物語り
クレアノーズは絶望の淵に立つ彼に言った
「ねえアレ・ス、そんなに苦しいなら、さっさと死ねばいいじゃない?」
罪神アレ・スは絶望の淵に立ちながら彼女に言った
「まだ死ねない、死にたくない、僕の罪罰がたとえ永劫続こうともまだ死ぬ事は出来ない」
クレアノーズは顔を歪め舌打ちを打つと彼に向かってこう言った
「何故かしら、死ねばいいのに、あなたは裏切られたの、私に! この私に!
死ぬでしょう、死にたいでしょう、四肢を潰され、臓腑を腐らされ、魂は穢された
それをしたのは、この私、あなたは愛した女に裏切られ、歪んだ希望に絶望したはずよ
さあ恨みなさいな私の事を! さあ怨みなさいな私の事を! さあ憾みなさいな私の事を!
そして墜ちて狂って奈落の底で無様に踊って死になさい?」
罪神アレ・スは血で歪む視界を閉じると彼女に向かってこう言った
「それでも、僕は死にたくない」
クレアノーズは、冷めた目を彼に向けて、こう言った
「何故、どうして、あなたは死なないの、死ぬでしょう普通、死ぬわよね普通
悲しかったでしょう? 苦しかったでしょう? 私の事を殺したいほど憎んだでしょう?
罪と罰と絶望の底で見つけた希望がさらなる絶望だと知った時、壊れる程に憎悪したでしょう?
なのに、何故? 何故それほどまでに、あなたは頑なに死を拒むの?」
罪神アレ・スは、静かな声で彼女へ向けて、こう言った
「だって死んでしまえば僕はもう二度と君に会えなくなるだろう?
それが怖い、何よりも、怖くてたまらない
君に裏切られるよりも、君に絶望を与えられるよりも、君を憎悪してしまうことよりも
ただ、君に会えなくなる事が怖い、だから僕はまだ死にたくはない」
砂漠の都市で養父に拾われた忌子はその罪深さ故に街を追放される。
長い放浪の旅の果てに亜大陸で出会ったのはキュトス(大地)の魔女の中でも狂気で知られる銀翅のクレア。
呪われた魔女と罪深い不義の子。相手の中に自分の姿を見出し、嫌悪しながらもお互いに惹かれ合う二人。
その二人の元に、嘲笑する声、槍を持つ少年の影が這い寄る。
クレアノーズは絶望の淵に立つ彼に言った
「ねえアレ・ス、そんなに苦しいなら、さっさと死ねばいいじゃない?」
罪神アレ・スは絶望の淵に立ちながら彼女に言った
「まだ死ねない、死にたくない、僕の罪罰がたとえ永劫続こうともまだ死ぬ事は出来ない」
クレアノーズは顔を歪め舌打ちを打つと彼に向かってこう言った
「何故かしら、死ねばいいのに、あなたは裏切られたの、私に! この私に!
死ぬでしょう、死にたいでしょう、四肢を潰され、臓腑を腐らされ、魂は穢された
それをしたのは、この私、あなたは愛した女に裏切られ、歪んだ希望に絶望したはずよ
さあ恨みなさいな私の事を! さあ怨みなさいな私の事を! さあ憾みなさいな私の事を!
そして墜ちて狂って奈落の底で無様に踊って死になさい?」
罪神アレ・スは血で歪む視界を閉じると彼女に向かってこう言った
「それでも、僕は死にたくない」
クレアノーズは、冷めた目を彼に向けて、こう言った
「何故、どうして、あなたは死なないの、死ぬでしょう普通、死ぬわよね普通
悲しかったでしょう? 苦しかったでしょう? 私の事を殺したいほど憎んだでしょう?
罪と罰と絶望の底で見つけた希望がさらなる絶望だと知った時、壊れる程に憎悪したでしょう?
なのに、何故? 何故それほどまでに、あなたは頑なに死を拒むの?」
罪神アレ・スは、静かな声で彼女へ向けて、こう言った
「だって死んでしまえば僕はもう二度と君に会えなくなるだろう?
それが怖い、何よりも、怖くてたまらない
君に裏切られるよりも、君に絶望を与えられるよりも、君を憎悪してしまうことよりも
ただ、君に会えなくなる事が怖い、だから僕はまだ死にたくはない」
砂漠の都市で養父に拾われた忌子はその罪深さ故に街を追放される。
長い放浪の旅の果てに亜大陸で出会ったのはキュトス(大地)の魔女の中でも狂気で知られる銀翅のクレア。
呪われた魔女と罪深い不義の子。相手の中に自分の姿を見出し、嫌悪しながらもお互いに惹かれ合う二人。
その二人の元に、嘲笑する声、槍を持つ少年の影が這い寄る。

