1999年にネット上で始まり現在は連載中止中の、人気ゲームFFシリーズの1〜8をmixさせた二次創作作品FINALFANTASYν(FFν)、さらにニコニコ動画にアップされている非公式の続編その後のFFνの設定や登場人物をまとめたwikiです。http://www.nicovideo.jp/mylist/4209405

試練の山はミシディアの東にそびえる、強い霊気を帯びた山である。
修行の地としては、霊峰コルツと双璧とも言われており昔から主として、見習い魔法使いの修行の場として使われてきた歴史がある。
コルツ山との大きな違いは、山に生息する魔物の種類にある。
コルツとは異なり、試練の山にはアンデッド系の凶暴な魔物達が満ち溢れている。
そのため、コルツ山立ち入りの際には近隣のエブラーナ、ウォルス両国は特に何の制限も加えてはいないが、
試練の山での修行の際にはミシディアの長老の許可が必要とされている。
また、聖騎士パラディンの伝説も古くから伝えられているものの、試練の山に挑戦してパラディンとなった者は今まで一人もいない。

果たして、聖騎士の伝説は嘘か真か……。
真実は闇の中である。


・試練の山、登山口
 登山口へ着いたセシル達。

ポロム
「到着しましたわ」
パロム
「ここが試練の山の登山口だぜ!」
ユフィ
「雰囲気がコルツに似てるな〜」
テラ
「同じ霊峰と呼ばれておるからのう。雰囲気も似ておるのじゃ」
セシル
(どうしてだろう……。初めて来た所なのに、何か懐かしい……)
パロム
「ちゃっちゃといこうぜ! おっちゃんも探さないといけないしな。
《つまづいて何か落とす》
うぉっと!」
ポロム
「パロム、それは……!」

パロムが落としたものを拾うポロム。

ポロム
「銅の砂時計! この前長老に怒られた所でしょう! 修行中だから、むやみやたらに道具に頼ってはいけないと!」
パロム
「いいじゃん別に! オイラはストップ使えないんだからさ、それを補うために持ってるだけだろ!」
ポロム
「いけません! これは没収します!」
パロム
「ちぇっ……」
ユフィ
「銅の砂時計?」
パロム
「ああ、コイツは……」
ユフィ
「ちょっとアンタ!
銅の砂時計って……そんなレアアイテム、どこで手に入れたのさ!?」
パロム
「どこでって言われても……。元々ミシディアにはこういう魔具が結構たくさんあるんだよ。これはオイラのコレクションの一つ。なんなら、オイラの部屋に……。
《ユフィに掴み上げられる》
うげっ」
ユフィ
「そのコレクション、見せて! いや、是非お願いします!」
パロム
「いいから、いいから離してくれよ! 苦しいってば!」
ユフィ
「おっと、これは失礼」

 手を離すユフィ。

パロム
「フウ……。何だよ急に態度変えやがって。気持ち悪いな……」
ユフィ
「何言ってるのサ。アタシとアンタはもう友達! 町に帰ったら、じっくりアンタのコレクションを見せてちょうだい!」
パロム
「お、おう……」
ユフィ
《先に歩き出し》
「サ、いつまでもチンタラやってないで、さっさと頂上まで行って、帰ろうぜ!」
テラ
「わかりやすい娘じゃのう……」
セシル
「ええ……」


FINAL FANTASYν
第129話「試練に挑むものたち」


・ミシディア、長老の家
 試練の山に向かったセシル達について考える長老。

長老
(あの暗黒騎士、恐らくバロンの暗黒騎士じゃろう。バロンとは少なからず因縁のあるテラが連れてきた男じゃし、もしかしたら何か起こるかもしれんな……)

 男が入ってくる。


「長老!」
長老
「どうしたのじゃ?」

「デビルロードから……バロンの使者が来ております!」
長老
「なんじゃと!」
(このタイミングでか……。最近連絡もなかったのに、あちら方からの接触。何かあると考えて良かろう。ただでさえいい噂も聞かんし、用心せねば……)
「……お通ししろ」

