全世界の運動選手がその技を競う「
全世界心技体育大会?」のスポンサーの一つである。この大会における上位入力者「
メダリスト?」のうち希望者は、死後、協会の施設「
万傑殿?」に霊魂を収められ、末永く英雄として存在し続ける事ができる。見た目の年齢は自由に変える事ができるため、疑似的な「不老不死」とも言える。
「あちら側の英雄」と同様、召喚によって運用されるが、この出自から協会は彼らを「本人」であると認めている。
「万傑殿入り」はメダリスト以外でも可能であるが、選定基準のわかりやすさからメダリストの万傑殿入りはその代表例と見なされている。
この制度は、前述の英雄離反で失われ、取り戻せなかった分の戦力を補填する試みでもある。
ただし、協会の管理下で特別な手順を踏む必要があり、協会のあずかり知らぬところで亡くなった後に召喚され、万傑殿での待機状態となった場合、通常の「あちら側の英雄」と同様「本人」と断言されない待遇となる。
同性結婚や中絶の権利、信仰・信条の自由はそれぞれの国や地域における法律・ルールの問題でもある。先にこれを認めた各国、国際機関と協力して全世界英雄協会はこれらの成立を援助している。
しかし法・ルールを余所者や異教徒に口出しされる事に拒絶感を抱く者は少なくない。その中で実力行使でこれを妨害・転覆させようとする勢力に対するカウンターとして協会は英雄を派遣する。
このため全世界英雄協会は「万民友和思想の暴力装置」と呼ばれることがある。
派遣する英雄の選定をミスった場合、英雄がその場で離反し敵対勢力に渡る事もありうるが、その場合、英雄協会側は召喚の核となる「
被召芯」の機能停止という最終手段を持っている。
これをされると英雄は活動体の顕現を保てなくなり、崩壊後に霊魂は万傑殿か「あちら側」に強制的に送り戻される。