569 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/10(日) 20:46:26.12 ID:2ybHfUsB0
書き忘れてたけど分量未定だから名前欄に(x/y)みたいに全体の分量表示できないや。申し訳ない。
全体の終わりになったらそう明示するからそれでご容赦を

・序章:
謎の男女二人組がどこかの世界でドンパチやってるその裏で妹と一緒に生きてる主人公、仙崎秀哉。
自身と妹の患った難病治療のためをきっかけとしてMHIという超大企業の世話に何かとなるようになった彼らは
難病治療と同時期に失踪した両親のことを(少なくとも表面上は)あまり気にする様子もなく、
同じくMHIが運営する学園でごく平凡に暮らしていた。
そんなある日、親友の樋口海斗が女性に送るプレゼントを買いに行きたいということで、同じく親友の北河アカリと共に
ショッピングモールへと買い出しに出かける。
プレゼントを送る相手が母親ということでアカリとともに海斗をいじりつつも目的のものは買って帰路についている途中
謎の現象に見まわれ彼らの意識は暗転する。

・第一章(注1):
目を覚ますと、そこはビルの中だった。
ビルの中を徘徊している明らかに化け物と思しき生物群に驚きつつもはぐれた海斗と合流し、
化け物に襲われているアカリを救出する。
その後ビルの出口へ向かうが、そこでひときわ大きい化け物に襲われる。
その最中に秀哉の血を操るという超能力が目覚めるが、理由は分からないまま。
ともかくもその化け物を倒すと、謎の声とともに現実世界へ戻される。
とりあえずその場は解散して翌日もう一度倒れた現場に向かうと、倒れた脇にあったビルが黒い霧に包まれて消滅していた。
その後些細なことがいろいろあった後、昨日の世界にもう一度行けないかと
誰も居ない時を見計らってこっそり親友三人でもう一度現場に向かうことに。
そこには案の定黒い門があり、そこから昨日の世界に出入りできることを確認する。
ついでに昨日見ることのできなかったビルの外の世界を歩きまわってみるが、その途中で海斗が能力に目覚める。
その後外にいたデカい化け物を倒す途中でアカリが覚醒したり、化け物を倒したあとヤバいことになったので後始末したり
勢いでアカリの処女を奪ったりと色々あった末、とりあえず現実世界へ戻ることにした。

*注1
実際の数字表記はローマ数字ですが、ローマ数字は一応機種依存文字のため、この場は漢数字で書いてます。

571 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2012/06/10(日) 20:49:06.05 ID:2ybHfUsB0
・第二章:
現世へ戻った後、三人は学園の先輩で生徒会長──柏木鳴海に門のあるところへ呼び出される。
彼女はMHIと肩を並べるほどの相当でかい企業(三鷹)のご令嬢であり、昨日こっそり門をくぐったのがばれて
目をつけられたんじゃねと恐れる三人だが、そもそも初日に三人を現世へ帰したのはこの人であり
元より三人のことはバレバレであった。
鳴海は自分も能力者であること、この世界──歪秤世界のことは前から知っていたことを三人に明かし
歪秤世界のことは知らなくてもよかったけど知っちゃったんだし実力もそれなりにあるから
しょうがないねということで、近いうちにショッピングモールがこの世界に落ちてくるらしいので
そのための対策を手伝ってほしいと先輩に頼まれる三人。
初日に自分たちを帰してくれた謎の声の正体が彼女であったということもあり、とりあえず了承して三人は帰宅する。
秀哉は口酸っぱく(確信は隠しつつ)落ちてくる当日にはショッピングモールに近づくなと妹に警告するが
逆に変な勘ぐりをした妹とその親友二人の手により、妹は当日親友もろともショッピングモールごと歪秤世界に落ちてくる。
現場では天使と悪魔というファンタジー生物がドンパチやっている様に驚きつつも三人に先輩を加えた四人は
一般人を救出していくが、その途中で妹も歪秤世界に落ちた事実を知った秀哉は
途中でギレゼルという変態悪魔と出会ったりしつつ、四人組は途中まで妹+その親友二人(妹ズ)を守ってくれていた
源鴉鳥という知己の少女と共に青い鎧の天使を撃退しする。
途中、鴉鳥と別れたり、妹と一緒に風呂に入った挙句怪我した所を舐めてもらったりといった
けしからん事態を挟んだりしつつ、現世へ戻るために一同は自分たちがやってきた門へと妹ズを引き連れて向かうのだった。

575 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/10(日) 20:51:20.61 ID:2ybHfUsB0
・第三章:
門へと戻ると、それは跡形もなく消えていた。
ついでに自分たちが住んでいたところ自体がまるごと歪秤世界に落ちてきていることを知り、茫然とするが
かと言ってこんなところにいつまでもいるわけにはいかないということで、マンモス学園なことが幸いして
食料備蓄もあるしとりあえずの避難場所としては最適だろうと学園へ向かうことにした一行。
その途中で丹生真黄という天使を信仰する秀哉の知り合いと出会ったり、妹ズの二人が能力に目覚めたり、
クリエイターという歪秤世界に生息する生物の成れの果てにレイプされかけていた風波まどかという学園の先輩(無能力者)を
助けたり、椎名沙夜音という無能力者のくせに鬼強い屈強執事を引き連れたMHIのご令嬢(自身は無能力者)が
どこかに行くのを見送ったりしつつも学園に到着する。
学園は悪魔に包囲されているもののバリアのようなもので守られておりとりあえずは無事であったが、
そのバリアのせいで一行も入ることができない。
そこで、沙夜音が学園のどこから外に出てきたかを推論した秀哉はまどかに学園に通じる地下トンネルへの案内を頼んだが
その現場をギレゼルにばっちり目撃されており、後を追ってギレゼル一味が学園へ侵入してくる。
何とか撃退する(注2)一行であったが、戦闘後、首魁であるギレゼルから自分たちと手を組むことを要求される。
また、天使側の使者として学園にやってきた青い鎧の天使──メヒーシャに天使の保護を望むかという問いかけをされ、
彼らは今後の身の振り方について否応なく決断することになるのだった。

*ここから悪魔ルート、天使ルート、人間ルートに分岐

*注2:負けることも可能。その場合、分岐は悪魔ルート一択で拒否すると即ゲームオーバー。

576 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/10(日) 20:53:53.28 ID:2ybHfUsB0
とりあえず今日の所は悪魔ルートの本筋のみを。

・第四章(悪魔ルート):
ギレゼルと手を組んだ一行は、物資確保のために彼のもたらした情報を元に市内にあった米軍基地へと向かう。
元兵士のクリエイターの巣窟と化していたそこは既にヴァザという小物臭漂う中級悪魔の拠点となっており、
それを討伐するための天使軍がやって来ていた。
妹ズ最後の一人があるクリエイターの助力を得ることになったり(注3)といったことがありつつも
クリエイターと天使を退けつつ倉庫まで行くが、先客──沙夜音の手により目ぼしい物資はあらかた先取されていた。
仕方なくこれで満足するしかねぇとばかりに残り物を漁って帰ろうとする一行であったが
帰路、沙夜音一行が配下の悪魔を殺しまくったことにご立腹のヴァザの手によって沙夜音は拉致される。
見捨てるわけにもいかないと秀哉はギレゼルとともに救出に向かうが、ヴァザは俺様ご立腹だから
この女に痛い目あわせなきゃ気がすまないんだよと沙夜音を殺しかねない勢いで息巻いていた。
そこでこの小物を落ち着かせるため、ヴァザの目の前で沙夜音をズコバコして彼女を屈服させた(ように見せた)ことによって
ヴァザに満足してもらい、とりあえずこの場は事なきを得る。
形だけとはいえ秀哉とギレゼルに屈服した事になった沙夜音は、悪魔の目をごまかすためにも
ひとまずは学園へ身を寄せることになったのだった。

