エロゲのストーリーを教えてもらうスレまとめwiki Ver.2.0 - アズラエル
465 :アズラエル 導入部 :2005/12/06(火) 20:53:51 ID:26gG09gL0
序章

主人公、御崎大悟は高校三年の秋、サッカー部を引退して受験を控える身だった。
しかしそれなりにサッカーに打ち込んでいたせいかイマイチやる気が出てこない。
そんなある日、彼は人間離れした妖艶な美女に声を掛けられ、夢遊病になったかのように彼女と体を重ねる。
その直後、彼はその女に殺されそうになり、寸でのところで大鎌を持つ異様は風体の男に助けられた。
男の話によると彼女の正体は悪魔であり、自分は死神だと言う。
男によると、死神とは神に従い、死を目前に控えている人間にそれを告知する事や死後その魂を鎌で断ち切る事を請け負っている。
そして悪魔は神への反逆として寿命を迎えていない人間を殺したり、寿命を迎えた人間を生かしたりしてこの世の理を少しずつ乱そうと画策しているのだ。

死神は悪魔との戦いに傷つき、神の命令である死の宣告と魂の回収を行えないほど力を失っていた。
仕方なく死神は、自分の代わりに死神の仕事である、死の宣告と魂の回収をしてほしいと申し出た。
断ることもかなわず、主人公は死神の仕事を手伝う羽目に陥ってしまうのだった。

466 :アズラエル 玉梓 冬美の章 :2005/12/06(火) 20:56:45 ID:26gG09gL0


10月の初頭、死神の代行を始めて程なくして、大悟は二年程前に彼が働いていたバイトの先輩で二歳年上の冬美が一ヵ月後に死ぬ事を知らされる。
短い間だが彼女は仕事に慣れない大悟の世話を何くれとなく焼いてくれていた。

病院を訪れて二年ぶりに彼女に再会した大悟は、冬美が死神の言うとおり重い病気を患っている事を感じる。
その夜、死神から彼女に死の宣告をするように言われる大悟。
その儀式を行わなければ、死者の魂は現世を彷徨い続ける事になる。

なおも宣告を躊躇う大悟。
だが冬美が自分の生命が残り少ないということを自覚し、その上でポジティブな姿勢で「今を生きよう」と決意している事を知り、その夜、彼女に死の宣告をする。
微笑みながらそれを受け入れる彼女の前で、主人公は運命の非情さに泣き崩れた。そんな彼を抱きしめる冬美。
そして大悟はこれから彼女が死ぬまで毎日お見舞いに行くと約束した。

その約束に従って毎日冬美を見舞う大悟。
それは楽しい時間である反面、冬美が徐々に衰弱していく姿を見続ける事でもあった。

ある日、外出許可をとった冬美が突然大悟に会うために学校を訪れた。
それは彼女に残された最後の自由時間だった。
だから大悟は学校をサボって彼女と一緒に遊びに出る。

昔のバイト先(アミューズメント施設)に行って思い出話に耽る2人。
その帰り道、彼女は大悟に抱いて欲しいと告げる。
もうすぐ死んでしまう自分。
けれど抱かれる事で大悟の思い出の中に残れるのなら、と冬美は願い、そして大悟はそれを受け入れた。
2人は結ばれ、その幸せを噛み締めながら眠りについた。

その数日後、冬美は昏睡状態に陥る。
最後の日、魂の回収に訪れた大悟は辛うじて意識を取り戻した冬美の手を握りながら彼女に口付け、そして彼女は死んだ。
大悟は彼女の魂が死神の鎌によって回収される様を見届け、病室を去った。

467 :アズラエル 安芸月依子の章 1:2005/12/06(火) 21:03:05 ID:26gG09gL0
11月が始まったばかりのある秋の日。
文化祭が間近に迫っていた大悟は死神から数十回目の仕事を告げられる。

