ガレニスの血族でありながら、クロウサー家の血族魔術の能力を全く持っていなかったパンテクウトリ。
彼は周囲の人間を見返してやろうと、十四歳の時に
レストロオセの四十四騎士の一人、
ミシャルヒを喚起した。
ミシャルヒの幻術により彼を虐げていた一族達は大半が惑わされ、
パンテクウトリの下僕となった。
しかしその状況に危機感を覚えた他の三血族はパンテクウトリとミシャルヒの排除を決意、各血族から選りすぐりの精鋭たちが彼らを討伐しに派遣された。
これがクロウサー家の四分の一の血族が死に絶えた、後に
パンテクウトリの悲劇?と呼ばれる事件の発端だった。
最も有力だった「蹄鉄の四血族」の一角が崩れ、新たな勢力が台頭した。
大地の
精霊を従える
ローディッシュの血族がそれである。
しかし同時にその他の血族達もガレニスの血族の後釜に座ろうと勢力争いを始めた。