*注3:どのルートでも同様の内容のイベントあり。以降、同イベントの記述は省略します。

582 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/10(日) 20:56:14.34 ID:2ybHfUsB0
・第五章(悪魔ルート):
学園に戻った彼らだが、現実世界に帰る方法は相変わらず見つからないままでパンピーどもは不満たらたら。
沙夜音からMHIが今回の事態に深く絡んでいること、帰還手段もおそらく知っているだろうころ、そして本社ごと
この世界に来ているだろうことを聞かされるものの、肝心のMHIが落ちてきた場所は不明であり、
コンタクトを取る手段はないまま。
そこで、まずはギレゼルの口添えで悪魔の大ボスセルベルグへ謁見し、
彼から何かしらの帰還手段に繋がる情報を引き出そうと試みる。
しかし、情報を引き出すことは叶わず、逆に軽くあしらわれた感じの一行。
実力主義の悪魔社会においては功を立てないと実のあることを引き出せないと考えた彼らは、何とかして功を立てようと
とりあえず天使の勢力圏下である北の旧市役所に天使の情報を集めに行く。
沙夜音に焚き付けられた妹ズと4Pしたり沙夜音に性魔術というセックルを通じて力を与えたり奪ったりという
技法の素養があることを告げられたりして準備を終えた秀哉とその他ご一行は、旧市役所へ忍び込む。
その場で失踪した母親と出会い、話を聞こうとする秀哉、だが、それは天使の巧妙な罠だった。
悪魔に与しているからという理由で話し合いの余地もなく問答無用で襲ってくる天使を目の当たりにしたご一行は
天使を見限り、全面的に悪魔に協力することを決意する。
その後、悪魔の本拠で天使領への侵攻が企画され、秀哉たちは市役所周辺の戦場地へと出撃する。
その場で天使側の指揮官ルファディエルを捕縛した彼らは、意気揚々と大手を振って学園へと帰還するのであった。

583 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/10(日) 20:58:41.06 ID:2ybHfUsB0
・第六章(悪魔ルート):
成果報告のために再びセルベルグの元へやってきた面々は、ルファディエルを捕縛した功績によりセルベルグに目をかけられる。

その後、話し合いの結果により天使領のさらに奥深くにまで食い込むことにした悪魔軍であるが
政治的な判断により学園の面々は奪取した市役所周辺での戦場地での留守番を命じられる。
作戦開始を前に謁見に同席していたシェヒラ、エルンスト、キノールラザといった上級悪魔の面々や
おまけのヴァザに挨拶回りを終えると、MHIからの使者である鴉鳥が学園へとやってくる。
彼女の養父であり、MHIの創立メンバーの一人でもある宮原権三博士から学園へ協力するように告げられていた彼女は
そのまま一行の仲間に加わる。
そして作戦は開始されるが、悪魔軍は統率された大量のクリエイターの介入により分断される。
ヴァザはクリエイターに包囲され、キノールラザはクリエイターの猛攻により撤退するという状況の中
エルンストの軍のみが攻略拠点へ肉薄する。
そこで彼女の宿命の相手であるラグダスという白熊天使と決戦を行おうとするが
捕縛していたルファディエルを使った沙夜音の情報操作を疑ったメヒーシャの救援により、
エルンストの軍もまた壊滅状態に陥る。
救援に駆けつけた秀哉は、部下を失った上包囲され絶体絶命のエルンストを救出。
彼女に性魔術で力を与えると、共にラグダスを撃破する。

祭りの後、ルファディエルは帰る方法が見つからないがために絶望し心が壊れた男たちにマワされる真黄の姿を見とめる。
そして、彼らをどうにかして救わなければと心に誓うのであった。

584 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/10(日) 21:01:10.25 ID:2ybHfUsB0
・第七章(悪魔ルート):
ルファディエルとラグダスを撃破したことにより長きに渡り拮抗していた戦局は悪魔側に大きく傾き、
情勢はひとまずは悪魔側の優勢で落ち着きを取り戻した。
そこで、この機を見計らってMHI本社へ向かうことにした学園の一行(注4)。
同時期に天使とその元へ避難していた人間たちもMHIに招待されるが、そちらは実験材料の確保を狙ったMHIの巧妙な(ry
MHIに捕縛されたヴァザを撃破したり、力を求めてMHIと手を組んだキノールラザを撃破したり
MHIの罠から抜け出した真黄を保護したり(注5)、天使側の大ボスノルファザと交戦したり、
以前から薄々考えていた自分たちの異能にMHIが絡んでいたという確たる証拠を掴んだり、
仙崎兄妹の恩人であり、宮原の助手でもある丹生真朱と再開したりと色々ありつつ再奥へ向かうと
そこでは今回の事態の元凶、宮原権三が彼らを待ち構えていた。
彼は現世への帰還方法──歪ノ門の一つがここにあることを告げると、自身が執心していた
操血の力を持った秀哉を取り込んで一行へ襲いかかる。
何とかこれを打ち破った一行は秀哉を救出するが、その隙を突いたノルファザの策略により
メヒーシャはMHIにあった歪ノ門をその身に取り込み、女神として覚醒するのであった。

*注4:MHIに行く前に秀哉の父親の居場所をエルンストに聞くことができます。
    父親は母親と同行中のため、現場まで行って放置するとおかんがクリエイターにコマされます。
    この救出は必須イベントではありません。まあ悪魔ルートだから仕方ないね。

*注5:放置可能。その場合、真黄と真朱が性魔術と言う名のエロシーンを通して合身します。

585 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/10(日) 21:03:39.92 ID:2ybHfUsB0
・最終章(悪魔ルート):
女神となったメヒーシャは、歪ノ門の力でMHIにいた避難民たちを現実世界へ送り返すと、その足でセルベルグを撃破。
魔城にあったもう一つの歪ノ門をもその身に取り込む。
一方、セルベルグがメヒーシャに撃破されたと聞いたご一行はメヒーシャのハイパーパワーに恐れおののきつつも
天使の目的が悪魔の殲滅ならばそれに与した自分たちを許すはずがないと交戦を決意。
真朱にメヒーシャの現在地の調査を依頼した秀哉は、居場所のセルベルグという悪魔の頭領を失い
まとまりを失った悪魔たちを束ねつつ(注6)、判明したメヒーシャの居城へ乗り込みメヒーシャを撃破。
毎度おなじみの性魔術で歪ノ門の力を根こそぎ奪い、その力を行使して現実世界への帰還に成功する。
人の手には到底余る有り余る力を持ったまま現世へ戻った秀哉は、この力をどう使ってやろうかとほくそ笑むのだった。

*注6:省略可能。省略しなかった場合の報酬はエロシーン。

・(悪魔ルート限定後日談):
しばらくの後。
シャバでは普通のモテモテナイスガイで通っている秀哉くん。
しかしその実態は日本に名だたる両大企業MHIと三鷹のご令嬢をチンポ奴隷にし日本を牛耳る日本の裏番だったのだ!
ついでに他のヒロインズもあまさず手篭めにした彼は、己の持つ歪ノ門の空間跳躍の力を使い
次はどの世界を引っ掻き回してやろうかとギレゼルと共に作戦会議を行っているのであった。

590 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/11(月) 20:23:29.35 ID:RYp3Qoqz0
今回は天使ルート。
第三章までは共通なんで省略。人間ルートの時も省略決定。

