ゆらぎの神話百科事典

魔術

世界の記憶、即ち過去を司る偉大なる智者フォノのみが制御できる高位禁術。
その世界において、過去に起きた事象の再現を行う魔術。曰く、アカーシャの年代記に刻まれた傷跡から事象を再生するのだという。
どれも非常に強力な反面、術者に強烈な負荷と苦痛を強いる。最悪の場合、精神崩壊や廃人化などのリスクがある。
これも屈さぬ者である彼女のみが制御可能な理由の１つである。

具体的には

• 過去存在した生命体の再現
• 過去存在した物質・道具の再現
• 過去に起きた事件・戦乱の再現

などである。

生命体を再現した場合、一日〜一週間程の間、再現した生命体を使い魔として自らの支配下における。再現された生命体は生きていた時と全く同じ存在となるため、性格や趣向までも同じ。擬似的な蘇生と同意義である。
ただし、再現された生命体は本人の意思に関係なく再現した主に従わざるを得なくなる。
再現時間と再現対象の大きさ・能力に比例して消耗も激しくなる。

事件・戦乱を再現した場合、同じような事件、同じような戦況が生まれる。フォノ自身も非常に物騒かつ卑怯な用法であるとして、自戒するほどである。尤も、当のフォノ自身が使おうにも、規模が大きすぎてとてもではないか使い物にならない。

物質・道具を再現した場合は、その物質・道具の性質を持った魔術として再現される。フォノが最も好んで用いる用法。特に対神族用の術として扱っているため、メクセトの鍛え上げた1032種の神滅ぼしの武具を好んで再現している。
神を滅ぼす為に鍛えられた1032種の武具であったが、使用者である彼女は混沌が存在する限り際限なくよみがえるため、皮肉にも神が神を罰する為の道具として用いられる事になるのであった。