上級刑法

2009年度冬学期
担当教員 山口・佐伯・橋爪

橋爪クラスでした。

刑法の重要判例を検討し、判例の考え方とあてはめの仕方を学ぶのが中心。

橋爪先生は、新司の実績著しい神戸大学から移られてきたこともあって、
授業は大変わかりやすく、受講する生徒からの評判もおおむね良かったです。
ただ、しゃべるのが非常に速くてノートが取りづらい。

橋爪先生は、授業からは「マジメそうな先生だな〜」との印象を受けるが、注意深く聞いていると、講義中に誰も気付かない親父ギャグがときたま盛り込まれており、飲み会に呼ぶと大変楽しいおっちゃんです。

試験は全クラス共通。
試験では、授業で扱ってない論点からの出題もありますので、
授業の復習はもちろん、重要論点については自分で勉強しておくことが必要です。




2006年度冬学期
担当教員 西田 or 佐伯

一言でいうなれば夏学期の「民事判例研究」ならぬ「刑事判例研究」。

06年度は、西田・佐伯・山口先生が担当されるはずが、
山口クラスは佐伯先生に急遽交代したらしい。理由は現在不明(山口教授の健康上の理由ともいわれている)。
西田先生・佐伯先生の双方がともに授業が上手でこの点当たり外れはない。

西田クラスは淡々と授業が進んでいく。
試験は偽造が出た。期末試験範囲はもちろん授業以外からも出るので、
刑法論点を自分で総ざらいしておく必要がある。罪数の復習は必須。




2005年度冬学期
担当教員 西田

おもしろかった。
先生はソクラテスなんちゃらを体得しておられる様子。
他の人があたってるのを聞いていても勉強になる。
中間試験前に先生がソクラテスなんちゃらで遊びすぎ、
範囲が終わらなくなりそうなところで、専門の共犯論を講義。
内容的は基本的にはそれまで配られていた論文と同じだが、
その迫力はサイコウ。さすが先生だと思った。

2006年3月に総論の教科書も出版されたため、
来年度の授業からは総論・各論とも予習がかなりラクになるのでは。

ロースクールは研究者養成機関ではなく、
実務者養成機関、要は新司法試験に受かってなんぼ、
ということを強く認識しておられ、
それを隠そうともしないあっけらかんとした態度はとても好きでした。


<筆者交代追記>
 筆者は2004年度の佐伯先生の授業を受けましたが、もともと佐伯先生は議論しながら授業を進めるのが上手な方なので、発問も自然で、変な質問の仕方をされてイラつくなんてことは皆無でした。ただし、追及がややきつめかも。
 教材の内容は上記のとおりで、あれをタダでいただけるのはかなりおいしいと思います。
 中間テストは、配点はかなり小さく、「とりあえず答案書いてみて。」というノリ。上記のとおり、簡単なコメントを付して返却して下さるので、自分の答案がどのように評価されるのかをうかがい知ることができ、非常にありがたいです。
 2004年度はレポート1回も課されました(これは不要だったと思う。)が、2005年度では廃止されたようです。試験問題は、2004年度は共通でした。
 上の方も書かれているとおり、教科書は自分の好きなものを使えばいいでしょう(個人的には山口先生の教科書が便宜ですが。)。
 レポートも廃止されたし、上級刑法は西田・山口・佐伯の三先生が担当される限り、改善すべき点が特にない授業のように思われます。

 ちなみに、刑法の中間テストが好評なのは他の科目担当の先生方にも漏れ伝わっているようなので、もしかしたら他の科目でも中間テストが導入されることがあるかも。



 本題から外れますが、「行為無価値vs結果無価値」てのは、今はあんまりはやらない気が。



2004年度冬学期
担当教員 山口 or 佐伯

中間試験を行った数少ない科目。
配点はそれほど大きくないが。
中間試験については、簡単なコメントを付して、
返却してくださった。
本学では基本的に試験の答案は返却していないので(この点はかなり不評)、
この中間試験は貴重であったといえる。


<3月29日追記>
授業内容について補足を。
(なお、西田教授と山口・佐伯教授とでは、かなり内容が異なっていた模様。)

独自の判例教材を使用し、
判例を題材にしながらいくつかの論ずべき点を検討していく感じ。
14回の授業は、
「錯誤論」「横領・背任」など、毎回テーマが決められており、
教材には注目すべき判例(下級審裁判例も含む)全文が載せられている。

予習は、主に判例を読み込むこと。
当然ではあるが、前提知識は不可欠。

山口・佐伯両教授とも、ご自分の見解を押し付けることは嫌うので、
生徒とのやりとりを交えた授業の流れ次第では、
行為無価値的な結論に落ち着くこともしばしばある。
まぁ、判例をベースにした授業だからねぇ。
なので、あわてて山口『総論』『各論』を買わなくてもだいじょうぶです。


なお、
2004年度の両教授の授業も、
新司法試験に向けて充分に有意義な内容でした。

<以上>
2010年03月13日(土) 21:13:12 Modified by tenpula




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