ゆらぎの神話百科事典 - アルセミラ
人物
王
……いろいろあったけど銀の車輪に乗ってきた
訳のわからない
魔法使い
がこの国の新しい王様になった。
その王様は「アルセミラ」と名乗った。
アルセス
の物ではない物…という名前。
そいつは卓越した話術で見る間に民衆を扇動して
武器庫と食料庫を開放した。
そして革命軍と軍隊とは戦闘になった。
その時にもまるでヒトじゃない、魔人のような魔力で
この国の圧政の一端を担ってた魔術師軍を一人でなぎ倒した。
片目の黒竜がお城の尖塔を吹き飛ばした。
そいつは王族と貴族とを
納豆
糸で縛り上げ、広場の前に突き出してこういった。
「私はこの者の処遇を諸君等民衆に任せる」
見る間に今までの王様たちと貴族は民衆の手で八つ裂きになった。
そして国民は王の交代を受け入れることにした。
アルセスの物ではない、と堂々と名乗る背徳者でも
何処の馬の骨とも分からぬ魔術師でも
レストロオセ
か
ビシャマル
と見紛う様な今までの治世よりは百倍一千倍マシだろうと。
でも、その王の統治はみんなの斜め上を行くものだった。
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アルセミット
から出土した古文書。
魔法使いアルセミラ
【銀輪の魔法使い】【反発を御するモノ】
対義語を作り出した魔法使い。
あらゆる物事の性質を反転させることが出来たという。
彼は、後に【アルセミット】の王となった。