・第四章(天使ルート):
メヒーシャの提案を了承し、学園を放棄して無能力者を護衛しつつ北の旧市役所までやって来た学園の一同。
秀哉は旧市役所内で天使の下に身を寄せていた母親(千尋)と再開するが、色々あって千尋は秀哉に拒絶される(美來とは和解)。
その後、メヒーシャの上司ルファディエルの情報でMHI本社が落ちてきている場所を知った一行は、
現実世界への帰還の手がかりを求めてメヒーシャと千尋の護衛付きでMHI本社へ向かう。
道中にあったヴァザの砦をついでに制圧したりする道程で人間に不信感持ちまくりのツンツン天使メヒーシャと
ちょっと仲良くなったり、仲間のとりなしで秀哉が千尋と和解したりしつつ、一行はMHI本社へたどり着く。
そして、その様子を好機とばかりに見下ろす一人の少女と一人の男、一人の悪魔の姿があった。

591 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/11(月) 20:29:20.03 ID:RYp3Qoqz0
・第五章(天使ルート(1/2)):
MHI本社にたどり着いた一行が見たものは、社内にクリエイターがうようよしているという光景であった。
さらに進んだ先のクリエイターが社内のカードキーを落としたことや社内にあったパソコンの情報から
MHIは独自にクリエイターを作り出し、制御しているという確信に近い疑念を持つ一行。
途中で偵察部隊として自らが先行することを提案した千尋と別れなおも先に進むと
MHIの私兵隊(ソルジャー)が襲いかかってきたので、それを撃退するとまたもカードキーが手に入る。
道中で宮原権三の使いである鴉鳥に自分たちへの協力を要請もされ、一行はいよいよ先に進むよう誘導されている考えつつも
他に道もないため仕方なく先へ進む。
やがて千尋との予定の合流地点にたどり着くが、そこには彼女の姿はなく代わりにソルジャーズが待ち伏せていた。
その中で、千尋は自分たちが殺したというソルジャーのブラフにまんまと引っかかって頭に血が上った秀哉をかばって
まどかは左腕を吹き飛ばされる。
ソルジャーズが撤退した後、自分のせいでまどかの左腕が吹き飛んだという事実に自己嫌悪に陥る秀哉であったが、
仲間や当のまどかから発破をかけられとりあえずは立ち直るとさらに奥へと進む。
一方の千尋は宮原権三の助手である真朱に保護されていたが、真朱との会話から宮原権三が仙崎兄妹の操血の力に
執着していることを見抜いた千尋は、真朱に道中で自分も同じ素質を保持するに至ったことを明かし
自分が兄妹の身代わりになる代わりに真朱に兄妹の見の安全とまどかの代わりの腕の確保を約束させる。

592 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/11(月) 20:31:40.39 ID:RYp3Qoqz0
・第五章(天使ルート(2/2)):
MHIの最上階、最奥の歪ノ門研究施設では当然のごとく宮原権三が待ち構えていた。
だが、彼らはそんなことよりも脇にあった培養槽に千尋が投入されていることに驚愕する。
MHIにある歪ノ門は不安定なので千尋も持つ操血の力を利用して安定させなければ使いものにならないと語る宮原は
千尋を助けたいならば自分たちに協力するよう要請する。
その内容は、悪魔の主セルベルグが隠し持つ、もう一つの歪ノ門の奪取。
二つの門を重ねあわせて完全で安定な門にすることで、千尋の力は必要なくなり解放されるが、それは当然宮原のものになる。
また、その道程上悪魔との全面対決が不可避になるものの、天使に協力しているのならばどの道それは避けられなく
そもそも他に千尋を救出しつつ無事に現実世界へ帰るための代案もないため、一同は宮原の話を了承しいったん旧市役所へ帰還する。

一同が去った後の歪ノ門研究施設には、胴体を真っ二つにされた宮原の死体が転がっていた。
その傍らに立つのは、一人の少女──椎名沙夜音。
宮原を殺したことでMHI本社を掌握した彼女は、自らの野心のために部下を引き連れて本社の地下へと消えて行くのだった。

594 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/11(月) 20:34:05.62 ID:RYp3Qoqz0
・第六章(天使ルート):
かなりデレてきたメヒーシャに挨拶したり腕を失ってなおも変わらないまどかの様子を見たりした後、
秀哉はとりあえずMHI本社の様子を見に行くが、社内は打って変わってもぬけの殻。宮原の姿もない。
唯一残っていた真朱に話を聞くが歯切れは悪く、落ち着いたらまどかを連れてこいとの連絡を受けて彼女との会話は終わる。
仕方ないので旧市役所に帰還した秀哉の下に、MHI本社から天使やクリエイターに追撃されながらも
天使領に向かって移動している人間がいるとの情報が入る。
その人間がMHIの変化について何かしらの事情を知っていると考えた秀哉は天使の目を掻い潜りつつその人物を救出する。
その人物──鴉鳥はMHIに起こった事態の経緯を彼らに説明し、彼女は真朱から預かってきたという
二つの歪ノ門を統合するための“鍵”を性行為を通じて秀哉に受け渡すと、その後の話の流れで一行の仲間になる。
その後、約束通りにまどかを連れてMHI本社に向かうとクリエイター技術を使用して作られた機械の義手が
彼女にプレゼントされたり、開戦の前に天使側の旗印の一つとして祭り上げられることとなった秀哉が
ルファディエルに促されるまま完全にデレたメヒーシャと守護天使の契約という名のセクロスを通じて
メヒーシャを自分の守護天使にするというイベントを挟みつつ、一行は悪魔との本格的な開戦に至る。
その橋頭堡として上級悪魔キノールラザの守る前線基地タルダルム要塞の攻略を企画した彼らは
その道中で同じく上級悪魔の睡魔女王シェヒラの妨害にあいつつも見事タルダルム要塞を攻略、
キノールラザを打ち取るのであった。

596 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/11(月) 20:39:31.61 ID:RYp3Qoqz0
・第七章(天使ルート):
キノールラザ撃破後、より対悪魔の前線に近いという理由で本拠地を旧市役所から無人となったMHI本社に移した天使陣営。
悪魔の本拠である魔城へ肉薄するために超えなければならない二つの壁──シェヒラの守る“死魔の産所”と
“大蛮族”という独立部隊を率いる上級悪魔エルンストの守る“大蛮族の領地”。
これらを超えるための策として、エルンストにご執心されている白熊天使ラグタスの部隊が大蛮族を引きつけ
その間に秀哉たち別働隊が死魔の産所を攻略、大蛮族の背後に回りこれを挟撃・撃破するという策を実行する。
色々会ったものの概ね予定通りに死魔の産所を攻略しシェヒラを追い詰めるものの、彼女は突如現れた
一人の悪魔──ギレゼルの手により連れ去られる。
シェヒラを取り逃がしたものの死魔の産所自体の攻略を完了した一行はとりあえず予定通りに
大蛮族の領地へ向かうものの、そこでは自らの野心のため悪魔に与する沙夜音の指揮する、
MHI本社内ドックに帰港していた航空要塞“八葉”の介入により、天使側の戦線は大きく崩壊していた。
宿命の対決に水をさされてご立腹のエルンストは八葉を追いかけ、その胴体に風穴を開ける。
その間にこれ以上の第三者の介入を阻止しようとするエルンストの世話になっていたという
仙崎兄妹の父親──龍司を蹴散らしたり負傷したラグタスを救出したりしつつ
エルンストに追いつき、彼女と決着をつける。
対決に敗れた彼女は消滅するが、八葉はその場に留まったまま。
なおも続く爆撃を阻止するために仙崎兄妹とメヒーシャは命を賭した結界を張ろうとするが
それには及ばないとばかりに現れた天使側のボス──ノルファザの手によりばらまかれた爆弾は全て無効化され八葉は撤退した。
そうして、今回の戦いも天使側の勝利に終わり、仙崎兄妹もまた生き別れた両親との合流を果たすのであった。

一方、八葉の中で会話を交わすシェヒラと沙夜音。
悪魔の王セルベルグへ謁見するための口添えの一つとしてシェヒラを助けたと語る沙夜音は
魔城への道案内を彼女へ依頼するのであった。

