ゆらぎの神話百科事典 - 吸欠機
道具

トットチットが開発した、人の怒り、悲しみ、苦しみ、寂しさといった感情を人々から取り去る機械。
トットチットは此れで人々が幸せになると信じていた。

実際の所、吸欠機の起動に因って人々は順調に穏やかな生活を、幸せを満喫していた。

併し、起動から734日後、吸欠機の遙か上空に【滅び】が現れ、
街や人に触れて無に帰していき、其の日の内に国を滅ぼし、消滅した。
トットチットは、吸欠機が人々から吸収し大気に放出していた「欠落」が、
其の他の悪しきモノを接着する材料となり、悪意の集合体【滅び】が産まれたと考えていた。