好意を自覚する。
自室に籠もって悩む秀治。今すぐ、自分の気持ちを伝えたい。
でもコンクールを控えたデリケートな今は我慢するしかない。
コンクールを終えた頃にでも告白しようと決意を固めた秀治は、本心を伏せて後日の約束をしようと奏音に電話をしようとするが……
(選択)電話するか、しないか……(どちらにせよボタンミスで奏音と通話する)
突然電話が掛かったことに緊張する奏音と、出られたことに緊張する秀治。
頭がいっぱいの秀治は思考能力を失い、結局その場で口が滑って告白してしまう。
言われて困惑する奏音に、言ってしまって後悔する秀治。
今のは冗談でただ電話をしたかっただけと誤魔化して電話を切る。
それが悲劇の幕開けになるとも知らずに……

439 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 18:09:31.06 ID:uksB3mAu0 [20/29]
(5/2)起床時。
奏音からメールが来て、互いに慣れない打ち込みで朝の挨拶をする(さすがに「(@盆@)ノ」を使う奏音のセンスはどうかと思うが……)。
昨日は変な電話を掛けてゴメンと謝る秀治。
登校時に奏音に逢うと、やはり告白のことを意識して秀治のことを直視できない様子だった。
授業でも秀治のことが気になって呆けていた奏音。考えにふけって周りが見えていない。
しかもあろうことか、その時彼女は体育のバレーをしていて……
休み時間。
まりあやうららと駄弁っていた秀治たちのところに、隼人が転がり込んできた。
なんと奏音が体育で突き指をしたと言うのだ。
秀治は血相を変えて保健室に向かうと、彼女は全治一週間と診断されていた。
コンクールにはギリギリ間に合うと胸を撫で下ろすうららたちだったが、現実ではそうはいかない。
指が治るまで練習を停止したら、勘が鈍ってしまう。ましてや全治と言われても、治った直後にピアニストの繊細な指を酷使するわけにもいかない。
保健の先生も、コンクールの辞退を薦めてきた。
しかし、奏音が落ち込んでいたのはコンクールに出られないことよりも、自分の過失にあった。
自分が突き指した原因は、秀治の告白に気を取られていたから、もしもそれを話したら、今度は彼にその責任を押し付けてしまうのでは?
夕食時。秀治は祐平に奏音のことを話す。
噂が耳に入っていた父も、今回のことは残念がる。
彼女は自信をつけるために、日々ピアノの練習を欠かさず精進していた。
本番前一週間という時間は、その彼女の自信を引き裂き、絶望させるのに充分な時間で……

440 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 18:12:43.67 ID:uksB3mAu0 [21/29]
(5/7)GW明け。
朝の音楽室では、また奏音がピアノに向かって佇んでいた。
今回の辞退は自分のドジだからと苦笑する奏音だが、心の奥ではやはり秀治への想いに苦悩していた。
昼食時。正式な辞退を決意し、皆に謝罪する奏音。
みんなも、今回は事故だからしかたないと残念がる。
だが、唯一秀治だけは諦めることに納得がいかず……
再び秀治は家にいた父を訪ね、何とかできないのかと問い質す。
せめて、奏音のためにコンクールを延期できないのか。
問われた祐平は、そんな個人の都合の我侭は通用しないと現実的な否定をするが……
(最終選択)諦める、我侭を通す……(「我侭を通す」が正解だがフラグが足りないと下記のBADENDへ)

(奏音BADEND)
結局案が浮かばず、秀治も奏音の辞退を受け入れてしまう。
辞退に関して、次のコンクールで挽回すればいいとフォローする秀治。
しかし、その応援の言葉に奏音の苦悩は増していた。
その感情もいつしか、「事実を知った秀治を追い込んでしまう」という不安から「それを延々と話さなかったことで彼に嫌われるのではないのか」という恐怖にすり替わっていた。
自分には秀治に応援される資格はないと自棄になった奏音は、以降秀治を避けるようになり、秀治もその要因が自分にあると薄々気付いて奏音との時間が次第に消えていく。
そして、(うららBADと同様に)源三との約束の期日が迫った秀治に、まりあが婚約を受け入れてくれた。

すべては、「西九条奏音」という大きな存在を失った、彼の心を埋めてあげるために……

(奏音BAD完)

442 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 18:19:23.27 ID:uksB3mAu0 [22/29]
(ルートに成功した場合)
考えた末に秀治は、たとえコンクールそのものに間に合わなくても、せめて奏音の日頃の成果がお披露目できる「演奏会」があればいいと行き着く。
思い立ったが吉日と、源三の部屋を訪ね、旨を話して学園のホールの使用許可を求める。
そして秀治は、源三に「鳳」の名を使ってもう1つ、あることを依頼し……

(5/19)奏音が完治したが、コンクールも終えてしまった休日。
「ドレス持参」以外は何も知らされていない当事者の奏音をドレスアップさせ、いざホールへ入場。
会場に入ると、正装を纏ったまりあや隼人たちが出迎えた。しかし、集まったのはいつもの友だけではない。
なんと海外でコンサートをしているはずの奏音の両親まで来場していた。
実は先日秀治が源三に依頼したこととは、彼らを日本に呼び寄せること。招待された西九条も娘の晴れ舞台が見られると微笑む。
そこで奏音は、今日の会場が自分のために用意された演奏会であることを知らされて感涙する。
しかし病み上がりの自分がみんなや両親の前で上手く演奏できるのかと、やや不安になって拒んでしまう。
だが、祐平が突き指程度のブランクで彼女の演奏の技術は衰えるような代物ではないと背中を押し、決意を抱いた奏音は演奏を開始。
素晴らしい演奏に皆は感動。とくに奏音の両親がその成長に歓喜していた。
自分たちが有能すぎる故にそのプレッシャーを恐れて娘の指導を渋り不安になっていたが、秀治や祐平たちが見事に実現してくれた。

444 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 18:24:17.73 ID:uksB3mAu0 [23/29]
そして奏音の親は、この場に招待してくれた源三にも礼をしたいと、そのまま鳳家へ直行。
堅苦しい挨拶をする西九条だが、源三は自分はただ孫に言われたことを実行しただけだと鼻にかけない。
すると西九条は、娘のために尽くしてくれた秀治を大層気に入った。
それに眼を光らせた源三が婚約の話を切り出し、意気投合した保護者の間で即成立。
と言っても、秀治と奏音本人たちも照れながらも否定する理由などない。
婚約が上手くいくと、西九条は今度は祐平に話を振った。
娘を導いたその力を見込んで、自分たちと同じコンサートに出て欲しいと勧誘する。
ところが、千載一遇とも言えるこの機会を、祐平は丁重に断る。
理由を問われた祐平は答える。自分は表舞台で活躍するより、誰かを支える性分が似合っている。今回の経験でそれを理解した。
それでも両者はお互いが持つ音楽への情熱を認めて称え合う。
秀治も、裕平が自ら選んだ結論に安堵し……

(5/20)翌日の昼食。
早速、秀治はメンバーに奏音との婚約を発表する。
吹き出す隼人に、詰め寄るうらら。
まりあは秀治の次代の当主となることが確定したことで求婚が多発することが示唆されるが、気にするなと返してきた。
授業を終えると、秀治は奏音に呼ばれて音楽室へ。
そこで奏音は意を決し、「恋人になった暁」として先日の突き指した要因が秀治の電話だったことを包み隠さず話す。
やはり罪悪案を抱く秀治だが、もう過ぎたことだし、恋人と認めたから明かしたと奏音は諭す。
彼女の言葉に立ち直った秀治だが、それでも1つの謝罪があった。
電話のときは中途半端に切ってしまったが、ちゃんとした告白をしていなかった。
そこで秀治はその場で改めて告白し、不意打ちに奏音の唇を奪い、嬉しい2人はこれから互いの下の名前で呼び合う約束を交わす。
夜、自室で今日の告白を振り返る秀治。
今頃になってキスした記憶が甦り悶絶していると、騒音の苦情にまりあがやってきて……

446 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 18:27:27.04 ID:uksB3mAu0 [24/29]
(5/21)HRで担任から中間テストの連絡が入る。
勉強はからっきしで、先生から直に注意を受けるうららと隼人。
テスト期間に入っても、秀治は放課後、奏音の練習に付き合っていた。
秀治は自身の勉学を心配してくれる奏音に大丈夫と返答するが、本心では少し不安があった。
無論、奏音の方も1年生なのでテストについては未知の領域である。
すると秀治は、休日に家に来て勉強会をしようと誘い……

(5/22)今日のHRでは、テスト期間でありながらその後に予定されている体育祭の実行委員を選定していた。
当初は勉強を優先して名乗り出なかった生徒たちだが、しかたなくまりあが立候補した途端に男子が殺到。
担任に促されたまりあは、パートナーに隼人を選んだ(理由は彼の成績は赤点なことに変わりないから)。
能天気な隼人は、女子と一緒になったことで有頂天になるが……

(5/25)休日。
約束通り、奏音が家に来た。
広大な屋敷に圧巻させられる彼女だが、出迎えたまりあにいずれ自分が住む家であることを伝えられ、そのプレッシャーはさらに増す。
そして秀治の部屋に籠って2人きりの勉強会。
だが、2人きりの状態に欲情して……
(Hシーン1)
ピロートークをしながら全裸で寄り添う2人。
ところが、秀治は何かの気配を感じ取る。
ドアを開けると、一部始終を覗いていたまりあと七歌、そして天井から出現した草次郎。
プライバシーがないこの家で行為に及んだことを、後からになって後悔する秀治。
昼食後、2人でいると何をするか分からないと危惧するまりあが監視役兼教育係になり、彼女のスパルタ講義が開始。
そんな大変な一日も終わり、夕食をもてなした後に奏音を見送る秀治。
別れ際に、2人はキスを交わし……