597 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/11(月) 20:43:21.99 ID:RYp3Qoqz0
・最終章(天使ルート):
主だった上級悪魔の領地を全て攻略し、セルベルグ座する魔城への攻略路を確保した一行は
セルベルグにはノルファザが、八葉には秀哉たち別働隊があたるという二正面作戦を軸に
満を持して魔城の攻略を開始する。
ルファディエルが戦場で設置した転移魔方陣を使い、エルンストが開けた穴から八葉に乗り込む別働隊一行であったが
そこには沙夜音たちの姿はなく、代わりに沙夜音の指揮下に入ったソルジャーズが待ち構えていた。
彼らの周到な罠を潜り抜け八葉を攻略した一行は、ホログラムとなって姿を現した真朱と再会する。
そして、彼女の導きにより八葉ごと魔城に突っ込み、切っても切っても手応えのないセルベルグを相手に苦戦中のノルファザを
援護に向かう。
その道中で捨て身のシェヒラを打ちとった一行は最奥でセルベルグと対峙するが、その瞬間、彼らは白い光に包まれ意識を失う。

目を覚ました秀哉を待っていたのは、歪秤世界での出来事が嘘であったかのような現実世界の日常であった。
そこは両親も仲間たちもいて、幸せに満ち溢れた彼の理想の世界。
それに溺れそうになる秀哉であったが、彼はその世界の矛盾に気づく。
まどかの左腕が生身のままであると。そして、守護天使であるメヒーシャがそこにはいないと。
その矛盾を足がかりに現実世界への帰還を果たした秀哉は、仲間たちを目覚めさせセルベルグの纒う幻影を打ち払う。
そのまま隠されていた魔城の最奥のさらに奥へと進み、セルベルグの本体と対峙した一行はこれを撃破。
目的であった魔城の歪ノ門を奪取し、“鍵”の力によりこれをMHI本社の歪ノ門と統合し完全な歪ノ門とする。
また、千尋も救出し、現実世界への帰還を前に恩人であった真朱の隔離場所へと向かう秀哉であったが
そこに彼女の姿はなく、代わりに彼女自身から告げられたのは彼女が八葉の生体ユニットと化しているという事実なのであった。

598 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/11(月) 20:45:37.32 ID:RYp3Qoqz0
・後日談(天使ルート):
現実世界に帰還した一行は歪秤世界に落ちた前の学園とは別の学園に通うこととなり、
仙崎一家も家族揃って充実した日々を送っていた。
だが、完全な歪ノ門の力で二つの世界が繋がった影響により、天使が現実世界にも現れるようになった。
MHIを解体するために現れた彼らは鳴海の実家である世界的大企業の三鷹を仲介することで
ひとまず大きなは混乱を引き起こすには至っていないものの、かねてより天使を信奉していた真黄が
この事実を足がかりにテレビ番組内で天使教という宗教団体の立ち上げを発表したりと、
今後も一悶着ありそうな予感を抱えつつ、ひとまず物語は終焉を迎える。

そして、テレビ画面越しに響く真黄の弁舌を冷めた目で見つめるのは沙夜音とギレゼル。
歪ノ門の完全化を予見していた彼女たちは、秀哉一行の隙を伺い秘密裏に現実世界への帰還を果たしていたのだ。
歪秤世界にてMHIの中心人物であった宮原を屠り、現実世界のMHIもまた三鷹──鳴海に告発され、彼らと天使の手により
解体されていることで、ひとまずは念願であったMHIへの復讐(注7)は果たした。
だが、その後の世界の覇権を握るのは誰なのか──。
彼女は自分たちしか知らない歪秤世界と現実世界の繋がりに思いを馳せつつ、今後に向けての方策を練るのであった。

*注7:このあたりの事情は人間ルート内で説明あり

603 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 00:42:54.70 ID:GPNlefrZ0

・第四章(人間ルート):
天使と悪魔、双方の助力を断った学園一同は、状況分析により学園が天使と悪魔の根拠地の中間に位置しており
天使と悪魔双方がこの橋頭堡の奪取を目指し互いを牽制しているがためにひとまずは平穏を保っているという
危ういパワーバランスのもとに置かれている実態を把握する。
そこで、秀哉たちは今後の身の振り方を考えるために、天使と悪魔それぞれの勢力圏下での情報収集を行うことにした。
天使領内で天使が現実世界への帰還方法の情報を持っていないこと、
悪魔領内で物資倉庫である物流センターの所在を突き止めた彼らは、一度状況整理のために学園へ帰還する。
だが、領内の悪魔を刺激しないために何も持ち帰らずに物流センターから撤退した彼らに
無能力者の一般生徒はあからさまな不満をぶつける。
鳴海のとりなしでその場は事なきを得たものの、それらも含めた日々の激務により鳴海に疲労の色が濃く見えるようになる。
彼女はそれをひた隠しにし気丈に振る舞うが、一般の学園よりも権限の大きいこの学園の生徒会の長という立場から
なし崩し的に学園生の取りまとめ役になったという側面もあり、その心体に渡る疲労は推して知るべきものであった。
そこで、鳴海の慰労と誕生祝いを兼ねたケーキ作りがまどかにより提案され、一同もこれに賛同。
かくしてショッピングモールで材料を集め、慰労は実施された。
彼らに感謝する鳴海であったが、その彼女のもとに暴発した一部の学生たちが生徒会の指示を無視して
物流センターへ向かったという報告が入る。
鳴海は立場上、規律引き締めのために公衆の面前では彼らを見捨てようとし
それに反発した秀哉たちが独自に救出に向かおうとするが、鳴海自身も本心はそのようなことをするつもりはなく
後に秀哉たちと合流して物流センターへ学生救出に向かう。
そうして孤立した学生たちを救出した秀哉たちは、胸を撫で下ろしつつ彼らを引き連れて学園へと帰還するのであった。

604 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 00:46:20.05 ID:GPNlefrZ0
・第五章(人間ルート):
場所は変わって、南の悪魔領域内。
椎名沙夜音は、全幅の信頼を寄せる執事──田沼藤二郎を引き連れてMHI所有の軍事施設へと向かっていた。
道中、彼女は回想する。
自分は父により、彼のよりよい道具となるためだけに生かされてきたことを。
父が自分に自由というものを与えなかったことを。
そんな境遇に自分を置いた父を、そして、そんな彼が作り上げたMHIという会社を心底憎んだことを。
そして、生まれてはじめて与えられた仮初めの自由の中、人の心を捨てきれなかった鬼──田沼藤二郎と出会ったことを。

藤二郎は、自身の命をもって沙夜音個人に忠誠を誓う執事であると同時に、彼女の父代わりでもあった。
彼女が自ら必要としたことを、彼は全て彼女に教えた。
そうして、今の彼女は彼女としてあるのである。

主君の信頼に応えるように道中のクリエイターをなぎ倒していく藤二郎。
そんな彼を引き連れた沙夜音は道中に小さな砦があることを認め、そこの城主を屈服させ手駒にしようと目論む。
不在であった城主の留守を預かる悪魔を打ち倒し、玉座に座して城主の帰還を待つ沙夜音。
そして帰ってくる城主──ギレゼル。
彼から学園が天使とも悪魔とも手を組んでいないという話を聞いた沙夜音は、自分の目的のために悪魔の力を借りるなど
言語道断と思い直し、ギレゼルを放置し再度MHI軍事施設への道程を歩む。

