累卵の記述項
1-26メギンジェル
『骨蝶』『異獣将軍』
・誕生した時から異獣に好かれる性質だった。
・自らの肉体ならぬ骨体にコンプレックスを持っていた為、魔女トルソミーニカと契約して顔と手を手に入れ、代償として最も親しかった異獣イウワァバイを手放した。
・大地が球化したとき地割れに飲み込まれて長く行方不明になっていた。
大地の球化の際、彼女の強大な潜在能力を妬んだ
毒花によって大地の亀裂の中に突き落とされる。
メギンジェルは彼女を激しく憎悪したが、閉ざされた大地から脱出する術は無かった。
彼女は地中深くで一匹の赤い蝶と出会っていた。蝶の名前は
ミエス=ファナ?といい、呪祖
レストロオセが禁忌の術法を用いて召し上げた
紀人であった。
ミエス=ファナはメギンジェルと長い事話し続けていた。それは他愛の無い雑談であったが、長年の会話は二人に決して壊れる事の無い絆を与えていた。
紀なる蝶はレストロオセの勅命により地上へ侵攻する尖兵となることを宿命付けられていた。
ミエス=ファナは
万猫殿と交信し、猫たちの知識を吸収する能力を持っていた。
彼女の持つ猫の知識はレストロオセ勢力に多大な恩恵を与えていた。その先鋭的な戦術理論は地上のものとは全く異質な、それでいて優れたものであった。
だがミエス=ファナは生来の優しい性格から戦いを忌んでいた。
ミエス=ファラからの懇願にあっさりと承諾し、地獄の異獣たちを率いる将軍となったメギンジェル。
猫騎士たちが用いる戦術理論を親友から継承し、それを独自に改良し発展したメギンジェルには、天性の軍略の才が備わっていた。
ミエス=ファナはその眷属
獄烙蝶?たちの指揮権をメギンジェルに委ね、億に上る軍勢を率いたメギンジェルは
カーズガンら紀人軍との決戦に赴いたと言う。
とはいえ、レストロオセの尖兵となったつもりは彼女には全くなかった。彼女の心に在るのはただ親友の力になりたいと言う願いのみ。永い暗闇の生活の中で、唯一の光であったミエス=ファナはメギンジェルにとって何者にも代えがたく、そしてなによりも優先すべき相手だった。
紀元の神々が召還した紀人カーズガンとその仲間達。メギンジェルはその恐るべき用兵術でカーズガンを追い詰めたが、
アルセミア大断層?で彼が行った奇策によって敗退を余儀なくされる。
最終的にカーズガンとの一騎打ちに破れて逃亡するが、そこで彼女が見たのはレストロオセによって命令の無視を咎められて処罰される親友の姿だった。
呪祖の怒りがミエス=ファナの身体を焼く。
メギンジェルは激昂するが、親友を人質にとられてはレストロオセに従う他は無い。
こうして、メギンジェルは叛心を持ちつつもレストロオセに従うようになったのだと言う。