448 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 18:30:35.52 ID:uksB3mAu0 [25/29]
(5/27)遂に中間テストが始まった。
テスト中に鼾をかく隼人に、嘆きの本音を口にするうらら。
そしてまりあは真剣な眼差しで机に向かっている。
はたして、秀治の勉強の成果はどうなることやら……

(5/30)最終日でテストも終了し、いつものように音楽室へ。
奏音がピアノの練習するこの場所は、2人が楽しい時間を共有できる空間でもある。
そのため奏音は、家や他の場所のピアノよりも、この場所を優先して練習しているのだ。
秀治はスリルを味わいたいからと、違法なのか確信がないものの、音楽室へ昼食をテイクアウト。
そのまま奏音の演奏を聞き続ける。
演奏を聴く事、演奏を聴いてもらえる事が2人の至福の時間だった。
たとえ秀治に音楽の才能がなくても、彼の存在は奏音の心の支えになっていた。
そして互いを求め合って……
(Hシーン2)

(6/3)HRでは実委のまりあたちが進行を務め、体育祭の出場種目を決めていた。
原則1種しか選択できないはずの実行委員だが、女子にもてたい隼人は次々と立候補。
しかし勝利へ固執するまりあは、彼に反論するどころか敢えてその意を汲んで自身が単独で委員の責務を受け持つことを約束した。
そして体育祭の山場、クラス対抗リレーの選手選抜へ。
運動能力から判断して、出場する4人の代表者は「金城」という女子を初め、隼人、まりあ、秀治の4人に定まり……

449 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 18:34:12.24 ID:uksB3mAu0 [26/29]
(6/7)体育祭当日。
振り分けで秀治と奏音のクラスは、互いに敵チームになってしまった。
敵でも相手の健闘を祈る2人。でも競技の1つ1つがバカ騒ぎ。
並走者と意地になりすぎて100m走程度で脇腹を痛める秀治に、計画性がなく連続で種目に出る破目になりヘトヘトのうらら。
ハードルで跳ぶたびに弾む奏音の巨乳に男子たちが興奮すれば、その独占を宣言する秀治と彼に説教するまりあ。その奏音の巨乳騒ぎの陰で、地味に高飛びで好成績を残すうらら。
極めつけが、出場選手集合時どころか競技中でも、少し目を離す度に必ず行方不明になってしまう紗夜。
そして二人三脚でナンパする隼人がパートナーのお冠に触れて失格になったかと思えば、借り物競争で「好きな人」と書かれた紙を持った奏音が秀治を誘う。
様々なアクシデントがありながらも、昼食後はメインイベントの対抗リレー。
ノリノリの紗夜が引っ込み思案な奏音を強引につれ、実況と解説を勝手に始める。
レース開始、先鋒の隼人は快調な走り。
ところが次の金城女子にバトンを渡すタイミングを見誤り、ロスタイムを出してビリになってしまう。
そのまま金城からまりあへバトンが渡るが、1位には程遠い。
遂に秀治へとバトンが渡り、勝利への想いをまりあから託されて走り出す。
しかし、マイク越しで奏音の声援を聞いた秀治は調子に乗って猛ダッシュ、勢いを付けすぎてコースから脱線し、足を捻ってしまう。
結果は最下位。
まりあからのお咎めも怖いが、まずは足をなんとかしなければ。
テントにいた保健の先生に治療を求めるも、生憎湿布は保健室。
すると奏音が自分が案内すると言って、秀治を保健室につれていく。
部屋に入って湿布を貰う秀治、恋人なのにみっともない所を見せたと自分のドジを責める。
しかし奏音は、秀治の一生懸命な努力を称え、ご褒美がしたいと訴えた。
欲情した秀治は、そのお願いに調子に乗って……
(Hシーン3)

451 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 18:41:44.12 ID:uksB3mAu0 [27/29]
(6/8)翌朝、奏音からの朝のメールが来た。
筋肉痛で動けない秀治は疲労を伝えるが、間が差して昨日のエッチな思い出話を煽り、彼女をからかう。
その後、草次郎に呼ばれて朝食へ(ちなみに有言実行の源三と西九条に気に入られた祐平は、婚約の打ち合わせの為に奏音の両親がいるドイツへ旅立ってしまった)。
食後に部屋に戻ると、今朝のメールで心配になった奏音が遊びに来てくれた。
部屋に招いてもてなすが、筋肉痛で身体が思うように動かず、奏音の厚意に甘えてマッサージをしてもらうことに。
極楽の揉み具合で気持ちが昂ぶる秀治。
その喘ぎ声を廊下越しに聞いた七歌とまりあは大きな誤解を生み、部屋に飛び込む。
注意しようとしたまりあだが、ただのマッサージだと知らされると赤面しながら撤退。
何をそんなに怒っていたのかと、秀治たちは首をかしげ……

(6/10)源三たちが帰国。
向こうと話し合った結果、2人の正式な婚約発表は夏休み辺りになるそうだ。
そして食事は源三が土産に持ち帰ったソーセージの山。
婚約ではなくこっちが目的ではと疑う秀治たちに、裕平がこれはまだ序の口で、産地直送の在庫が大量に控えているという現実を突きつける。
学校の昼食時、いつものように秀治のクラスのメンバーは食堂に向かおうとしていた。
ところが奏音が教室を訪ね、何かに気付いた隼人はまりあとうららを摘んで退散してしまう。
奏音は中庭まで秀治を連れ、自分が作った弁当をご馳走する。
食事をしながら、これからの予定を話す2人。
中間、体育祭も終えても間髪いれずに次は期末試験。でもそれすらも終えてしまえば夏休みだ。
折角だから、2人で海に遊びにいこうと提案する秀治。
海水浴に行けば、奏音の水着姿を拝める。
変な期待をされて恥ずかしがる奏音。だが、想像しすぎた秀治は発情し、その処置を訴えて(奏音曰く「ストレート過ぎる」)……
(Hシーン4)

453 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/03(日) 18:44:27.56 ID:uksB3mAu0 [28/29]
(奏音エピローグ)
夏休み。
秀治たちは、約束通り海水浴に来ていた。
最近巷で話題の「観光地」に儲けられた鳳のプライベートビーチで、楽しい時を過ごす2人。
乳を揺らしながらはしゃぐ奏音と一緒に、秀治はこの後のラブラブな計画を提案する。

青い海と空に囲まれた「神那島」で戯れる2人が紡ぐ恋の協奏曲は、これからも続いていく……

(奏音ルート完)

458 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 17:03:04.84 ID:T4uZjCNa0 [2/33]
(まりあルート)
当初は例外なく断るつもりのまりあだったが、彼の熱意に敬意を称して承諾し、私を誘ったからには成果を見せてもらうと、一番目立つホールに引っ張る。
始まった2人の乱舞に、今までダンスを断っていたはずの彼女がどうしてと、唖然とする周囲の来賓たち。
無論、源三たちもそれを目撃し、首を傾げながら思い悩んだ。
結局、秀治は別の女を誘わず、まりあと踊っている。これは自分にとって善いことなのか、悪いことなのか……
だが花より団子の源三は、すぐに料理の席へと足を運び……

(4/20)昨日のパーティー(での次期当主の発表の場)が成功したと喜ぶ源三。
だが、まりあ以外の女性を誰も誘わなかった秀治の汚点について責めて来た。
その場は草次郎がフォローしたことで難を逃れるが、秀治の本音はその場凌ぎでまりあを誘ったのではなく、本心から彼女と踊りたかったから。
いつの間にか、自分はまりあに好意を抱いてしまった。しかし、まりあの方の気持ちはどうなのだろう?
自室で悩んでると、七歌が気分爽快にさせるというティーを持ってきた。
しかし、それは(曰く草次郎専用の)劇薬で強力な刺激で秀治は危うく昇天しかけてしまう。
でも、そんな七歌との騒動で心が少し落ち着いて……

(4/22)いつもの朝。
もはや草次郎に起こされることが日常として定着してしまった。
パーティー後日の学校へ(ちなみに秀治が次期当主であると知った生徒たちが雪崩れ込んだり、VIP席に案内されるのは他と一緒)。
昼食後、教室に戻ろうとすると、秀治はふと中庭で誰かが揉めているのを発見する。
急いで駆け寄ると、ある男子が女子に詰め寄って何かを求めていた。
秀治が仲介に入ると、男子は邪魔が入ったと言って去り、女子も一礼だけして脱兎の如く逃げてしまう。
入れ違いでやってきたまりあたちが説明を求めるが、秀治も何がなんだかわからない。
もしかして、単なる男女の告白の場面を邪魔しただけだったのか?
その日、英語の授業で宿題が出た。
帰って課題に取り掛かるも、高レベルの難問に筆が進まず……
(選択)独学で解決するか、まりあに相談するか……(前者の場合は草次郎が現れ、鬼の家庭教師の彼の力で宿題をやり遂げるはめになる)