そうしてたどり着いたMHI軍事施設内で、藤二郎は旧知の人間と出会う。
それは、かつて自分がMHIに所属していた頃に指導を施した教え子であるソルジャーたちと、
自身のライバル──ソルジャーの隊長であった。
彼らを退けつつ軍事施設の最奥へ進んだ沙夜音は、そこに停泊していた八葉の内部で目的の人物──宮原権三と出会う。
彼から今回の事件を引き起こした目的と現実世界への帰還方法という二つの情報を引き出した沙夜音は
用済みとばかりに宮原を始末しようとするが、それを予見していた宮原の指示による鴉鳥の奇襲から
自分をかばった藤二郎を負傷させてしまう。
狼狽する沙夜音。その後、程なくして彼女の視界は暗転した。

605 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 00:50:05.77 ID:GPNlefrZ0
・第六章(人間ルート):
再び場所は学園に戻り、一行は再び物流センターの捜索へ向かっていた。
そこで、彼らはクリエイターと融合した異形の男と出会う。
一行と刃を交え男は姿を消すが、その動きから正体が三鷹で研究者をしていた自身の兄であるということを知った鳴海は
激しく狼狽する。
だが、彼の真意がクリエイターと化した自分を打ち倒してもらうことであると推測した秀哉は彼女を励まし
鳴海と彼女の兄を打ち倒すための特訓に励むのであった(注8)。

そうしているうちに、最近学園を守るような形でクリエイターが動いている(注9)ことにより学園を危険視した天使と悪魔双方が
それぞれ学園確保のために動き出すという情報を手に入れた一行。
学園を巡って天使と悪魔がぶつかるその戦いに介入し、学園に近づく前に双方を疲弊させることで
両陣営を撤退させようと迎撃に出る。
戦場地での学園一行の意図しないクリエイターの動きもありその目論見を成功させる一行であったが
学園へ帰還した彼らを出迎えたのは、八葉とその操縦者──椎名沙夜音であった。

注8:兄貴は人間ルートだと強制的に関わってくるくせに鳴海の個別を最後まで進めないとその後は最後まで放置プレーです
   ていうか、都合上とはいえあれだけご執心だった当の先輩まで放置プレーを気にした素振りすら一切見せないのが。。。
注9:天使と悪魔の魂確保を狙った宮原の差し金

606 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 00:56:37.53 ID:GPNlefrZ0
・第七章(人間ルート(1/2)):
沙夜音はMHI本社に現実世界への帰還手段があることを学園生に告げ、そこまでの輸送のためにと八葉への搭乗を促す。
学生会が未だ現実世界への帰還方法を見つけられていないということもあり、無能力者の学生たちは
こぞって八葉に乗り込もうとするものの、沙夜音がMHIの手先になっている事実を訝しみつつ
過去の経緯からMHIが信用ならない組織であると感じ取っていた鳴海は八葉へ乗り込まないよう学園生たちを説得する。
だが、今回の事態に三鷹が一枚噛んでいる事実を隠匿していたという沙夜音の告発により鳴海は学園生の信用を失い、
結果的に学園生が八葉に乗り込む流れとなってしまう。
茫然自失となった鳴海を慰めるために彼女の下へ向かった秀哉は、流れで彼女と一夜限りの契りを結ぶ(注10)。
その後考えを改め、MHIが現実世界へ帰還する何らかの手段を持っているのは間違いないと考えた彼らは
虎穴に入らずんば虎児を得ずとばかりに自分たちも八葉に乗り込むことにし、ノリでついてきたギレゼルを仲間にしつつ
内部で予想される策略に備えて秀哉の能力を利用した連絡手段も用意した。
そして、案の定、八葉に乗り込んだ彼らはソルジャーたちの手により眠らされ分断隔離されることとなったのであった。

注10:この時点までにヒロインが確定していない場合はその限りではない

608 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 00:59:56.97 ID:GPNlefrZ0
・第七章(人間ルート(2/2)):
目を覚ました秀哉は、なぜか沙夜音に逆レイプされる。
だが、行為を通じて今の沙夜音が宮原の手により別人格を植え付けられたものであると知った彼は
彼女をイかせまくることにより別人格を消滅させ、敵の敵は味方ということで正気に戻った彼女と手を組むことになる。
同じ部屋に監禁されていた鳴海とギレゼルと共に監禁場所を脱出した秀哉たちは、まずは八葉の司令部へ向かい、
別の場所に監禁されている仲間たちの居場所を突き止めることにする。
そしてたどり着いた司令部で、MHIの首脳に連なる人間のみが指揮権を有する八葉の特性を利用し、
MHIの令嬢である沙夜音が八葉から秀哉の仲間たちと藤二郎の監禁場所の情報を引き出す。
そして、まずは藤二郎の救出に向かうことにした一行。
だが、彼もまた精神操作を受けており、一行の姿を見とめるなり問答無用で襲い掛かってくる。
そんな彼を戦闘で打ち倒し落ち着かせた秀哉が出会った人物は、秘密裏に八葉に忍び込んでいた彼の母親──千尋であった。

場所は変わって、美來たちの監禁場所。
彼女たちを救い出したのは、これまた八葉に忍び込んでいた彼女の父親──龍司であった。
彼とともに監禁場所を脱出し、秀哉たちとも合流した一同は久しぶりの親子の再会を懐かしむ暇もなく
MHI島にたどり着いた八葉から脱出する。

そして、彼らを待ち受けていたのはホログラムの宮原権三であった。
彼は秀哉たちが抱いていた疑問に一通り答えると、人間こそが天使も悪魔も凌駕した全ての生物の
頂点に立つべき存在であるという彼の持論を現実のものとするため、これまでに蓄えてきた天使と悪魔の魂を使い、
第二位の智天使ガノエル(注11)の身体にして箱舟であり、ソロモンの72柱(注12)をも従える力を持つ“天示殻”を呼び出し
無数のクリエイターを従えて歪秤世界ごと天使と悪魔を殲滅するべく動き出すのであった。

注11:後述の鴉鳥個別でのみ出てくるロリババァ天使。本編には一切絡まない
注12:今作で出てくるのは後述の鴉鳥個別で出てくるハァゲンティのみ。やっぱり本編には一切絡まない

609 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 01:03:49.12 ID:GPNlefrZ0
・最終章(人間ルート(1/2)):
天示殻へ宮原にヤキ入れに行こうとするものの護衛のクリエイターが多すぎて近づくことすら無理ゲーと考えた一行は
天使と悪魔の助力を得て、彼らに天示殻までの道を作ってもらおうとする。
まずは天使と悪魔、それぞれの本拠地を襲う宮原配下のクリエイターとそれらを指揮していた鴉鳥およびソルジャーズを退ける。
そして、交渉の結果、歪秤世界の消滅を避けたい天使と心から混沌を好む悪魔双方の助力を取り付けることに成功する。
かくして、宮原という強大な敵を前にした天使と悪魔の合従という前代未聞の事態により、ともかくも天示殻までの道を確保し、
秀哉たちに天使と悪魔の精鋭を加えた主力部隊はそのまま天示殻内部へと乗り込む。
内部では完全にクリエイターと融合したソルジャーズに藤二郎が引導を渡したり、宮原と運命を共にする決意を秘めた真朱が
仙崎兄妹へ別れを告げに来たりしたといったイベントを挟みつつ、秀哉たちは宮原の元へ向かう。
そして、来る高層で一行と雌雄を決するべく待ち構えていた宮原。
天使と悪魔の融合体を従え、また、自らもそれらと融合することにより強大な力を得た宮原を何とか退けた一行は
核を失い崩壊する天示殻から一路脱出の途に就く。
その道中で迫りくるクリエイターを食い止めるため、
メヒーシャが、ギレゼルが、エルンストが、ラグタスが、ヴァザが、キノールラザが、次々と道半ばで脱落していく。
そうした彼らの犠牲のもとに、残った一行は天示殻を脱出。
歪ノ門があるとされたMHI本社へ向かい、そこで培養液漬けにされた学園生たちを発見するが
彼らが無事なことを確認し胸を撫で下ろすのであった。

