509 名前:星空のメモリアEH ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2010/02/14(日) 20:47:24 ID:LBV35DuS0
星空のメモリア Eternal Heart
公式:ttp://www.favo.co.jp/soft/product/EternalHeart/hmEH_index.htm
本編まとめ:星空のメモリア -Wish upon a shooting star-

「星空のメモリア」(以下「本編」)の各ヒロインのアフターストーリー集。
メアと夢(展望台の彼女)のアフターがメインで分量が多く、
他5人のアフターはショートストーリで比較的短いです。
立ち絵追加・声追加で出番が増えたキャラはいますが、
完全に初登場となるキャラはいません。すべて本編登場済みです。
以下、本編クリア済み(またはまとめWiki読了済み)を前提に書いていきます。

なお、本編で特定ルートにしか起きていないことのうち
幾つかは別ルート後にも起きたことになっているようなので、
ある程度は各自で補完して解釈する必要があります。
(こもも&こさめルート以外でもこの一件が解決している、など。)

○明日歩
あれから1年後の秋。洋と明日歩は3年になり別のクラスになったが、
土曜スクールやその夜の天体観測会、バイトではいつも一緒であった。
明日歩は進路を調理師学校へと決めていたが、洋はまだ決めかねていた。
総一朗は「私やこの店を気にしなくていい、雲雀ヶ崎を出ても構わない」と言うが、
やはり総一朗にも好きな天文に戻って欲しいと思う二人は躊躇ってしまう。

洋は最終的に気持ちを固め、明日歩に告げる。
「天文学を勉強するために、雲雀ヶ崎を出て都会の大学へ進む」
「だから一緒に付いてきて欲しい」と。
明日歩も迷うことなく都会の調理師学校へ進んで洋と一緒にいることを選ぶ。
洋は雲雀ヶ崎の空を研究するために、明日歩は喫茶店を継ぐために、
二人とも卒業後は雲雀ヶ崎に戻ってくるつもりで。

511 名前:星空のメモリアEH ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2010/02/14(日) 20:50:12 ID:LBV35DuS0
○こもも
あれから数ヶ月後の12月。夏に約束したふたご座流星群の観測の日が近づいてきた。
恋人同士なのに互いを苗字で呼びあう洋とこもも。
こさめに「そんな様子だと私が奪っちゃいますよ」と言われ、
自信が持てないこももは洋を取られてしまうのではないかと焦る。
洋を名前で呼ぼうとするものの、恥ずかしくてどうしても言えない。
また、洋がこももを名前で呼ぼうとすると反射的に洋を攻撃してしまう。
それでも二人でラブラブしているうちに自然と名前を呼び合うようになれた。

こさめは洋に「私はあなたが好きだけど、それは姉さんを好きなあなたが好きということ」
「もしあなたが姉さんを嫌いになれば、それは私が好きなあなたではない」と告げ、
これまでと変わらない関係でいることを望む。
そして流星群の観測の日、洋とこももはいつまでも一緒でいることを誓うのであった。

○こさめ
あれから1年。こさめは洋との触れ合いを通じ、満月の日も普通でいられるようになった。
その年の7月、数日後に天体の大イベントを控え街中が沸く中、こさめは浮かない様子。

当日、高台にあるヒバリ校に大勢の人が集まる中、洋はこさめを気にして神社へ向かう。
そこにいたのは、半透明となったこさめであった。
「いつかは満月のようにこの身が満ちて普通の身体になり、普通の彼女として
 あなたの隣にいられると思ったのに、ダメだった」と嘆くこさめ。
だが洋がこさめを想ってこさめに触れると、外見的には実体を取り戻す。
洋は「俺はこさめさんが好きだから二人で頑張ろう」と抱きしめて安心させ、
ヒバリ校へ向い、皆と一緒に天体現象、皆既日蝕を観察するのであった。

513 名前:星空のメモリアEH ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2010/02/14(日) 20:53:14 ID:LBV35DuS0
○衣鈴
あれから数ヶ月後の10月下旬(エピローグ前)。
屋上で二人の天体観測を続けてきたが、そろそろ鍵を返却しようと考えていた。
衣鈴はオーストラリアへ連れて行くと約束してくれた洋の手助けになるように
休日にはオルゴール堂でのバイトを始める。