死亡予定者は大悟の学校の近くの女子高に通う2つの下の安芸月依子。
彼女に死の宣告した大悟は依子のあまりにも生に未練を持たない淡々とした態度に驚き、生きるのも死ぬのも同じだと言い放つ依子の態度に憤る。
依子は、死神でありながら生存を願うかのような大悟の矛盾に興味を示す。

翌日、冬美との邂逅を思い出し、強い芯を持つ彼女の死に様を思い返しながら、大悟は再び生死に興味を持たぬ感情の希薄な依子と会う。
すると依子は、前日に大悟が言った、生きてて良かったと思えるように出来るだけの事をしてやりたい、という発言を受けて、大悟と一緒に住むと言い出した。
そんな彼女に押し切られるように同棲を承知する大悟。

部屋に帰ると直ぐ、彼女はなんでもないことの様に大悟に抱かれる。
こうして2人の奇妙な同棲生活が始まった。


同棲生活を送るようになったある日、大悟は彼女の口から死んだ兄の話を聞く。
彼女には昔兄がいたそうだが、兄は依子を庇って10年前に交通事故で死んでいる。
彼女の妙な性格や死に対する観念はそれが大きく関わっているらしい。
だが相変わらず滅多に感情を表に出さず、何を考えているか良く分からない依子の態度に困惑する大悟。
その一方で依子は、自らと真摯に接してくれる大悟の事を徐々に好きになっていく。




468 :アズラエル 安芸月依子の章 2:2005/12/06(火) 21:03:28 ID:26gG09gL0

(そんな日々の中で依子は大悟と一緒に遊園地に行く。
 楽しそうに過ごす大悟を見ながら、彼女は試しに自分が死ぬ前に大悟が死んでしまうという想像してみようとして、
 ショックで何も考えられなくなってしまった自分を発見する)


文化祭の準備で帰宅が遅れたある日、自宅に戻ると合鍵を渡していた筈の依子が何故か心配そうな顔でドアの前で彼を待ち続けていた。
珍しく感情的な依子の態度を訝しく思いながらも、彼女の話を聞く大悟。
そんな彼に依子は大悟のいない家と一緒にいられない時の時間に感じた寂しさと虚無感を吐露して、彼に縋り付く。
依子が何も考えられなくなるまで力一杯で彼女を抱く大悟。
その日から依子は彼に対して完全に心を開き、感情豊かな表情を見せていく。

そして文化祭が始まる日。
家に忘れ物を取りに戻った依子を待っていた大悟は、死神に五分後に彼女が死ぬことを教えられる。(大悟は自ら望んでタイム・リミットを死神から聞いていなかった)
急いで彼女を追いかける大悟。
だが彼が辿り着いたとき、既に依子は車に跳ねられて致命の傷を負っていた。
血塗れの彼女を抱き上げる大悟に、依子は、やっと死にたくないという気持ちが分かった、と微笑み、
これからもずっと一緒にいたかった、と告げると、大悟の腕の中で息を引き取っていた。

魂の回収が終わった後、彼は自分が彼女に生への執着を教えた事が間違っていたのかと悩みながら泣き続けた。


補足

彼女は目が悪いわけでもないのにいつも左目に眼帯をしているが、その理由は本人にも定かでない。
また( )内の部分は本編にはなかったシナリオライターの書き下ろしエピソードの部分。



とりあえず、ここまで。近日中に、最終章を書きます。

476 :アズラエル 平坂いずみの章1:2005/12/07(水) 12:16:48 ID:eNsOOJXb0
平坂いずみは、プロローグからたびたび登場する藍染川学園に通う美術部所属のクラスメイトにして明るく、活発な幼馴染。
大悟とは昔からの付き合いなため、比較的、邪険に扱われがちなのだが、めげずに彼に対して世話を焼きたがる。
また理由は分からぬものの、死神と出会ってから妙な行動を繰り返すようになった主人公を案じている。