459 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 17:11:52.21 ID:T4uZjCNa0 [3/33]
(4/23)休み時間。
うららや隼人と談笑していると、昨日助けた女子・赤嶺茜がやってきた。
用件を聞かれた彼女は、昨日のお礼として手作りクッキーを秀治に渡す。
そして茜は隼人からの質問を皮切りに、昨日の説明を始める。
男子の方の名は黒田。予想通り、昨日の彼は茜に求愛している最中だった。
しかし、黒田家と赤嶺家は提携があり、茜は両家の亀裂が生まれることを恐れて拒否を戸惑っていたのだという。
昼食時、黒田たちの会話をする秀治たち。
何故か他人事なのにうららはご立腹。何でも、黒田は家を脅し文句に告白を迫っていたと解釈していたようで、それが生理的に嫌なんだとか。
帰宅しての夕食。本日は会合のため源三が不在。
彼がいないことで、食卓に肉が無いことに思わず感涙してしまう秀治。
部屋に戻って勉強しようとした秀治は、鞄に放置していたクッキーに気付く。
一旦勉強を終えるとタイミングよく七歌が来て、彼女の紅茶の供にクッキーを頂く。
女子から手作りプレゼントとは羨ましいと茶化す七歌。
それを聞いた秀治は……
(選択(ただし前の選択で「まりあに相談」した場合))まりあに礼をするか、しないか……

(4/24)鳳家の朝食は今日も洋食。
偶には和食が食べたいと不満を口にする秀治だが、源三、まりあ、そして祐平のお三方に文句を言うなと却下されてしまう。
英語の授業。秀治はしてきたが、うららと隼人は宿題のことをすっかり忘れていた。
リアクションから先生に勘繰られた2人は、罰として黒板の解答をすることに。
昼食時、何で不必要な英語を学習しなければならないのかと文句を言ううららを筆頭に、色々と会話を展開。
その時秀治は、ふと周囲から自分に向けての視線を感じる。まりあたちによれば、鳳の当主と認識された影響と返答されるが……

460 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 17:18:11.45 ID:T4uZjCNa0 [4/33]
(昨日の選択で「礼をする」を選んだ場合)
食後に皆を凝視して品定めをした秀治は、女子たちよりも隼人が適任と判断して、彼だけ中庭に連れ出す。
そしてまりあに礼をしたいという事情を説明し、その相談を持ち込んだ。
単純にまりあが喜びそうな物を渡せばいいと言う隼人だが、そもそも彼女は何をプレゼントされたら喜ぶのか検討もつかない(さすがに「蟻の巣観察キット」は無理がある)。
とりあえず、放課後に寄り道してプレゼントを探すよう、隼人と約束する。
放課後、まりあに断りを入れて隼人と下校して繁華街へ。
周辺を転々とした後、秀治はゲームセンターのクレーンを見つける。
その中で白猫のぬいぐるみに興味を抱き、挑戦してみたらまぐれで一発ゲット。
帰宅すると、早速まりあの部屋に赴いて白猫をプレゼントする。
まりあはそっけなく、一応貰っておくと言ってぬいぐるみを受け取る。
しかし、秀治が部屋を去ってしばらくすると感情が爆発。
その愛くるしい猫に自分の名に因んで「マリー」と名付け、童心に返ったかのように踊り狂い……

(ちなみに「礼をしない」を選択、もしくはその前の選択で「まりあと相談」してなかった場合)
帰宅すると、まりあの母から高級チョコレートが届いたということで、七歌に紅茶の用意を頼む。
庶民では味わえない絶品の味のチョコを嗜む秀治。
しかしミルクと誤認した七歌が大量にヨーグルトを入れた紅茶を口にし、未知の味に吹き出して……

461 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 17:23:17.51 ID:T4uZjCNa0 [5/33]
(4/25)今朝の朝食が、和食に変わっていた。
草次郎によると、まりあが直々にシェフに要望したとのこと。
恥ずかしがりながら余計なこと言うなと草次郎を制すまりあと、肉がないことを嘆く源三。
学校へ登校。
パーティー直後の数日間こそは引っ張り蛸の秀治だったが、日に日に周囲の生徒たちの積極性は薄れていた。
男子たち曰く、当初は勢いで話しかけてはいたが、自分たちにとって雲の上の人物であるまりあと行動を供にしていることで、いつしか秀治も近寄り難い存在になっていたのだとか。
昼食時、合流する廊下で奏音が困っていた。
彼女が連れてくるはずだった紗夜が勝手に教室を出て行方不明になったらしく、手分けして探すことになるが……
(選択)まりあと校舎内を探す、奏音と中庭を探す、うららと校庭を探す……(多分選択肢はルートに影響が無い)
捜索も空しく、誰も紗夜を発見できなかったが、秀治にある疑問がよぎる。
いつもの迷子放送も流れていないのに、そもそも本当に紗夜は迷子なのか?
次の瞬間、突然うららが大声をあげた。彼女が指した方を見ると、お昼を堪能している紗夜がいて……
放課後、送迎車で下校する秀治。
そんな彼に、相席だったまりあが転入してからの学園生活の調子はどうだと尋ねてきた。
突然親しく話しかけるまりあを、秀治は不思議に思って……
夕食時、源三が何の前触れもなく、赤嶺家の話題を振ってきた。
先日、娘を助けた縁から、その親が源三に親睦を求めてきたのだとか。
珍しく他所の家の話題を持ち込む源三に違和感を抱く秀治。
一方で、何かに気付いたまりあは違和感以上に、不安と胸騒ぎを覚えて……

463 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 17:35:26.45 ID:T4uZjCNa0 [6/33]
(4/26)朝からハムステを豪快に食す源三。
その横で、まりあは何だか元気がない。
祐平らに心配されるが、学園に着くとクラスメイトにいつもの如く挨拶をし、秀治も錯覚と割り切る。
そこに父のご迷惑を心配した茜が現れ、秀治は別に大丈夫とフォロー。
昼食時、皆の会話は茜の話題に突入。
羨ましい隼人を始め、皆は赤嶺家の真意を勘繰り始める。
親睦を深めたい程度にしては、親が動くというのはオーバーではないか。
もしかして、他に何か目的があるのか。
ジョーク交じりに話していた隼人たちだが、その中でまりあは深刻な顔で黙り……
放課後、まりあと帰ろうとした秀治だが、彼女は寄り道をしたいと断って秀治と別れる。
しかし、生真面目のまりあは道草を食うような生徒ではない。
彼女の嘘と自分を避けている理由に気付いていた秀治は、時間を潰そうと食堂へ。
そこへまた迷い込んだ紗夜が現れ、まりあの話をする。
やはり彼女の異変の原因は、茜の存在。そう考えると、嫉妬するまりあを想像してちょっぴり嬉しい気持ちになる。
紗夜によれば、この世界の家々は生存のために必死、力を維持するために互いの提携を求めるのが必然である。
そして両家の結束を深める最も効率の良い手段が「戦略結婚」。紗夜曰く、我が子を生贄にして貢ぐ事だ。
紗夜は最後に、この世界に入り込んだ秀治君へのお姉さんからのお節介、と告げて去っていく。
夕方も自室で勉強するが、気になって集中できない。
そこに現れた草次郎に、秀治は赤嶺や源三の真意を問う。
彼らが求めるのは交友なのか、それともそれ以上の?
草次郎も確証がなく、主たちの考えは理解できない。しかし家の利益や次期当主の話とあらば、後者の可能性が大きいとも答える。
すると草次郎は例え話として以前に頻繁にあったまりあの見合いの話を切り出し、秀治は思い出したかのようにそれが気になってしまう。
だが、今の源三様は次期当主の秀治様の方が一杯一杯で恐らくまりあ様の見合いは暫くはないと草次郎は説明し、安心する秀治。
草次郎は、そんな秀治の頬の緩みを指摘すると同時に警告する。まりあ様にあるということは、勿論秀治様にもその話は来るはず。
後悔しない選択をして下さいと、草次郎は忠告し……

464 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 17:40:09.38 ID:T4uZjCNa0 [7/33]
(4/27)休日。
源三は何らかの「急用」のため不在。
朝食時に予定の確認をする皆。祐平は授業の下準備のため今日は部屋で缶詰になるつもりだ。
一方の秀治は繁華街へ外出する予定だったが、急にまりあが買いたい本があるからと同行を要求してきた。
2人きりのデートと動揺する秀治だが、まりあはまるでいつも学園に行くように送迎車で秀治と繁華街に向かう。
当初の目的であるまりあの書籍(注、英文の小説)を購入し、彼女にエスコートされて敷居の高い高級料理店で昼食。
その後、目的もなくなったので適当に2人で街をぶらつく。
そしてゲームセンターの前を通りかかり……
(前回の選択で「マリー」をゲットしていた場合)
同じクレーンで、今度は黒猫のぬいぐるみを見つける。
まりあのために取ってあげようと見栄を張る秀治だが、前回の強運の兆候は現れず、挑戦すればするほど状況が悪化。
遂にまりあから、これ以上はお金の無駄遣いと呆れられ、そのまま帰宅することに。
帰宅後、何か深刻な顔をした草次郎に迎えられ、彼に言われて源三のもとへ。
なんと、源三は今日の間に赤嶺家と打ち合わせをし、秀治の見合いの日取りを決めていた。
花嫁は自身で探せと言ってたはずと反論するが、今回の件は相手先からの誘いだから例外だと答える源三。
見合いの予定は来週の日曜。源三は他人事のように別に婚約する気がないなら、見合いの席で断れと言うが……
部屋で悩んでいた秀治。本当に自分は茜と婚約すべきなのか……
(選択)一人で考える、まりあに相談する……
(「まりあに相談する」が正解だが、部屋を訪ねても「私の意見に判断を委ねるのは、お爺様に言われた通りに動くのと何ら変わりない」と断られてしまう。また場合によってはこれが最終選択肢になりBADENDへ)

