彩国にも、一応、
豆腐王国を討伐しようという動きがあった。
疲弊してなかったら攻め込んでいたかもしれない。
ハルバンデフ軍侵攻のとき、国内は大いに混乱した。
そのさなかにある
納豆神が蘇り、
地獄から
悪魔を呼びだして
悪事をはたらいた、という話がある。納豆神は
エーワーン(
イヴン?)という
草の民の血を引く勇者によって討ち取られ、納豆神が喚起した悪魔どもは
地獄に追い返されたそうである。戦中戦後の混乱の中で生まれた噂、人々が求めた英雄譚
と言えばそれまでだが、彩国の上位にもこれを信じた者がいたらしい。
ある貴族が「邪悪な納豆神の同胞である
豆腐どもを打ち倒すことは、以後の
平和のために必要不可欠な人類の義務である」と述べたという記録が伝わっている。
しかし本当の目的は、豆腐族が魔境を切り開くなかで手にした資源や遺産だった。