衣鈴は、卒業後に雲雀ヶ崎を出て宇宙科学館に就職することを決めていた。
雲雀ヶ崎の科学館が復活したときは戻ってくるつもりで。
自分に目標ができたことを、洋おかげだとしてお礼を言う衣鈴。
この先、二人の進路が違って離ればなれになっても、
同じ星空の下で二人はいつも一緒だと確かめ合う二人であった。

○千波
あれから1年後、7月のお盆。洋と千波が恋人同士になったと知る人はほとんどいなかった。
2日後に墓参りを控え、洋は千波が父親(千尋)の墓参りに行くのかどうか訊けずにいた。
翌日二人でデートをしてその中で訊こうとするが結局訊けない。
その夜、洋は翌日夕の墓参り前にもう一度デートしてそこで訊こうと考えるが、
千波は既に母親だけでなく父親の墓参りすることを決めていた。

洋と千波は翌日のデートでオルゴール堂の自作コーナーに行き、
既にある「家族のオルゴール」とは別の「恋人のオルゴール」を二人で作った。
一方、大河はレンと共に二人だけで墓参りを既に終えていた。
歌澄と千尋の「何故親戚と来ないのか」という質問に「合わせる顔がない」という大河。
「結婚式でもあれば嫌でも顔を合わせることになる」と言うレンに
「洋はともかく千波の方には招待されないだろう」と答える大河であったが、
そこにレンは「洋と千波が結婚したならば、大河くんも来ることになる」と返す。

そして洋と千波の墓参り。これまで来ていなかったことを父親に詫びる千波。
そんな二人は千尋の「ありがとう」という言葉を聞くのであった。

515 名前:星空のメモリアEH ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2010/02/14(日) 20:56:07 ID:LBV35DuS0
○メア (1/4)
本編ラストシーン、メアが洋の家に泊まった12月4日の夜。
星天宮の巫女、飛鳥伊麻は諏訪雪菜により追い払われ逃げ出していた。
伊麻は雲雀ヶ崎出身の巫女。星天宮により記憶を消され想い出は残っていないが、
地理は覚えていたため、未だ未熟ながらこの地に派遣されてきていた。
雪菜の離反は確定的。だが伊麻は、実力的に雪菜に遠く及ばないにもかかわらず、
総本社に戻らずこの地に留まり自らの手でこさめを送り還そうと考える。
そんなとき展望台でメア、つまり星神を見つけ、
星天宮の使命に従ってメアを討ち滅ぼすことも目的とするようになる。

12月5日。飛鳥未来が学園を欠席していた。
一方、洋はこさめ経由で星天宮の巫女がこの地に来ていることを教えられる。
既に総本社に戻ったかどうかも含め、雪菜がその行方を追跡中だが、警戒は必要。
メアにもそれを伝え隠れているように言うが、お嫁さんとして一緒にいたいと言われ、
洋はメアの側にいて守ることを決める。
夜、家に来た蒼姉妹とメア。話の流れで、後日室内プールへ遊びに行くことになる。
一方、星天宮では大河&レンが呼ばれ、万夜花から注意を促されていた。

517 名前:星空のメモリアEH ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2010/02/14(日) 20:59:19 ID:LBV35DuS0
○メア (2/4)
12月6日。こさめの警戒も兼ね、姫榊姉妹と明日歩は喫茶店で試験勉強をする。
レンは大河の頼みで夜の間はメアを見守ることにした。
洋はメア、千波、蒼姉妹と水着の買い物をしたのち、メアとデート。
途中で飛鳥が疲れた様子でカメラを持ち、何かを探しているのを見かける。
そのまま洋たちは夢の病室へ行きお見舞い。夢はメアに「負けない」と言い、
「来年は3人で一緒に海に行く」という約束をする。
その強さに、メアも夢に負けたくないと思い、もっと頑張ることを決意する。

その夜の展望台、洋を待つメア。孤独を感じながらも、
夢の強さに負けないように泣いたりしないで待っていようと思う。
そんな様子を突然現れたレンにからかわれつつ、改めて注意するよう忠告を受ける。

一方喫茶店では、飛鳥が来店して明日歩に事情を話していた。
 飛鳥の家は関西の有名な寺に繋がる家系で、数代前に辞めて雲雀ヶ崎に移り住んだ。
 だから自分にも多少は霊感ががあるのかもしれない。
 現在、かつて妹が行方不明になったときと同じ胸騒ぎがする。
そして一人での限界を感じ、仲間に伝えるため、明日歩にこの話をしたと零す。