465 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 17:45:09.10 ID:T4uZjCNa0 [8/33]
(4/30)朝の教室に着くや否や、うららが秀治を搔っ攫っていった。
隼人のもとに連れ込まれ、暴走したうららの理由を聞くと、見合いの噂が学園で広まっているらしい。
噂への影響を考えて秀治は返答を渋っていたが、横にいたまりあがあっさりと肯定し、見合い話は周知の事実となってしまう。
昼食時でも、学年が異なる紗夜や奏音も見合いの話題を振る。
休み時間に、見合い相手である茜が来た。
またご迷惑を詫びる茜だが、その様子に隼人は彼女も見合いを嫌がっているわけではないという本音に気付く。
夕食時。見合いの件は順調と、喜ぶ源三はステーキをほうばる。
しかし、秀治はまりあのことが……

(5/4)見合い前日。
数日という猶予があったものの、まりあへの好意という「本心」と源三への恩義という「義務感」の板挟みの中、結局選択できなかった。
悩んでも仕方ないと、秀治は草次郎に断りを入れて、気晴らしに徒歩で繁華街へ遊びに行く。
そしてゲームセンターを通りかかり……
(最終選択(ただし「マリー」をゲットしていた場合))黒猫に挑戦する、挑戦しない……

(まりあBADEND)
(5/5)見合い当日。
出かける秀治たちの様子を、まりあは悲しい顔で窓から眺め続ける。
その後、運命の神の悪戯か、はたまた悪魔が描いたシナリオか、話は坦々と進み、見合い相手の茜と正式に婚約、彼女と契りを交わすことになった。
一方のまりあとは、以前のような”ただの”従妹として交友している。
2人は互いの愛情を抱えたまま、それをひた隠しに生き続けることだろう。

すれ違ってしまったその想いは、もう二度と合間見えることはないのだから……

(まりあBAD完)

467 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 17:58:25.81 ID:T4uZjCNa0 [9/33]
(ルートに成功した場合)
クレーンに挑戦するが、多額の硬貨を投入しても失敗が続き、次第に秀治は苛立ちを募らせる。
しかし幾度と無く金銭を賭けて、漸く黒猫をゲット。
帰宅すると、自分の気持ちを抑えながら、まりあにプレゼントする。
秀治が部屋を去り、ペアになった猫を眺めるまりあ。
実はまりあの方も前々から秀治の熱視線に気付いており、彼女もいつしか秀治に淡い恋心を抱いていた。
ナイーブになっていたまりあだが、作り笑顔になって黒猫に秀治の名を借りて「シュウ」と名付ける。
途端にまりあは、ある事を察した。秀治は、自分への好意を抱いたまま、諦めて茜と婚約しようとしている。
このぬいぐるみたちは、そんな未練を忘れるための「身代わり」では無いのか?
秀治の意図の気付いたまりあがとった行動は……

(5/5)見合い当日。
出かけようとした矢先、突然まりあが秀治のことを好きだから見合いを中止にしろと直談判してきた。
両想いだったことに唖然とする秀治、しかしまりあは何故見合いを選ぶのかと責める。
そこに祐平が現れ、秀治が見合いを選んだのは、源三への借金という責任感があったからとフォロー。
そして今度は、祐平が源三に申し出てきた。
息子一人に重荷がかからないよう、自分の給与で借金返済させて欲しい。
草次郎によれば、前々から祐平はその話を源三に求めてきたというのだ。
源三は溜め息をつくと、祐平に臨時ではなく正式な職員へ勧う。増給すれば、返済効率も上がるだろうと。それはつまり……
遂に源三も、交際を認めてくれた。というより、最初から自分の言う通りにしてれば良かったと呆れられてしまう。
だが、前代未聞の「見合い当日ドタキャン」は非情に失礼ということで、秀治たちは赤嶺へ謝りに向かうことに。
帰宅後の夕方、まりあの部屋。
緊張したものの、説得は無事成功。むしろ向こうは2人の祝福と自分たちの見合いが障害になった謝罪を返してきたそうな。
だが、よくよく考えれば、今回の騒動があったからこそ、自分たちの気持ちが表に出せた語るまりあ。
そう言う意味では赤嶺家に感謝しなければ。
そして秀治は、ある事に気付く。見合いを止めるためにまりあは告白したが、自分の方からは一度もしていない。
改めて目前のまりあに告白すると、接吻して……
(Hシーン1)

468 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 18:03:08.27 ID:T4uZjCNa0 [10/33]
(5/6)翌朝、秀治はまりあの部屋で目覚める。
全裸で添い寝していた彼女を見て、昨日の記憶が現実だったと思い起こされる秀治。
そして処女を奉げたまりあは、秀治にその責任を求める。
1つは「鳳に貢献すること」、そしてもう1つは「自分を幸せにすること」。
気持ちが昂ぶった2人は朝のキス……しようと思ったら、草次郎がまりあを起こしに来た。
咄嗟に布団に隠れる秀治。まりあが草次郎の相手をするが、床に落ちていた下着から、秀治の存在を勘付かれてしまう。
これから草次郎にどう接すればいいのかと、まりあはパニックに陥り……
その草次郎を目前に朝食。気まずい空気の中、何も知らない源三たちは、2人の挙動不審さに疑問を感じる。
その場で源三は、本日ホールで2人の婚約発表をすることと、祐平の正式職員採用の意見を募ることを告げる。
学園につくと、源三はまず祐平の話を始める。
学園で悪い評判を聞かないという彼の功績はすぐさま認められ、満場一致で可決された。
そして本題でもある秀治の婚約の話。源三は、これにより2人の見合い話を全て白紙にすることも説明する。
一部の来賓に、家の内部同士の婚約は発展に直結しないのではと懸念されるが、源三はやはり両者の気持ちを尊重したまでだと答え、2人の婚約もその場にいた全員に認められた。
帰宅時、上機嫌の源三はより豪華な晩餐をご所望し、夕食ができるまでの間、秀治はまりあと2人きり。
また発情してキスしようとした瞬間、今度は七歌が狙ったかのように現れ、キスはお預け。
そして夕食時、源三はまりあの誕生年という年代もののワインを開ける。
よほど気分がいいのか、源三は今まで冷遇していたはずの祐平にも、ワインの伴を命じ……

469 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 18:09:01.64 ID:T4uZjCNa0 [11/33]
(5/7)登校すると、やはり2人の婚約の噂で騒然となっていた。
困惑するうららに勝ち誇った顔でまりあは豪語するが、隼人の冗談に彼女が過剰に反応したことで「行為」が発覚してしまう。
昼食時、婚約を祝ってくれる皆。
次は自分の番だとはしゃぐ隼人に、秀治たちは全否定。
唯一否定の言葉を言う勇気がなかった奏音に隼人は求婚するが、拒絶とともに玉砕されてしまう。
放課後、帰る準備をしていたら茜が教室に来た。
恋敵の対峙で一触即発になると不安な生徒たちだったが、茜は2人を祝福。
そして自分の家が見合いを申し出たことを再度謝り、今後も友人でありたいという彼女の願いをまりあも受け入れる。
下校時の車内。
いつものように相席になる2人だが、緊張して話ができない。
運転手が気遣いの言葉をかけるも、余計に気まずくなってしまう。
本日の夕食も豪華。
何でも、2人の婚約祝いと称して各々の家から源三に貢がれたらしい(しかも草次郎によれば鮮度が短い食料が多いため、ここ数日はこんな料理が続くのだとか)。
食後に勉強する秀治。しかし、まりあの身体に触れた時の記憶で悶々として、それどころではない。
一方でまりあも、夜分遅くになるのに、鏡に向かって身嗜みを無駄に確認して……

(5/9)学園に着くと、秀治は隼人をまた中庭に呼び出す。
今回の相談はセックスの手順。一度しかまりあとやってないから、またあの状況まで持ち込みたい。
不条理な相談に、嫉妬する隼人は激怒。しかし、彼からまずは基礎のスキンシップからやらないと始まらないと助言を受ける。
一方まりあも、女子陣+茜に秀治と仲を深める相談を持ち込む。
2人の仲を裂こうと虎視眈々なうららの口添えは勿論、皆は勝負下着や紐パンや、素で卑猥な方向に進むばかり。
結局、有益な意見が得られず、まりあが自室で悩んでいると、突然七歌が部屋に上がりこんできた。
秀治坊ちゃまのためにと、なんと持って来たエロ漫画をまりあに読ませる。
漫画基準の価値観で男の願望を力説する七歌。極論で説得されたまりあは、不安と羞恥心を覚えながらも漫画を読み進める。
そして、七歌に嗾けられて秀治の部屋に行き……
(Hシーン2)

470 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 18:16:00.45 ID:T4uZjCNa0 [12/33]
(5/11)休日。
勉強の相談のため、秀治はまりあの部屋を訪ねる。
2人で緊張していたら、秀治はあの2匹の猫が目に入り、悪ふざけで2体を「合体」させてみる。
赤面したまりあを助平にからかうが、調子に乗り過ぎて彼女は拗ねてしまう。
機嫌を直して貰おうと考えた秀治は、恋人になって初のデートを約束。
そして彼氏に任せろと、秀治は明日に控えたデートプランを単身で用意すると見栄を張った。
とは言ったものの、実際に明日はどうすればいいのか。
自室で悩んでると、また草次郎が出現し、彼に相談する。
行き先の店は?昼食は?服装は?作法は?
不安が一杯の秀治は、草次郎に質問攻め。
しかし草次郎は、まりあ様は秀治様自身に惚れたから、何をするにしても素の自分が一番とアドバイス。
彼の言葉に、秀治も少し安堵して……

