北方氷土における火山の大規模爆発と隕石の落下は、農業に適した肥沃な土地の出現へと繋がる。
しかし、これらの自然災害の各国への影響は大きく、こと日照時間の低下は各国の農作物の収穫量に大きな影響を与え、多くの餓死者を生み出した。
【リクシャマー公国】およびその周辺国においてもこれは例外ではなかった。
この危機を乗り切るべく、【リクシャマー公国】を中心とした4カ国による経済互助条約が結ばれたが、その内容は穀物を中心とした食料流通の自由化と食糧生産技術の相互補完のみならず、難民の流入の阻止や、離散農民の防止(見つけ次第軍隊によって元の集落に強制的に送り返すというもの)といった治安相互維持や軍事同盟的な側面も強かった。
そして、この経済互助条約を礎として、後に【
リクシャマー帝国】が成立するのである。