610 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 01:06:10.55 ID:GPNlefrZ0
・最終章(人間ルート(2/2)):
一方、崩壊する天示殻に留まる宮原には敗北してもなお自身の思想に揺らぎはなかったが、
それでも究極の力を手に入れたはずの自分がただの能力者に敗北したという事実を通じ、
自身のしてきたことはどういうことだったのかと思考を巡らせる。
そんな彼の目の前に現れたのは、満身創痍の鴉鳥。
自らの死を前にしてもなおどこまでも彼を慕い、彼に殉じたまま息絶えた彼女を目の前に、
彼は自らが道具としてきたその存在に一抹の救いを見るのだった。

そして、そんな彼らを見守っていた真朱。
彼女は、事の次第を確認し終わると天を見上げて何者かに語りかける。
それに応えるかのように響く声に、彼女はこう求めた。
「望む。招聘ではなく、誘いを」と──。

そして、彼女の世界はぐにゃりと歪み、暗転した。

612 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 01:08:42.16 ID:GPNlefrZ0
・後日談(人間ルート):
宮原の手により縮小し荒れ果てた歪秤世界を見限った天使と悪魔双方が歪秤世界から撤退することにより
歪秤世界を舞台にした彼らの争いは終わりを告げた。
その後、何者かによって(注13)安定化処理を施されていた歪ノ門により現実世界へと帰還できることになった一同。
現実世界に色気を見せるシェヒラとルファディエル。
思い思いに現実世界に戻った後の今後について語る学園の一同。
現実世界ではただの無職である自分たちの今後の身の振り方について家族会議を行う千尋と龍司。
それぞれがそれぞれの希望を胸に、彼らは事件の当事者としての厄介事も待ち受ける現実世界へと帰還するのであった。

注13:本編では件の人物にまったく言及無いけどこれを行ったのは真朱……らしい。自信はない。

618 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 20:09:04.08 ID:GPNlefrZ0
ほい続き。
夜の分と違って推敲は一応やったから内容は大丈夫……のはず。

ヒロイン個別シナリオ。名前の横のカッコ内は攻略可能ルート。
個別は鴉鳥除いてテキスト量の割に内容が超ペラいんでまとめると以下のようになって
味気なく見えるけどそれは作品自体の仕様ということで勘弁。

*予め補足しておくが、沙夜音、メヒーシャ、鳴海に関してはそれぞれ
 悪魔ルート、天使ルート、人間ルート全体が個別シナリオのようなものなので
 それ以外の部分を抜き出すと書けることがほとんどない。
 都合上、何とか書くことひねり出してるけど。

・美來(天使、人間):
実の兄妹なのに恋愛感情持ったことに思い悩むけどやっぱり結局ヤッちゃって
その後は大した諍いもなく友人からも両親からも
コングラッチュレーション……! コングラッチュレーション……! されてありがとうなエロゲではとてもよくある話。

・杏里咲(天使、人間):
子供の頃に事故って一部欠損した脳の機能を生体チップによって補っている彼女。
年月が経ってチップにガタがきてるのか、最近ちょくちょく記憶が消えるということが起こっている。
でもそうとは知らない秀やんは拾ってきたそのチップの情報が入ってるらしいMHIのCDを話の流れとはいえ彼女に解析させ、
その過程でチップに過負荷がかかって記憶が一部飛ぶ。
妹ズにその事実を暗に責められたりもしたけど、最終的には恋人同士になって記憶も戻って
ついでに子供もできてめでたしめでたし。

・シャネオルカ(天使、人間):
過去にDQNに絡まれているところを秀哉に助けてもらったことがきっかけで彼のことを好きになっていたシャネオルカ。
現実世界ではその想いは一向に伝えるには至っていなかったものの、歪秤世界でシロちゃん(仮称)というクリエイターに
出会ってから、それを通じて距離を縮める彼女と秀哉。
で、色々あってついに両思いに至るものの、ある日力が集まりすぎたせいで暴走するシロちゃん。
やむを得ずシロちゃんを粉砕する秀哉であったが、よくわからない理屈でシャネオルカはシロちゃんを吸収し
ついでにセクロスしてたら性魔術パワーでシロちゃんも復活してめでたしめでたし。

619 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 20:12:00.88 ID:GPNlefrZ0
・ヒロイン個別(2/2)

・まどか(天使):
まどかが幼いころから、彼女の周囲では彼女に関わる人間の不幸が絶えない。
それはいつも幸せそうな彼女にパルパルし彼女に取り付いていた悪霊の仕業だったのだ!
その悪霊の存在は今まではさっぱり分からなかったものの、彼女がクリエイター製の義手を手に入れたことにより
悪霊とその義手が反応して悪霊が発現し、その事実が明るみに出る。
で、発現した悪霊を退治して、まどかと悪霊が最終的に和解してとりあえずはめでたし。

・アカリ(全ルート):
歪秤世界に来た後、クリエイター化した新体操部の後輩ちゃんを冥土へ送ったりして距離を深める秀哉とアカリ。
ある日、秀哉はアカリが自分の名前を呼びながらオナヌーしている現場を偶然出歯亀し、気まずくなって逃げようとするものの
見つかってしまい、色々問答があった末好きな人じゃないと処女なんて捧げなかったという当然至極なアカリの告白を前に
覚悟を決めて両思いになる。
その後は順当過ぎてつまらないけどとりあえずお似合いカップルだねということで周囲に祝福されておしまい。

・鳴海(天使・人間):
物流センターで兄貴と出会って特訓するところまでは人間ルート第六章を参照(天使ルートでは能動的に倉庫に行くことになる)。
その後、その過程を通じて秀哉と結ばれ、特訓の甲斐あって兄貴を討ち果たした鳴海は
現実世界に帰ったら三鷹の持つクリエイター技術を放棄するよう働きかけることを心に誓うのであった。

・沙夜音(悪魔):
数々の責めたり責められたりの行為を通じるうちにいつの間にやらにか心を通わせるようになった秀哉と沙夜音。
現実世界に戻った彼らは、沙夜音率いる新生MHIの拡大に邁進しつつ
表では沙夜音が主で秀哉が従、裏ではその逆という二重生活を大いに楽しんでいるのであった。

・メヒーシャ(天使):
メヒーシャと守護天使としての契約を結んだ(天使ルート第六章)秀哉であったが、戦いを通じて
それ以上の感情を彼女に抱くことになる。
そして、その想いを彼女にぶつけ、同様の想いを胸に秘めていた彼女もまたそれに応え二人は両思いに。
戦いの後、メヒーシャは現実世界に向かい天使であることを隠しつつ仙崎一家の家族として
秀哉と共に現実世界での日々の生活を満喫しているのであった。

620 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 20:15:17.94 ID:GPNlefrZ0
・鴉鳥(全ルート。ただし最短で三週目以降限定):
*ヒロインではあるが個別内で記載の事情によりEDはない。
 というか主体としての夢ルート(非正式名称)があってその中に鴉鳥個別が組み込まれてるって表現したほうがいいような。。。


秀哉たちが商業区の化け物を倒したしばらくの後(第一章後)、秀哉は自分の故郷の一つである丹生学習園へと足を運んでいた。
そこで眠気に誘われ目を閉じた彼に、一人の男が語りかけてくる。
見た目が某慢心王にちょっと似てなくもないこともない、ハァゲンティと名乗るその男は秀哉に問いかける。
「この世界の真実を知りたくはないか」と。
それに頷き返した秀哉を、彼は真実の世界へと誘った。

