1999年にネット上で始まり現在は連載中止中の、人気ゲームFFシリーズの1〜8をmixさせた二次創作作品FINALFANTASYν(FFν)、さらにニコニコ動画にアップされている非公式の続編その後のFFνの設定や登場人物をまとめたwikiです。http://www.nicovideo.jp/mylist/4209405

・ダムシアン城、大広間
 ローザを連れ去られたセシル達の前にテラが現れる。

セシル
「パラディン……?」

 テラの周りに集まるバッツ達。

テラ
「古代図書館から借りてきたこの本に、詳しい事が書かれておる。じっくり読んで考えればよかろう」
バッツ
「あの……あなたは一体何者なんですか?」
テラ
「……私の名前はテラ。しがない年老いた魔法使いじゃ」
ギルバート
「そ、それより、アンナは!?」

 レナに連れられてアンナが現れる。

アンナ
「私なら……無事よ」
ギルバート
「アンナ!!」
テラ
「全く……驚いたわい。娘と駆け落ちした相手がダムシアンの王子だったというだけでも、腰が抜けそうじゃったのに……。
それどころか、城についてみればバロンの赤い翼が攻めてきておるし、アンナも怪我を負っている。アンナはワシが魔法で治療しておいたよ。まだ完治したとはいえんがな」
ギルバート
「すみません。テラさん、実は……」
アンナ
「お父様。全て私が悪いんです」
ギルバート
「アンナ!」
アンナ
「私が勝手に家を飛び出しちゃったりして……。そのうえ、危険だってわかっていたのに勝手に行動して、ギルバートにも迷惑をかけてしまったわ。
ギルバートは悪くないの。全て私のわがままのせい。本当にごめんなさい……」
テラ
「……かまわん。無事だっただけでも十分じゃ。
ギルバート王子。今更お主のことを咎めようという気にはならん。だが、アンナとの婚姻を今すぐ認めようという気にもなれん。
この戦いが終わってからじゃ。私もまた今から忙しくなるのでな。すべてが終わった後、じっくり話し合おう」
ギルバート
「……わかりました」

外に出ていくセシル。

バッツ
「セシル……!」
テラ
「……しばらくはそっとしておいてやるんじゃ。
それに、私はリディアにも用事がある」
リディア
「え、リディアにも〜!?」
テラ
「そうじゃ。ここで話すのもなんじゃし、場所を移そうかのう」


FINAL FANTASY ν
第123話「セシルの決断」


・ダムシアン城、城壁
 テラから渡された本を読み、思案するセシル。

セシル
「……試練の山……ミシディア……パラディン」
(……僕は確かに暗黒騎士には向いていなかったのかもしれない)

カイン(回想)
『お前は世界一暗黒騎士らしくない、暗黒騎士だと思うぜ、俺は』

セシル
(……暗黒騎士は陛下に勧められて手に入れた力。カインに言われた通り、僕は暗黒騎士にはなりきれないのかもしれない)

ゴルベーザ(回想)
『そうだ、もっと憎め……俺を憎み負の感情を強めろ。それがお前の暗黒騎士としての力を強くする』

セシル
(……暗黒騎士は負の感情が力の源)

ゴルベーザ(回想)
『……駄目だな、まだわからないのか? この前も言っただろう、その程度の暗黒の力では俺には通用しない』
???(回想)
『闇は闇で照らせんぞ?』

セシル
(でも、僕の負の力では暗黒騎士の力を引き出すことは出来ない……。
闇を倒すには、聖なる力……。パラディンならもしかしたら……。でも……。
でも、今の力を捨ててしまってもいいのか? もう一度最初から……力を積み上げなおす余裕が、僕にはあるのか?
だけど、負の感情をこのまま高めていけば、僕は、僕でなくなってしまうかもしれない。
……僕は、どうすればいい?)

 ギルバートがやって来る。

ギルバート
「あの……」
セシル
「あなたは……ギルバート王子」
ギルバート
「僕が言うべきことではないのかもしれないけれど、あの連れ去られた女性が君の大切な人なら、何も迷う事は無いと思うんだ」
セシル
「…………」
ギルバート
「……僕は戦うのが怖い。非力だから剣も扱えない。だけどもし……。
もし、アンナを、僕の大切な人を守れる力が手に入るというなら……。僕はその力を何としてでも手に入れたいと思う」
セシル
「…………」
ギルバート
「ついさっきまで逃げ回っていた人間の吐く台詞じゃあないかもしれない。でも、今の僕はそう思うんだ。もう、大切な人が傷つく姿は見たくない……。
君は僕よりも強い。そんな君だからこそ手に入れることのできる資格なんだよ。そのパラディンっていうのはさ。
君の大切な人である彼女を守るため……。その力に賭けてみてもいいんじゃないかな?」
セシル
「…………」
(……彼は変わったんだ。愛する人を守るために。
……僕も、変わらないといけない。ローザを、みんなを守るために)
「ありがとう。ギルバート王子。……決心がつきました」
ギルバート
「そうか。良かったよ……」
セシル
「……みんなの所に行ってきます」

