最終更新: greenland4 2008年12月22日(月) 12:36:43履歴
アジタ・ケーサカンバリン(パーリ語:Ajita Kesakambalin、漢訳:阿耆多翅舎欽婆羅、生没年不詳)は、釈迦?(ゴータマ・シッダールタ)と同時代のインド?の自由思想家。六師外道?のひとり。唯物論?および快楽至上主義の説を唱えて順世派、(後世のチャールヴァーカ?、Cārvāka)の祖となった。
アジタ・ケーサカンバリンは世界?を地、水、火、風の4要素の離合集散によって説明する四元素還元説を唱えた。これは、霊魂?の存在を完全に否定するものであり、ヴェーダ?に示される正統バラモン教?におけるアートマン?(ātman、我、真我)をも否定するもので、当時、汎インド的に最も重要視された業?(karma、カルマ)の報いについても、霊魂の行くべき道を示した業のはたらきや善悪?の行為?の報いを完全に否定した。また、輪廻?の思想を否定し、死後の生まれ変わりも来世?も認めず、人は死ねば4要素に帰って消滅するとし、道徳?も宗教?も不必要なものであるとして、無神論?の立場に立った。布施?に功徳があるという考えもまた愚者のものだとみなしている。
- *ミルチア・エリアーデ著、島田裕巳訳『世界宗教史3 ゴータマ・ブッダからキリスト教の興隆まで(上)』筑摩書房 <ちくま学芸文庫>、2000.5、ISBN 4-480-08563-7
- 辛島昇・前田専学・江島惠教ら監修『南アジアを知る事典』平凡社、1992.10、ISBN 4-582-12634-0
- [http://www.j-theravada.net/explain/syamonka-4.html パーリ仏典を読む/沙門果経(6)アジタ・ケーサカンバラの教え]
- [http://user.numazu-ct.ac.jp/~nozawa/b/bukkyou1.htm インド思想史略説]
タグ
コメントをかく