「わかりました。
《入り口を振り返り》
どうぞ、お入りください」

 ルビカンテが入ってくる。

長老
「……見た事のない顔じゃな」
ルビカンテ
「お初にお目にかかります。バロンの……ゴルベーザ様の使いで参りました、ルビカンテと申します。以後、お見知りおきを」
長老
「ゴルベーザ……?」
ルビカンテ
「今のバロンの指導者です」
長老
「うむ……」
(バロンの内情は全く入ってきていなかったが……何かあったのは間違いないようじゃな)
ルビカンテ
「今回は、二つお願いがあって参りました」
長老
「お願いじゃと?」
ルビカンテ
「はい。バロンはミシディアと敵対する意思はないのです」
長老
「貴国は最近むやみやたらに他国に戦争を仕掛けていると聞いておる。信用ならんな」
ルビカンテ
「……これはクルーヤの意思でもあると、ゴルベーザ様はおっしゃっておりました」
長老
「! その名は……!!」
ルビカンテ
「聞いてもらえませぬか?」
長老
《少し間を置き》
「……聞こう」
ルビカンテ
「まず一つ。もし、セシル=ハーヴィが聖騎士となってここに帰ってきた場合には、彼やその仲間のためにデビルロードを開放していただきたい」
長老
「!!」
(……どういう事じゃ? こいつらは、テラやセシル殿の行動を知っておったというのか!?)
ルビカンテ
「……話はもう一つ」
長老
「…………」
ルビカンテ
「来るべき時のために……、『大いなる船』を動かす準備をしておいてもらいたいのです」
長老
「……! お主、あの伝説を知っておるのか!? いや、クルーヤ殿の名前が出たのならばおかしくはないのか……」
ルビカンテ
「『大いなる船』はセシル=ハーヴィの動向に関係なく必ず必要となります。あれを動かすには、あなた方の力が必要不可欠。どうか、ご協力願いたい」
長老
「あくまであれは伝説じゃ。聖騎士の伝説同様、嘘か真かさえわからんのじゃぞ」
ルビカンテ
「……クルーヤ殿を知っているのならば、あれもまた伝説ではないとあなたはおわかりのはず。嘘か、真か、ではないのです。全て真の事です」
長老
「むむ……」
ルビカンテ
「……ご協力願えますかな?」
長老
「……セシル殿が生きて帰ってくれば、その時また考えよう」
ルビカンテ
「保留、という事ですか?」
長老
「まず、お主らをどこまで信用して良いのかわからん。ただ、クルーヤ殿の名前が出た以上、何もしないわけにはいかんじゃろう。
もし、聖騎士の伝説が真ならば……信じよう。『彼ら』もまた、何か行動を起こすかもしれん。その時に役に立つのであれば……」
ルビカンテ
「……よろしいでしょう。セシル=ハーヴィがバロンに向かう日は定まっております。その日にセシル=ハーヴィが聖騎士となり、バロンに現れたならば……」
長老
「……わしがお主らの要求を呑んだと考えてもらっていいじゃろう」
ルビカンテ
「承知しました。それでは、失礼します。
《立ち去りかけて足を止める》
おっと、一つ言い忘れていました」
長老
「何じゃ?」
ルビカンテ
「……どうか私がここに来たという事はセシル=ハーヴィには黙っていてもらいたいのです。もちろん、先ほどの会話の内容についても……」
長老
「どうしてじゃ?」
ルビカンテ
「まだ知るべき時ではないからですよ。力無きものが知ってどうこうなる話ではないのです。それに、彼らには回り道をしてもらいたいとゴルベーザ様は考えておられます」
長老
「回り道……?」
ルビカンテ
「私どもにはわからない事も、彼らの力をもってすれば知る事ができる……。そのためには、まだ知らぬ方が良い事もあるのです。
そしておそらく、これは彼らのためにもなるのです」
長老
「……わかった」

 ルビカンテが去る。

長老
(あの男の気配……、ただものではないようじゃな。
バロンの事を含め、セシル殿には帰ってきたら色々聞かねばならぬのう……。回り道……か……)