 歩き出すセシル。


・ダムシアン城、会議室
 テラから話を聞くバッツ達。

レナ
「古代図書館に幻獣がいるんですか!?」
テラ
「そうじゃ。炎の幻獣イフリート。昔から悪霊に取り付かれた本の焼却をやってくれていたらしい」
エアリス
「結構俗な事もしてくれるのね。幻獣って」
テラ
「以前セシルがバロンにいたことは、セシル本人から聞いておった。だから、私はバロンについて色々と調べてみた。それだけでなく……。
セシル自身のことも考えておった。一度会っただけじゃったが、どうも彼が暗黒騎士に向いているようには思えなかったのでな。
だから、私の故郷……ミシディアに伝わる聖なる騎士の伝説を彼に伝えるために、その文献を古代図書館から借りてきた、というわけじゃ」
エアリス
「ミシディア……。聞いたことがあるわね」
テラ
「ミシディアは魔導士達の住む小さな村じゃ。私は昔そこで魔法の研究をしていたので、その研究のための文献をよく古代図書館から借りたりしていたんじゃよ。
本当はアンナに会って、それからセシルが向かったというウォルスに向かおうとしておったんじゃが……。偶然ここで再会できるとは……。
それに、バロンに向かうにしても、ミシディアには丁度いいものがある」
レナ
「え……? ミシディアってここからバロンの方角にあるのですか?」
テラ
「いや。ミシディアはバロンとはかなり離れた土地にある。しかし、ミシディアにはデビルロードと呼ばれるバロンとミシディアを繋ぐ道があるのじゃ」
クラウド
「デビルロード……?」
テラ
「簡単に言えば、転移装置みたいなものじゃ」
バッツ
「転移装置!?」
マッシュ
「でも、どうしてそんなものがミシディアに?」
テラ
「……公にはなっておらんが、バロンとミシディアには古くから深い関係がある。私にも詳しい事はわからんが、一昔前はバロンの技術者がちょくちょくミシディアに来ていたものじゃ」
ファリス
「……ということは、それを使えばバロンに行く事はできそうだな」
クラウド
「……上手くできすぎている」
ティファ
「どういうこと? クラウド?」
クラウド
「偶然、俺達の目の前にバロンの連中が現れ、偶然そのバロンに向かうための手段が示された。俺達にとって、都合が良すぎる……」
テラ
「私がバロンに組しているのではないかと疑っておるのか?」
クラウド
「……そういうわけではない。ただ、少し気になっただけだ」
テラ
「……確かに今は偶然と感じるかもしれん。だが、後に振り返ってみればそれは、必然だったとわかるかもしれん。そういうものではないのかな? 私達の人生というものは?」
クラウド
「……そうだな」

 ノックの後、セシルが部屋に入ってくる。

バッツ
「セシル!」
セシル
「……決心がついたよ」
バッツ
「それじゃあ……」
セシル
「僕はパラディンを目指す。今、僕に残された道は……それだけだから」
バッツ
「……ああ!」
テラ
「フム。ならば、ミシディアに向かわねばならんな。あそこは排他的なところじゃし、私もついていこう」
セシル
「……ありがとうございます」
テラ
「ミシディアは船を使えばカルナックから一日で行けるじゃろうが、時間はあまりない。早速向かおうぞ」
バッツ
「……とうことは、編成を考えないといけないな。幻獣がいる古代図書館にリディアが向かう事は確定として……」
セシル
「いや、ミシディアには僕とテラさんだけで向かう」
バッツ
「えっ!?」
セシル
「……これは僕が立ち向かわないといけない試練だと思う。みんなの力を借りてやるべきことじゃない」
マッシュ
「そうだな……。修行ってのはそういうもんだ」
バッツ
「じゃあ……」
ユフィ
「ちょっと待った!」
バッツ
「え……っと。確かユフィだったっけ?」
ユフィ
「アタシを連れて行ってくれない? アンタと一緒に、そのミシディアって場所にさ」
セシル
「え……」
ユフィ
「アタシの従兄弟であるエッジの兄貴のいるエブラーナが、バロンに滅ぼされちゃったのは事実。今回は奴らに全く歯が立たなくて、エッジ兄貴の情報が何も手に入らなかった。
バロンと因縁のあるアンタについていけば、エッジ兄貴の情報が何か入ってくるかもしれない」
セシル
「…………」
ユフィ
「それに、アタシはまだアンタを信じたわけじゃない。今度の件を通して、アンタが信用できるかどうか見定めさして貰うよ。
アンタが悪い奴じゃないのは、なんとなくわかってるんだけどさ、心のどっかではまだ踏ん切りがついてないんでね!」
セシル
「……わかった」
バッツ
「いいのか? セシル?」
セシル
「うん……。もし僕が試練に挑むことで、僕の事を信じてもらえるのなら……」
テラ
「なら……決まりじゃな。
私達3人がミシディアに向かい、残ったものは古代図書館へと向かう」
セシル
(そして……僕はローザを救うために一人でバロンに向かわないといけない。カインと決着をつけるために)
バッツ
「そして……みんなで、ローザさんを助けに行く」
セシル
《バッツを見る》
「……えっ?」
エアリス
「何驚いているのよ、セシル君」
マッシュ
「なんだよ、本気で一人でバロンに向かうつもりだったのか?」
レナ
「……テラさんに、ミシディアにバロンへ行くための転移装置があると聞いたんです。それを使えば、みんなでローザさんを助けに行くことができます」
セシル
「みんな……」
リディア
「大丈夫だよ! 私も頑張ってイフリートさんを仲間にするから! セシルお兄ちゃんもパラディンっていうのになって、みんなで一緒に行こう!」
セシル
「……ありがとう、みんな」
(……僕は、必ずパラディンになってみせる。ローザを助けるために。仲間を守るために……)


 第124話へ続く

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