秀哉が目を覚ますと、そこは見知らぬ大地であった。
ハァゲンティが“夢境”と称したその土地は、彼の導きがないと瞬く間に道を見失ってしまうという。
彼の導くまま夢境の奥へと足を踏み入れる秀哉が見たものは、一人の少女──智天使ガノエルの姿であった。
それを真実に至るための“試練”と称したハァゲンティは、彼女を倒すよう秀哉へ促す。
ハァゲンティと旧知の間柄であるガノエルは秀哉との交戦を拒み、彼にこの魔神の作りし世界からの退去を勧告するが
それをよしとしないハァゲンティの手により彼女は精神操作を受け、彼女の偽りの人格──シャドウが発現する。
ハァゲンティに唆されるまま彼女は秀哉に襲いかかり、やむなく秀哉はこれを撃退するが
それを確認したハァゲンティはこれが機とばかりに彼女と秀哉を融合させようとする。
秀哉がそれを拒絶すると融合は止まり、元に戻ったガノエルは秀哉に警告を発するとその身を消した。
事情が未だ飲み込めない秀哉に、ハァゲンティは秀哉の世界が変質を迎えるその“時”が来たらまた会おうと言い残し
秀哉を現実世界へと引き戻す。

そして、目覚めた彼が自覚していたものは、頭に残るほんの少しの違和感のみであった。

622 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 20:40:56.54 ID:GPNlefrZ0
鴉鳥個別(2/6)

“時”は来て、歪秤世界が秀哉の日常をまるごと飲み込んだ頃。
そこで、秀哉は丹生学習園もまた歪秤世界に飲み込まれていたことを見とめる。
そして、いつかのように眠気に誘われ目を閉じた彼が見たものは、あの男──ハァゲンティと
思いもかけない人物たち──丹生真朱と源鴉鳥の姿であった。
本来のハァゲンティとの契約者──宮原権三の望むまま、強さを求めてこの世界に来るようになったという鴉鳥と
秀哉は真実に至る道程と数々の試練を経て心を通わせるようになる。
そして、秀哉と身体を重ねることで戦闘能力が向上するということを“可能性”の世界を垣間見て知っていた彼女は
秀哉に関係を迫り、彼もその決意の強さに否定を返すことはできず、彼女と関係を持ち、その絆は屈強なものへとなっていった。

さらに足を進める秀哉に、ハァゲンティの言う“融合”の前触れとして、突如他人の感情が入り込んでくる。
宮原に人造生物として作られた、自己の感情と宮原に与えられた使命の境目に戸惑う鴉鳥の感情が。
宮原を含めた人間全てが救われることがあり得ない世界の“可能性”に思い悩み、それを切り開くための方策として
ハァゲンティと契約するに至った真朱の感情が。
ハァゲンティは語る。自分の目的は、宮原権三と丹生真朱との契約に従い、救済を求める真朱の魂と強さを求める鴉鳥の魂を
秀哉という“鍵”を通じで結合させることにより、人の進化を促す存在──“女神”を誕生させることであると。
そして、進んだ先で再びガノエルと相対する秀哉。
彼女がその力の大部分を使いハァゲンティを閉じ込めるために作り上げた檻──夢境の中で、彼女は語る。
女神による人の急激な進化は、それまでの人の全てを破壊し得る極めて危険なものであると。

623 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 21:01:53.70 ID:GPNlefrZ0
・鴉鳥個別(3/6)

そして、最後に女神の素体である三人は垣間見る。秀哉であり秀哉でない、どこかの世界の秀哉が持つ“可能性”を。
それは即ち、彼が悪魔と手を組んだ未来であり、天使と手を組んだ未来であり、自分たちの力で歩いた未来である。
無論、そのどれもに彼と鴉鳥が結ばれる結末はなく──。
現実世界の彼女が宮原を信奉するMHIの人間である以上、MHI、ひいては事の元凶である宮原と彼が現実世界で
対立しないという未来がない限り、その可能性は永遠に叶わないものであるが故に。

そうして“融合”は最終段階を迎えた。
これを完成させるべく足を進める一同の前にまたしても姿を表すのは、ガノエル。
夢境の奥地で力を蓄えていた彼女は、一行を足止めするべく強固な結界を張る。
だが、それはハァゲンティにとって打ち破れないものではなく、彼は三人へしばしの解除の時間を要求すると、
彼らを現実世界へと導いたのであった。

時は過ぎ、再び夢境へ向かうと言葉通りに結界は消滅していた。
そして、向かった再奥で一行は融合を阻止せんとするガノエルを討ち果たす。
かくして下準備は完了し、ハァゲンティは“世界を構築する力”たる天示殻を呼び出し、その力を三人の融合体へ
注ぎ込もうとするが、その鍵たる秀哉が例にもよってセックスを通じてガノエルの力を得た上で
それを拒絶した(注14)ことにより、融合は失敗する。
だが、ハァゲンティは保険として融合の儀式を通じて残りの二人に蓄えておいた秀哉の力を使い融合を続けると宣言し
二人を引き連れて天示殻へと飛翔する。
秀哉はそれを阻止するべくガノエルを引き連れて天示殻へと侵入し、その道中でこれまで夢の世界で培ってきた絆により
鴉鳥を説得することに成功する。
鴉鳥を加えた彼ら三人はなおも足を進め、あくまでも女神の誕生を目指す真朱とハァゲンティに招かれ姿を現した宮原を打ち倒し
最上階に佇むハァゲンティの下へとたどり着く。

*注14:受け入れるとバッドエンドという名のゲームオーバー。

624 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 21:04:10.60 ID:GPNlefrZ0
・鴉鳥個別(4/6)

ハァゲンティは語る。今わの際、契約者である宮原と真朱が別の可能性を見出したことで自分の役目は終わったと。
それを知って、それでも元凶たる彼を討つ選択をする(注15)秀哉たち。
そうして彼らは、人型の、そして彼の本来の姿たる四つ足の本来のハァゲンティを討ち果たす。
そして、敗れた彼はかつて自分を支配した、自分が求めてやまなかった人間の存在をその夢に描き、跡形もなく消滅した。

ハァゲンティ亡き今、役目を果たした夢境は崩壊する。
それは同時に、互いに心を通わせた秀哉と鴉鳥の二人の関係──夢の中でしか有り得ない可能性の終わりも意味していた。
それを感じていた二人は、泡沫であり、そして今この瞬間だけは確かな互いの想いを改めて確認し合う。


*注15:倒さないこともできるけど例にもよってバッドエンド。
     その際、ハァゲンティが天示殻を使っていとも簡単に歪秤世界を消滅させるという
     本編って何だったんやな光景を拝むことができる。

626 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 21:07:26.30 ID:GPNlefrZ0
・鴉鳥個別(5/6)

訪れた最後の刻。
鴉鳥は秀哉に告げる。
「いついかなる時も、私の心はお前と共にある」と。
それが、この夢の世界を離れれば永遠に叶わない想いであると理解していても。
そして、消えゆく鴉鳥の姿、消えゆく世界、消えゆく秀哉の意識──。
かくして、役目を終えた夢は、覚めるべくして覚めていった。

真っ暗な丹生学習園。
そのベンチから身を起こす秀哉を襲うのは、途方も無い喪失感。そして頬を伝う涙。
だが、その正体が何であるのかつかむことはできず、時間が立つほどにその気持ちは薄れていく。
彼は思う。この場所を去る時には、その気持ちも完全に消え去るのだろうと。
「行こう。僕を待つ人達の元へ」
そして、彼は歩き出す。
一歩踏み出す際に胸に過ぎった、誰かの姿を思い出すこともなく──。

それは泡沫。夢幻の中でしか触れることの叶わない、どこまでも夢の世界の物語であった。

628 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 21:10:03.29 ID:GPNlefrZ0
・鴉鳥個別(6/6)