・試練の山、六合目
 頂上を目指して登り続けるセシル達。

ユフィ
「う〜、ダリぃー……。頂上まだー?」
ポロム
「ここで丁度六合目くらいですわ」
パロム
「なんだよ、これくらいでへばってんのか? 情けないな〜」
ユフィ
(いちいちうっせーな。やっぱり生意気なガキだ)
セシル
「ここで休んでおくかい?」
ユフィ
「それは勘弁! さっきから出くわす敵がゾンビとかグールとかばっかだし、一人で残るなんてゴメンだね! それに、体力的にはまだまだ大丈夫だよ」
セシル
「そうか、安心したよ」
テラ
「以前より魔物の数が増えておるのが少し気にかかるのだが……」
ポロム
「この前来た時には、これほど多くなかったのですけど……」
パロム
「じっちゃんに報告しとかないといけないな〜。面倒くせ〜」
ユフィ
「ま、あんな雑魚はワタシの火遁で一瞬でチリになっちゃうんだけどね」
パロム
「! でも、ねーちゃんは失敗して別の忍術使ったりで、結局オイラの黒魔法の方がたくさんやっつけてるじゃんか」
ユフィ
「うるさい! あんたに譲ってやってんだよ! 修行なんだろ!?」
パロム
「……でも、あのざまだとねーちゃんももっと修行した方がいいと思うけどな〜」
ユフィ
「うぐっ……」
テラ
「やれやれ……。登山口の事が嘘みたいに、さっきからこればっかりじゃ」
セシル
(不死族の魔物に僕の暗黒の力は通用しなかった。ユフィの忍術、それにパロムやテラさんの魔法がなければ、もしかしたらここまで来れていなかったかもしれないな……)
ポロム
「でも、テラ様の魔法はさすがでしたわ。詠唱にも無駄がありませんでしたもの」
セシル
(初めて会った時にはわからなかったけど、テラさんは魔導士としての力はかなりあるようだった。……ローザも気がつかなかった、リディアが暴走したっていう嘘も見抜いたくらいだし、当然か)
テラ
「いやいや……。それより、お主達の実力もなかなかじゃのう。その歳であれほど白・黒魔法を使いこなせるとは」
パロム
「そりゃそうさ! だってオイラは天才だからな!
《ポロムに叩かれる》
イテッ!」
ポロム
「パロム! 驕り高ぶってはいけないといつも長老がおっしゃっているでしょ!」
パロム
「ちぇっ! いいじゃん別にさ〜」
ポロム
「駄目。私達はまだ修行中の身なんですから」
ユフィ
「……姉の方はかなりオマセだな。同じ双子とは思えないね」
セシル
(……そう、彼らはポロムが姉でパロムが弟らしい。性別が違う分だけ、この部分はかなり覚えやすい。姉と弟っていう部分は、性格にもかなり現れている気がするけど)
ポロム
「さぁ、いつまでもこんな所で道草をくっている場合ではありませんわ。早く頂上まで行きましょう!」
セシル
「ああ……!」
ユフィ
「危ない!」

 モンスターが現れ、ポロムが攻撃を受ける。

ポロム
「きゃ!」
テラ
「ボムか!」
パロム
「ポロム! この野郎!!」

 モンク僧の男が飛び出してくる。

モンク僧の男
「てぇぇぇい!」

 モンク僧の男がボムを倒す。

モンク僧の男
「ふぅ……」
ポロム
「ヤンさん!」
ヤン
「おお、お主達はミシディアの双子の魔術師ではないか! どうしてわざわざここへ? それに、後ろの方達は?」
ポロム
「話せば長くなるのですが……」
ヤン
「……むっ! 理由は後で聞く事にしよう。親玉が出てくるぞ!」
パロム
「どういう事だよ、おっさん!」
ヤン
「厄介な相手です! できればご助力願いたい!」

 巨大なボムが現れる。

ユフィ
「で、でかい!」
テラ
「これは、マザーボムか!?」
セシル
「マザーボム?」
テラ
「ボムの集合体じゃ。厄介じゃぞ、早く倒さねば自爆した時の威力はボム単体の比ではない!!」
セシル
《前に出る》
「パロム、ポロム、君達は下がっているんだ! 魔法で援護してくれ!」

 ユフィも前に出、パロム達が下がる。

ユフィ
「早くケリをつけた方が良さそうだね!」
セシル
「ああ! ヤンさん、でしたか。僕達も協力します!」
ヤン
「ありがたい。では、いきますぞ!」
セシル
「はいっ!」
テラ、パロム
「「闇に生まれし精霊の吐息の凍てつく風の刃に散れ! ブリザド!」」

 テラとパロムがマザーボムにブリザドを放つ。

ユフィ
「くらいな! 水遁!」

 続いて水遁を放つユフィ。

セシル
(ヤンさんのあの拳……、どうやら、マッシュみたいに気も扱えるみたいだ)
ヤン
「でぇぇぇい!」

 マザーボムに殴りかかるヤン。

セシル
「暗黒斬!!」

 暗黒斬を放つセシル。
 攻撃をくらったマザーボムが少し膨張する。

ヤン
「あれだけの攻撃をくらっても、まだピンピンしておるとは……」
ユフィ
「……何かアレ、膨張していってない?」
テラ
「! それは自爆の前触れじゃ! もう一度、総攻撃をかけるのじゃ!」

 全員でマザーボムに総攻撃をかけるが、倒せない。

ユフィ
「駄目だ! かなりタフだよ!」
セシル
「逃げるか……?」
ヤン
「いや、無理だ。奴は我らに直接攻撃こそしてこないものの、敵とみなしているのは確かだ。追って来て、自爆に巻き込もうとするだろう!」
ユフィ
「何その粘着質! 気持ち悪っ!」
テラ
「もう一度、総攻撃を仕掛けるぞ!」
パロム
「……ポロム」
ポロム
「……うん」