さらに同時刻、星天宮境内。こさめは一人で境内に立って伊麻を待っていた。
星霊・星神の「思考を物理量に変換できる」特性により伊麻の放つ矢を躱し、
自分の命と引き替えとして総本社に「姫榊家に反抗の意志無し」との伝言を頼むが、
こさめを送り還す必勝の策がある伊麻はそれを拒否してさらに攻撃を仕掛ける。
こさめは姿を消して逃げようとするが、伊麻は周囲に数多の矢を乱射し、
隕鉄製の弓が発する電磁波をその矢で反射・増幅、その陣でこさめの姿を実体化させる。
だがそこに事態に気が付いた雪菜が現れ、圧倒的不利になった伊麻は退いていく。

518 名前:星空のメモリアEH ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2010/02/14(日) 21:02:25 ID:LBV35DuS0
○メア (3/4)
12月7日。3日連続の飛鳥だけでなく、こさめも大事を取って欠席。
洋は明日歩から飛鳥のこと、こももからこさめのことを聞く。
洋は、伊麻が雪菜がいる限りこさめに手出しできないことを知りながら
まだこの地に留まっていることから、伊麻の策に気が付き、こももに作戦を伝える。

その夕、伊麻は展望台に一人でいるこももを見つけ、襲いかかる。
伊麻の策とは、雪菜の注意をこさめに向けた隙にこももの悪夢を刈ることであった。
だがその目論見は、既にこさめがこももの悪夢ではなくなっていたことで崩れていた。
伊麻は、こももが成功させていたのが「星霊の儀」ではなく、
大神官にも匹敵する力量を必要とする「神降ろしの儀」だったと知り驚愕する。
そこに洋が割って入って注意を引き背後からメアが鎌を振るうものの、
それを予想済みの伊麻は受け止める。
だがさらに現れたレンの鎌は予想外故に防げず、悪夢を刈られた伊麻は気を失い眠る。
レンにより伊麻は「記憶を失った」という悪夢を刈られ、記憶を取り戻した。
伊麻の「未来おにいちゃん」という寝言を聞き、飛鳥の妹だと確信する洋たち。

520 名前:星空のメモリアEH ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2010/02/14(日) 21:05:29 ID:LBV35DuS0
○メア (4/4)
12月8日。星天宮で目をさました伊麻。弓矢は取り上げられていた。
「喫茶店に兄がいる」と教えられたが、隠しておいた予備の矢を持ち展望台へ向かう。
その道中、話しかけてきたレンに問答無用で矢を投擲するが、矢はすり抜けてしまう。
「キミの目視は、私にとっての幻視に過ぎない」「キミは私には触れられない」
「大切なものが見えていないキミは、私の仲間たちの誰よりも未熟」と語るレン。
さらに時間を止めて伊麻が持つ矢を全て奪い、
「時間という物理量の操作は疲れる。高次の存在である私すら、ゼロの代入は至難。」
「マイナスの値を代入できるのは、マイナスの値に愛された、ダメ幽霊くらいでしょう」
とだけ語り、レンは去っていく。

伊麻が喫茶店に行き片が付いたと思っている洋とメアがデートで展望台へ向かうと、
そこには伊麻が雪が降る中で最後の一本の矢を手にして待ち受けていた。
幼き頃の伊麻は他の子供と同様、幸せも不幸も全ての中心が「家族」であったが故に、
星天宮の使役する星神により家族の記憶が「悪夢」として刈られてしまった。
だからこそ家族の記憶を取り戻した今、星神を憎む気持ちがより強くなっていた。
メアを逃がそうとする洋の横に並び立ち、メアは伊麻に言う。
「何のために存在するのか悩む必要はない。意味など無くても命は存在を許して貰える。」
星神を憎む気持ちを洋とメアが「許す」と言ったことで混乱した伊麻は、
さらに飛び込んできた飛鳥が抱きしめて「やっと見つけた」「おかえり」と
語りかけたことで自分の居場所を取り戻し、泣き崩れた。

12月9日。伊麻は総本社と決着を付けるために一旦戻ることに決め、
飛鳥に「絶対に戻ってくる」と約束して帰っていく。
飛鳥は関西の実家の力を借りてでも伊麻を守ることを約束する。
一方で皆は、雪が積もる中、予定通り皆で室内プールへ遊びに行く。
水面を歩いたり水中を歩いたりするメアに「普通に泳ぐ」ことを教えつつ楽しく過ごす。
帰りに二人で夢のお見舞いに行き、いつまでも3人一緒でいることを改めて約束したのだった。