・鴉鳥個別、その残滓(実質後日談・天使ルート限定):
天使ルートを経て、紆余曲折のあった末学園一同の仲間に加わることとなった鴉鳥。
最終決戦を前に、彼女はふいに秀哉へ指切りを求めてきた。
それに応じた彼が見た彼女の顔は、遠い世界の何かに思いを馳せているようでもあった。
そして、ふと彼の胸を過ぎる何かの感情。錯覚かもしれないが、確かにあったかもしれない何かの感情。
だが、彼がその影の正体を掴むことはない。

彼女は言った。
「いついかなる時も、私の心はお前と共にある」と。
それに冗談めかした答えを返した彼に、彼女は微笑みかける。
初めて見たはずの、彼女の笑顔。
それはなぜか、彼を懐かしい気持ちに導いた。

程なくして、彼女は満足したようにその場を去る。
彼は思った。その小さく冷たい手を握りしめ。温めてあげることができたらと。
だが、今、どのような言葉をかけてもきっと彼女は泣いてしまう。
そんな確信めいた予感が、彼にはあった。
そして、彼はその場に立ちすくむしかなかった。
その小さな背中が消えるまで、自分の胸に過ぎった何かが消えるまで、じっと彼女の姿を見送りながら──。(注16)

*注16:この時点までに強制的に他のヒロインでヒロイン確定済み。

630 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 21:15:43.29 ID:GPNlefrZ0
次、AP01シナリオ。
*予約特典のアペンドディスク内データをインスコすると見れるイベント群。

・AP01・その一(エウシュリー過去作キャラ編(1/2)):
ある日、行きつけのゲームセンターに“だの様”と呼ばれる凄腕ゲーマーが姿を現したという情報を
海斗より入手した秀哉は、早速件のゲームセンターに向かってだの様を粉砕する。
また会おう的なことを言い残して去っていった彼女だが、翌日、だの様その人のハイシェラ(注17)と名乗る保険医が
学園に赴任してきたことを知る秀哉。
彼女と交流を深めていったある日、オークランドなるテーマパークができたという噂を立ち聞きし
早速そこに向かい、そこの支配者を自称するまおーさま(注18)を撃滅して帰宅する秀哉。
その翌日、やはりとばかりに学園へ転入してきたまおーさまは妹ズにいじられまくる。
そうして日々が過ぎ去っていき、今度は夜な夜な学園の木工室から声が聞こえてくるという噂を耳にした秀哉は
例にもよってその真偽の調査に向かう。
そこで出会ったウィルフレド(注19)と名乗った先輩はアイテム制作に打ち込みまくるあまり授業に出ることもなく、
留年しっぱなしらしい。
アイテム製作を生業としているだけあって、日常の品物から果ては有人打ち上げロケットまで個人で制作してしまうという
トンデモなスキルを持つ彼は、ある日何をどうしたのか7つ集めるとどんな願いも叶うという
ドラゴンボール的な力を持ったカードを制作してしまう。
それに目をつけたいじられヘタレキャラがすっかり定着したまおーさまはその力を使って世界征服を目論むが
そんな邪な目的を持った奴にカードを渡すわけにはいかんざきとばかりに割り込んできたハイシェラの介入にあう。
このままでは埒が明かないと思ったウィルフレドは、製作者権限で件のカードを今度学園で開かれる文化祭の
カード争奪戦というオリエンテーション用景品として提供してしまう。

*注17:戦女神ZEROの登場人物。ただし、アテリアル内の同名人物とは別人の設定。
*注18:姫狩りダンジョンマイスターの主人公。本名はエミリオ。もちろんアテリアル内の同名人物とは別人設定。
*注19:神採りアルケミーマイスターの主人公。言わずもがなの別人設定。

631 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 21:19:05.23 ID:GPNlefrZ0
・AP01・その一(エウシュリー過去作キャラ編(2/2)):

カード奪取を狙う二人と面白そうだからという理由でついでに参加を決めたウィルフレドは、
オリエンテーションのルールに則ってチームとしての出場を目指すのだが、ヘタレのまおーさまだけは
開始直前になっても一向にチームが決まらない。
そんな彼を見かねた妹ズがチームメンバーとなることで何とかエントリーにこぎつけたまおーさまは
同じ急造チームのウィルフレドチーム、優勝候補と目されたハイシェラチームを打ち破り
まさかのダークホースとして優勝を果たす。
集めたカードでどんな願いを叶えてやろうかを期待に胸を膨らませるまおーさま。
文化祭ももうすぐ終わりだけどキャンプファイヤー禁止だったっけなどと会話を交わす学園一同に目をくれる様子もなく
熟考の末、彼はカードへ世界征服の願いを告げようとする。
だが、美來が横から「キャンプファイヤーがしたい」と割り込んだことにより、希望はあっけなくも崩れ去るのであった。

目論見破れ肩を落としつつも、せっかくなのでキャンプファイヤーを楽しむまおーさま。
そんな彼らを見下ろすのは、ハイシェラとウィルフレド。
彼はハイシェラに告げる。あのカードは正当な持ち主が本当に心に思ったことのみを叶えるものなのだと。
それを聞き、ハイシェラはさも満足そうに口の端を釣り上げるのであった。

(ここまでイベント終わらせると第三章で過去作キャラ三人組を仲間にできるけどその辺は一言イベントなんで省略。
 その後は彼らに関するイベントは一切無し)

633 名前:創刻のアテリアル ◆l1l6Ur354A [sage] 投稿日:2012/06/12(火) 21:25:15.93 ID:GPNlefrZ0
・AP01・そのニ(スパランド編):
ある日海斗によってもたらされた、アカリが最近できたスパランドに入浴しているという情報。
そこから、彼らの長きに渡る挑戦は始まったのであった。
秀哉はヒロインズの裸の激写を自分が最も信頼する親友である海斗に任せ、
彼を妨害するために派遣された藤二郎の監視を幾度となく潜り抜けつつ、
彼はそれに応えるように、最新式のカメラを駆使しヒロインズの裸体を次々と余すところなく激写していく。
アカリを皮切りに、鴉鳥、妹ズ、まどか、鳴海、沙夜音、そしてメヒーシャ。
全てのヒロインの裸体をデータに収め、海斗の孤独な戦いは終わりを告げた。
そして、全てのヒロインの裸体データを海斗より提供された秀哉。
彼はその写真を出力すると、ヒロイン全員が自分の妹で自分を取り合っているという設定の
キングオブダメ人間な妄想で一人悦に浸るのであった。

色んなおっぱい見てきたけれど、最後に私が言いたいことは
女性を胸で判断するのはよくないことですよ

637 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2012/06/12(火) 21:26:45.38 ID:GPNlefrZ0
以上、これで予定の分は終わり。
終わってみれば分量45kbも費やしてしまって反省しきり。パンピーが仕事の合間に三日間で書くような分量じゃないわな。

全体的に言えることは、シナリオの好みや許容幅は人それぞれとはいえ
このゲームに関してはシナリオに過度な期待はしちゃいけないということかねえ。
説明・説得力不足は言わずもがな、超展開もそこそこ多いし。

最後に主要な疑問点に関するQ&Aでもまとめておこうかと思ったが
粗が多くてキリがないんで気になったことは各自でググるようにしておくれやす。

あと、他のヒロインズとは明らかに別格で明確で長大な専用シナリオ付きで展開される多分このゲームの真ヒロイン鴉鳥の個別。
全体的にアレなこのゲームのシナリオの中でも取り分け超展開や説明不足のすごいこの個別というかルート、
風の噂で聞くにはどうやら戦女神シリーズに連なるいつものエウシュリー世界観に繋がってるぽい。
ハァゲンティが仕えてたっていう人間もエウシュリー世界観の人間みたいだし。
でも、エウシュリー作品あんまりやってない俺には正直よく分からん。知ってる奴はよければ補足頼む。

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