 もう一度総攻撃をかけるが、さらに膨張していく。

ユフィ
「駄目だ! どんどん膨張していっている!」
テラ
「もう一度じゃ!」

 さらにもう一度総攻撃するが、膨張は止まらない。

ユフィ
「いよいよヤバくないか!?」
テラ
「駄目だ、間に合わんかったか!!」
ヤン
「……南無三!」

 魔力を高めるパロム、ポロム。

パロム、ポロム
「「…………!」」
セシル
「爆発するッ!」

 パロム、ポロムが二人で魔法を放ち、マザーボムが吹き飛ぶ。

セシル
「……ん?」
ユフィ
「あれ、アタシ達……生きてる?」
テラ
「どういう事じゃ……?」
ポロム
「成功したみたいですわ!」
パロム
「やったな、ポロム!」
セシル
「……まさか君達が、マザーボムを吹き飛ばしたのかい?」
ポロム
「そうですわ! 私達の合体魔法の力です!」
パロム
「名付けて『プチフレア』! 爆発する直前にぶつけて吹き飛ばしてやれば、こっちに害はないぜ!」
ユフィ
「た、たまげた……」
テラ
「ううむ……」
セシル
「凄い……」
パロム
「魔力の受け渡しってやつを、俺達双子がやればこんな応用技にもなるんだぜ!」
ポロム
「今の私達では、本家のフレアには遠く及びませんけどね」
テラ
「……成る程。互いの魔力の受け渡しを通して魔力を増幅し、その力をぶつけるという事じゃな。互いの息が合わねばそんな芸当できるわけがないが、優れた魔導士の双子なら可能、か。
長年生きてきたが、こんな方法を見るのは初めてじゃわい。それをこの歳でやってのけるとは。長老の言っておった天才という言葉、どうやら本当に本当のようじゃのう」
パロム
「だからさっきから言ってるじゃん!」

 ポロムに叩かれるパロム。

ポロム
「驕り高ぶってはいけません! さっきも言ったでしょ!」
パロム
「へいへーい……」
セシル
(二人の力を合わせたあの威力。単純に威力だけ見てもリディアの召喚並みか、それ以上か……)
ヤン
「……とりあえず、全員無事で良かった」
テラ
《全員の状態を見回し》
「……一旦休憩にした方がいいかもしれんのう」
ヤン
「そうですな。……休憩がてら、貴方方の事をお聞かせ願いたいのですが」
セシル
「……わかりました」
ヤン
「では、まず自己紹介からといこうか。私の名前はヤン。ファブールのモンク僧だ。ヤンと呼んでもらってかまわん」
セシル
「僕の名前は……」


セシル
休憩中、僕は話せる事は全てヤンに話した。聖騎士を目指している事、今のバロンの事、僕の昔の事も少し話した。
話すべきかどうか悩んだけど……。これからの戦いを考えれば、ファブールの力も借りる事ができた方がいいかもしれない。そう考えて、五カ国会議の事も……話した。


ヤン
「……うむ。バロン、ガストラの両国の事は我が国も常に気を配っている。その五カ国会議の事も含め、一度陛下と話し合わねばならぬかもしれんな」
セシル
「今のバロン、ガストラ両国に立ち向かうには多くの国の結束が必要です。是非、お願いします」
パロム
「……なんだか難しい話だったな」
ポロム
「パロム。難しそうだったら、理解しようと努めねばならないと長老がおっしゃっていたでしょ」
パロム
「……わかってるよ」
ユフィ
(親父はどうすんだろう。エブラーナがやられた以上、動くかな。……いや、あのグータラの事だ。考えるまでもない……か)
ヤン
「ところで……セシル殿はここの頂上へ向かわれるのだな?」
セシル
「そうですけど……」
ヤン
「いや、私も今日丁度頂上へ向かう予定だったのだ。ここで会ったのも何かの縁。それに私も聖騎士の伝説とやらに興味がある。同行したいのだが……どうかな?」
パロム
「いいんじゃないのあんちゃん。今更一人増えたところで何も変わんないぜ」
セシル
「そうだね。一緒に行こう、ヤン」
ヤン
「うむ。十分休んだ事だし、早速頂上へ向かおう!」


こうしてセシル達はヤンを仲間に加え、再び試練の山の頂上へと歩み出したのだった。


 第130話へ続く

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