(5/12)翌日のデート。
同棲だから「待ち合わせ」は無いにしろ、正門で大勢の使用人たちに見送られることに、何か納得がいかない秀治。
そんな彼らが繁華街に着くと、早速草次郎お勧めのブティックや、和風料理店(やはり高級)を訪れ、ラブラブのまりあは秀治と腕を組んで歩く。
そしてまた、あのゲームセンターの前へ。
変更されたクレーンの景品を見たまりあは、「マリーとシュウ」の子がいないと残念がる。
すると、ぬいぐるみが自分たちの分身だったことを思い出した秀治が変に誤解してまりあに追求。
余りの恥ずかしさに、まりあはその場を全速力で走り去り……

471 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 18:21:50.48 ID:T4uZjCNa0 [13/33]
(5/13)クラス(1名金融企業の少女を除く)からも公認になったカップル。
今までまりあとの接触を遠慮していた女子たちも、色恋沙汰が聞きたいと彼女を引っ張る。
一方で秀治はうららや隼人と会話。
隼人がまた卑猥なジョークを言うと、飛んできたまりあの辞書が顔面直撃。
そんな彼のダメージを意に介さず、秀治はトイレへ。
しかし教室に戻る廊下ですれ違う少年に、何か嫌味のようなことを言われる。
気になり振り返って見ると、それはあの茜を誘っていた男子・黒田だった。
教室に戻り、様子が変だと隼人たちに勘付かれる秀治。しかし黒田の仕打ちが茜の一件が発端だと考えると罪悪感もあり、彼らに相談する気にもなれない。
ところが、今度は黒田は昼食時に秀治たちの前に現れ、ヒロインたちが揃ってる席で、秀治は金や権力の亡者で、こんな沢山の女を侍らせる汚れた奴と罵倒してきた。
その発言に隼人が憤るが、秀治自身が制し、黒田に限度を考えろと警告だけする。
黒田が去って重い空気の食堂。
当事者でありながら、黒田への反発に消極的だった秀治。
不服な隼人やうららに問われ、自分の心情を話す。
おそらく、黒田が自分を憎んでいるのは、茜の見合いを無下にしたから。単なる逆恨みかもしれないが、自分の方に非があるという彼の考えにも一理ある。罵倒されて当然のことをした。
しかし隼人は、今度は秀治に怒った。相手の悪口を受け入れるのは勝手だが、それは親友を虐げられまいと反発したさっきの自分たちの意思も裏切ることになる。
だが、それでも秀治はまだ静観の姿勢を崩さず、隼人を宥める。
仮に黒田に対抗して行動を起こせば、彼の言う通り「権力の亡者」になってしまうと……

473 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 18:32:32.01 ID:T4uZjCNa0 [14/33]
(5/14)昨日の今日で、教室は不穏な空気に包まれていた。
やはり秀治の悪い噂が広まっているらしい。
黒田自ら噂を広めたと取れるが、単に噂好きの生徒が食堂の騒動から色々曲解して広めてるのかもしれない。
昼食時、奏音と合流するが、また紗夜が消息不明。
先輩を探そうと走り出した奏音は、不注意で生徒に衝突してしまう。しかもあろうことか、相手はあの黒田だった。
一度は奏音に謝り返した黒田だが、秀治の連れと知るや前言撤回し、秀治たちに因縁をつけてきた。
再び逆上する隼人を抑える秀治。
だが次の瞬間、黒田は禁断の言葉を口に出してしまう。
「何が鳳次期当主様だ?親に勘当された淫乱女が、その辺の男とやっちまってできた子どもの癖によ」
すると秀治の頭の中で何かが閉ざされ、気付いたときには黒田の顔面に渾身の一撃を打ち込んで殴り飛ばしていた。
突然の行動に絶句するうららや、悲鳴を上げる奏音。
歯を圧し折られて狼狽する黒田に、秀治は尚も追い討ちをかけようと、彼の胸ぐらを掴む。
だが、その振り上げた腕を少女が震えながら掴んで止めた。
「もう止めて!こんなことをしても、あなたの叔母様は喜んだりしない」
まりあの言葉で我に返る秀治。しかし運悪く教師に見つかり、事情聴取を受けることに。
職員室から出た秀治を待っていたまりあたち。
客観的に見て、黒田は一方的に秀治に殴られた被害者ということで無罪放免。秀治にだけ1週間の停学処分が下された。
理不尽な判定に憤るうららたちや、ぶつかった自分が悪いと自責する奏音。
秀治は皆を慰めるが、その中で最も落ち込んでいたのは、彼氏を貶めたことを後悔するまりあだった。
帰宅すると、不祥事を聞きつけた源三に問い詰められるが、秀治は正直に黒田を殴ったことを認めるとともに、その正当性を主張する。
相手は自分の母親を馬鹿にした、それだけは何があっても許せない。
すると、秀治の発言を聞いた源三は大喜び。
自分への誇りを守ろうとする強い信念、まさしく鳳に相応しい人格だ。
むしろそれすら踏みにじられても黙っているような輩なら、跡継ぎに値しないと判断していた。
秀治の意思をリスペクトした源三。しかし彼は、学園への示しをつけるために、秀治に停学中の自室謹慎を言い渡す。
それは、1週間まりあに会えないことを意味し……

474 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 18:37:12.07 ID:T4uZjCNa0 [15/33]
(5/15)謹慎中の朝。
まりあとの時間が引き裂かれるのも嫌だが、次いで大きな心配が勉強。
唯でさえ難解な授業を休んだら、学力に影響が出てしまう。
秀治は部屋に入ってきた草次郎に頼み、彼を家庭教師にして学習することに。
勉強を一区切り終えた時、エントランスで誰かが騒いでるのが聞こえてきた。
様子を見に行くと、黒田の父親が直に鳳家に乗り込み、理事長に詰め寄っている。
どうやら、秀治の停学処分が源三の差し金で贖罪が軽減されたと思っていたようだ。
秀治は割って入り、子息を殴ったことを謝罪しながら、自分への処分は第三者の公平なものと弁護。
そして、元々の原因が黒田が家を後ろ盾に茜を脅迫していたことだと教え、息子と向き合ってなかったという初歩的な事を指摘された黒田父は秀治に詫びて帰っていった。
夕方、謹慎中だった秀治だが、急に草次郎にダイニングに呼び出される。
今度は、食卓に赤嶺ご一行がお邪魔していた。
秀治の停学が自分たちの見合いにも原因があると、赤嶺家は謝罪する。
そんな彼らに、秀治は今回の一件は手出しした自分個人の問題で自業自得であると説得し、同時に見合いのお陰でまりあと結ばれたことに感謝する。
納得して鳳を去る赤嶺家。
そんな彼らの様子を見て、源三は自分のことを棚に上げながら、最近の若者は行動力があり余ると呆れて……

475 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 18:43:08.28 ID:T4uZjCNa0 [16/33]
(5/22)謹慎も終了。
すると起きて早々、突然まりあが部屋に飛び込み、秀治にキスをしてきた。
たったの1週間という時間は、それほどまでに彼女への恋煩いを誘っていたのだ。
登校すると、ダーリンに気付いて飛び込むうららと、それを物凄い形相で阻止するまりあ。
隼人は、復帰した秀治に挨拶しながら、そんないがみ合う少女たちを、他人事のように傍観していた。
昼食時、秀治は皆に迷惑を掛けたことを謝るとともに、今まで黙っていた両親の駆け落ち話をする。
そして食後に戻ろうとした廊下で、黒田と遭遇し無言で一触即発状態に。
ところが、その空気を打ち消すかのように、秀治は黒田に素直に謝った。
黒田の方も、そんな秀治に意地を張る自分が馬鹿馬鹿しくなって謝り返す。先日、秀治に入れ知恵された父からこってり絞られたらしい。
だが黒田は秀治たちにも誤解があったと弁解する。
実は家を使って強請っていたというのはうららたちの早とちり、彼は本心から茜を愛し、家柄に関係なく彼女を求愛していた。
ところが、人見知りの彼女が返答を渋り、その間に秀治との見合い話が舞い込んできた。
黒田もそれにより一度は恋路を諦めかけたが、それすらも秀治が断ったことで振り出しに。
そうやって自分たちの心が弄ばれたかのように感じ、今回のように秀治を恨んでいたらしい。
しかし事情を聞かれた隼人や紗夜たちは、黒田に説教する。
仮に純粋に茜に恋してるにしても、端から見たら脅迫してるようにしか見えなかった。
もっと熱意を込めて告白しなければ、彼女に愛情は届かないのではないか?
激励された黒田は意を決し、和解した秀治たちもその場を去る彼を見送る。
帰宅した夕方、1週間分の鬱憤を晴らすかのように、まりあは秀治にくっついていた。
そのまま風呂も入ると言い出して……
(Hシーン3)

476 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 18:48:28.65 ID:T4uZjCNa0 [17/33]
(5/23)HR。
謹慎中の秀治は知らされてなかったが、今の学園では中間テストが近づいていた。
昼食時にテストの話。
秀治の為に自分が頑張って教えると奮起するまりあだが、ラブラブだと隼人や紗夜が冷やかす。
帰宅してまりあとの勉強会。
当初は「お預け」と頑ななまりあだったが、時間が経つにつれて自分からキスをおねだり。
いちゃいちゃしながらも思いのほか勉強が進んで休憩していると、秀治たちはある疑問が浮かぶ。
そもそも源三は何故、2人を結ばせようとしていたのか?
するとタイミングよく草次郎が出没し、事情を訊いてみる。
あくまで自分の憶測という断りを入れたうえで、草次郎は源三の真意を語る。
一番の理由は秋江への後悔。意地になった親子喧嘩で娘を追い出し、結果愛しい我が子を死なせてしまった。
ならばせめて彼女の忘れ形見だけでも幸せにしてやろうと、源三はその息子に当主の権利を与え、さらに1人だけでなく2人の孫の幸せになると判断して両者を許婚にした。
話を聞き、ほとんどが源三の思惑通りと敗北感を覚える秀治たちだが、まりあと結ばせてくれた事実には感謝して……