依子の死後しばらくして年の瀬も近付きつつある頃。大悟は相変わらず死神の代行を続けていた。
死神は彼の力が大分快復したとの事や大悟を殺そうとした悪魔もどこかで快復を待っている事を話す。

年が明けるともう受験直前、彼は自宅を訪れたいずみと共に初詣に行き、当面の悩みを忘れて勉強に打ち込む。
三学期が始まった直後、願書を提出する大学について話し合うためにいずみが再び彼の家を訪れた。
なんとなくいずみと同じ大学を受ける事を決める大悟。そんな彼の態度にいずみは嬉しそうな顔をする。

そんなある日、大悟は身を潜めていた悪魔に遭遇する。
既に回復を終えていた悪魔は大悟に死神が憑いている事に気付かずに、
親しげな態度で、もしも死神を見つけたら私を呼べ、と言い残して去っていく。
その夜、大悟は死神から彼の体に幾重にも巻きつけられた鎖(神への服従の証)を見せられる。

しかしその次の日、運命の扉は残酷な未来を主人公に投げかける。
死神が死亡予定者に「平坂いずみ」の名前を挙げたのだ。
幼馴染としてずっと一緒に過ごしてきた彼女の死を受け入れられず、激昂する大悟。
いずみの死亡予定日は二週間後。ちょうど大悟といずみが第一志望の大学を受験する日であった。
しかし、どんな手立てを尽くしてもいずみの死は変わらないと告げる死神の言葉にやがて大悟は絶望する。
大悟自身も死の予定が覆らぬ事を死神代行を続けてきた事でたっぷりと思い知っていた。。



477 :アズラエル 平坂いずみの章2:2005/12/07(水) 12:17:53 ID:eNsOOJXb0
翌日、約束をすっぽかして電話にも出なかった大悟に会いに来たいずみは、ひたむきな言葉で彼に己の思いの丈をぶつけた。
それによって大悟は自分がどれだけいずみを大切に思っていたかを自覚してしまう。
悩みに悩んだ末、大悟はいずみに全てを打ち明ける決心をする。

その夜、大悟は彼女の部屋に忍び込んでいずみに死神となった事を告げ、そして彼女に死の宣告をする。
未来が失われる事に恐怖して崩れそうになるいずみ。
その姿に耐え切れなくなった大悟は彼女を抱きしめ、死の運命から彼女を守ると約束したのだった。


それから日々はあっという間に過ぎ去り、受験日の前日となる。
大悟は慎重に移動ルートを選び、いざとなれば空を飛び、人間離れした動きのできる死神の力を使うことも辞さずない覚悟を決めていた。
そんな彼の姿を、死神は何も言わず、何も邪魔せず、ただじっと見つめていた。

やがて現地に到着した二人は下見を終え、ホテルに戻る。
そこで大悟は最後にどうすればいずみを助けられるか自問自答した。







478 :アズラエル 平坂いずみの章3:2005/12/07(水) 12:18:56 ID:eNsOOJXb0
死神エンド

死神の力を使って事故を回避する事に決める大悟。
その直後、彼の部屋を訪れたいずみは迫り来る死の足音に対する怯えを吐露する。
もしも助からなかったとして自分を責めないで、と告げるいずみを思いきり抱きしめる大悟。
そして結ばれる2人。

翌日、受験が終わって帰路に着いた2人は高速バスに乗り込んだ。
しばらくして、大悟は死神からもうすぐタイム・リミットだと告げられ、その数分後乗っていたバスのブレーキに異常が起こる。
予め対策を立てていた大悟はいずみを抱えてバスが事故を起こす前に死神の力を使って窓から飛び降り、その直後、後続車がバスに突っ込んだ。
運命を回避できたと思った彼がすぐ隣のいずみに声をかけようと振り向いた瞬間、
いずみは玉突き事故を回避しようとして脇道に逸れたバイクに跳ねられて宙を舞った。
やはり未来を知り、それを回避しようと足掻いても運命は変えられなかったのだ。
震える大悟を見上げながら彼女は死の間際に、「学校の美術室に置いてある自分の絵を貰って欲しい。そして自分を責めないで」と伝えて息絶えた。

