セラティスが何考えてるのかよう分からん、というのは確かにその通り。
あの幼神の行動原理は、紀神の中でもとりわけ特別なようだ。
マロンゾロンドほどではないにせよ、留守の間何をやっているのかは見当も付かないね。
とはいえ、セラティスの行いに明確な基準が存在するのもたしかなことだ。
と言うのも、彼女の全ての行動はどうやらある神跡を守護するためであるらしいの。
紀神など一部の例外を除いて、セラティスはある場所に他者を決して立ち入らせようとしない。
あのとき千の異神を屠ったのだって、結局はその場所を守るためだったと言う。
もちろん我々は例外なんかではないから、彼女が何を守っているのか知りはしない。
だから想像するしかないが……まああの幼い神のことだ。
きっと心を込めて大切に育てた、美しい【花園】でもあるんじゃあないのかな。
蝗の皇ロシンバズイは暴食家である部下たちに食べさせるものをまかなうため、神跡が一【花園】を手に入れることを望んでいる。
そのため彼は【花園】の育て手たるセルラ・テリスと対立している。