(5/24)またHR。
今日はもうすぐ迫った体育祭の実行委員の選抜。
うららが嫌がらせでまりあを推薦して採用させると、必然的に秀治がそのペアに抜擢されてしまう。
昼食時、自業自得で2人をくっつけた事を悔いるうららの横で、実委の話。
委員は特権により、競技参加が緩和されている。運動が苦手な生徒には需要がありそうなのに、何故誰も立候補しなかったのか。
その答えは放課後に判明した。テスト勉強のために帰宅しようとまりあを誘ったら、彼女に実行委員会の仕事に連れ込まれる。
テスト直前なのに、委員会はこの次期から早くも始動。勉強を疎かにしたくない生徒たちなら、誰も手を挙げないはずだ。
教室で2人きりになって競技の人数合わせなどをする秀治たち。
そんな時、夕焼けに染まるまりあの姿に発情し……
(Hシーン4)

478 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 18:51:30.71 ID:T4uZjCNa0 [18/33]
(5/27)テスト当日。
秀治は、玄関の前で緊張していた。
まりあ様のご鞭撻によって勉強の内容を頭に叩き込んだが、不安は拭えない。
そんな彼に、まりあは学年で一桁になれと無茶ぶりをしてきた。
ハードルを下げようと交渉するも、まりあは梃子でも動かず不敵な笑顔をキープ。
そんな彼女に、秀治は頑張れる願掛けにと、キスを交わして……

(まりあエピローグ)
中間テストも体育祭も終えた6月。
悪ふざけの隼人の発言が発端で、秀治とまりあの「結婚式ごっこ」がクラスで執り行われた。
拗ねるうららの横で、紗夜や奏音も招待されて祝福する。
神父・隼人が形式上の誓いの言葉を立てさせ、次は定番の指輪の交換。
すると秀治はポケットから本物の指輪を取り出してまりあの指にはめる。このサプライズには、流石に隼人たちもビックリ。
と言っても指輪は安物。それでもまりあへ贈ろうと、秀治が密かにしていたバイトでコツコツ貯めた給与で、漸く買えた代物だ。

クラスメイトたちに祝福された2人は、神すらも嫉妬するほど幸せな夫婦になろうと、心に誓うのだった……

(まりあルート完)

479 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 18:57:51.09 ID:T4uZjCNa0 [19/33]
(紗夜ルート)
ホールで見つけた紗夜に声をかけるが無視され、さらに誘おうとすると逆に彼女に引っ張られて会場の外へ。
それを目撃して唖然とするまりあと、その背後から現れた草次郎。草次郎はこのことは内密にするとまりあと約束するも……
中庭で2人きりになった途端、紗夜が怒鳴った。
もう今の秀治は鳳の跡継ぎとして周囲に見られている。そんな彼と北園の自分が公の場で行動を伴にするわけにはいかない。
今日だけは「赤の他人」でいさせて。
だが、そんな警告にもめげずに秀治は紗夜をダンスに誘う。
懲りない彼に呆れた紗夜は、その道が「茨の道」であることを示しながらも誘いを受けてくれた。
誰もいない裏山でダンス開始。互いに顔を接近させ、秀治は思わずキスしかける。
大人びた紗夜が却下するも、自分も危うく流れに乗せられるところだったと焦る。
そうして、月夜に照らされた音のないワルツを2人はいつまでも踊り続けて……

(4/20)パーティー後日の食卓。
秀治が誰もダンスに誘わなかったと、不服な源三。
秀治は負け惜しみとも取れる反論をするが、草次郎がそのフォローをしたことで、源三も納得の表情を見せる。
しかし自室でパーティーのことを思い起こす秀治。公では踊っていないことになっているが、実際には紗夜と秘密裏にダンスをしていた。
恋人になれた喜びと、キスできなかった未練で悶々としていた。
しかしまりあが現れ、紗夜といたのを目撃したことを話し、源三に黙っておくから今の内に手を引けと言い出す。
それでも秀治は、自身の愛は梃子でも動かないと拒否。
意地な彼にまりあは悲しい表情を見せて……

480 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 19:13:24.03 ID:T4uZjCNa0 [20/33]
(4/22)朝食。
無言で無愛想のまりあ。ダークな空気に、大食感の源三も畏怖して食欲が失せてしまう。
登校直後、迷子アナウンスが流れた。
まりあは秀治にそっぽを向いて教室へ向かい、秀治は紗夜を探すことに。
聞き込みをしながら、校内を探し回る秀治。中庭で一休みすると、後ろから紗夜が呼んできた。
実は彼女は迷子になったのではなく、見かけた秀治をずっと追跡していたのだ。しかし歩幅等の問題から追いつけず、皮肉にも自分を探す彼を延々と追いかけてた。
彼女を3年の教室に送って、秀治も自分のクラスへ。すると、やはり鳳の子息と知った同級生たちが押し寄せてきた。
皆と合流して食堂に行くと(他ルートと同様)VIP席が用意されてた。
ところが、案内係のウェイターは、紗夜の姿を見て顔が引きつる。
鳳と北園を同席してもいいものかと、即座に他の従業員と相談を始めてしまう。
紗夜は自虐的に自分がいたら悪いと、苦笑しながら去ろうとし……
(選択)呼び止める、手を掴む……
不合理な差別に立腹した秀治は、従業員が立場を過剰に意識していることにつけ込み、紗夜を除け者にした事を責める。
必死に謝るウェイターだが、その秀治を紗夜が注意。そんな風に権力を使ってはいけません。
緊迫した空気も解け、ウェイターも祖父たちに内緒にしてくれという紗夜の頼みを喜んで聞き入れた。
自室で昼のことを考えていた秀治。両家の不仲な関係は思ったより深刻で、あんな場面にも影響している。
現れた草次郎に、秀治は両家の間の因縁の詳細を尋ね、当初は返事に渋っていた草次郎も、秀治様にも無縁ではないと話し始める。
元々両家は最初から仲が悪かったわけではなく、嘗ては切磋琢磨する良好な間柄だった。
そんな関係が捻じ曲がった全ての発端は、両家の見合い話。
源三の子は、秋江やまりあ母という女性のみで、鳳の跡を継ぐ男性がいなかった。
そこで北園は鳳との関係を深める目的もあり、自分の男児と秋江との婚約を提案してきた。
ところが、その秋江が祐平と駆け落ちし、見合いは台無しに。
結果、それが原因で両家の溝が深まってしまう。
まりあは両家の問題と同時に、秀治がその婚約相手だった女性の駆け落ちの子であることを心配していたのだろう。
それでも秀治が抱く紗夜への想いは……

481 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 19:19:17.89 ID:T4uZjCNa0 [21/33]
(4/23)今日の朝食も、まりあのオーラで空気が重い。
昼食時、まりあは別行動をしたいと食事の同席を拒み、彼女以外で食堂へ。
皆で食事中、秀治の隣に座っていた紗夜は彼の口元のソースを指に取ってペロリ。
予想外の行動に、隼人たちは度肝を抜かれる。
食後に戻ろうとした時、紗夜は秀治だけを連れ出して裏山へ。
人気がないことを入念に確認する紗夜。
その行動に、秀治は邪な期待を抱くが、彼女がしたかったのは秀治への膝枕。
彼女の太ももに頭を預けた秀治は、至福の時を感じ、恥ずかしがりながら互いに下の名前で呼び、流れるまま2人は告白し合う。
膝枕でまどろみに包まれた秀治は、紗夜の言葉に甘え、休み時間の間仮眠することに。
彼女の母性から、何故か秀治は亡き母の記憶が蘇る。
心地よい眠りから目覚めた秀治。しかし時間を聞くと既に放課後だった。紗夜も秀治を起こすつもりだったが、一緒に爆睡してしまい、てへぺろ。
急いで教室に戻ると、誰もいなくなった教室でまりあに睨まれて……
部屋でサボった分の勉強をしてると、まりあがやって来た。
欠席した分のノートを渡す彼女だが、その場でもやはり紗夜のことを警告する。
縁を切れとは言わないから、せめて友達留まりに戻って欲しい。
その説得に秀治は……
(選択)否定する、話だけ聞いておく……
秀治は草次郎から事情を聞いたことと、両家の確執と自分との関係をまりあが心配してくれる旨を説明したうえで、やはり拒否。
まりあは再び、秀治を悲しく軽蔑し……

482 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 19:23:23.49 ID:T4uZjCNa0 [22/33]
(4/24)休み時間の度に、秀治の教室に遊びに来る紗夜。
聞くところによると、携帯に地道にマッピングメモを取り、最近になって彼の教室へのルートだけは確保できたのだとか。
そして携帯と言えばということで、折角だから2人はアドレス交換(登録されている名前から発覚するとまずいので、名義は「あなたの恋人」)。
仲良し二人組を離れて見学するまりあ、うらら、隼人。
そのまりあは、周囲の女子たちが両家の2人が一緒にいることを不穏に思う耳打ちをしているのが聞こえて……
昼食時、またまりあは離脱。
食事中に、前々から気になっていた奏音が、秀治たちが交際してるのかと聞いてきた。
堂々と肯定する紗夜。
両家に問題があるが、自分は確かに秀治と付き合っている。
幸せな2人を祝福する奏音。
しかし彼女はもう1つの疑問として、まりあがいない理由を尋ねる。
その途端、場の空気が暗くなってしまい……