卒業を数日前に控えたある日、力を快復した死神は彼に謝辞と別れの言葉を告げる。
大学に落ちた大悟は、いずみが行きたかった大学に受かるようにもう1年勉強すると死神に伝え、
そしていずみが文化祭のために描き上げた、彼を死神に見立てた絵を死神に見せる。
死神は大悟と絵の事を覚えておく、とだけ言うと、大悟に己の名を伝えた。
彼の名前は「アズラエル」。奇しくもその名前はいずみが描いた絵の題名と一致していた。




479 :アズラエル 平坂いずみの章4:2005/12/07(水) 12:19:56 ID:eNsOOJXb0
身代わりエンド

いずみの死を回避するために大悟は死神に向かって自分の寿命と彼女の寿命を取り替えてくれと頼み、死神は渋々それを了承する。

(途中の展開は死神エンドと同じなので省略)

やがて受験の終わった帰り道、いずみを襲うはずだった交通事故は大悟を襲って彼に致命傷を負わせた。
霞む目で見上げると、泣きじゃくるいずみの顔。
最後の力を振り絞っていずみに「生きろ」とだけ言うと大悟は息絶える。
最後に伝わってきたのは死神の鎌に切り裂かれて己の魂が全てのものから解放された感覚だった。

ここで冬実か依子のどちらかとだけ仲良くなっていると、仲の良い方のヒロインが見たことのない道(死後の世界)を歩く主人公を迎えに来てくれる。
彼女は「いずみは無事だ」と告げて主人公の手を取り、2人はそのまま黄泉路へと歩き始めていった。
(冬美が迎えに来てくれる展開を「冬美エンド」、依子が迎えに来てくれる展開を「依子エンド」と考えてもいいかもしれない)

480 :アズラエル 平坂いずみの章 Final:2005/12/07(水) 12:26:16 ID:eNsOOJXb0
悪魔エンド

死の運命を退ける力を持つ悪魔の存在を思い出した主人公は、死神を裏切り魂を売り渡す事を覚悟して悪魔を呼ぶ。
現れた悪魔リリスは死神を消し去り、主人公にいずみの命を助ける為に必要な条件を提示した。
その条件とは主人公自身が悪魔となる事。
それは同時にあらゆる人間の中から御崎大悟という人間が存在したと言う記憶が消えてしまう事を意味していた。
悪魔の条件を了解した大悟は悪魔や夢現の心地となっているいずみと共に儀式を執り行い、彼女に迫っていた死の運命を追い払う。
そして彼の存在は全ての人間の中から消えていった。

数ヵ月後、大学に合格したいずみはどこかで見た事のある男と出会う。
二言三言だけ言葉を交わすが、結局誰だか思い出せぬままいずみは男と別れた。
男は悪魔となった大悟で、彼は一旦は退けた死の運命が再びいずみを襲わないように密かに彼女を見守っていたのだ。
いずみの様子を確かめると彼は仕事仲間の悪魔と合流する。
彼は悪魔と連れ立って歩きながら、これからもいずみが平穏な生涯を送れるように陰から彼女を守り続ける事を誓うのだった。



補足

完璧なハッピーエンドはなく、神に仕える死神と神に逆らう悪魔についての背景などについては、最低限しか明かされない。
死神とは神の奴隷であり淡々と仕事をこなし、殆ど無感情に近い。
だが感情的になって色々とヒロイン達の為に頑張る大悟に、時折理解を示す事も。
その反面、悪魔は感情豊かで愛と欲を何よりも大切にする。
また奔放で大事な者の為ならばどんな禁でも犯す面を持ち、ある意味で非常に人間的。

この粗筋を含めて製作メーカー「survive」のOHPにあるOPデモを見れば大体の雰囲気や内容が理解できると思う。