523 名前:星空のメモリアEH ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2010/02/14(日) 21:10:13 ID:LBV35DuS0
○夢 (1/4)
エピローグの少し後あたり。洋は娘の芽愛と風呂に入っていた。
「洋くんがいつも着けているペンダントを見ていると、不思議な気持ちになる。」
芽愛にそう言われた洋は、ペンダントにまつわる思い出話を始める。

・1年目、春
メアがいなくなってから約1年後。夢は退院の日を迎えていた。
主治医(姫榊父)は「活発化した太陽の磁場で他の星の電磁波が遮られたため」と考えるが、
洋は、メアから貰った光が夢を星の光から守っているのだと確信する。
同日だった洋たちの卒業の祝いを兼ねて、皆で退院パーティーを開く。
姫榊姉妹は都会の大学に、明日歩は喫茶店を手伝いつつ調理師学校に進路が決まっていた。
洋は、隣町の大学に通うこと、光を研究するために物理光学を専攻することを伝え、
一緒にいて欲しいから結婚しよう、とプロポーズ。
二人は籍を入れるが、結婚式を挙げるのはなすべき事を終えてからに決める。

・幕間 1
夢がお嫁さんになったと聞き、「私も洋くんのお嫁さんになる」と言い出す芽愛。

・1年目、夏
洋の家に夢が住むようになって4ヶ月。二人は万夜花に協力してもらい、
市のイベントとして9年前に落下した隕石の捜索団を結成する。
猶予は雪が降り始める3ヶ月後までで、春には再開発が始まるのでそれ以降も不可となる。
この大イベントに多くの街の人が参加、夏休みで帰省した姫榊姉妹なども加わった。
あがり症の大河は人前に出ず、当時の目撃証言から落下位置を計算して後方から連絡。
また夏祭りには、洋たちの協力により関西の寺で保護されている飛鳥兄妹も顔を出す。
その最中、夢は「洋くんにあげられるもの、ぜんぶあげちゃった」
「まだあげられるものはあるのかな」「隕石を見つければ、それも見つかるのかな」と言う。

・幕間 2
プラネタリウムを見たことがないという芽愛に、将来天クルに入るといい、と言う洋。
だが芽愛は大河と一緒にいるレンが嫌いな様子。芽愛曰く「バカバカだから」
「無性にカマで刈りたくなる」「今はまだカマを持ってないけど、多分どこかにある」。

525 名前:星空のメモリアEH ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2010/02/14(日) 21:13:30 ID:LBV35DuS0
○夢 (2/4)
・1年目、秋
ボランティアによる3ヶ月の探索でも隕石は見つからなかった。
洋は一人でも捜索することに決め、夢も展望台で洋を後方支援することにした。
その頃から洋はメアの夢を見るようになった。
目覚めると忘れてしまうその夢の中で、展望台に現れたメアは
「洋がメアの隕石を見つけられないのは、天の川を渡る条件となる
 二人の間の架け橋がたりないから」と伝える。
11月にはヒバリ校の学園祭。天クルは部長の衣鈴を中心に隕石写真展をしていた。

・幕間 3
洋の話を神妙に聞いている芽愛。話の続きを促してくる。

・1年目、冬
会わせる顔がないと言って洋たちが訪問しても居留守を使い続ける大河。
万夜花と詩乃に言われても会う気にはならない様子。
また、万夜花と詩乃は捜索を続ける洋と夢に気付いて心配していたが、
レンが大河に言われて見守っているほか、歌澄と千尋も見守っていたことを知り安心する。

大雪が降った翌日も洋は捜索していた。心配して明日歩と衣鈴、千波が見に来る。
夕方には雪菜、さらに帰省した姫榊姉妹も現れ、夢と共に展望台で応援する。
夢はその気持ちを受け、誰かを守れる人として保母になることを決意する。
夜になり疲労で倒れた洋は、狙った通り夢幻状態となってメアの夢を見る。
メアに「かつて、何故かー坊を呼んだのか」と問う洋。
「洋と友達になりたかった、そして本当はそれ以上にもなりたかったかもしれない」。
洋はその答えを聞いて確信する。メアは家族を欲していたのだと。
そして改めてメアと一緒に帰りたいと願った洋の前にかー坊が現れ、
その導きにより隕石を発見することに成功したのだった。