483 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 19:30:33.34 ID:T4uZjCNa0 [23/33]
(4/25)朝から紗夜のおはようコール。
ご機嫌の紗夜は電話越しにキスをし、本当のキスができなかった秀治の心を刺激する。
学校で談笑しているときも、彼女の唇が気になって会話が耳に入らない秀治。
視線に気付いた紗夜も秀治をからかい、仲睦まじき関係が続いていた。
だが、その日の夕方、遂に恐れていたことが起きてしまう。
深刻な顔をした草次郎に食事に呼び出された秀治は、源三と対峙し紗夜との交際の真偽を問い詰められる。
素直に秀治が認めると、源三は夕食の皿をなぎ払って激昂した。
よりにもよって、北園の人間なんぞを選ぶなと激しく非難する。
その言葉に憤った秀治も、紗夜や自分たちの恋愛は関係ないと反論するが、源三は北園は全てが気に入らないの一点張り。
遂に源三の逆鱗に触れた秀治は、彼の使用人の草次郎に取り押さえられ、自室に幽閉されてしまう。
心配しながら食事を運んできた草次郎と七歌。
そんな彼らに秀治が迷惑をかけたことを詫びると、まりあが反省してるなら今のうちに考え直せと再度説得してきた。
だがこの信念だけは曲げないという秀治に却下され、3人は部屋を去る。
まりあを案ずる草次郎が声をかけるが、彼女はヒステリーを起こす。
両家の生まれという現実の前に、秀治と紗夜は結ばれるはずなんて絶対にない。
悲しい結末を恐れて何度も秀治を説得していたのに、結局この悲劇を避けることができなかった。
だが草次郎はまりあに説く。
秀治様は旦那様と真剣に向き合ってご自分の意思を示したのに、まりあ様もご自身の本心を口に出さないと秀治様に伝わらないのではないか?
その言葉に目が覚めたまりあは、確認したいことがあると……

486 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 19:34:37.67 ID:T4uZjCNa0 [24/33]
(4/26)朝食を運んできた七歌。
続けて入室したまりあは、出られない間のノートを取ってくれることを約束し、秀治はそんな彼女に「心配させたらゴメン」という伝言を託す。
何も知らずに秀治の教室に遊びに来た紗夜。
秀治がいないことに戸惑っていた彼女を、まりあは待っていたとばかりに中庭に呼ぶ。
まりあは、秀治との関係が源三に知られ、彼が軟禁されていることを伝える。
事情を聞かれた紗夜はただ一言、思ったより夢から覚めるのが早かったと呟いた。
その発言に驚愕したまりあは、自分が抱いていた疑問をぶつける。何故、両家に発覚する危険があるのに、学園内で堂々と交際していたのか。
だが、紗夜はふざけてまりあをはぐらかすだけで、憤慨したまりあはその場を去ってしまう。
独りになった紗夜は、今の失言を反省する。
まりあの言い分は的を得ていた。目立つことをしなければ、こんな結末にはならなかったはず。
だが、叶わぬ恋だからこそ愛したい、結ばれぬ運命だからこそ求め合いたい。
2人の関係がいずれ知れ渡って引き裂かれるのは必至。
彼女はせめてそのタイムリミットが訪れるまでの僅かな時間だけでも、秀治との充実した時間を過ごそうとしていたのだ。
でも、いざこうして夢から覚めると、愛しい彼に逢えない虚しさが増すだけで……
夕方、秀治の部屋にまりあがやってきたと思ったら、なんと本来の許婚である自分を抱けと言い出した。
自分も秀治と暮らすうちに惹かれるようになった、もう紗夜のことは忘れて自分を選んで欲しい。
秀治の答えは……
(選択)受け入れる、拒絶する……

487 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 19:39:21.31 ID:T4uZjCNa0 [25/33]
秀治はまりあを振り、悲しむ彼女に謝る。
しかし、まりあは同情される惨めな女になりたくないとその手を払った。
そして言うことを躊躇していたが、秀治に追及され、昼間の紗夜との出来事の一部始終を伝える。
紗夜のことが心配な秀治。
すると吹っ切れたまりあは七歌に命令し、没収されていた秀治の携帯を返して部屋を去る。
暫くして気持ちが落ち着いた秀治は、紗夜に電話をかける。
電話の向こうでは、どこかの街中なのか車が通り過ぎる音が聞こえた。
紗夜の方も家に秀治との交際が知られ、口論して家出をしたらしい。
今すぐにでも紗夜の所に行きたい秀治。
すると見張りのふりをしていた草次郎のヒントから屋敷の隠し通路のことを思い出して脱出。
外で待機していた七歌が、紗夜との通話の内容から彼女の位置を特定し、彼女のバイクで現場へ急行。
七歌を一旦帰らせた秀治は、見つけた紗夜に抱きつかれた。
鳳と北園。現代のロミオとジュリエットは、このままでは永遠に結ばれることはない。
紗夜は、2人の幸せのためには、もう駆け落ちしかないと懇願し……
(最終選択肢)紗夜に従う、説得する……

(紗夜BADEND)
紗夜の意思に従って、駆け落ちする道を選んだ秀治。
すると、足がつくといけないからと、立ち直った紗夜は2人が持っていた携帯電話やカードを豪快に破壊する(必然的に無一文)。
源三たちから逃げるその行動は、秀治を信じている七歌や草次郎、そしてまりあたちへの裏切りだが、目の前の彼女を見るとそんな背徳感よりも冒険心が芽生えてくる。
きっと、嘗ての祐平と秋絵もこんな気分だったんだろうかと、今の自分たちと両親に面影を重ねる秀治。

こうして、幸せを求める2人の愛の逃避行が始まった……

(紗夜BAD完)

488 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 19:45:14.70 ID:T4uZjCNa0 [26/33]
(ルートに成功した場合)
秀治は、紗夜を説得する。
もしも自分たちが駆け落ちをしたら、世話になっている使用人たちに迷惑がかかる。
何より、駆け落ちは自己犠牲と自己満足ではなく、いずれ生まれるかもしれない自分たちの子にも不幸を押し付ける愚行だ。
説得で駆け落ちを諦めてくれた紗夜だが、とりあえず今日の寝床を探すことに。
そこで秀治は以前のボロアパートを思い出して、そこに赴く。
長らく留守にしていた住居に不安だったが、実際に行くと驚愕した。
アパートは祐平名義で借りられたまま、内部が何者かによって綺麗に手入れされていたのだ。
そして布団を敷いて……
(Hシーン1)

(4/27)アパートで目が覚めた秀治。
朝食はどうしようかと困っていたら、草次郎と七歌がタイミングよく出現して食事を持って来た。
実は秀治の行動パターンは彼らに捕捉されていたようで、あっけなく居場所を突き止められていた。
良き理解者も加わり、秀治はこのままでは埒が明かないと決意。
ぶっつけ本番で今度こそ説得させてやると、草次郎に北園の爺さんを鳳家に呼ぶよう指示し……
犬猿の仲の2人が同席する鳳の食卓、そこに秀治と紗夜が現れ、互いの家の主に説得を迫る。
仲が悪い2人だが、それに関しては口を揃えて却下。
昔のことは水に流せと言っても、若造には理解できない問題と否定し、
駆け落ちした張本人である祐平も加わって謝罪するも、それすらも関係ないと拒否する。
いつまでも頑固な両者。
ところが突如、見苦しい当主の姿を見ていられなくなった草次郎が、隠していたという本当の「真実」を語り始める。

489 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 19:52:21.63 ID:T4uZjCNa0 [27/33]
以前秀治に説明した見合いの因縁は「きっかけ」に過ぎず、本当の「根源」はより深くにあった。
全ての始まりは源三と北園祖父と「とある女性」との三角関係。
2人は恋敵だったが、結局女性は鳳に嫁ぎ、今の秀治やまりあの祖母になった。
当時は些細な問題で、長い時間という概念がいつしか心の傷を癒し、両者もよりを戻そうとしていた。
ところが、源三の娘である秋江が「彼女」の生き写しに見えた北園は、自分の息子と秋江を見合いさせ、擬似的に自分が成し得なかった恋を成就させようとした。
しかし知っての通り、それが祐平との駆け落ちでご破算。
北園は思惑が失敗して源三を責め、源三も北園の真意に気付き、くだらないことで娘を利用したと激怒。
結果、今の状況を招いてしまった。
草次郎は秀治たちのため、たとえ使用人の立場が危うくなっても、源三との信頼を捨ててまで説得を続ける。
彼の言葉に、確かに孫娘に罪は無いと考え込む源三。
しかし北園の方は、今はもはや手遅れな領域で、そんな昔話は無縁だと否定する。
ところが、真実を聞かされた紗夜が祖父に告げた。
「関係ないのなら、その失恋話をお婆様に話しても、問題ないですよね?」
笑顔を向けた紗夜に、血の気が引く北園祖父。どうやら北園家は恐妻家のようだ。
草次郎の説得と、紗夜の脅迫によって考えを改めた2人は、遂に交際を認め、長い間続いていた因縁にも終焉の兆しが見え始めた。
祐平は再度、北園に駆け落ちのことを謝るが、また北園は憤る。お前の決意は、そんなほいほい謝るほど軽いものだったのかと。
一喝された祐平が立ち直ると、さっきまで喧嘩腰だった老人コンビは意気投合して、いきなり婚約発表の話を進める。
そこで紗夜が既成事実を言った途端、再び小学生レベルの口喧嘩を始める源三たち。仲が良いのか、悪いのか……
夕方、部屋に来た草次郎にアパートのことを聞く。
あのアパートが維持されていたのは、やはり源三の差し金。
彼は死別した娘の秋江のことを想い、その軌跡を守ろうとしていたのだ。
そんな説明をする草次郎に、秀治は今回の一件で救われたことに強い恩義を感じていて……

