亜大陸においては短命な帝国が数々樹立されては、泡沫のように消えていった。それらの国々では、皇帝は「数々の国を統べる者」という意味だった。
その意味の通り、
亜大陸における帝国とは一つの国が軍事力で他の国を従えたものであり、従えられた国は従属国という形で存続していた。その長い歴史の経験により、一つの国を滅亡させるのには膨大な労力と時間がかかることを知っていたのである。
しかし残った国は、従属・搾取されながらもつねに支配国への反逆を狙っており、従属国との力の逆転や外的の侵略(例えば
草の民の
ハルバンデフ)により帝国体制が終焉することは珍しくなかった。