・幕間 4
隕石を見つけたが、まだ話は終わらない。メアが姿を現していなかったのだ。
再会を信じていた夢に対し、自分は弱かったんだろうな、と思い返す洋。

526 名前:星空のメモリアEH ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2010/02/14(日) 21:17:12 ID:LBV35DuS0
○夢 (3/4)
・2年目、春
千波と衣鈴もヒバリ校を卒業した。千波は洋と入れ替わりで喫茶店でバイト、
衣鈴は一人暮らしで科学館に勤め、雲雀ヶ崎の科学館が開館したら戻ってくるという。
夢は保育士の資格を取るための勉強を進めていた。
メアと再会できないことに不安に感じ結婚式を躊躇う洋とそれを受け入れる夢であったが、
詩乃や総一朗の薦めを受け、結婚式を挙げることに決める。
6月、メアの隕石を加工して結婚指輪にし、皆の祝福の中で式を挙げる二人。
招待状に返信していなかった大河が式の途中に現れると、
洋は大河に隕石の残りをペンダントに加工して欲しいと頼む。
「べつにいつでも頼ってくれていい、逃げないように努力するから」と答える大河。

・幕間 5
結婚式に興味を示す芽愛。
「いつかは芽愛も自分の結婚式を挙げるよ」と言う洋に「洋くんと?」と訊く芽愛。
「それは無理だろう」と返すと、芽愛は「結婚式なんてどうでもいい」と言い出す。
そして話の続きを促す芽愛。洋は躊躇ったものの、続きを話し出す。

・2年目、秋
楽しい夏の日々も過ぎ、秋。
夢は退院以来一年半続いていた月一度の検診が終わりとなったが、
代わりに妊娠二ヶ月であることが判明して相変わらず通院することになる。
皆に祝福される二人。

・2年目、冬
洋は姫榊父に呼ばれて告知を受けていた。
夢の病気は稀な症例で治療法も確立していないため、完治や再発の判断が難しい。
だから出産により危険な状態になることも考えられる。
だがその判断すら付かない状態であり、最後の判断は二人に任せるしかない、と。
洋の様子から話を察した夢は、「洋くんにあげられるものを見つけた」
「それは私たちの子ども、だから私は産みたい」と言い、洋は二人を守ることに決める。

528 名前:星空のメモリアEH ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2010/02/14(日) 21:21:41 ID:LBV35DuS0
○夢 (4/4)
・3年目、春
出産が近づくにつれて夢は体調を崩し、大事を取って入院した。
子どもが女の子だと判明し、二人は揃ってその名前を「メア」にすると決める。
洋は夢の中でメアと会話する。メアは言う。
 夢の病気は治らない。それは夢の体質だから。
 星の光は害になるだけではなく、その逆もある。夢はその振れ幅が大きいだけ。
 人の命は儚いけれど、星の命も儚い。だけど変わらない星空を見せてくれる。

・3年目、夏
夢の出産予定日近く。大河は詩乃の家を訪ねていた。
そこに夢の陣痛が始まったと連絡があり、大河は洋の父親として洋を迎えに行く。
洋は驚きながらも、病院へ向かう二人きりの車内で一つの質問をする。
 俺は写真でしか父さんを知らなかったのに、
 蒼さんに見せたプラネタリウムの声を聞いたとき、すぐに父さんの声だと分かった。
 父さんは俺が生まれる前、母さんのお腹に何か語りかけていたのではないか。
大河は答える。
 子どもに雲雀ヶ崎の夜空を好きになって欲しかった。だから星空を語りかけた。
 星空を語り継ぎ命と想い出を繋ぐことで、人は変わらない星空の下で変わらずにいて、
 星の数と同じだけの家族の光を生み出すことができる。
到着した洋に、夢も無事に子供を産む決意を見せる。

洋は夢と初めて会った時を思い出す。
 儚い命は嫌い。散っていく桜は嫌い。咲いていく桜、満開の桜がいい。
 終わったようで終わらない、変わったようで変わらない、いつまでも永遠。
だから洋も確信する。儚い命より、生まれてくる命の方が好きだと。

こうして夢は、夢と洋の娘星、芽愛を無事に産んだのであった。

・終幕
話を聞いて不思議な気持ちになった芽愛。洋の額にキスし、また3人で星見をしたいと言う。
こうして家族を愛する気持ちもまた、親から子へと受け継がれていくのであった。

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