490 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 19:58:19.88 ID:T4uZjCNa0 [28/33]
(4/29)ホールにて婚約発表。
2人の婚約は長きに渡って隔ててきた両家が和解することを意味し、その一大ニュースに誰もが騒然となる。
しかし同時に反対する者はおらず、婚約は満場一致で認められた。
家に帰ると、北園も招待して婚約記念の夕食会。
そこでまりあが紗夜に声をかけるが、婚約者と失恋相手ということで互いに挑発し始めた。
秀治が制止するも、これは戦争だと、物騒なことを言いながら笑い合う2人。
両家の新たな因縁がここに生まれたようで……

(4/30)朝の登校時、紗夜まで秀治の教室についてきた。
迷子と勘違いしたクラスメイトたちに、紗夜は秀治と婚約したことを発表。
男子たちは秀治が幼女に手を出したと憂い、地獄耳の紗夜が鋭い視線を向ける。
彼女を教室に送る際にも、まるで選挙演説のようにフィアンセということをアピールし続ける。
曰く、秀治が浮気しないための対策で、嫉妬深い彼女に秀治も少し嬉しい気持ちになる。
昼食時、また教室に紛れてた紗夜を始め、皆で食堂へ。両家の問題が解決した今では、まりあも参加するようになった。
食事中に、婚約したことを奏音に祝われる2人。
放課後、秀治は紗夜の迎えに3年生の教室へ。
しかしまた消息を絶ち、秀治は学園内を探し回り、途中で彼女が落とした携帯を拾う。
夕闇に染まる頃、秀治は漸く自分の席で居眠りしていた紗夜を見つけて起こす。
勝手にあちこち歩いて迷子になるなと、秀治は紗夜に注意。
子ども扱いされた紗夜は、自分が大人であることを証明すると言い出して……
(Hシーン2)

492 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 20:19:03.91 ID:T4uZjCNa0 [29/33]
(5/5)朝から久々の紗夜のラブコール。
ここ数日、婚約関係や今までの騒動で、世話になった人たちへの挨拶周りをしていたらしい。
それを聞き、秀治は2人の恋愛成就に草次郎たちの貢献があったことを思い出し、恩返しを考える。
電話を終えると、早速草次郎に、何かして欲しいことはないかと訊いてみる。
草次郎はあの時はあくまで使用人の責務を果たしたまでで、当主様にそんなことをしていただくわけにはいかないと拒否。
しかしまりあの提案で、使用人の存在のありがたみが分かるよう、彼らの手伝いをすることに。
七歌の付き添いで家事の手伝いへ。
暴風雨の如く高価な備品を破壊しながら廊下を掃除する七歌、秀治も洗濯中にまりあのクマさんパンツを掴み、彼女に取り上げられる。
たった一日の仕事で体力を浪費した秀治。
草次郎は、鳳の人間に快適な環境を提供できるよう、自分らがそれらの仕事をこなす事に誇りを持っていると自負する。
秀治は、そんな草次郎を改めて敬い……

(5/8)学園に着くと、紗夜が秀治の席に居座っていた。
教室での事後を仄めかしたりして、うららやまりあをからかう紗夜。
昼食時もベタベタに甘えて口移しを迫り、お冠のまりあに注意されてしまう。
HR終了間際も、また教室に紗夜が来た。
時間帯から向こうの方のHRをサボったと担任は看破するが、諦めて教室を去ってしまう。
そして紗夜は、その足で秀治をデートに誘って繁華街へ。
行きたい店があると言うからついていくと、カップル限定のジャンボパフェに挑戦という強制イベントが発生。
しかも言い出しっぺの紗夜が満腹で即行棄権し、残りを秀治が担うことに。
吐き気を抑えて目標をなんとか殲滅。
けれど暢気な紗夜は、いつか6倍パフェにも挑戦したいと、突拍子もないことを言い出して……

493 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 20:23:19.26 ID:T4uZjCNa0 [30/33]
(5/10)昼休み、隼人が秀治を呼び出した。
ニアミスで教室に来た紗夜も、まりあたちに教えられて彼らを探す。
隼人は、中庭まで秀治を連れ出すと、紗夜との進行具合を尋ねてきた。
秀治はやっちゃったことまで肯定し、先を越された隼人は負け惜しみに毒を吐く。
どうせ、あの先輩相手だとパイズリなんかできないだろう。
謎の師匠・コードネーム「変態眼鏡」から聞いたありがたい言葉で、パイズリの偉大さを力説する隼人。
しかし、気配を消していた紗夜から股間に制裁を加えられて撃沈。
そして紗夜は、パイズリぐらい自分でもできると……
(Hシーン3)

(5/11)また朝からモーニングコール。
紗夜との電話に興じていた秀治だったが、突然朝食の知らせに来たまりあが携帯を取り上げ、軽く紗夜と会話した後に切ってしまう。
2人の仲に横槍を入れるまりあに、秀治は不快に思う。
でもまりあは、秀治を奪われて嫉妬しているが、自由を求める彼女への願いも入り混じっている自分の気持ちを吐露し、2人の仲を認めた彼女に秀治も安心する。
しかし次の瞬間、不釣合いと判断したときには即座に奪い返すと、まりあは不適に微笑み……

494 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 20:34:40.19 ID:T4uZjCNa0 [31/33]
(5/12)今朝も紗夜からのラブコールで目覚める。
昨日のまりあの件の詫びを入れ、今回は秀治の方から今日のデートに誘う。
ところが、紗夜の方は友人との先約があるらしく、残念ながら中止に。
予定がなくなった秀治は、せめて次回のデートに役立てようと、繁華街へ下見に向かう。
そこでお決まりの如くナンパしていた隼人と遭遇し、彼に付き添うことに。
ナンパを傍観していたが、結果は火を見るより明らかで、困り果てた隼人は彼女持ちである秀治にナンパを依頼する。
親友のお願いを断れず、一度だけ承諾した秀治。
早速街を歩いていた女性たちに声をかけるが、振り返った人物は、なんと紗夜だった。
怒り心頭の彼女は秀治のみぞおちに正拳突きをお見舞いし、瀕死の秀治を引きずって友人たちと別れて離脱。
隼人もその光景に、戦慄するしかなかった。
自分の部屋まで連れ込み、事情を語って弁解する秀治。紗夜以外に絶対に浮気なんてしない。
ならそれを証明しろと紗夜は近づき……
(Hシーン4)

(5/16)昼休み。
食堂に向かおうとした秀治は、紗夜に裏山まで連れて行かれる。
最近になって迷わずに辿り着けるようになったと胸をはる紗夜と、彼女が予め食堂から用意してきた昼食を摂る。
いい雰囲気になった紗夜は、以前のように膝枕に誘ってきた。
しかも前回の反省を生かし、今回は特性目覚ましを持参。
距離が縮まった2人は、あの時駆け落ちの道を選ばず、今の幸せの未来で生きれたことに安心する。
心地よくなった秀治は、睡魔によって夢の中へ。
そして今回は、紗夜の言う通り寝坊することはなかった。
それもそのはず、目覚まし時計から紗夜の録音した「秀治君大好き♪」コールが大音量で永延と鳴り響いていたのだ。
スイッチの切り方を紗夜がど忘れし、電池を抜いた秀治は以降この時計の使用を禁止させる。
休み時間も終わり、秀治は校舎に戻る。
さっきの裏山からの騒音が学園内にも聞こえたのか、廊下で冷たい視線が次々と刺さる。
でも一番厄介なのは、教室で仁王立ちして待っていた従妹で……

495 名前:祝福の鐘の音は、桜色の風と共に。 ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2013/03/11(月) 20:42:22.94 ID:T4uZjCNa0 [32/33]
(5/20)HRで、中間テストの連絡が入る。
十人十色の反応をする生徒たちにテストの詳細を伝える担任だったが、我慢の限界が来て秀治を名指しで注意。
彼の席でペットのようにくっついている紗夜を、3年の教室に返してきなさいと命令する。
それでも甘えて公然とキスを求める紗夜だったが、怒ったまりあに摘み出されてしまった。
昼食時も、あまあまな紗夜。
ただ、いつもこの場面ならうららがいちゃもんをつけるはずだが、テストが心配の彼女はそれどころではない。
そのまま皆の話題もテストの話へ。
その中で、紗夜は秀治と手取り足取り教えたり教えてもらったりするとか、意味ありげな宣告をしてきた。
「私の心を貴方色に染めて」とまた紗夜は甘えてきて……

(紗夜エピローグ)
時は流れて、3月の卒業シーズン。
紗夜は親友の卒業記念旅行の誘いを断り、秀治と2人きりで先駆けハネムーンへ。
両家の祖父とコネクションがある、神那島という離島の温泉旅館で混浴する2人。
毎度の如く誘惑する紗夜。秀治はそれをあしらうが、今後の展開を妄想して興奮してしまう。
そしてもう卒業したからと、紗夜は「先輩」呼ばわりは止めて、互いに呼び捨てするよう求めた。
緊張しながら、また一歩関係が進展した秀治たち。その進む先には、「幸せ」が満ち溢れていることだろう。

もう2人の進む道に、「茨」は無いのだから……

(紗夜ルート完)

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Posted by nanasi 2013年07月18日(木) 10:12:50 返信

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